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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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感謝祭の出来事

昨日はマンハッタンで82周年を迎えたサンクスギヴィング(感謝祭)パレードが盛大に催されました。

昨日のパレードには何と350万人の見物人が世界から集まって大騒ぎ。息子はスペインから来た留学生を連れて久しぶりにパレード見学です。しかしあまりにも多くの見物人にビデオもろくに撮れずに帰ってきた息子が、帰宅開口一番、
「久しぶりにマンハッタンを満喫したよ」
「すごい人で大変だったでしょう?」
「人だかりもすごかったけれど、50回くらいあっちこっちで喧嘩しているのを見たよ。こっちのほうがすごかった。」

パレードはろくに見られなかったけれど、これほど多くの人たちが小競り合いしているのは初めてという息子は、久しぶりにマンハッタンを実感したというのです。小さな子供をこの混雑から守ろうとする親たちは必死です。スペインの友人たちはパレードをみるより、喧嘩する家族にすっかり気をとられてしまったそうです。数日前から地下鉄爆破の噂もあり、テロの恐怖の中でのパレードですから、緊張度もエスカレートしてきます。

マンハッタンの住民はすぐ文句を言うので有名です。ストレスレベルが違うからでしょうか、我慢という言葉は私たちの辞書にはありません。ちょっと体に当たれば、”Be careful!”。うっかり並んでいる列をスキップしたりすれば、”You can’t do that!”。小さな子供を連れていたせいもあってか、昨日の見物人のストレス度は沸騰点に達したようで、”Don’t push us!” の叫び声が歓声と同じくらいヴォリュームだったとか。

マンハッタンでお祭り騒ぎをしている最中、地球の反対側のインドではテロの大惨事が起こりました。炎上し続けるムンバイの街、鳴り止まない爆破音、血だらけの犠牲者を運ぶタンカー・・・ムンバイは一夜にして血と暴力の感謝祭となりました。

同じ地球に住みながら、なぜ喧嘩をしたり、殺し合いをしたり・・・救われない気持ちがします。

(以下がTennisnakamaのビデオです)
セントラルパークで元ブロードウェイの女優で友達のエリンに会いました。
少し歩くと私の一番好きなクリスマスの歌が聞こえてきました。

Have Yourself A Merry Christmas, let your heart be light

From now on, our troubles will be out of sight


楽しいクリスマスをむかえましょう。心を明るくもって。

これからは私たちにはもうトラブルはないのです。


・・・感謝祭が終わると間もなくクリスマスがやってきます・・・

宗教を超え、肌の色を超え、文化の違いを超えて、平和の日が一日も早く訪れますように。




投稿者 Tennisnakama  09:28 | コメント(4)| トラックバック(0)

1月の初大会は?

やっとシーズンが終わって一休み・・・と一息つく間もなく、すでに来年の大会出場選手がどんどん発表になっています。

まず、2009年の年明けの3大会から。

2009年1月5日から新しくシーズンが始まります。1月19日に始まる全豪オープンに向けて、体調を整える意味でも重要な以下の3大会に出場する選手たちを紹介します。

Qatar Open(カタールのドーハにて)
出場選手はフェデラーナダル、マリー、ロディックのビッグネームが揃いました。さすが石油国です。賞金総額が他の2つの大会に比べて2倍の1億円を超します。

今年は、ヴァヴリンカを破ってアンディ・マリーが優勝しました。来年もタイトル保持を狙うマリーはただ今、増食中(減食の反対です)。体重をふやして体力作りに励んでいるマリーは、ホリーデーシーズンは死ぬほど食べまくるときだとか。食べ放題なんて羨ましい話ですが、ますます筋肉モリモリになったマリーが見られそうです。(そういえば、今年のウィンブルドンで腕まくりをして自慢してましたっけ)

Chennai Open(インドのチェンナイにて)
ダヴィデンコ、ヴァヴリンカ、モヤが確定しています。

ヴァヴリンカとダヴィデンコは今年はカタールでアンディーマリーに負けていますので、優勝を逃したため、来年はインドに場所を変え、優勝狙いです。

今年はユズニーがナダルを6-0, 6-1のボロ勝ちを決めて優勝しました。ナダルはモヤとの4時間にわたる準決勝でクタクタとなり、翌日の決勝では完全にガス欠。この試合に勝ったユズニーは、「僕はナダルと試合をしたとは思っていない」とちょっと贅沢なコメントを残しています。優勝は嬉しいでしょうが、正々堂々とナダルに勝ちたかったのでしょうね。でもナダルがベストコンディションだったら勝てたかどうか? このラッキーな運に感謝してもよいのでは。

Brisbane International(オーストラリアのブリスべインにて)
出場選手は男子では、ジョコヴィッチ兄弟(弟のマルコは兄とダブルスにでます)、モンフィス、バグダティスガスケ、フィッシュ。女子はイヴァノヴィッチ、ハンチュコヴァ、Na Liなどの豪華メンバーが揃いました。

このブリスベイン大会は、今までのアデレイド(男子)とモンディアル(女子)とが合併して、ブリスベイン(オーストラリア3大都市)に大会が移ったもの。新しく出来たクウィーンズランド・ステイト・テニスセンターの大会は、全豪オープンシリーズのキックオフ大会となります。





投稿者 Tennisnakama  05:18 | コメント(3)| トラックバック(0)

ロディックが新しいコーチを

Tennisnakamaテニスミニ情報です

Roddickが新しいコーチを
Larry Stefankiラリー・ステファンキが2009年からロディックのコーチとなることが正式に決定しました。ジミーコナーズがコーチをやめてから、兄のジョンがコーチを兼業していましたが、26才になったロディックには、2003年US Open優勝したのみ。もう一つどうしてもGSタイトルがほしいところ。

ステファンキは選手としては、最高ランキング35位で目立った活躍はありませんが、コーチとしては目覚ましい業績を残しています。ジョンマッケンロー、マルセロリオス、カフェルニコフ、ヘンマンなど数多くの選手のコーチをして、リオスとカフェルニコフは彼のコーチのもとで世界No.1になりました。

2006年からはチリのゴンザレスのコーチとなり、5位までランキングを上げることに成功しています。(写真:ゴンザレスを指導するステファンキ

このようにコーチになれば必ず実績を上げてくれるのがステファンキ。ロディックのプレースタイルに変化が起こるでしょうか? 全豪でのロディックに注目です。

Sharapovaが香港でスタート
7月から肩の故障で試合から退いていたシャラポヴァがいよいよカムバックとなります。1月7日~10日に香港でエクジビションをやったあと、メルボルンに飛び19日からはじまる全豪オープンに出場する予定です。肩の故障は最初に誤診を受けたため、治療が長引いてしまったシャラポヴァですが、あの叫び声が久しぶりに戻ってきます。

Nadalがジスカとヴァケーション
ナダルのガールフレンド、ジスカについては、『ナダルの恋人』http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/123857.html#commentで書きましたが、彼女とモリーシャス島でヴァケーションを楽しむナダルです。いつ見ても微笑ましいカップルです。

ナダルのヴァケーションの写真が一杯
http://socialitelife.celebuzz.com/archive/2008/11/26/rafael_nadal_xisca_perello_scantily_clad_in_love.php


投稿者 Tennisnakama  22:07 | コメント(14)| トラックバック(0)

コナーズが逮捕される!

Tennisnakamaミニ情報の時間です
(テニスがシーズンオフとなりますので、世界のテニスミニ情報をお伝えしていきたいと思います)

ジミーコナーズ逮捕される
11月21日にコナーズがUCサンタバーバラで逮捕されました。カレッジのバスケットボールを観戦中のできごとです。彼は会場の入り口近くにいて(どうもそこは居てはならない場所だったようです)、立ち去るようにとセキュリティから警告されても動かず、ついにポリスに御用となったもの。コナーズのコメントが得られないので詳しい状況はわかりませんが、「コナーズ逮捕される!」の見出しでこのニュースが世界中を駆け巡りました。多分たいしたことではなかったと思うのですが、高い有名税でした。

二人のキャプテンが辞退
今年のデ杯決勝は、ナダル、デルポトロの両チームのNo.1選手の怪我で波瀾万丈のデ杯となってしまいました。予想を裏切って敗戦したアルジェンチンのキャプテン、マンシーニの辞職は妥当な選択だと思いますが、勝者のスペインのキャプテン、エミリオ・サンチェスも来年のデ杯を引退することを表明しました。

「来年の3月のセルビア戦には行きません。3年間前にキャプテンになって今年の優勝で一サイクルが終わったと思います。すばらしいマジカルモーメントに満ちた3年間でした。」

新しいキャプテンには、デ杯のヒーローとなったロペスのコーチで、2002年の全仏オープンの優勝者、アルベルト・コスタが最有力候補に上げられています。

熱いリーダーシップでスペインに優勝をもたらしたエミリオ・サンチェスは、スペインの最も有名なテニスファミリーのサンチェス家の出身です。元女子No.1のサンチェス・ヴィカリオを妹にもち、弟のジャヴィエールは最高ランキング23位です。

エミリオ自身、5個のGSダブルスのタイトル保持者で、マティナ・ナヴラティロヴァとも組んで、US Openのミックスダブルスに優勝しています。彼はダブルスのエクスパートであるため、デ杯のダブルスの重要性を誰よりも理解していたといえます。

US Openのダブルスタイトルをとった元ダブルスパートナーのセルジオ・カサールとともに始めたサンチェス・カサール・テニスアカデミーからは、アンディーマリー、クズネツォヴァ、ハンチュコヴァなどのエリート選手を数多く輩出しました。ナダルもときどきこのアカデミーでトレーニングを受けたことがあります。

サンチェスは昨年フロリダにアメリカ校を開校しました。今後はこの新アカデミーの経営に本腰を入れていきたいというサンチェス/カサール。トップ3にも入れなくなったハードコートプレーヤーのアメリカに、クレーのスペインテニスが殴りこみをかけました。ハードコートのパワーテニス一本やりのテニスに批判が集まっている現在、果たしてスペインテニスがアメリカを救ってくれるかどうか? そうなるとハードコートテニスの元祖ニックボレテリアカデミーが危ない?。

投稿者 Tennisnakama  05:11 | コメント(8)| トラックバック(0)

大喧嘩をしたナルビーとデルポ

今日は負けチームのアルジェンチンのお話です。

ナルバンディアンとデルポトロがロッカールームで大喧嘩をしました。

ナルバンディアンがカイエリとダブルスを組んで、ロペス/べルダスコと戦いましたが、 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3で負けてしまいましたね。この敗北は、アルジェンチンにとって2敗目となり、もう一歩もあとに引けない最悪の事態になってしまいました。

このダブルスの試合の後、選手たちはロッカールームで着替えをしているときです。多分負けてしまったせいで、ナルバンディアンはイライラしていたのだと思います。アルジェンチンの優勝にすべてをかけてきたナルバンディアンは怒りを押さえられずに、デルポに喰ってかかったのです

デルポのロペス戦の敗北と足の怪我についてです。

確かにデルポvsロペス戦を観ても、いつものシャープでパワフルなデルポのテニスではありませんでした。デルポは4セット目で疲労のためか、太ももの故障でインジャリータイムアウトをとらなくてはならず、結局ロペスに負けてしまいました。そしてこの足の怪我(太もも)のために、残りのリヴァースシングルスに欠場するというこれまた最悪の事態を引き起こしてしまったのです。

「デ杯の決勝が控えているのに、マスターズカップに行ったことは無責任だ。それでなくても足の爪の具合がよくないのに。上海に行かずにアルジェンチンで休養しながら、コンディションをととのえるべきだった。」

「負ける試合でないのに(ロペス戦)、負けてしまったのはデ杯への準備を怠ったからだ。そして足の怪我で最後の試合を棄権する羽目になったのは、無理して上海に行ったからだ。もしアルジェンチンが負けたとしたらお前のせいだ!」

言葉は正確ではありませんが、このようなことをデルポに言ったようです。デルポも黙っていません。

「そんなことをいうなら、まずダブルスに勝ってからにしてほしいね。」

多分こんな感じで反論したのではないかと思います。

つまりナルビーがデルポが上海に行ったことを責めただけでなく、彼のお父さんの悪口まで言ったので、デルポは頭にきて、ナルビーのダブルスのことをけなした、ということらしいのです。

負けたチームの内輪もめはよくある話ですが、あんまり頭にきたナルビーはそのあとの記者会見をすっぽかして、5000ドル(一万ドルという噂もあり)の罰金を払う羽目におちいりました。

ナルビーの気持ちも理解できます。
今年は彼にとって最後のデ杯優勝のチャンスだとして、このデ杯にすべてを賭けてきたからです。ですからナルビーがもしマスターズカップに選ばれても、デ杯の準備のために参加しない旨を最初から表明してきました。自分がこれほど国のために必死になっているのに、上海にのこのこ出かけるなんて! デルポの態度は何だ!と言いたいのでしょう。

しかし、デルポの気持ちも理解できます。
夢にまでみたマスターズカップです。こんな栄誉はめったにやってくるものではありません。世界のベスト8と戦えるチャンスです。彼はデ杯の決勝まで2週間あるので十分回復できると見越して参加したのです。初めて招待されたマスターズカップは辞退できるものではありません。デルポでなくても、若い選手なら誰でも喜んで上海に行ったと思います。

でもデルポがちょっとかわいそうです。この決勝戦にたどりつけたのもデルポのおかげだということをナルビーは忘れてしまっているようです。

9月のアルジェンチンの準決勝の相手はロシアでした。シングルスではナルビーは1勝1敗。ダヴィデンコに負けてしまったのです。しかもダブルスではカニアスと組んで1敗。つまり彼が2敗してアルジェンチンの足を引っ張ったことを忘れています。もしデルポがシングルスで2勝してくれなければ、この決勝もあり得なかったのです。

一番悲劇だったのはアカスーソでした。
2006年のデ杯決勝では、彼はチェラの代わりに、ロシアのサフィンと戦うことになったのです。両チームとも2勝2敗でこの試合が優勝を決定します。アカスーソにはこの責務は重すぎました。かわいそうにプレッシャーでコチコチになったアカスーソは 4セットまで持ちこたえましたが、最後はタイブレークで敗退してしまった苦い思い出があるのです。

今年のデ杯決勝戦もシチュエーションはよく似ています。デルポのサブで第4戦目にでることになったアカスーソには、まさに悪夢の試合となりました。これで負けると、またアルジェンチンが優勝を逃すのです。そしてべルダスコに5セットの末負けてしまったアカスーソは、その口惜しさに耐えきれずーっと泣いていました。そしていてもたってもいられず、コートから姿を消してしまったのです。

嬉しくて泣くスペイン。悔し涙にくれるアルジェンチン。どちらの涙でも羨ましい。デ杯のワールドグループにも入ることもむずかしい日本にとっては、彼らの涙は夢のまた夢物語です。


投稿者 Tennisnakama  12:00 | コメント(7)| トラックバック(0)

最もホットな二人

ロペスのシングルス、べルダスコのシングルス、そして二人で戦ったダブルスの3勝でアルジェンチンからデ杯のトロフィーを奪ったこの二人。グッドルッキングでクールなデュオとして今テニス界で最もホットな選手となりました。

この二人の全裸のテニスを見つけました。いくらホットな二人とはいえ、これはチト熱すぎました。火傷をしないように気をつけてビデオをご覧ください。

フェリシアーノ・ロペス(27才)(愛称フェリ)
フェリは元スペインのミスユニヴァースのマリア・ホセ・スアレスとの嵐のような関係に、ようやく終止符を打ったばかり。(ダークヘアの彼女はこのビデオに登場します)

マリアは32才。
「フェリはパーティが好きなの。私は家にいる方が好きだし、私は結婚して子供もほしいし。フェリは落ち着く気がまだないみたい。」というわけでテニス界で最もホットな独身男性のカムバックです。あのギリシャ彫刻のような端正な顔立ちで、あの吸い込まれるような深いグリーンの目で見つめられたら・・・ああもう責任はとれません。(実際目の当たりで彼をみたことのあるTennisnakamaの言葉)



フェルナンド・べルダスコ(25才)
スペインテニスのカサノヴァと呼ばれたフェルナンドでしたが、可憐なアナ(イヴァノヴィッチ)にUS Openで会って以来、プレーボーイの汚名を返上しました。今はアナの応援にドーハまで行ったり・・・彼女のお母さんと一緒に彼女の練習を見学したり・・・アナと真面目な交際が現在進行中です。

「ええ。フェルナンドと付き合っているのは本当よ。彼はファンタスティックな男性よ! 彼と知り合えて幸せ。」

こんな純情なアナのハートを破ると、テニス界では生きて行けないことを肝に銘じて(多分アナのファンに殺されるかも)フェルナンド君。





投稿者 Tennisnakama  00:59 | コメント(3)| トラックバック(0)

スペインのデ杯優勝!

