2008年07月16日
サントロのマジック
7月13日、ニューポートのキャンベルズ・トーナメントで優勝したファブリス・サントロの特集ビデオが見つかりました。彼のテニスから学ぶところが多くありますので、ここでサントロについて述べてみたいと思います。
サントロはタヒチ生まれの35才のフランス人。ランキングは60位で100位以内では最長年者です。ニックネームはマジシャンで、このニックネームはサンプラスがつけたそうです。身長177cmと書いてありますが、私と並んだ感じではもっと低そうでした。とにかく、この歳とこの体格でATPのタイトルを取ったのですから、彼のテクニックと作戦でまだまだパワーテニスに勝てることを実証してくれました。
練習では強いのに、試合ではもろく負けてしまう人が結構いますよね。これは相手のリズムをくずす、という試合のゴールデンルールを実行していないケースがほとんど。いかに相手を惑わし、狼狽させ、最後には相手を途方にくれさせる、サントロのマジックをもってすれば、試合がますます楽しくなること請け合いです。そのサントロのマジックとは?
サントロ・マジック(その1)ショットが読めない:
フォアもバックも両手というめずらしいスタイルは、彼が7才のときから変わっていません。小さい頃は、ラケットが重いので両手を使ってテニスを習い始めるのはめずらしくありませんが、普通は途中で片手に変更するのですが、彼は両手テニスにこだわり続けて、究極の両手テニスを見極めました。
両手の特徴は、ショットをぎりぎりまで隠すことができ、相手にとっては、トップスピンなのか、アンダースピンなのか、ロブなのか、ドロップショットなのか、最後まで読めない点が大きな利点です。しかし、リーチが短いので、大きく右に振られた場合はサントロは片手で処理しています。
サントロ・マジック(その2)スライスのヴァリエーション:
両手によるフォアハンド・スライスは、スピード、角度、距離のさまざまなヴァリエーションをクリエートでき、相手を翻弄することができます。特に両手ですから、ものすごいパワフルなスライスを打つことができます。選手たちは、ベースラインからのフォアハンドスライスに慣れていないため、どう対応してよいか分からず、リズムが狂ってしまうのです。彼がよく使うのは、フォアハンドによるアングル・スライスショットです。通常はベースラインからは、トップスピンを強くかけてアングルショットを行いますが、スライスですと球が低くてとれません。ダブルスでは使いますが、シングルスでも使ってみると効果抜群だと思います。このショットを観て、私も両手フォアハンドをトライしてみたくなりました。
サントロ・マジック(その3)巧みなプレースメント:
2つのグランドスラムのダブルスタイトルをもつサントロのテニスの基本はダブルスにあると思います。私はダブルスの試合しか出たことはありませんが、シングルスをやるたびに、オープンスペースがやたらにあることに気付きます。ダブルスの根本はプレースメント。空いているコートに球を落とす。この単純なことをシングルスプレーヤーは実行していません。プレースメントに必要な3大テクニックは、ドロップショット、ロブ、アングルショット。左右の移動は皆できますが、前後に振られると弱いものです。
サントロの魅力はコートを隅から隅まで使ったさまざまなテクニックと作戦にあります。 日本の皆さんにぜひサントロのテニスを観戦してほしいと願って、メールを主催者に送りました。日本のテニスファンの要請ならば、とサントロの心が動くかもしれませんよ。(日本だけがまだ行ったことのない国といっているくらいですから、行く気があるのは十分とみてとれました)皆さんもJTAにメールを送りましょう。
メールの送り先: mail@jta-tennis.or.jp
サントロ、マジシャンのすべて
今年殿堂入りを果たしたマイケルチャンとのめずらしいクリップも入っています
サントロはタヒチ生まれの35才のフランス人。ランキングは60位で100位以内では最長年者です。ニックネームはマジシャンで、このニックネームはサンプラスがつけたそうです。身長177cmと書いてありますが、私と並んだ感じではもっと低そうでした。とにかく、この歳とこの体格でATPのタイトルを取ったのですから、彼のテクニックと作戦でまだまだパワーテニスに勝てることを実証してくれました。
練習では強いのに、試合ではもろく負けてしまう人が結構いますよね。これは相手のリズムをくずす、という試合のゴールデンルールを実行していないケースがほとんど。いかに相手を惑わし、狼狽させ、最後には相手を途方にくれさせる、サントロのマジックをもってすれば、試合がますます楽しくなること請け合いです。そのサントロのマジックとは?
サントロ・マジック(その1)ショットが読めない:
フォアもバックも両手というめずらしいスタイルは、彼が7才のときから変わっていません。小さい頃は、ラケットが重いので両手を使ってテニスを習い始めるのはめずらしくありませんが、普通は途中で片手に変更するのですが、彼は両手テニスにこだわり続けて、究極の両手テニスを見極めました。
両手の特徴は、ショットをぎりぎりまで隠すことができ、相手にとっては、トップスピンなのか、アンダースピンなのか、ロブなのか、ドロップショットなのか、最後まで読めない点が大きな利点です。しかし、リーチが短いので、大きく右に振られた場合はサントロは片手で処理しています。
サントロ・マジック(その2)スライスのヴァリエーション:
両手によるフォアハンド・スライスは、スピード、角度、距離のさまざまなヴァリエーションをクリエートでき、相手を翻弄することができます。特に両手ですから、ものすごいパワフルなスライスを打つことができます。選手たちは、ベースラインからのフォアハンドスライスに慣れていないため、どう対応してよいか分からず、リズムが狂ってしまうのです。彼がよく使うのは、フォアハンドによるアングル・スライスショットです。通常はベースラインからは、トップスピンを強くかけてアングルショットを行いますが、スライスですと球が低くてとれません。ダブルスでは使いますが、シングルスでも使ってみると効果抜群だと思います。このショットを観て、私も両手フォアハンドをトライしてみたくなりました。
サントロ・マジック(その3)巧みなプレースメント:
2つのグランドスラムのダブルスタイトルをもつサントロのテニスの基本はダブルスにあると思います。私はダブルスの試合しか出たことはありませんが、シングルスをやるたびに、オープンスペースがやたらにあることに気付きます。ダブルスの根本はプレースメント。空いているコートに球を落とす。この単純なことをシングルスプレーヤーは実行していません。プレースメントに必要な3大テクニックは、ドロップショット、ロブ、アングルショット。左右の移動は皆できますが、前後に振られると弱いものです。
サントロの魅力はコートを隅から隅まで使ったさまざまなテクニックと作戦にあります。 日本の皆さんにぜひサントロのテニスを観戦してほしいと願って、メールを主催者に送りました。日本のテニスファンの要請ならば、とサントロの心が動くかもしれませんよ。(日本だけがまだ行ったことのない国といっているくらいですから、行く気があるのは十分とみてとれました)皆さんもJTAにメールを送りましょう。
メールの送り先: mail@jta-tennis.or.jp