「夢が実現するなんて! 今日は僕の人生で最もすばらしい日だ!」と、第4戦のシングルスの勝利を決め、スペインに優勝をもたらしたべルダスコは、顔をくしゃくしゃにして答えました。最近はイヴァノヴィッチのボーイフレンドとして名が知られてきていますが、徐々にランキングが上がってきている25才の遅咲き選手です。

スペイン (べルダスコ)def アルジェンチン(アカスーソ):
6-3, 6-7(3), 4-6, 6-3, 6-1

スペインの賭け
今日のリヴァースシングル戦は、アルジェンチンのデルポトロとスペインのフェレールの対戦の予定でしたが、コートに現れたのはなんとアカスーソとべルダスコです! 「エッ? 一体どうなってるの?」一瞬会場も分け分からずといった感じでざわついています。

ロペス戦で足の怪我をしたデルポの代打として、アカスーソを起用したアルジェンチンの作戦は理解できますが、フェレールを引っ込めて、べルダスコを起用したスペインの作戦は危険な賭けでした。フェレールはナルバンディアンにストレートで負けてはしまったものの、ナダルにつぐスペインのトップランカーです。

キャプテンのサンチェスは、ここでまた大きな賭けにでました。ナダルの代わりに速いサーフェスの得意なロペスを起用して成功したサンチェスは、今度は負け癖のついているフェレールを切って、ダブルスで健闘したべルダスコにシングルスを任せる事にしたのです。フェレールは自分の調子がもう一つであることを知っていますので快く承諾しました。このフェレールの快諾でべルダスコは思い切りシングルスを戦うことができたのです。

Verdasco def Acasuso



不運なアルジェンチン
ナダルの欠場の段階で誰もが疑わなかったアルジェンチンの優勝は、またもやはかない夢に終わってしまいました。チームキャプテンのアルベルト・マンシーニはこの責任をとってキャプテンの座を降りることを発表しました。

ここでマンシーニの作戦の失敗をあげてみたいと思います
[失敗1] ナダル対策に速いカーペットのサーフェスを選んだのが裏目にでる (ハードの好きなロペスを過小評価)

[失敗2] デルポトロの怪我でラインアップが狂う(作戦Bを準備していなかった)

[失敗3] ダブルスにナルバンディアンを急遽起用
(ダブルスのパートナーシップを過小評価。カイエリとナルバンディアンは経験の浅いインスタントペアです。しかも初めて組んだ2年前のロシアとの決勝は、二人はストレート負けをしています。ナルバンディアンがダブルスをかって出たそうですが、にわかペアの限界がありました。)

最悪の観客マナー
べルダスコに同情してしまいます。彼がサーヴをするときは、観客の邪魔が入り本当にウルサイのです。トスをあげると、「ワァー!」打つ瞬間に「ワッ!」。ドラムは鳴りっぱなし。合唱はやむどころかますますエスカレートしてきます。本当に信じられないあからさまな妨害に、アンパイアは注意もしません。昨日はそんな態度の悪いアルジェンチンファンに対して、「ますます勝ってやろうという意欲が湧いた」なんて逞しいことを言っていたべルダスコですが、今日は励まし合うロペスがいないので一人で戦わなければなりません。

しかしホームゲームのアカスーソも緊張が激しくてミスが続きます。第3セットなどは、二人とも5回にわたるブレーク合戦をくり広げて、やっとアカスーソがセットをとりという訳のわからないゲームでした。急にサーヴがよくなったり、悪くなったり。べルダスコは9回もダブルフォルトです。このシングルス戦は死闘を繰り返すというより、お互い自分のテニスができなくて、もがき苦しんだ5セットでした。

4セット目を落としてしまったアカスーソは腹痛を訴えて、メディカルタイムアウトをとりました。ええ!また怪我! アカスーソはガス欠と腹痛でもはや戦いぬく力も果て、5セット目を落として、アルジェンチンは「初めての優勝」をまたもや逃がしてしまう結果となったのです。

ナダルは来ないでほしい
試合中にチームに電話を入れ続けたナダルも、これでほっと胸をなでおろしていることでしょう。自分の欠場で優勝を逃したとなれば、一生悔やまれますから目出たし目出たしです。 キャプテンのサンチェスから、ナダルが応援席にいると、チームの気が散るので(マスコミやファンが殺到する)来るのはやめてほしいと通達があり、アルジェンチンに応援に来れなかったナダルですが、今ごろは海を越えてうれし泣きしていることでしょうね。

ナダルが衛星放送で祝辞



投稿者 Tennisnakama  03:46 | コメント(14)| トラックバック(0)

優勝までスペインあと1勝

スペインがアルジェンチンを倒して2-1とリードしました!

Silencio, por favor! シレンシオ,ポルファヴォール!(静かにしてください!)

チェアアンパイアが叫び続けた3時間18分でした。これほど会場が大騒ぎをした試合は見たことがありません。
トランペット、トロンボーン、ドラムを持ち込んでの応援です。
スペイン勢は赤のTシャツで統一。アルジェンチンは白とライトブルー。
ヨーロッパでサッカーを観戦することがありますが、あの騒ぎようは完全にサッカーです。選手がサーヴのモーションに入ってもおかまい無しにドラムに合わせた応援が続きます。チェアアンパイアが幾度も注意しても観客は無視。一万人の観客が総立ちとなり、声を張り上げ、足を踏みならして会場が割れんばかりの応援合戦でした。



ラバー3のダブルスのスコアです。
Spain def Argentine: 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3

このダブルスの勝利によって2勝1敗となったスペインは、デ杯優勝まであと一歩となりました。

ナダルの欠場でアルジェンチンの絶対優勢とみられたデ杯は事態が逆転。絶対勝てると信じていたデルポトロvsロペス戦を落としてしまったアルジェンチンにとって、このダブルスの敗北は決定的な打撃です。

過去にアルジェンチンはまだ一度もデ杯で優勝をしたことがありません。決勝戦は二度経験していますが、対アメリカ(1981年)、対ロシア(2006年)で惜しくも優勝を逃していることから、今年は絶対勝たねばならない国民の悲願がかかっています。負けられない土曜のダブルスには、背水の陣で急遽アカスーソから好調なナルバンディアンにメンバーチェンジをしてのぞみましたが、4セットの3時間以上にわたるバトルのすえ、アルジェンチンは、ロペス/べルダスコに勝つことができませんでした。

アルジェンチン
ナルバンディアン:デュースコート
カイエリ:アドコート

スペイン
べルダスコ:デュースコート
ロペス:アドコート

勝因はペアの経験とフレンドシップ
ロペス/べルダスコ
ロペスとべルダスコは仲のよい友人です。二人ともサウスポー。ビッグサーヴァーのロペスとビッグフォアハンドのべルダスコのこのペアは、今までデ杯で3勝3敗しています。

第1セットはべルダスコが緊張してミスの連続でしたが、第2セット以降、徐々に調子を上げて、武器であるフォアハンドで攻めまくりました。べルダスコはアレーの使い方が非常にうまく、ロペスはサーヴでチープポイントをかせぎます。
第3セットでロペスが大きなミスをしてブレークされてしまいましたが、落ち込むロペスを励まして健闘。お互いが励まし合ってピンチを切り抜け、二人のギアを上げていった参考になるダブルスペアでした。

ナルバンディアン/カイエリ
ペアとしても経験の浅いナルバンディアン/カイエリは、これが2度目のデ杯となります。最初は2006年のロシア戦で、サフィン/アンドレエヴに負けています。

第1セットは、カイエリのビッグサーヴとナルバンディアンのストロークのコンビネーションが功を奏して7-5で勝ち取りました。
しかし2セット目を落としたあたりから、二人のエネルギーが落ち始めてきました。
3セット目は1-5まで追い込まれてしまったナルバンディアン/カイエリは、必死で挽回。何とかタイブレークにまでもちこみましたが、あと2ポイントという勝利を目前に、ロペス/べルダスコのアグレッシヴなオフェンスに対応できず、セットを落としてしまいました。

ナルバンディアンが終始リーダーとなって、カイエリに指示を与えていましたが、ナルバンディアンの調子が落ちてきたときが問題でした。3セット目あたりから、ミスが目立ちはじめフォーカス度が落ちてきたときに、カイエリはボスを持ち上げることができなかった。4セット目は二人のエネルギーが落ちてしまい、諦めのムードがすでに漂っていました。

ランキングだけでは勝てないダブルスの面白さがここにあります。

それにしてもアルジェンチンの観客の態度の悪さが世界に実証されました。スペイン選手への罵倒、妨害がつづく中での試合について、べルダスコはポジティヴに答えています。
「あれほどやられると反ってよかったかも。逆にモティヴェーションが上がるからね。」
さすがイヴァノヴィッチのボーイフレンドです。(彼はプレイボーイで知られていますので、可憐なアナがちょっと心配ですが。)

そうそうスペインの応援は最高でした。
タータラタラタラー!トランペットが会場にこだまします。
オーレ!観客の声援です。

まるで闘牛場です。ロペスとべルダスコがマタドールのようです。「オーレ!」みごとアルジェンチンの牛(すみません)をしとめました。
(そういえばアルジェンチンは牛肉がおいしくて有名ですよね。関係ない。)

日曜日はいよいよ最終日

ラバー4はデルポトロvsフェレール
ラバー5はナルバンディアンvsロペス

ラバー4の問題はデルポトロです。ロペス戦で右の太ももを怪我をしてしまったので、フェレール戦はどう転ぶか予断をゆるしません。

ラバー5の問題は二人の疲労度。ナルバンディアンとロペスの二人は2日連続で試合をしていますが、試合の時間から言えば、ナルバンディアンの方が疲労度は少なく優位です。しかし勝ち続けているロペスは危険です。ロペスの疲れ具合で勝敗が決まると思います。「ナダルがいなくても勝てる」とスパニアードの意気をみせてくれるかどうか。

投稿者 Tennisnakama  05:09 | コメント(3)| トラックバック(0)

ロペスがやりました!

取り急ぎデ杯第1日目の結果報告です。

アルジェンチンとスペインは1:1の同点となりました。

(ラバー1) ナルバンディアン def フェレール:6-3, 6-2, 6-3

ナルバンディアンが気持ちよく勝ちましたね。最初の1セットを自宅でみましたが、自信にあふれショットもきっちり決まっていました。長い選手生活でこの決勝戦に勝つことを夢みてきたナルビーは、決してフォーカスが途切れることなく、ラバー1に勝ち最初の1勝をあげました。

(ラバー2) ロペス def デルポトロ: 4-6, 7-6(2), 7-6(4), 6-3

昨日の記事にデ杯決勝は「ロペスがカギ」と書きましたが、まさにその予想が的中しました。しかしはっきり言って、誰があのデルポトロの敗北を予想したでしょう? 足の爪の故障があるとはいえ、ハードコートにも強いデルポです。

私は最後の4セットをテニスクラブでチラッと観ただけですが、メディアの報告を読んでいると、ロペスがものすごく頑張ったようです。4セット目でデルポが足を捻ったようです。足の怪我でメディカルタイムアウトをとったデルポは4セット目を落としてロペスに勝利をゆずりました。いろんな記事を読んだ感想ですが、デルポが怪我をしなくてもロペスには勝てなかったような気がします。

ロペスは明日もまたダブルスに出ます。そして日曜はナルバンディアンと対決です。3日間連続では、ロペスの疲労度が重なってハンディが大きすぎますよね。しかしノってるロペスは勢いにのって突っ走ってしまうかもしれませんね。

デルポの足が心配です。明日一日休んでも治らないようであれば、フェレールの対戦相手がデルポでなくなります。そうなると、フェレールが勝つチャンスが大きくなります。明日のダブルスは絶対とっておかなければ後が苦しくなるだけに、明日のダブルスが楽しみです。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
今からカトリーヌドヌーヴの『クリスマスの話 Christmas Tale』を見に行き、そのあとはディナーをレストランで。というわけで帰宅は遅くなりますが、頑張って録画を見て感想を書いてみたいと思います。

デルポトロが負けたとき、アルジェンチンの観客は頭にきて、コートにゴミを放り投げたとか態度が悪かったようですが、この辺の状況も録画で確かめてみようと思っています。

投稿者 Tennisnakama  08:13 | コメント(2)| トラックバック(0)

スペインの作戦:デ杯決勝

デ杯決勝2008がいよいよ今日、アルジェンチン時間午後1時に始まります。




最初のラバー1はナルバンディアンvsフェレール、そのあとのラバー2にデルポトロvsロペスが続きます。

ニューヨーク時間は朝の10時に生放送がありますが、今日は試合が入っているため残念ながら生では観れません。しかし録画をしておきますので、後ほど報告したいと思います。

ナダルの欠場でデ杯に関心を失ってしまった」なんて言わないでくださいね。
アルジェンチンとスペインの国をあげての「絶対勝たねばならぬ」デイヴィスカップの盛り上がりを、この3日間できるだけお伝えできるよう頑張ってみますので。

スペインはナダルを失ってアンダードッグになってしまいました。しかしアルジェンチンにとっては安心は禁物です。この機会は絶対に逃すことができないのです。1981年アメリカに負け、2006年はロシアに負け、二度も優勝を逃してしまったアルジェンチンチームに「今年こそは」と国民の悲願がかけられているのです。

フェリシアーノ・ロペスがカギを握る
金曜日から始まるデ杯決勝戦は、アルジェンチンのマール・デル・プラタのインドアコートで行われます。 アルジェンチンはナダルの参加をみこして速いサーフェス(カーペット)を用意しました。しかしスペインはナダルのピンチヒッター探しで根本的な作戦の修正を強いられたのです。

前もって選手たちを確保しておかなかったスペインチームのキャプテン、エミリオ・サンチェスに批判が集まっています。というのは18位のアルマグロ、21位のロブレド、55位のフェレーロがすでにこの決勝戦に欠場の旨を表明していたからです。

残るはべルダスコとロペスです。ではなぜ16位のべルダスコを起用しないで31位のロペスを起用するのか?

ナダルのピンチヒッターとして起用されたフェリシアーノ・ロペスは左利き、ビッグサーヴァー、サーヴ&ヴォレーの選手です。

スペインチームのキャプテン、エミリオ・サンチェスの作戦とは?
スポーツ記者Alberto Amalfi氏は以下のように分析しています。

* ロペスのビッグサーヴはカーペットに向いている。(しかしナダルの欠場でアルジェンチンは、スローなカーペットに変更したらしい)

* ロペスのほうがビッグマッチに強い。(トップ10との対戦成績は、ロペスは4勝6敗、べルダスコは1勝6敗)

* 今シーズンの成績は、べルダスコ(46勝27敗)はロペス(26勝26敗)よりも勝率は高いが、ロペスのシーズンの終わりの勝率は12勝9敗とべルダスコよりも高く、上がり調子にきている。

* べルダスコのほうが、奥行きが深くヴァラエティに富んだテニスができるが、プレッシャーに弱い。

今日のラバー2のロペスvsデルポトロ戦ですが、ロペスがいかに1stサーヴをキープできるかにかかっています。しかし問題はそれだけではなく、ロペスの対戦相手はサーヴィスリターンのベストプレーヤーたちです。ナルバンディアンはブレークポイントの獲得率が46%で第2位、デルポトロは45%で第4位なのです。ですから2ndサーヴが叩かれる可能性が大きく、ロペスのプレッシャーはとてつもなく高いといえます。

「複雑な状況になってきた。デルポトロは今シーズンは試合に勝ち続けてきた驚異的なシーズンで、しかもホームゲームだ。僕にとって失うものがない。全力を尽くすしかない。」シングルスだけでなくダブルスにも出場するロペスの端正な顔立ちに決意が光ります。

以下がスケジュールとドローです。
アルジェンチン vs スペイン

11月21日(金曜)
ラバー1: ナルバンディアン vs フェレール
ラバー2: デルポトロ vs ロペス

11月22日(土曜)
ラバー3: アカスーソ/カリエリ vs ロペス/べルダスコ

11月23日(日曜)
ラバー4: デルポトロ vs フェレール
ラバー5: ナルバンディアン vs ロペス


投稿者 Tennisnakama  23:13 | コメント(3)| トラックバック(0)

ヴァンパイアーの選手がいた?

(不景気を吹き飛ばす話題・・・日本)
日本は圭くんのラヴラヴストーリーで大変な騒ぎだそうですね。全くテニスに興味のない友達からも、「息子のような気がして」と毎日のように彼らのストーリーを追っかけているというメールが届きました。まさに新しいプリンスとプリンセスの誕生ですね。本格的な経済スランプに突入している日本にとって、せめてもの気の紛れる楽しい話題です。

(不景気を吹き飛ばす話題・・・アメリカ)
アメリカは3大オートメーカーの倒産寸前という非常事態にあって、その憂鬱な気分を吹き飛ばす映画が今晩の真夜中12時に封切りになります。12月の封切り予定を一ヶ月早く繰り上げての封切りに、ティーンの女の子たちが大騒ぎです。若い娘たちを夜中の映画館にやるわけにはいかず親もやむなく鑑賞という訳で、深夜の母娘の長い行列が街角で見られそうです。

トワイライト
”Twilight”の原作シリーズの映画化で、ハリーポターが子供向けのストーリーなら、このトワイライトはティーンの女の子向きのロマンスファンタジーのブロックバスターの小説です。私は娘がいないので今までまったくこの爆発的な人気小説の存在を知りませんでした。この小説については実に詳しくウィキペディアに書かれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/トワイライト_(小説)
 
まず、この主人公をみてください。
彼の名はロバート・パッティンソン。イギリス人で、俳優、モデル、ミュージシャンというマルチタレントです。ハリーポターの映画ではCedric Diggory役で出ていました。実物の彼はあまり似ていませんが、この青白いメーク(彼はヴァンパイアーなのです)の彼はテニス選手のなかで、誰かに似てませんか? 

映画の予告をみてください



おおっ!ジル・シモン! 彼はヴァンパイアーだったのですね。(笑)

ロバートパッティンソン:写真

シモンの写真

ネッ! そっくりでしょう?

日本での公開は春ということです。お楽しみに。

投稿者 Tennisnakama  23:03 | コメント(5)| トラックバック(0)

夢のダブルスチーム

まるでファンタジーダブルスを観ているようでした。

ヨーロッパチーム(ボルグ & フェデラー)対 USチーム(マッケンロー & ブレイク)の対戦です。こういうダブルスが観ることができると、大袈裟でなく、生きていてよかったと思うのです。

このダブルスは18日にクアラルンプールで開かれた、Showdown of Championsのエクジビションの最後をかざるハイライトでした。(しかし、それにも拘らず半数の観客が帰ってしまいました。何ともったいない!ダブルスは本当に人気がないですね。情けなくなります。)

ブレイクとマッケンローがまず入場します。二人ともニコニコ。次にフェデラーとボルグが続きます。この二人もニコニコ。ツアーでは試合前に選手の笑顔など観ることなど滅多にないので、観てる方もついニコニコ。本当に4人ともリラックスして、ヴァカンスでテニスを楽しんでいるような感じです。

さて、彼らのダブルスのポジションは?

フェデラーがデュースコートでボルグがアドコートです。

ブレイクがデュースコートでマッケンローがアドコートです。

走れる、ストロークがうまい、ショットが仕掛けられる選手がデュースコート?
ネットプレーがうまい、アグレッシヴな攻撃がうまい選手がアドコート?
でもマッケンローは左利きなのに、アドコートです。これではセンターが抜けてしまう?

ダブルスのときに、マッケンローはナダルのようなノースリーヴのテニスウェアに着替えました。理由は? 49才のおじさんにはちょっとムリがあります。両腕の入れ墨も何だか似合っていません。でもそういえば昔からパンクっぽいところがありました。

さていよいよダブルス開始です。
フェデラーのサーヴから始まりました。

サーヴがガンガン入って40-0 フェデラーはすべてサーヴ&ヴォレーでネットダッシュです。最後はネットのボルグがネットのマッケンローの足下にヴォレーを落として、まずはヨーロッパチームがサーヴィスゲームをホールドです。

第2ゲームはブレイクのサーヴからです。
ブレイクもサーヴ&ヴォレー。しかしフェデラーのリターンは超アングルクロスでブレイクのフォアハンドのアレーに。フェデラーのすばらしいプレースメントでポイントです。
ブレイクとマッケンローの呼吸が今一つ。センターをどちらがとってよいのか迷って抜けてしまいました。これでフェデラー/ボルグがブレークしてスコアは2-0。

第3ゲームはボルグのサーヴです。
スピンのきいたアングルサーヴがよく決まります。しかし今まで遠慮がちだったブレイクがアグレッシヴに猛然とオフェンスをしかけてきました。
ネットにダッシュしてきたボルグめがけてパワフルストロークを連打。4度目についにボルグはヴォレーできずに15-15。
ブレイクは走って、ジャンプして、スマッシュしてついにブレークバックに成功です。
それにしても、ブレイクの運動神経はこの4人の中では飛び抜けていて、まるでバスケの選手が迷いこんできたみたいです。

第4ゲームは最後のマッケンローのサーヴです。
左利きの特典をいかして、ワイドに切れていくスライスサーヴは誰も取れません。彼のサーヴは全盛期と変わることなく正確なプレースメントで決まります。ブレイクの第1ポーチがボルグめがけて、第2ポーチがフェデラーめがけて、いずれも成功してゲームをとりました。

フェデラーは自分の打った球がアウトしてもニッコリ。マッケンローやブレイクにボールで叩かれてもにっこり。マッケンローがアンパイアにどなっているのを見てニッコリ。本当に楽しそうです。伝説のボルグとペアになって、伝説のマッケンローと戦う。もうそれだけで十分なのです。

ダブルスの結果は、ブレイク/マッケンローが7-5で勝ちましたが、勝敗がどちらに転んでもおかしくない接戦でした。

フェデラー: 
サーヴとアングルクロスのショットがうまい。しかしネットプレーのミスが多い。ヴォレーは足の踏み込みが足らないレイジーなフォームが気になりました。

ボルグ:
52才の年齢にも拘らず、ダブルスの勘はさすがに鋭い。特にネットプレーはマッケンローに劣らずタッチが抜群でした。

ブレイク:
超アスレティックでポーチがすごい。ダイナミックなダブルスは魅力的です。しかし動きすぎる点が難点。

マッケンロー:
さすがダブルスの王者。オープンコートをつくるのがうまい。ラケットを3度もコートに投げるつける、アンパイアに楯突く、といつものマッケンローでしたが、観客もこれが演技だと知っていて大笑い。彼一人でエンターテイナーをやってました。

このように終始笑いの絶えない楽しい、嬉しいドリームダブルスでした。今度は20日に再び同じメンバーでマカオで行われます。今度もテニスチャンネルで観戦できるとあって、幸せを噛み締めている今日此のごろなのです。

ダブルスマッチ




フェデラーの記者会見より)
フェデラーはクアラルンプールに到着してすぐ記者会見を行いました。

ジョコヴィッチとのランキングの差はわずか10ポイントに迫ったことに対して:
「あと残りの20日のエクジビション(マカオ)が終わればやっとゆっくりと一ヶ月眠れるよ。ジョコヴィッチはその間は追っかけてこないだろうしね。(笑い)」

ゴールについて:
「ウィンブルドンは僕にとって特別な大会だ。他の大会に取って変えられないスペシャルな大会だ。この大会で優勝すること、そしてピートサンプラスの14のGSタイトルを追い越すこと、できればNo.1のランキングに戻ることなどゴールはいろいろあるが、そのなかでもウィンブルドンに勝つことが今の僕にとっては
一番のゴールだ。」

フレンチオープンとウィンブルドンのタイトルのどちらかを選べといわれたら?
「うーん。。。これはむずかしい。答えは8月になるまで待ってもらいたいね。(笑う)」

ウィンブルドンに勝つのがフェデラーの目標」とメディアにいろいろと書かれていますが、これは少し早とちりだと思います。「フレンチとどちらが欲しい」と尋ねられた段階で、ウィンブルドンと答えなかったのは、フレンチがとれるならフレンチが欲しい。しかしナダルがいるから、まずとれそうなウィンブルドンを目標に、ということではないでしょうか?

投稿者 Tennisnakama  11:34 | コメント(7)| トラックバック(0)

世紀のエクジビション

TVのスケジュール表に出ていなかったので、諦めていましたが、テニスチャンネルで急遽放送することになり、世紀のエクジビションを観ることができました!

11月18日クアラルンプールで、待ちに待ったショーダウン オヴ チャンピオンズ(Showdown of Champions) が、ボルグ、マッケンロー、フェデラー、ブレイクの豪華メンバーを迎えて行われました。試合はいずれもそれぞれ1セットのみ。タイブレークはスーパータイブレークです。以下が試合の結果です。

ジョン・マッケンロー def ビヨン・ボルグ 7-6 (13-11)
ロジャー・フェデラー def ジェイムス・ブレイク 7-6 (10-7)
マッケンロー/ブレイク def ボルグ/フェデラー 7-5

ビヨン・ボルグを知らないテニスファンの方々へ
フェデラーナダル、錦織選手がきっかけでテニスファンになった新しいテニスファンの方々にお願いがあります。ちょっと想像を逞しくして読んでいただきたいと思います。

30年後のフェデラーナダルのリマッチを想像してください。

昨日のボルグとマッケンローのマッチが、まさに30年後のフェデラーvsナダルのリマッチに値する世紀のマッチだったとご想像ください。
特に1983年のボルグの引退以来、彼とマッケンローの試合を観る機会がなかった私にとっては、25年ぶりに観る超エキサイティングな出来事なのです。

皆さんの中で現役時代のボルグの試合を観戦した方は少ないと思います。
彼はテニス界が初めて生んだスーパースターでした。
スポーツ界から映画スターよりもクールな選手が登場したのは彼が初めてです。
ボルグの出現は衝撃的な出来事でした。
あの長髪のブロンドでトレードマークのヘッドバンドに、世界中の女性が黄色い声をあげ、あの白いテニスウェアのカーディガンが一世を風靡したのです。

世紀のライヴァル、マッケンロー(49才) vs ボルグ(52才) (昔の二人の写真) (今の二人の写真)
ボルグとマッケンローは、今のフェデラーナダルの関係に似ています。
不動の人気とトップのランキングをエンジョイしていたボルグに、突然19才の生意気な小僧が挑戦してきました。それがジョンマッケンローだったのです。
スタンフォード大学のテニスチームに属し、すでに全米学生チャンピオンに輝いていたマッケンローが、大学を中退してプロになって間もなく、初めてボルグと対戦することになったのは、ちょうど30年前の1978年のことです。
会場はボルグのホーム、ストックフォルムです。
ボルグはなんとニューヨークッ子の左利きの新人に3-6, 4-6でストレートに敗退してしまったのです。
これはショッキングな出来事でした。それ以来彼らのライヴァル関係はボルグが引退するまで続き、歴史に残る壮絶な試合が繰り広げられることになったのです。そして彼らの現役時代の対戦成績が、7勝7敗の引き分けのままボルグは現役から引退してしまったのです。

世紀のバトル
最も有名なバトルは、1980年のウィンブルドンの5セットマッチです。
4セット目のタイブレークは、20分にわたるタイブレーク(18-16)で、マッケンローが5回のマッチポイントを逃げ切りました。5セット目はタイブレークなしの2ゲーム差で勝たねばなりません。手に汗を握る死闘を展開して、8-6でボルグがついに優勝のトロフィーを勝ち得たのです。

1980 Wimbledon Borg def McEnroe: 1-6 7-5 6-3 6-7 8-6



ボルグの引退は1981年のUS Openの敗北(マッケンローに優勝を譲る)が大きな原因ともいわれ、それ以降はほとんど試合にでることがなくなってしまったボルグ。話が長くなりましたが、このような背景があってボルグvsマッケンローの試合は、いつ行われようと歴史的リマッチであり、もう興奮しない訳にはいきません。

ボルグの華麗なテニス
今年の2月に伝説の選手によるラウンドロビン大会、ブラックロック(Black Rock of Champions)で久しぶりにカムバックしたボルグは、ベルファストでマッケンローと対戦しています。7-6(3), 7-5でマッケンローに負けたものの、ボルグは立派な結果を残しました。
その後9月のルクセンブルグ、10月のブダペストでもいずれもタイブレークでボルグはマッケンローに惜敗していますが、今回はひょっとしてリベンジができるかもしれません。
引退後ときどきシニアのツアーに出ていたようですが、私には観戦する機会がありませんでした。ですからカムバック以後、初めて観るボルグのテニスに、私のエクサイト度が沸騰点に達したことはいうまでもありません。

「ごめん!どうしてもボルグを観たいの!」
夫と外食するはずだった夕食を急遽キャンセル。彼にレストランに行ってもらいテイクアウトで観戦です。

感動しました! ボルグは現代テニスの父と呼ばれるだけあって30年の年月を感じさせない新しさがあります。
当時は今まで見たこともないボルグのトップスピンテニスに人々は仰天しました。
コートのどこにでも自由自在に球を入れてしまうマジックボールに選手たちは呆然としたのです。
それに彼のフットワーク、両手バックハンド、ソフトタッチのヴォレーなど現代テニスの原点をみて、今さらながら彼の偉大さを思い知らされました。

マッケンロー辛勝
ショーダウンの試合の結果はタイブレーク。マッケンローが13-11で辛うじて勝ちましたが、なかなか見応えのある試合でした。
マッケンローはわざとラケットを投げたり、あの有名なフレーズ, “You can’t be serious!” を叫んで観客にサーヴィスたっぷりのショーマンぶりを発揮しました。会場は笑いの渦。

これだからエクジビションは止められない。

選手たちはとても楽しそうにテニスをエンジョイしています。これほどリラックスしたフェデラーは見たことがありません。マッケンローの怒鳴る演技をみてニコニコ、ブレイクのスーパーショットにポイントを取られてもニコニコ。疲れていても、このような楽しいテニスの時間が必要だから、彼は契約したのでしょう。しかし来年からは、残念ながらフェデラーのエクジビションが見れなくなります。

*明日はフェデラーvsブレイク戦とフェデラーとボルグ、ブレイクとマッケンローの夢のダブルス戦をお知らせしたいと思います。

*デ杯決勝については生観戦ができますので、TV観戦記を書こうと思っています。
投稿者 Tennisnakama  22:29 | コメント(17)| トラックバック(0)

マリーの意地と戦略

11月21日から3日間にわたってデ杯決勝戦がアルジェンチンで行われますが、デ杯の話に移る前に、ここで私にとって大変興味のあるテーマ、“スポーツマンの意地と戦略”について、皆さんと語り合いたいと思います。これはスポーツマンシップの問題とも深くかかわってくるので素通りできないテーマなのです。

今年のマスターズカップは、波瀾万丈の出来事が次から次へと起こり、大変エキサイティングな大会となりました。特に3人の新人マリー、シモン、ツォンガの活躍など話題に尽きることがありませんでしたが、私にとって大会のハイライトはマリーとフェデラーとの試合でした。クウォリティーの高い劇的な試合という意味でも大会のハイライトでしたが、私にとっては「マリーテニスのあり方」に大変興味をそそられたのです。

マリーはなぜフェデラーに勝たねばならなかったか?
まず、マリーは準決勝入りが決まっていましたので、フェデラーに勝つ必要がなかったのです。(『フェデラーに奇跡起こらず』参照)
準決勝の対戦相手、ダヴィデンコは最高のテニスをしてきていますので、マリーにとってはベストコンディションで戦わなければ勝てない試合です。
もしフェデラー戦でエネルギーを使ってしまえば、準決勝のダヴィデンコ戦は危なくなることはマリーは百も承知でした。それが分かっていながら、なぜ死闘の3セット4-6, 7-6, 7-5をやってまで、フェデラーに勝たねばならなかったのか? 

ジョコヴィッチの作戦
では、同じ立場にあったジョコヴィッチはどのように準決勝に向けて戦ったでしょうか? 
ツォンガとの試合は、すでに準決勝入りが決まっていたジョコにとっては、マリーと同じく勝つ必要のない試合でした。そして彼のスコアは6-1, 5-7, 1-6が物語るように、3セットは省エネテニスで、軽く逃して準決勝のシモン戦に備えたのです。ここで1千万円をツォンガに譲りましたが、大きな獲物6500万円(準優勝)か1億3千万円(優勝)を狙った戦略は賢かったと言えます。

このジョコのやり方に「やっぱりジョコらしいこすい計算だ。すべての試合は正々堂々と最後まで全力でやるべきだ。」という声が上がったもの理解できます。

フェデラーを倒さなければならなかったマリーの意地
死闘をやったマリーに対して、マリーファンの中でも意見が真っ二つに分かれました。
賞賛組は「マリーは自分に不利になると分かっていながら、フェデラーと最後までよく戦った。スポーツマンとしてすばらしい。」
批判組は「マリーは準決勝のチャンスをわざわざ見逃してしまった判断は貧しかった。」

記者会見でマリーはフェデラー戦がいかに大切だったか、以下のように述べています。

「僕にとって対戦相手がジョコヴィッチだろうとダヴィデンコだろうと関係ない。試合に出たら勝ちたいと思うのが当然のことだ。特にフェデラーはテニス史上で最強の選手の一人だ。彼に勝つということは、僕にとってはマスターズカップに優勝することに近い意味をもつんだ。だから僕は110%の力を振り切って頑張った。そのことについて後悔していない。」
「選手のなかには、僕とちがった選択をする選手(ジョコのこと)もいると思うが、僕は自分の選択に満足している。」

もし、マリーが3セット目で次の試合を考えて、手を抜いてフェデラーに負けていたら?

もし、フェデラーが3セット目で自分の腰のコンディションの予防のためにリタイアしていたら? リタイアしなくてもほどほどに戦っていたら?

私たちに感動を呼ぶのは、明らかに自分にとってマイナスと分かっていても、試合を捨てず全身全霊をこめて戦うスポーツマン精神なのです。ですからフェデラーvsマリー戦は私たちに感動を与えてくれたのです。

フェデラーがなぜあれほど世界から尊敬され慕われているか」ここに大きな理由があります。

「ジョコテニス」を支持するか、「マリーテニス」を支持するか、それは個人の価値感の問題です。いろんなテニスがあるからこそ私たちもテニスに魅了されるのですから。

私はマリーのとった「フェデラーに勝つ執念」は正しかったと思います。
マリーのゴールはマスターズカップの優勝ではないのです。「グランドスラムでフェデラーに勝つ」今年のUS Openの恨みを果たしGSタイトルを獲る!という大きな目的があるのです。フェデラーがNo.2であろうと、フェデラーは選手にとっては最高峰のエヴェレスト。このエヴェレストに登頂することがいかに大きな意味をもち自信を与えてくれるか、過小評価してはならないと思います。マリーの戦略はエヴェレストに挑戦することだったのです。



投稿者 Tennisnakama  00:02 | コメント(30)| トラックバック(0)

ジョコヴィッチ圧勝!

Djokovic def Davydenko 6-1, 7-5

昨年のマスターズカップでは1セットも取ることなく最悪の成績だったジョコヴィッチが、今年は見事に優勝トロフィーを獲得しました。

(第1セットを残念ながらミスってしまいましたので、後で録画をみてみます。)

第1セットは「0-5で負けていて勝つチャンスがほとんどないときにポジティヴになるのはむずかしい。」とダヴィデンコが言っているように、圧倒的にジョコのペースですすめられたセットだったようですね。

第2セットから観ました。今週始めのラウンドロビンの試合では、7-6(3) 0-6 7-5でジョコヴィッチがダヴィデンコに勝ちましたが、第2セットで見せたような0-6のような隙は、今日のジョコには見られませんでした。あの途中でフォーカスがプッツン切れるのジョコの姿がありません。

今日のジョコには何かモノに取り憑かれたような魔力がありました。完全にゾーンに入り、自信に満ち、爆発的なショットの連打で、最高のテニスを見せてくれました。ストロークはパワフルで速く、on-the-riseで球を打ち相手に余裕を与えず、フラット気味のショットでウィナー。ダヴィデンコはボールにも追いつけない速さで展開しています。

弱点のないテニス。フォアでもバックでもどちらでもコーナー狙いが出来、サイドからサイドにダヴィデンコを走らせてウィナーで決めていました。オープンコートをつくり攻める。
これだけリスクの多いショットを打ったのにもかかわらず、ジョコのunforced errorはわずか19。いかに彼が完璧なテニスをやったかを物語っています。

第2セットの5-4では、ジョコは勝ち急いでミスを重ね、しかもダブルフォルトでブレークされてしまう、ヒヤっとさせる場面もありましたが、直ぐ立ち直りました。そして後はダヴィデンコに逆転される猶予をあたえず、6-5のdeciding setのゲームでは、ジョコの一方的なペースでダヴィデンコに1ポイントも与えることなく40-0で優勝となりました。

ダヴィデンコのコメント
「今日の試合はとてもむずかしかった。ジョコヴィッチはとてもよくプレイしたよ。僕たち二人ともベースラインのテニスだった。僕は試合の主導権を握ろうとしたけれど彼が速すぎた。すべての球が速く、すべてのポイントを狙ってくる。集中力がすごくて第1セットは完全に彼のペースになった。彼は失敗しないし、サーヴもリターンもよかった。」

「ジョコヴィッチと戦うには、自分がパーフェクトでなくてはならない。それだけでなく、ものすごく速くでものすごく上手いテニスをやらなければならない。僕はそれができなかった。ゲームを一つを落とそうが関係ない。彼はすぐフォーカスを取り戻して次のゲームを勝ってしまう。だから今日はベースラインからの攻撃は失敗だった。彼のゲームは速くて、僕にはチャンスがまるでなかった。100%負けると分かっていてポジティヴになれなかった。」

ジョコヴィッチのコメント  
「この大きな勝利でシーズンを終えることができて嬉しい。この勝利は来年に大きな自信をもたらしてくれるからね。」

「僕は自分のテニスは来年、それでなければ2~3年のうち、でなければ10年以内(笑)にトップに立てると信じている。それが僕のゴールなんだ。でも今年は好い勉強になった。ランキングをあまりにも気にしすぎた。」


ジョコは今年は全豪オープンの優勝に始まって、インディアンウェルズ、ローマ、そして最後にマスターズカップの優勝を勝ち得るというすばらしい年となりました。ここで心配なのはフェデラーの2位の地位です。イギリスのTVの解説では、すでに今年のランキングレースはフェデラーとの差がこれで数ポイントのみとなってしまったと言ってましたが、後で調べてみますが、いずれにしても、フェデラーの2位も危なくなってきました。

この優勝でジョコは1億3千万円、ダヴィデンコはそれでも6500万円の賞金を得ました。

ジョコは勝った瞬間、ラケットを観客に投げました。あれって結構危ない? でも観客は大喜び。そして次にテニスシャツも。そしてまたラケットを放り投げましたね。この辺がなかなかエンターテイナーです。そして観客席に飛んで行き、まずコーチ陣と円陣を組喜びのハグ。そして最後にガールフレンドのエレナとハグでした。

「今日はグランドスラムのレベルで全てを尽くした。成功して大変嬉しい。」ジョコヴィッチの晴れ晴れとした顔を観ていると、もうチャンピオンにふさわしい貫禄です。
シモンやデルポトロのような新人の登場に対しても「シーズンの最後にニューフェイスが登場するのは、テニス界にとって喜ばしいことだと思う。」と自信満々です。

「もうこれからは、タイトルは俺のもんだ!」と言いたげなジョコヴィッチは、世界No.1の夢を間もなく手に入れる事ができるでしょうか? 

すばらしいテニスをみせてくれたジョコヴィッチに祝勝の拍手です!拍手



投稿者 Tennisnakama  18:26 | コメント(8)| トラックバック(0)

シモンよく頑張りました!

「ジョコビッチのことはよく知っています。弱点のない選手です。シーズンが進むにつれ、テニスが攻撃的になってきました。だから、シーズン始めよりもミスが多く出るということもあるかもしれない。けれど、彼が難しい相手だということにかわりはありません。彼はここ一番、という時に強い選手です。だけど、マスターズカップの準決勝ですからね。僕だって簡単に引き下がる気はありませんよ」(alalaさんの翻訳から - Thank you)

死闘を続けるシモン
このように勝つ気満々でシモンは世界No.3との準決勝にのぞみました。シモンは今年2月にマルセーユ(ハードコート)でジョコヴィッチを6-2 6-7(6) 6-3で破っています。ジョコヴィッチは 6-1であまりにもあっさりツォンガに 第3セットを譲ってしまいましたので、シモンはこれはイケそうだと自信が出てきたのかもしれません。シモンのよいところは、誰が対戦相手でも萎縮することがない点です。「尊敬シンドローム」とでもいいましょうか。圭くんもありました。AIG Openのときに、ガスケを尊敬しすぎたと言ってましたね。

まあ、ともかく世界最強3選手をやっつけたシモンのことです。第1セットは第3ゲームでジョコをブレークして、さい先よいスタートを切りました。しかし第1サーヴの入りはよくなく54%(ジョコは66%)でしたが、何とこの第1サーヴの得点率が93%(ジョコは60%)で、確実に第1サーヴを得点に結びつけていたところが差となって、第1セットはシモンが6-4で逃げ切りました。

しかし第2セットからは、シモンのサーヴが命とりとなります。サーヴィスゲームをホールドするのが精一杯の感じです。すでに2ゲーム目で、15-40の3ブレークポイントの危機です。せっかくデュースにもってきてもなかなかゲームを先取できません。激しいラリーが続きます。ジョコはだんだんエラーも少なくなって、例のごとくシモンをコート中に走らせます。シモンも負けていません。コートの外に追い出されながら、フォアハンドでクロスのウィナーです。この二人のスーパーショットの応酬はまるでビデオゲームのような不可能なラリーです。ポイントをいれるたびに、ジョコヴィッチが思わず、両手を挙げて万歳をしてました。もう1ポイントでもとれれば万歳なのです。

しかしこのような死闘による体への影響は計り知れないものがあります。ついにシモンは首を痛めて、3ゲーム目でメディカルタイムアウトをとりました。この首の痛みでサーヴが思うようにはいらなかったようです。その後はサーヴィスゲームを0-40で落としてしまったシモン。ブレークされ続けてスコアは2-5でdeciding setのゲームに入りました。2セット目のシモンの第1サーヴの確率はわずか2割です。これではとてもサーヴィスゲームをホールドすることができず、3-6で2セット目を落としました。

第3セットはもうシモンはダメかもしれない、という悪い予感を裏切って、最後の力を振り絞って攻撃を開始です。シモンもジョコもバックハンドが抜群にうまくバックハンドのラリーが続きます。もうシモンは死にものぐるいの猛反撃で、リスキーなショットをしなければジョコには勝てないのです。エラーが続いて第3ゲームをブレークされてしまいました。このブレークの痛手は大きい。ジョコはこのブレークに力を得て、サーヴィスウィナーの連続で軽くサーヴィスゲームをホールドしていきます。

3-2でジョコがリード。しかしコートチェンジのときに、今度はジョコがMTO(メディカルタイムアウト)をとりました。さんざんUS Openで MTOの取りすぎでブーイングを受けたジョコですが、足首を捻ったようでトレーナーからマッサージを受けます。でもこのときは彼がリードしていますし、シモンも首の痛みで MTOをとっているのですから、正々堂々ととれる MTOです。

それにしても、ジョコのドロップショットは芸術的です。シモンを徹底的にこのドロップショットで苦しめました。私が数えただけでも9回のドロップショットでポイントをとっています。そしてマッチポイントもドロップショットで決めました。ちょっとシモンはかわいそうでしたが、ジョコヴィッチのすばらしいテニスに拍手をおくりたいと思います。

明日はいよいよダヴィデンコとの決勝戦ですが、二人とも最後のマッチで固くなってしまう傾向があるので、早めに攻撃をかけてブレークした選手の勝つでしょうね。でも最後はやっぱりメンタルの試合となり、こればっかりはフタを開けてみないと分かりませんね。楽しみです。

投稿者 Tennisnakama  01:58 | コメント(2)| トラックバック(0)

ジョコとダヴィが決勝進出!

Djokovic def Simon: 4-6, 6-3, 7-5

いやいや見事な試合でした。もうぐったりです。

ジョコのドロップショットで勝ちました。シモンは首の痛みがなければ勝ってたかもしれなかったですね。彼のサーヴが入らなかったことが敗北の一因だったように思います。もう二人とも極限のテニスをしていました。特にシモンはカウンターパンチャーの神様です。絶対とれないボールをガンガン打ち返しジョコに大変なプレシャーを与えました。あれでまだ歩けるなんて驚きです。

ジョコはすぐに球の方向転換をすることを控え、辛抱づよく粘ることを覚えました。粘りながらウィナーを狙っていくことが上手くなりました。しかし、ときどきフッといつものようにフォーカスが途切れることがまだありますが、すぐ取り戻せるようになったことは大進歩です。


Davydenko def Murray 7-5, 6-2

ダヴィデンコはマリーが疲れ切っているのを知っていて、コートの端から端まで走らせました。いくらマリーがカウンターパンチャーだといっても、まったくガス欠の状態では無理でした。もう第1セットからありありとマリーのボディーラングエージに「僕はもうつかれちゃった!」「早くお家にかえりたい!」を発信していては負けてしまいます。その態度をみるだけで、相手を元気づけてしまいますから。

第2セットのダヴィデンコはますます、on-the-riseでボールをとらえて、マリーに余裕を与えません。すばらしいアグレッシヴなテニスでした。彼は錦織選手とまったく同じ体形です。
すばらしいお手本です。

取り急ぎ結果報告ですが、これから記事を更新します。

投稿者 Tennisnakama  21:11 | コメント(6)| トラックバック(0)

フェデラーのインタービュー

フェデラーの独占インタービュー(スイスのバーゼラー紙)を訳しました。これはマリーとの対戦後に行われたものです。

今日の試合は途中で止めようとは思わなかったんですか?(腰の痛みでタイムアウトを取ったことについて)
「No, 一度コートにでるとプレーをやめることはない。対戦相手が僕の目にボールを当てたりしない限りね。」

腰痛はどうですか?
「そんなに悪くない。もちろん鈍痛があるような感じだけれど大丈夫だ。この2~3日は痛かったけれど。ふつうなら3セットの試合は問題ないのだけれど、でも今回はそういう訳にはいかなかった。」

今シーズンを振り返ってどう思いますか?
「よかったと思う。US Openは5連勝できたし、できたら6連勝もほしいね。ウィンブルドンの決勝もよかったし。またバーゼルで優勝できたこと、そしてオリンピックのダブルスの優勝もすごく嬉しかった。でも今年の最初と最後(マスターズカップ)はむずかしく、ミックスした気持ちだ。」

モノのために実力を発揮できなかったことについては?
「今日のようにベストを尽くしたいと思っていたけれど出来ないときもある。今年の始めは自分が一体どういう状態にあるのかも分からなかった。アップダウンがあって、こんな経験を今までしたことはなかった。だから難しい年となってしまった。多分ガス欠になってしまったのだと思う。」

今年はどんなことを学びましたか?
「用心すること。ベストでないコンディションでもその状況に対応していくこと。でも来年は100%のコンディションで戦えるよう準備を十分にやりたいと思っている。」

これからどういう予定ですか?
「多分数日で腰痛の方は治ると思う。エクジビションの契約をしているのできちんと責任を果たしたい。新しいシーズンはクーヨン、全豪オープン, アブダビ、ドーハなどから始めていきます。

今でも新しいコーチを探しているのですか?
「No. イゲラスやルーティはドバイに来ます。ルーティにはとても満足してます。彼はとてもよくやってくれますから。」

ルーティはスイスのデ杯のキャプテンでフェデラーのアドヴァイザーとなっています。





投稿者 Tennisnakama  13:58 | コメント(12)| トラックバック(0)

フェデラーに奇跡起こらず!

Murray def Federer: 6-4, 6-7(3), 5-7

フェデラーは下痢と腰痛に悩まされながらよく戦いました!しかも2セットの後、腰のマッサージを受けながら、よくぞここまで戦い抜きました。 これほど手に汗をにぎる試合は久しぶりです。マスターズカップの決勝戦といってもおかしくない最高レベルのテニスを満喫させてもらいました。でも本当に疲れました。フェデラーは試合前に記者会見で「奇跡が起こる事を願っているよ」と冗談まじりに、しかし本音も混じったコメントを残しましたが、ついに神様は奇跡を起こしてくれませんでした。

ライヴ放送が観れないため、いろいろ苦労しながら、最後にたどりついたチャンネルは中国語放送。贅沢は言ってられません。それにしても、中国のアナウンサーと解説者はよくしゃべります。日本のアナウンサーのおしゃべりにびっくりしましたが、中国はそれ以上に試合中でもしゃべりっぱなしでした。しかも完全にフェデラー側。(中国語が分からなくても雰囲気でわかります)でも臨場感があってまるで上海にいるようでしたよ。

二人の芸術テニス
これほどいろんなスーパーショットを一試合で観れたのは本当に久しぶりのことです。完璧なドロップショット、完璧なアングルヴォレー、完璧なインサイドアウトやクロスコートのウィナー。 もうゲップがでるほど(もったいない)盛り沢山の試合でした。

さて、二人のテニス芸術をたっぷり鑑賞できたこの試合は、やはりマリーが確率の高いメンタルの強さで勝った試合でした。天才肌のフェデラーは(サフィンやツォンガにもいえますが)、自分の最高のショットで勝たねばならない運命を背負っているようです。
せっかく7度のマッチポイントを切り抜けながら、最後のゲーム、5-6では、フェデラーのフォーカスが途切れてしまって、ダブルフォルト、スイングヴォレーのバカミス。
そして最後のとどめは、マッチポイントのフォアハンドのバカ打ちで、勝利をマリーに譲ってしまいました。7度のマッチポイントを免れた時点で、フェデラーのフォーカス度が落ちてしまいましたね。でもあんな大エラーの連続のバカな負け方は、幾ら何でもないでしょうに、と愚痴りたくなりますが、やっぱり彼は天才なのです。みみっちいショットでは勝てないのでしょう。

マリーの作戦の勝利
マリーはフェデラーの弱点をよく知っていました。フェデラーのバックハンドはもはや弱点ではなく、彼の武器になりつつあります。しかし問題はフォアハンドです。特にフェデラーが必ずといってよいほどエラーを犯すときは、バックハンドからフォアハンドに切り替わったときです。この切り替えがうまく処理できない。

マリーは最初にフェデラーに4~5本バックで打たせます。そして急にフォアハンドの方に打ち込みます。フェデラーはこのときフォアのクロスに返せば切り抜けられるのですが、フェデラーはマリーのバックハンドのdown-the-lineのウィナーを狙って失敗してしまうのです。
多分これはフェデラーの癖なのでしょうけれど、マリーは何度もこのパターンでしかも肝心なポイントを獲得しました。
特に第3セットの8ゲーム目は致命的でした。フェデラーのフォアハンドのdown-the lineの3回のミスでブレークチャンスを逃してしまいました。

一方フェデラーは予期した通り、ネットダッシュのオフェンステニスでマリーにプレッシャーを与えましたが、まず今日のフェデラーはネットダッシュを成功させるサーヴの威力に欠けました。52%の1stサーヴの低い確率で、しかもマリーのリターンが抜群によいため、サーヴィスゲームをホールドするのも苦労しました。
しかもネットダッシュしてもマリーのパッシングショットが巧すぎて思うようにポイントがとれません。
特にマリーの両手バックハンドでショートクロスを狙ったパッシングショットは、サーヴィスラインの手前のサイドラインぎりぎりに落ちるという、リターン不可能なショットなのです。

とにかくフェデラーお疲れさまでした。こんなに調子が悪くてもここまでやれる彼をみて安心しました。彼はまだまだ鯛です。ゆっくり休んでください。このビデオは試合のハイライトです。スペイン語で分かり辛いと思いますが、二人のスーパーショットが観れます。



ところでフェデラーがエースを打つたびに、中国人の解説者とアナウンサーは声をそろえて、「オー!チョー!」または、「ホー!チョー!」と叫んでましたが、これって「やった!」という意味でしょうかね?

投稿者 Tennisnakama  22:18 | コメント(24)| トラックバック(0)

ステパネックは選手の鏡

「なぜ27位のステパネックがマスターズカップの補欠にえらばれたのか?」

毎年マスターズカップの補欠選びは大変です。選手たちの間では、「もうシーズンが終わってしまっている」ので、この時期は疲れた体と精神を癒すためにヴァケーションに出かけてしまっています。ふだん試合で旅行ばかりしている選手にとって、このヴァケーション時期は、家族と共にすごせる唯一の安らぎの時期です。それを全部フイにして、また戦場に戻っていくというのは、並大抵の努力ではできないことだと思います。しかしそれにしても、補欠代500万円を棒にふって(もし試合に出て勝つと、試合ごとに1000万円の賞金がつきます)、この名誉ある大会に出る選手がいないというのは驚きでした。

2005年の上海マスターズカップでは、ロディックサフィンヒューイットが直前に怪我で欠場してしまったため、補欠探しが大変だったのですが、パタゴニアで釣りのヴァケーションに行っていたナルバンディアンに連絡が通じ、彼が急遽上海に飛ぶことになりました。そして何と、決勝戦で彼はフェデラーを破って優勝してしまったのです。こういう夢のような話もあるので、補欠とはいえ油断できません。でも今年のナルビーは最初から、補欠としては参加しないと言っていましたので、彼の出場は実現しませんでした。

さて補欠探しですが、OKの返事がもどってきたのは、27位のステパネックと35位のキーファーです。キーファーは「電話を受けたとき、こんなすばらしい機会は二度と訪れないから、喜んで上海に行く、と迷わず返事したよ。マスターズカップに招待されるなんて、すごい名誉なことなんだから、招待を受けた選手はすべて参加するべきだと思う。僕にとって今年の努力が認められたことになるので大変嬉しい。」と興奮を隠せないでいます。

ステパネックはタイでヴァカンスを楽しんでいました。でもキーファーと同じ理由で、即OK。しかしテニスバッグと身の回り品がなぜだか、中国の税関で差し止めを喰ってしまったのです。コンタクトレンズは注文して取り寄せることができましたが、ラケットは同じラケットを使っているジョコヴィッチから、ソックスはマリーから借りて、とにかく大変な状況の中、ステパネックはよくフェデラーと戦いました。

でもどうして他人のソックスまで借りなければならなかったか? 中国にはソックスはないのか? 私が思うに、日本でもそうですが、大男のサイズのソックスを探すのは大変です。多分市販のソックスでは小さすぎたのでは? でもマリーのお古のソックスでよく頑張りました。テニスウェアなどはどうしたのでしょうね。この辺のところはまだよく分かっておりませんが、何しろこのエピソードのおかげで、ステパネックの人気はうなぎ上りです。

「こういう緊急事態だったけれど自分なりに対応できたと思う。僕にとってはマスターズカップに出るのは夢なんだ。世界のベスト8が集まるんだからね。こうやってプレーできるのは、僕にとって本当に栄誉なことなんだ。」

この真摯な態度、選手の鏡です。ステパネックはさすがヒンギスが選んだ(一時婚約)男だけあります。やっぱり男は顔じゃない!(ステパネック、ごめん)


投稿者 Tennisnakama  01:05 | コメント(13)| トラックバック(0)

マリーが準決勝へ

マリー vs シモン: 6-4, 6-2

似た者同士の戦い
マリーとシモンは二人ともカウンターパンチャーの選手ですからきっと長いラリーがつづくに違いなく、退屈してしまうのではと危惧されましたが、それはそれなりに十分楽しめる試合でした。

しつこくきっちり返してくるデフェンスプレーヤーのシモンですら、今日はマリーのデフェンスラリーにイライラしているようでした。また引き出しの多いマリーのことですから、いつどきどんなショットがやってくるか分からない。その前にシモンはマリーをアタックしてしまおうと、ウィナーを急いだミスがかなりありました。マリーと戦っていると、シモンのほうがアグレッシヴなオフェンスプレーヤーに見えてくるからおかしいです。もしシモンのあのフラットの炸裂するフォアハンドが普段のように入っていれば、今日の試合は3セットまでいっていたと思います。

意表をつかれたシモン
第1セットはシモンのサーヴから始まりました。お互いを確かめる合う長いラリーがつづきます。突如、マリーはシモンの2ndサーヴをアタックしました。リターンエースです。シモンは呆然としています。そしてマリーはまたもや2ndサーヴをアタック。この不意打ちに狼狽えたシモンは、球をネットにかけてブレークされてしまいました。このマリーのリターンエースの連続アタックはとても効果的だったと思います。シモンはどうしても1stサーヴを入れてしまわなければならず、プレッシャーがかかります。シモンの1stサーヴの確率は43%で最悪なのは、このプレッシャーのせいだったかもしれません。逆にマリーの今年の平均は57%ですから、今日の66%は好成績だったといえます。

シモンが猛然攻撃を開始
あれよあれよという間に0-4になってしまったシモンは、またマリーに2ndサーヴを叩かれます。シモンの顔が引き攣ってるようにも見えます。そしてまた再びマリーの2ndサーヴアタックです。Enough! シモンはもうこのままでは一方的にやられるばかりです。選択の余地はありません。攻撃していくしか道がないのです。
シモンの武器はフォアハンドのインサイドアウトとバックハンドのダウンザラインです。この武器が輝き始めました。ゲームをどんどん取り返していきます。
1-4, 2-4, 3-4と3ゲームつづけて勝ち取りました。

手堅いマリー
マリーとシモンのテニスはチェスゲームです。球の方向を変え、ペースを変え、スピンを変え、緻密に計算されたショットで駒をすすめていきます。じわじわ攻めるふりをして、突然「Check!」王手がかかります。特に不意のマリーのドロップショットは見事な「Check!」でした。結局マリーのヴァラエティに富んだショットに振り回されながら、シモンは疲れ、彼の武器も思うように使えず、第2セットは自滅してしまいました。

今日の試合を振り返ってシモンはこのように答えています。
「優位に立てると思った時もあった。チャンスボールを待ち、プレイのスピードを落とし、今だと思う瞬間には全力で打った。だけど、肝心なところでミスが出てしまった。今日の試合では、ありとあらゆるチャンスを逃してしまった。特にふたつの大事な局面を落としたのが大きかった。第1セットの最後と第2セットの最初だ。これが今日の勝負を決めてしまったと思う」
(alalaさんの翻訳:毎度ありがとうございます!)

マリーとフェデラーの次の試合
フェデラーの体調次第です。ディフェンスのマリーを倒すには、アグレッシヴなオフェンスが必要です。フェデラーはきっと先制攻撃をかけ、マリーとのラリーを避ける作戦にでると思います。ネットダッシュでワン・ツー・パンチでポイントをとるしかないでしょうね。しかしマリーのパッシングショットはフェデラーに劣らず、天才的な上手さがありますので、ときには自殺行為になることもあると思います。「ネットダッシュすればウィナーを決める」この覚悟でオフェンステニスを見せてほしいと思います。

最後にシモンがこのようにマリーのことを語っています。
「マリーのような選手と戦うときは、相手がミスをしないのでむずかしい。全てのポイントを勝ち取らなければ負けてしまう。すべてのゲームでウィニングショット(またはウィナー)を打たなければ負けてしまうんだ。」

大丈夫か?フェデラー


投稿者 Tennisnakama  12:11 | コメント(8)| トラックバック(0)

やっとフェデラーが勝ちました

Federer def Stepanek: 7-6(4), 6-4

フェデラーがなかなかスムーズに勝てません。今日のステパネックとの試合も、7-6(4), 6-4とスコアの上では悪くありませんが、試合の展開は首をかしげざるをえない場面がいくつもありました。

チャンスを逃してしまうフェデラー
いくらバカ打ちや、イージーミスヒットを犯していたフェデラーでも、昔はここぞというチャンスは逃しませんでした。せっかく第1セットは早くも第1ゲームでステパネックをブレークして、2-0の快調の滑り出しをみせたにもかかわらず、その後すぐにブレークバックされてしまいます。このブレークされた内容がまずい。まずフェデラーのダブルフォルトに始まって、中途半端なバックハンドのエラー、そしてフォアハンドのロング(ベースラインを超す)と立て続けにエラーがつづき、ステパネックにゲームをプレゼントしてしまったからです。

第1セットはモタモタしながらタイブレークへうつります。固くなったステパネックのエラーに助けられて、4-1とリードしたフェデラーは、最後はサーヴィスウィナー(タッチエース)とドロップショットで、3ポイント引き離して勝利を得ました。さすがタイブレークに強いフェデラーです。

しかしビッグチャンスを第2セットで逃してしまいます。
3-2でステパネックのサーヴです。40-40のデュースに持ち込んだフェデラーはステパネックのロングでアドヴァンテージに。フェデラーのブレークチャンスです。ステパネックの球がフワッと上がってきました。チャンスです。しかしフェデラーの打ったヴォレーがサイドラインを大きく超してワイドへ。あんな素人でもやらないようなバカミスをやってしまうフェデラーは愛嬌があるなんて言ってられません。これで大切なブレークチャンスを逃してしまいました。

フォーカスが途切れるフェデラー
最初に、サーヴ、FH(フォアハンド)、BH(バックハンド)でミスを犯して、しかもネットダッシュで決めなければならないヴォレーもミスってしまっては、なかなか思い切ったショットメイキングができない。大変気になるのは、ヴォレーをネットにひっかけてしまうエラーです。シモンのときもかなりやってましたが、今日よくみると、スプリットステップが十分にできていない。それに打った瞬間に動きを止めてしまうようなモーションがあって、あのスムーズなフェデラーのヴォレーが姿を消しています。今のパッシングショットは、スピンがかかっていて打つ瞬間に降下してくる球ですので、ヴォレーはむずかしいのですが、このようなむずかしいヴォレーはフェデラーは処理するのですが、問題は私でもウィナーを打てるイージーヴォレーをミスってしまうのです。もうこれは完全にフォーカス度の問題です。直ぐに気が散ってしまう傾向が特に最近目立ってきたように思います。

いろいろ不満を書いてフェデラーファンには叱られそうですが、もったいないテニスをやっています。まだ迷いがあるようなフォアハンドもときどき見られます。もうサーフェスがスローだからとか、練習不足とか言ってられません。ここでしっかりとふんどしを絞め直さなければ、マリーには勝てません。マリーとの対戦成績は2勝3敗で負けています。ここはぜひフェデラーにモチヴェイションを沸騰させて、リヴェンジを実現させてほしいところです。

フェデラーが病気だったことが分かりました。どうりでフェデラーらしくない試合でした。あと腰の鈍痛もあるらしく、試合のないときは観光しないでホテルで休養しているとか。明日一日休みがあるので、十分休んでマリー戦に備えてほしいと思います。


投稿者 Tennisnakama  00:25 | コメント(7)| トラックバック(0)

ロディック怪我で棄権!

昨日の練習で、ロディックが足首を捻挫してしまいました。幸いたいした捻挫ではありませんでしたが、試合を続けることが出来ずに棄権しました。ステパネックがロディックの代わりに今日、フェデラーとプレーすることになり、ただ今ウォーミングアップ中です。

ここで不思議なのはなぜ、ランキング27位のスパネックが補欠に選ばれたのか? 最初ブレークに補欠がまわっってきましたが、彼は断りました。彼はベテランですので、断るのは理解できます。スペインとアルジェンチンの選手たちが、デ杯で出場しないのも理解できます。しかし、カーロヴィッチやシリッチが断るのは理解に苦しみます。彼らにとっては初めての名誉ある大会です。いくらプレーすることがなくても、ベストプレーヤーを目の当たりにみることができる最高のチャンスです。

この補欠選出にまつわるエピソードを探してみようと思います。もし情報が得られれば更新しますので、ときどきチェックしてください。
投稿者 Tennisnakama  21:23 | コメント(2)| トラックバック(0)

ツォンガにお別れです

デルポトロ def ツォンガ 7-6(4), 7-6(5)

ツォンガは、これで残念ながら 準決勝の可能性がなくなり、次のジョコヴィッチ戦が終わると上海を去ることになります。

ウィナーを狙いすぎたツォンガ
ツォンガのテニスはアスレティックでダイナミックで、コートが賑やかになる貴重なパーソナリティです。ただ性格的にエンターテイナーでもあるので、観客と一緒に盛り上がらなければ、なかなかノってこれないタイプ。「いかに自分をうまくノセルことができるか」が今後の課題です。

第1ゲームはツォンガのサーヴから始まりました。デュースでアングルクロスコートを狙ってミスをしたツォンガは、早くもブレークポイントです。しかし豪快なサーヴでエースをとってブレークを免れましたが、今度はダブルフォルトで再びブレークポイントに。ここで手堅くポイントをとってデュースに戻さなければならないところを、一発勝負のウィナーを狙って失敗。ツォンガの試合を象徴する第1ゲームでした。

「ウィナーを狙ってミスをすると、サーヴィスエースでポイントを取り返す。」7ゲーム目など、何と4ポイントすべてサーヴィスエースで取ってしまうあたり、ロディックを思わせるサーヴィス力でしたが、これが仇になってしまった? サーヴに頼ったポイントの取り方だけでは勝てません。堅実にポイントをとっていくデルポトロに負けてしまっても仕方がなかったように思います。

第2セットの二人は、ハイテンションでエキサイティングなテニスをみせてくれました。特に3ゲーム目は、ツォンガは得意のフォアハンドのインサイドアウト(逆クロス)でウィナーを連発。ブレークバックに成功して第2セットをものにできそうな感触はあったのですが・・・

「身体の疲れはなかったけれど、精神的な疲れがあった。先週にはあった、ここというところでの頑張りがきかなかった。ベルシーでは自分の底力を振り絞って、気力でピンチを切り抜けることができたけれど、ここではそれが足りなかった。あともうほんの少しのものが足りなかった」(alalaさんからツォンガの記者会見のコメントをいただきました)

デルポトロの堅実テニス
ツォンガのテニスはみていてハラハラしますが、デルポは安心してみていられます。デルポのテニスはディフェンスを基本にしていますので無理がない。確実に打てるゾーンに入ったときにウィナーを狙います。しかしツォンガは、無理なポジションからでも狙って打つローパーセンテージのテニスです。しかし抜群の運動神経で、ときどき不可能なショットを可能にしてしまうので、ツォンガとしてはガーンとうちたい衝動にかられるのでしょうが、ここはデルポに見習って我慢のテニスを覚えてほしいと思います。そうすればトップ3になれる可能性は大いにあります。

デルポはタイブレークに強い
まずどんなことがあっても冷静さを失わないデルポはとても20才になったばかりとは信じられません。ナダルにも言えますが、感情のコントロールがとても上手です。しかもデルポはここぞというときに実力を発揮できる強さがあります。第1セットのタイブレークは、最後の2ポイントをサーヴィスウィナー(タッチエース)で決めました。反面ツォンガはリードしていながら、ミスが重なりチープポイントをデルポに与えてしまっています。デルポはマッチポイントでも大胆にツォンガを左右にゆさぶり、フォアハンドのクロスを決めて勝利です。

最初にデルポの試合を生で観戦したのは、US Openの錦織戦のときでした。彼のショットの確実さと、ダイナミックな動き、パワフルなサーヴに新鮮なショックを受けたのを覚えています。クレーもハードも出来る万能選手です。あとはもっとネットダッシュをふやし、早くポイントが取れるオフェンステニスをすれば、No.1になるのも夢ではないと思います。これからの活躍が楽しみな選手の一人です。

アメリカではシングルスの生放送なし!
今夜中の3時でダブルスの生放送をやっています。でもシングルスの生は観れないのです! TVでは録画しか観れない状況ですので、がんばってインターネットでライヴを観るようにしていますが、なにせ画面がちっこいくて画像が悪くて見辛い。 惨たんたるマスターズカップです。ヨーロッパではライヴです。アジアも当然ライヴです。アメリカだけがなぜライヴで観れない!?

投稿者 Tennisnakama  17:06 | コメント(0)| トラックバック(0)

ジョコが準決勝へ

Masters Cup 2008

ジョコヴィッチ def ダヴィデンコ 7-6(3), 0-6, 7-5

興味のある方のために、できるだけ英語の表現で書くことにしました。
( )内は日本で使われている表現です。

二人のND (Novak DjokovicとNikolay Davydenko)の戦いは、二人のNGをもろに露見させてしまった試合となりました。

快調にみえたダヴィデンコ
まず第1セットの初っ端、第1ゲームからジョコ(ジョコヴィッチ)はダヴィー(ダヴィデンコ)の攻撃に押されてブレークされるというピンチに陥りました。勢いを得たダヴィーは、2ゲームからフォアハンドのインサイドアウト(逆クロス)でウィナー、ネットダッシュでウィナーと、完全にダヴィーのペースで展開。このままジョコは押し切られる感じでしたが、彼を救ったのは、ジョコのサーヴです。

0-2の3ゲーム目は、ジョコはサーヴィスウィナー(タッチエース)2本、サーヴィスエース1本、最後はお得意の左右にゆさぶりをかけてラヴゲームでサーヴィスゲームをとりました。また全く同じ展開で、5ゲーム目もラヴゲームでサーヴィスゲームを勝ち取りましたが、ジョコはどうしてもダヴィーのサーヴを破れません。スコアは5-4、このままダヴィーがサーヴィスゲームをホールド(キープ)して逃げ切るかと思われたのですが・・・あと2ポイントでダヴィーの第1セット勝利が決まる30-30。

ダブルフォルトに呪われたダヴィデンコ
あと数ポイントでセット勝ちとなると、チョーキング(固くなる)するのは勝っている方です。どうしても勝ち急いだり、ムリをして勝とうと意気込んでしまいます。ダヴィーが今までよく試合に負けるパターンがこの肝心なときのダブルフォルトなのです。「こんな大切なときになぜ1stサーヴのようなきわどい2ndサーヴをするのか?」このダブルフォルトでブレークポイントに。しかも次のショットも焦ってエラーで、ダヴィーはゲームを落としてしまいました。

このDF(ダブルフォルト)は痛かった。しかしなぜかそのあともDFの繰り返しをつづけるダヴィー。怒りと苛立と焦りですべてネガティヴなテニスとなり、タイブレークでまたDF。しかもおまけに最後のポイントもまでもDFで、ついに第1セットを落としてしまいました。理解に苦しむダヴィーのテニスです。

今度はジョコのダブルフォルト
不思議な試合が続きます。今度はジョコが最初のサーヴィスゲームで、彼のDFによってブレークされてしまいました。それからというもの、ジョコのエラーの連続です。ジョコはイライラしてラケットをコートに投げつけますが、ますますエラーがふえるばかり。今度はDFに呪われたのはジョコです。あがけばあがくほど、思い通りのテニスができず自爆して0-6の無惨な結果となってしまいました。何だか訳のわからないテニスになってきました。

ITO(インジャリータイムアウト)の効果は?
いよいよ第3セットです。3ゲーム目にダヴィーが左足首を捻ったようで、タイムアウトです。しかしタイムアウト後の彼のフットワークには異常が見られなかったので、これは念のための ITO だったのか、作戦上のタイムアウトだったのかは分かりませんが、このタイムアウトで有利になったのは、ダヴィーではなく、しばらく頭を冷やすことができたジョコだったと思います。ジョコのイライラもおさまり、二人のハイクウォリティなテニスが始まりました。

お互いブレークされることなく、サーヴィスゲームが続きます。しかし、またもやダヴィーが肝心なポイントをミスってしまいました。スコアは5-5でダヴィーのサーヴです。今度はDFではありませんがヴォレーのミスです。簡単なヴォレーでも勝てたチャンスボールをきわどくサイドライン上を狙ったためにサイドアウトしてしまいました。そしてベースラインを超えるロングのエラーでブレークポイント。続いてワイドのエラーを出してしまったダヴィーはついにゲームを落としてしまいます。ダヴィーのテニスは、ラインぎりぎりを狙ったローパーセンテージのテニスです。そして当然のごとくジョコにブレークされ、勝負はここで決まりました。

かつて「やる気がない」として受けた罰金2000ドル
デヴィデンコのダブルフォルトは有名で、2007年のSt. Petersburgでシリッチと戦ったときのことです。10回もダブルフォルトをやって、審判は「やる気がない」としてダヴィーに2000ドルの罰金を言い渡しました。こういう罰金もあるのかと当時は驚きましたが、ダヴィーのサーヴはときどき全く入らなくなることがあるのです。彼のサーヴは、あの小柄な体をエビのようにまげ、ハイジャンプして前方にすべてのパワーを伝達する、物理学から言えば理想のサーヴですが、それだけにハイリスクもあるサーヴです。セカンドサーヴにもっとスピンをかけないと、ますますDFが続いていくでしょう。こういうもったいない試合を続けていると、ダヴィーはベスト5の地位もあぶなくなるかもしれません。

ジョコヴィッチ準決勝へ
この勝利で2勝したジョコヴィッチは、次のツォンガとの試合の結果に関係なく、準決勝進出が決定しました。

「第2セットは不思議なセットだった。ちょっとしたつまずきがふくれあがってコントロールできなくなってしまった。」
「準決勝にいけることになりこれでホッとした。自分でもよくやったと思う。」
「コートに入ったら、どんな試合でも大切だといつも自分に言い聞かせているので、ツォンガとの試合も勝ちたい。」

ジョコヴィッチは今までのようにすっきりとした勝ち方ができなくなってきています。メンタルの不安定さがショットに影響しているかもしれません。最近はあのひょうきん者のハッピーなジョコの姿はなく、テニスをやりたくないような感じもします。プレッシャーに負けているように見えます。セルビアの国民のプレーッシャーだけでなく、スタジアムとホテル建設の企画に燃え、オランダのトーナメントのライセンスを競り落とした、あの野心に溢れる両親のプレッシャーもあるのでしょう。ぶつぶつ文句の言う姿もみかけます。一日もはやくあの明るいくったくのないジョコがかえってきて私たちを楽しませてほしいものです。

投稿者 Tennisnakama  23:26 | コメント(6)| トラックバック(0)

安定した強さをみせるマリー

Murray vs Roddick 6-4, 1-6, 6-1

いつも1-6, 6-1のようなスコアを見て不思議に思うのですが、一体選手たちに何が起こったのか? これはよくいわれるモメンタムの問題で、これはメンタル作戦の領域です。なぜボロ負けしたあとボロ勝ちすることができるのか? 多分選手にとっても、あっと言う間の出来事だったと思いますが、一体マリーvsロディック戦で何が起こったのか?

マリーvsロディック戦は、マリーのソフトに対してロディックのハードの硬軟の対比が面白く、クウォリティーの高い盛り上がりのある試合となりました。しかし予想通り、マリーが総合点の上で上回る優等生ぶりを発揮して勝利をあげました。

私はまずロディックの変わりように驚きました。髪を剃ってみるからに僧侶のようなロディックで、彼のテニスも忍耐の鬼のように我慢を続け、なんとunforced errorはわずかに19です。(マリーは23。フェデラーは50)マリーにとっては、ラリーをつづけることがテニスの基本になっていますので、チャンスがくるまで辛抱強く待つテニスはヘイチャラです。しかしロディックは禅修行をしてきたかと思われるほど、我慢してきわどいところは狙わず、ここぞと思ったときに迷わずウィナーを狙うメリハリのあるテニスができるようになったのは大進歩です。

第2セットは、ロディックの今後を歩むべき道を象徴するようなテニスをしました。彼のテニスはあくまでもオフェンスです。第1セットは丁寧にやりすぎて、ミスは少なかったものの攻撃力に欠け、マリーにセットをとられましたが、第2セットは執拗なほどネットダッシュを繰り返し、マリーにプレッシャーを与えました。マリーはミスが重なって0-3で2度目のブレークを許してしまいます。そうするとマリーのわるい癖がでて、すべてがディフェンスとなり、ますますロディックの攻撃を止めることができません。ロディックもサーヴ&ヴォレー、リターンダッシュとネットダッシュをし続け、第2セットは6-1でロディックの圧勝となりました。

第3セットですが、6-1と2セット目を大勝したロディックがなぜもろくも1-6で大敗してしまったのか?

まず、マリーが第2ゲームで早々にブレークに成功したことがマリーを強気にさせました。ロディックは昔とくらべてヴォレーがとてもうまくなりましたが、アングルヴォレーでウィナーがまだとれないでいます。カーロヴィッチのように、スムーズにネットダッシュして、見事にオープンコートにウィナーを決めなければ、ネットダッシュは自殺行為です。

しかもロディックはネットダッシュのタイミングに問題があります。今日の選手はパッシングショットの技術がすぐれているので、アプローチショットが甘ければ命とりとなります。マリーはロディックの足もとに落とす。わざとショートボールでロディックをネットにおびき寄せる。そしてネットに来たロディックにトップスピンロブを上げる。何をやっても答えを用意しているマリーに向かって、ロディックは頑固にネットダッシュを続けますが、もうパターンを知り尽くしたマリーは、ロディックを翻弄して6-1の大差で初戦に白星をかざりました。

マリーに続けてプレッシャーを与え続けるには、第3セットはネットダッシュのプランAだけではなく、プランB、プランCが用意されていなければなりません。勝敗の原因は、手が読まれてしまっているプランAに固執したロディックの作戦負けと、総合技術に優れていたマリーの勝ちというところでしょうか。

マリーはもともと技術、戦略の面では、トップスリーに入るほどの実力がありながら、感情のコントロールができずに自滅パターンで負けてきた選手ですので、メンタルを強化していけば、誰に勝っても不思議でない選手です。第2セットを1-6で落としながら「冷静さを失わなかった」マリーは、さらに大きく成長しました。

以下がマリーのコメントです。

「第1セットはうまくプレーできた。でも第2セットではブレークチャンスがあったのに逃してしまった。そのときロディックは猛烈にアグレッシブになってきて、彼にのまれてしまった。」

「でも第3セットにはよいプレーができるようになって、そのまま順調に勝つ事ができた。でもコートがスローなので試合はタフだった。ジェットラグ(時差)にも悩まされているから体調ももう一つなんだ。」

厳しい時差と風俗習慣の違いの中で選手たちは頑張っています。


投稿者 Tennisnakama  02:19 | コメント(8)| トラックバック(0)

フェデラー破れる!

(記事を逐次更新していきますのでお確かめください)

フェデラーは自分のテニスを模索中? 
Simon def Federer 46 64 63

上海とは時間が反対なので、昨日の試合は録画でしか観れていませんが、今日は第3セットをコンピューターの小さなstreamingスクリーンで観る事ができました。後で録画している最初の2セットは観てみますが、それにしても、第3セットをみてる限りでは、フェデラーの悪いパターンで終わった試合でした。

フェデラーの50のunforced errorsは致命的でした。フォアハンドが命とりとなりました。シモンもエラーが38と粗雑な試合展開で、この差はエラーの多いほうが負けという結果となりました。フェデラーは特にサーヴの調子に左右される選手なので、今日のような1stサーヴが52%という低いサーヴでは、リズムが得るのがむずかしく、最後まで中途半端なテニスに終始していました。それにシモンのペースをうまくはずしたテニスが、フェデラーのテニスを崩しました。

フェデラーは窮地に陥るとネットダッシュしてきますが、しかし球の読みが深いシモンは、バックハンドロブでフイッとロブを上げたり、なかなかフェデラーは思うようには打たせてもらえません。それでもフェデラーは何度もネットダッシュで得点を挽回しましたが、3-5での私でもやらないようなヴォレーの凡ミスは致命的でした。

フェデラーは疲れているのか? 
まだ自信がないのか? 
負けた選手には負けのイメージが強すぎるのか?(7月トロントマスターズでフェデラーはシモンに負けています) 
粘ってとりまくるシモンのテニスにイライラしたのか? (画面が小さくて表情が見えない)

初めて出場のシモンはよくやりました。彼はカウンターパンチャーのテニスから攻守のできるオールコートプレーヤーに成長しつつあります。特に見逃してはならないのは、フォアハンドのフラット気味のインサイドアウトです。(日本でいう逆クロス)相手のバックハンドのコーナーに炸裂するあのショットは誰の足でも間に合いません。このウィナーを4-3の8ゲーム目で決めフェデラーをブレーク。これは大きい。5-3でシモンのサーヴィスゲームとなってしまった時点で勝敗が決定しました。シモンはマッチポイントにサーヴィスエースを決めてめでたく初勝利をかざりました。

以下がフェデラーのコメントです。

「自分がレベルを上げると相手もレベルをあげてくる。シモンはそういっためずらしい選手だ。そしてよく走るし、相手も走らされる。」
「今日は普段ミスらないようなショットをミスってしまった。練習不足だと思う。」
「最初の試合で負けてもまだチャンスのあるのはマスターズカップだけだ。ここでまだ戦うチャンスがあるので嬉しい」
「これからまだ挽回のチャンスはあるので、次には全力を尽くしてよいプレーをしたい」

あとは重要なことを言い忘れていました。コートサーフェスはハードにもかかわらず、とても遅いのだそうです。この点もフェデラーにとってはやり辛かったのでは。彼のいう練習不足とは、もっとこのサーフェスに慣れる時間がほしかったという意味ではないでしょうか。ですから、第2戦目は中途半端なテニスから脱出したあのフェデラーが戻ってくるかもしれません。
投稿者 Tennisnakama  22:03 | コメント(15)| トラックバック(0)

いよいよマスターズカップです

Hello from New York: 
(このタイトルで、これからときどき私の身辺で起こった話をしようと思います)

私はセントラルパークのすぐ近くに住んでいますが、このあたりは有名人が結構住んでいて彼らをよくみかけます。今日もパンクロッカーのようなヘアスタイルをしたカッコよい男性が、犬を連れて家の前を通りがかりました。黒のジャケットに黒のジーンズです。彼の犬の散歩姿はときどきみかけることがあります。
「ハーイ、ケヴン!」
私は彼のことを映画でしか知りませんが、ときどき道ばたで会うので、今日は思い切って声をかけてみました。
「ハーイ」彼はチラッと私の方をみてにっこり。いいですね。全く気取りがありません。

彼の名は、ケヴィン・ベーコン。ご存知ですか? あの『Footloose』(1984年邦題はしりません)でセンセーションをおこした男優です。
(写真)

彼自身、自分のバンドをもっていて、映画撮影のかたわらツアーをしてまわる個性派です。昔から気に入っている俳優の一人で、話をしたい気持ちで一杯なのですが、 彼のプライヴァシーを尊重して、ニコっと笑ってサラッとそばを通りすぎます。ここでサインをねだらないところが真のニューヨーカーなのです。今日はケヴンのおかげでちょっぴりウキウキ気分です。

間もなくマスターズカップが始まります
マスターズカップは、日本でGaoraで全試合が生放送で観れますね。 Gaora と契約していない方は、インターネットのストリーミングで観戦できます。という訳で、この一週間は皆さんと一緒に観戦が楽しめますね。

上海での選手たちの表情です。(多くの写真がスライドショーで楽しめます

さて、マスターズカップのグループ分けです。

レッドグループ
(1)フェデラー
(3)マリー
(5)ロディック
(8)シモン

ゴールドグループ
(2)ジョコヴィッチ
(4)ダヴィデンコ
(6)ツォンガ
(7)デルポトロ

11月9日日曜(ゴールドグループ)
ジョコヴィッチ vs デルポトロ
ダヴィデンコ vs ツォンガ

11月10日月曜(レッドグループ)
フェデラー vs シモン
マリー vs ロッディック

フェデラーはまたもや記録男に?
過去においてマスターズカップの優勝最多回数は5回で、この記録は、イヴァン・レンデルとピート・サンプラスの二人が持っています。もしフェデラーが今年優勝すると、彼らの仲間入りをして最多3人男となります。

マリーは10年以来の名誉をイギリスに?
イギリスのスポーツ欄は毎日マリーの話題でもちきりです。マリーのマスターズカップ入りは、2004年のティム・ヘンマン以来の名誉となり、もしマリーが優勝すると、1999年グレッグ・ルゼツキーのグランドスラムカップ優勝以来となります。(グランドスラムカップとは、1990年から1999年に行われたグランドスラムの成績ベストプレーヤーが戦うラウンドロビンのトーナメント。マスターズカップと似ていますが、ランキング順位でのエントリーでないところが違います。)

最後まで不運なロディック
3月ドバイでジョコヴィッチを倒し、マイアミでフェデラーを倒したロディックは、久しぶりのグランドスラムのタイトルが期待されましたが、肩の怪我でフレンチオープンを棄権して以来、怪我が多くついていない年となりました。オリンピックも辞退して US Openに賭けたロディックでしたが、準決勝止まりで今年もまたGSタイトルのチャンスを逃がしてしまいました。マスターズカップは今年で5回出場となるベテランですが、フェデラー、マリー、シモンのグループでは、最後まで不運な男で終わる可能性が強くなりました。

シモンは最高にラッキー男
ナダルの欠場で、土壇場でマスターズカップ入りを果たしたシモンは、名誉とともに最低1千万以上が入ることになりました。これはマスターズカップの参加料ですが、試合に勝つごとにまた1千万が入ります。もし準決勝で勝てば3500万円が、そして優勝すれば6500万円が入ることになります。さてラッキーシモンはどこまでラッキーでいられるでしょうか?


投稿者 Tennisnakama  12:04 | コメント(17)| トラックバック(0)

変遷するマスターズカップ

火曜の大統領選挙以来、アメリカのニュースはまだまだオバマ一色の毎日ですが、この辺でそろそろテニスに気持ちをきりかえたいと思います。

いよいよ上海マスターズカップが日曜から始まりますね。スケジュールは以下の通りになります。

11月9日上海現地時間2時

ジョコヴィッチ vs デルポトロ
ダヴィデンコ vs ツォンガ


今年は上海最後のマスターズカップとなりますが(来年からロンドンです)、8人のうちで何と半分の4選手(マリー、デルポトロ、ツォンガ、シモン)が初出場という下克上の激戦となりました。しかもマリーを除いては、シード6、7、8の3選手が誰になるのか、最後まで分からないスリルのあるパリマスターズでした。

(マスターズカップはATPレース(1月からの成績)のランキング上位8位までが出場権を得ますが、私たちが一般に呼んでいる ATP ランキング(過去一年間)とは違いますが、今年は トップ10の選手は両方のランキングが同じ順位となりました。この二つのランキングは、 http://www.atptennis.com/3/en/rankings/をクリックしてください。)

今年はナダルの膝、デルポトロの足爪、フェデラーの体調の具合によっては、3人全員の欠場も心配されましたが、No.1のナダルの欠場があったものの、最悪の事態を免れることができました。ナダルの代わりにシモンがシード8で出場しますが、まだまだ油断は禁物です。というのは悪夢の2005年の例があるからです。

怪我人続出2005年の最悪マスターズカップ
ヒューストンから上海に移った2005年のマスターズカップは、開催前にすでにロディックヒューイットサフィンが怪我のため欠場を発表するという厳しいスタートをきりました。そして、上海まで来ていながら試合の直前にナダルが足の怪我で欠場のアナウンス。引き続いてアガシがダヴィデンコと試合をしただけで、足首をいためて欠場という史上最悪の事態が生じたのです。選手たちは疲れきっています。3年前に出場資格のある8人のうち5人までが欠場する事態に陥ったにも拘らず、怪我対策が今だに講じられていない現実は、大いに反省されるべきです。

フェデラーの圧倒的な強さ
さてフェデラーが初出場した2002年以降の出場選手リストをみてみましょう。メンバーが激変する中で、驚くべきことはフェデラーの強さです。2002年(準決勝でヒューイットに負ける)と2005年(ナルバンディアンに5セットのタイブレークで惜しくもチャンピオンを譲る)以外は、4度のチャンピオンタイトルを保持しています。そして驚くべきことに、フェデラーのみが今年で連続7回の出場です。

彼の長年のチャンピオンの座は、彼の卓越したテニスの技術とメンタルの強さにもよりますが、インジャリーフリー(怪我のない)選手生活を続けることができたことを忘れてはなりません。Monoという病気がありましたが、怪我らしい怪我もなく選手生活を通してこれた理由は主に(1)試合数が少ない (2)フィジカルトレーニングを重視 (3)体に無理のないフォーム、が上げられると思います。

しかしナダルの出現によって、パワーとアスレティシズムに重きが置かれるようになった現代テニスでは、このフェデラーの3原則を遵守するだけではもはや優位は立てなくなってきていることも事実です。今後も増える肉体負担といかに取り組んでいくかが最大課題となりますが、そんな厳しい状況のなかで、健闘する圭くんを皆で励まし応援し続けていきたいと思います。

( )の数字はシード番号です。グリーンのシードは初出場の選手です。

2003年
ロディックが初出場でシード1で衝撃的なデビュー。

2005年
ナダルはシード2で初出場。資格を得たにもかかわらず怪我で棄権。

2007年
ジョコヴィッチはシード3で初出場。

2008年
フェデラー7年目の連続出場
ナダルは4年のうち2年棄権

2008年度(上海)
(1)フェデラー
(2)ジョコヴィッチ
)マリー
(4)ダヴィデンコ
(5)ロディック
)ツォンガ
)デルポトロ
)シモン

2007年(上海) フェデラー優勝
Federer def Ferrer: 62, 63, 62
(1)フェデラー
(2)ナダル
)ジョコヴィッチ
(4)ダヴィデンコ
(5)ロディック
)フェレール
(7)ゴンザレス
ガスケ

2006年(上海) フェデラー優勝
Federer def Blake: 6-0, 6-3, 6-4
(1)フェデラー
(2)ナダル
(3)ダヴィデンコ
(4)リュビチッチ
(5)ロディック
)ロブレド
(7)ナルバンディアン
)ブレイク

2005年(上海)ナルバンディアン優勝
Nalbandian def Federer: 67(4), 67(11), 62, 61, 76(3)
(1)フェデラー
ナダル(棄権)
(3)アガシ(途中棄権)
(4)コリア
)ダヴィデンコ
リュビチッチ
(7)ガウディオ
(8)ナルバンディアン
)プエルタ(ナダルのかわり)
10)ゴンザレス(アガシのかわり)

2004年(ヒューストン)フェデラー優勝
Federer def Hewitt: 63, 62
(1)フェデラー
(2)ロディック
(3)ヒューイット
(4)サフィン
(5)モヤ
(6)コリア
ヘンマン
ガウディオ

2003年(ヒューストン)フェデラー優勝
Federer def Agassi: 63, 60, 64
ロディック
(2)フェレロ
(3)フェデラー
コリア
(5)アガシ
)シュトラー
(7)モヤ
ナルバンディアン

2002年上海 ヒューイット優勝
Hewitt def Ferrero: 75, 75, 26, 26, 64
(1)ヒューイット
(2)アガシ(腰痛で棄権)
(3)サフィン
(4)フェレロ
)モヤ
フェデラー
)ノヴァック
)コスタ
)ヨハンソン

投稿者 Tennisnakama  23:35 | コメント(13)| トラックバック(0)

YES WE CAN

ニューヨークの街がニコニコしています。

道ばたでシャンペンを持った夫妻に会いました。紙コップを通り行く人に渡しています。「喜びを分かち合いましょう」とシャンペンをついでくれました。ニコニコする私。おいしいです。ニコニコする彼ら。言葉は入らないのです。

YES WE CAN

己を信じればできるのです



YES WE CAN 何とシンプルですばらしい言葉でしょう! 力が湧いてきます。嬉しくてオバマのYES WE CANのミュージックビデオを集めてみました。皆さんのお気に入りのビデオは?

A




B




C




D




E




F




G

投稿者 Tennisnakama  14:21 | コメント(8)| トラックバック(0)

オバマが大統領に!

アメリカに革命が起こりました! 奴隷の過去を引きずり、数十年前までは白人との結婚も許されなかった黒人が大統領に選ばれるというのは、本当に革命的なことなのです。

半世紀前にカソリックでしかもマイノリティのアイリッシュのジョン F. ケネディを大統領に選んだアメリカは、再び勇気ある決断を行いました。あの変化をおそれないアメリカが戻ってきたのです。黒人と白人の混血児であるオバマはすべての人種の象徴となりました。ミドルネームがフセインのオバマは、イスラム教諸国にも好意をもって受け入れられるでしょう。軍事外交よりも世界との対話を重視するオバマの勝利は、アメリカだけでなく世界の平和を願う人々にとっても勝利となったのです。

この歴史的瞬間をアメリカ人の友達とニューヨークで分ち合えたことは、本当に幸運でした。

obamashirts

オバマのTシャツを着たブレンダとキャロル



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ヴィクトリーケーキ



electiondinner1



electiondinner2



obamabutton


オバマのバッジをつけてヴィクトリースマイルです



昨夜のシャンペン、テキーラ、ワインの飲み過ぎでひどい二日酔いです。激しい頭痛と吐き気に襲われていますが、今からヴィクトリーテニスに出かけます。そして今晩は友達を我が家に呼んで、ヴィクトリーディナーです。また二日酔いが続きます。(嬉)

投稿者 Tennisnakama  23:59 | コメント(5)| トラックバック(0)

大統領選挙ディナーパーティ

今日は大統領選の投票日。オバマが勝つか? マケインが勝つか? 

多分、大差でオバマが勝つであろうという予想のもとで、友人のブレンダが急遽パーティを開くことにしました。

今まで8年間のブッシュ政権のもとで、アメリカは民主党派と共和党派に真っ二つに別れてしまいました。そしてイラク戦争突入、経済の破綻。アメリカはこの大混乱を招いた現保守政権に堪忍袋の尾が切れて、Enough is enough! なのです。

アメリカには爽やかな新しいリーダーが必要です。グローバルに育ち、多人種の血が混じり(息子も混血ですので普通でいられません)、ハーヴァードの最高教育を受けた理想的なオバマを、もしアメリカが選ばなかったとしたら! 世界の失望感は想像できないほどふくれあがってしまうでしょう。そうなれば、私はアメリカに愛想をつかして、深刻にアメリカを離れることを考えるでしょうね。(4年前も同じようなことを言っていましたが。)

オバマの父はケニア人で亡くなりましたが、彼の育ったコゲロ村では、昨日からオバマの祝賀会が始まっています。牛4頭、鶏16羽、羊に山羊など、ぞくぞくお祝いの”生きた”贈り物がとどけられました。これはまず神様に生け贄として捧げられたあと、村中でバーベキューにして祝うのです。ブレンダはまさか生きた動物を生け贄にはしませんが、今晩はターキーを焼くのだそうです。

今晩の7時から50州の開票結果が刻々と入ってきます。ニューヨークは圧倒的にリベラルが多く民主党の街です。ブレンダと夫のロバートは、リベラルな友人を呼んで、敵党の共和党の悪口をいいながら、ワイワイと飲んで食べて祝賀会をやろうというのです・・・でも、もし、予想を裏切って、保守のマケインが勝ってしまったら!? お・恐ろしや! パーティのお客は頭に血がのぼり、ニューヨークの街は激怒のニューヨーカーで暴動が起こるかもしれません! 

ちょっとこわい、スリルに満ちたパーティになりそうです。 

(この続きは、パーティ後です)


投稿者 Tennisnakama  05:23 | コメント(6)| トラックバック(0)

ツォンガの感動の記者会見

ベルシーからalala特派員の現地報告です!

レキップのウェブサイトが掲載したツォンガの優勝時の記者会見を(フランス語)、alala特派員が完全翻訳してくれました!(記者会見で泣くツォンガのビデオと記者会見

このインタービューを読んで、彼と共に泣いてしまいました。黒人との混血児というハンディを負いながらも、自分をサポートしてくれる人達への感謝の気持ちを忘れることなく、ひたすら前進を目指してきたツォンガ。人に言えないさまざまな辛いこともあったでしょう。自分を愛し信じてくれる人のために、数重なる不運な怪我も乗り越えて、彼は7年ぶりにフランスにトロフィーをもたらしました。

転んでは起つ。また転んではまた起つ。決して諦めず最後まで戦い続けるツォンガは、私たちに感動と生きる勇気を与えてくれます。そしてそんなヒーローのパーフォーマンスを観戦することができる私達は本当にラッキーです。

alalaさん、テニスファンにすばらしい贈り物をありがとう!

(記者会見)
「ジョー・ウィルフリード・ツォンガ、このタイトルを手にしての感想は?」
どうしようもないくらい、激しい幸せを感じています。この決勝をどうことばで表現したらいいのか、わかりません。今週起こったことはどれもこれも信じられないことばかりです。

大会が始まった時、体中に傷みがありました。腿も痛かったし、ひじも痛かった。あと、どこが痛かったんだっけ?とにかく、どこもかしこも痛かったんです。試合に100%集中できないときや自分のしたいようなプレイができないときには、頭も痛くなったし。だけど何とか踏ん張って、本当に本当にしっかりとがんばった。こうやってコートの上で戦えるんだから、全力を尽くさなくちゃダメだって自分に言い聞かせたんです。何が起こるかなんてわからない。一試合か二試合何とか勝てばそのうち身体が動き出し、安定してくるかもしれない。そうしたら問題はなくなる、そう思おうって。そして実際そうなったんです。今は本当にうれしい。

「最後0-40でリードされた時はどう思いましたか?」
僕の仲間たちを見て、「今だよ、今僕に力をおくれ、今僕を支えて」って言ったんです。僕は一生懸命身体を動かし自分にこう言ったんです。「0-40はまだ終わりってことじゃない。まだやれる」って。一球一球「お前は強い。お前にならできる。毎日お前を支え、お前と一緒に汗をかき、お前のために考えてくれているみんなのためにこのタイトルを取るんだ」って自分に言い聞かせました。

「マッチ・ポイントのとき、関係者席を見ましたね。その時の気持ちは?」
自分について来てくれ、自分を支えてきてくれた人たち、そして自分の家族を確認したのです。みんな、今日僕が勝つために力を貸してくれた人ばかりです。この勝利はこの2週間だけの結果ではなくて、僕のこれまでの人生全ての結果なのです。これまでに指導してくれた何人かのコーチにも感謝しています。彼らは本当にたくさんのことを教えてくれました。家族もそうです。しつけやものの考え方などを教えてくれました。僕のまわりで僕が幸せでいられるように、そして僕が自由な心でテニスができるように支えてくれた人達に感謝します。僕には彼らがいるんだ、って知っています。彼らがいるから、僕の人生は美しいものになるんです。

「ベルシーでの自分のレベルは全豪のときよりも高いと思いますか?」
全豪の時よりうまくプレイできたかはわかりません。大会の始め、僕は満身創痍でした。だけどそれは公表せずに自分の中にしまっておいた。少なくともプレイすることはできるし、そのチャンスを生かすことはできると思ったからです。試合を重ねるにつれ、だいぶん調子があがってきました。全豪の時みたいなありえないようなボレーが決まったりといったものすごいことはできなかったかもしれないけれど、正確なプレイはできました。みんなこうやって勝つんだなと思いました。「ラッキーな」プレイで勝つんじゃなくてね。よく考えた上でのプレイによって人は勝つのだということがわかりました。

「試合の最後に見せた涙の意味は?」
コートに入る前、昼寝をしたんです。自分が試合に勝って、家族に感謝する夢を見ました。本当に勝った時、「信じられない。本当に自分の声を出して何千人という人の前で家族みんなに感謝ができるなんて」と思ったんです。僕が家族や僕の仲間たちをどれだけ愛しているかみんなの前で言えるんだって。

「このタイトルにはどのような意味がありますか?」
たくさんのことです。僕はここ数年、いくつもの山を這い上がってきました。もう一度テニスをするのは難しいんじゃないかといわれた時もあったほどです。うまくプレイできていたかと思うと、突然怪我のならくへと突き落とされてしまったり。そんな時を過ごしているうちに、僕の心は強くなった。だからこの勝利はあらゆるものの結果なんです。そして僕が子供だった時から僕を支えてくれた全ての人達、両親や家族、コーチたち、そして友人たちの勝利でもあるんです。最高の気分ですよ。

「表彰式の直前、椅子に座っているあなたは物思いにふけっているように見えました。あの時何を考えていたんですか?」
たくさんのことです。祖父母が僕のことを見ていてくれたかと思うと(ここでツォンガは涙を流し、しばし黙ってしまう)僕の祖母が…僕のことを見ていてくれた人たちのことを考えてたんです。彼らのことを(嗚咽するツォンガ)。彼らのおかげなんです。僕を支えてくれた人たち。たとえもういない人たちも。困難な時、僕は彼らのことを思い出すんです。すると、前に進めるような気がするんです。

「あなたは信じられないくらいの落ち着きを見せていました。家族からその力を得るんですか?」
僕の性格ということもありますね。両親はいつも、僕がくよくよせずに前を向いて歩く手助けをしてくれました。僕の家族は、元々特にたいそうなものを持っていたわけではありません。僕はいつでも自分の皿をしっかり平らげることで満足してきたんです。(訳注:これはちょっとわからいにくかったんですけど、多分「足るを知る」みたいな意味ではないかと思います…)バカみたいに聞こえるかもしれないけれど、でもこういう小さなことから始まって、人は強くなったり何もあきらめたりしなくなるんじゃないかと思います。

「高揚から落ち着きへどうやって心をコントロールするのですか?」
僕はアフリカのエキセントリックなところと西洋の穏やかさを持っているのです。このふたつが、僕の血の中に流れています。高揚感から穏やかな気持ちへと自分の気持ちを変化させることができるのは、素晴らしいことだと思います。僕が混血児であるということは、小さな町では時に難しい状況になります。どんな小さなことでも、自分が拒絶されているような気分になったりするのです。本当はそんなことは全くないのに、それは自分の肌の色のせいだと思ってしまうのです。子供のころは、それがつらかった。成長すると、そんな風に決め付けることがなくなって、まわりの人に僕のママは白人でパパは黒人だ。自分は良い人間になろうと努力している、と言えるようになりました。

「観客たちとの一体感はどうでした?」
本当に信じられませんでした。大会の前から言っていたことですが、僕は観客のみなさんに僕と共にいてほしいと思っていました。僕を支えて欲しいと思っていました。そうすれば、僕は何か大きなことを成し遂げられると思ったからです。僕はそういう観客のみさなんを待っていたし、僕の期待を超えていました。時々僕を応援してくれるみなさんの声援がものすごくて、震えがしたほどです。みんな本当に僕を応援し、助けてくれました。

「月曜には世界第7位にランクされますね」
トップ10に入る、それは夢のようです。毎週毎週、ナンバー1になってやろうと思っています。ナンバー1になれたら、それは最高だろうなあって。そう考えることで、僕は前進できるんです。より高い場所にたどり着くために、僕はこんな風に考え続けようと思っているんです。

「さて、次は上海でのマスターズ・カップですね。信じられないような急展開を感じていますか?」
ここしばらくの間に起こったことは全て、信じられないようなことばかりです。ほんの2年前、僕は世界250位の選手だった。スニーカーの脚を引きずって、小さなクラブの小さなロッカールームに行き、小さな大会に出ていたんです。当時すでに、今のレベルに到達することを目標にしていました。今、僕はそこにたどり着き、上海に行って世界で最も強い7人の選手達と戦えることを本当に幸せに思います。僕は上海にフランスを、僕の家族を、そして僕の友人達を代表して行きます。最高の自分を出し切りますよ。

投稿者 Tennisnakama  08:55 | コメント(14)| トラックバック(0)

ツォンガが優勝しました!

ツォンガが優勝です 6-3, 4-6, 6-4

おめでとう、ツォンガ! すばらしい決勝戦でした。
(ツォンガの優勝写真

フェデラーナダルのいなくなってしまったマスターズでしたので、盛り上がりに欠けることが心配されましたが、どうしてどうして、今年はツォンガの一人舞台となり、フランスをテニス熱狂の渦に巻き込みました。会場は最高に盛り上がり、TVで観戦するテニスファンにとっても、その興奮がスクリーンから伝わってきます。ツォンガの一打ごとに観客は一喜一憂、アレー!アレー!の熱狂的な掛け声に、追い打ちをかけるような激しい太鼓の音。思わずTVの観客と一緒にアレー!と掛け声を上げたのは、私だけではないはずです。

ツォンガのアスレティックでダイナミックなテニスと、ナルバンディアンの絶妙なソフトタッチのテニスは、ヴァラエティーに富んでいて、決勝にふさわしくワクワクするような楽しいテニスでした。

「最初にブレークできたことがよかった。」と、 ツォンガは昨日のブレイク戦の勝因を振り返って語っていましたが、今日も運よく昨日と似たスタートです。第1セットの初っ端からナルバンディアンがダブルフォルトをしてしまい、ブレークポイントを手にしたツォンガは、「これはイケル」という確信がよぎったに違いありません。勢いに乗ったツォンガは32分で第1セットを6-3で終え、このまま第2セットのストレート勝ちにみえましたが・・・

ナルバンディアンのギアがあがってきたのは、第2セットの第3ゲームです。サーヴ&ヴォレーで攻める。サーヴィスエースが決まる。特にネットプレーの超アングルヴォレーのソフトタッチは、魔法がかかったようにボールがネットぎりぎりのサイドラインにストンと落ちていきます。「ムムム、、やってっくれます」実にエレガントな技です。

しかし、ツォンガは勝ちたいという気持ちが優先して、勝ち急ぎに見られるショットが目立ってきました。ウィナーで決めてしまいたい、という気持ちが強すぎると、つい力みがちになりきわどいコースを狙いがちになり、結局エラーにつながってしまいます。ナルバンディアンは反面、ここぞというポイントはしっかりと決め、サーヴも左右にプレースメントが決まって、落ち着いたスマートなテニスで第2セットを6-4で逆転です。

さて、いよいよ第3セットです。観客席は津波のような大きなウェイーヴが起こっています。3セット目を迎え、ますます興奮のヴォルテージが上がってきました。フランスはもう絶対にツォンガに勝ってもらわなくてはなりません。援軍なしの孤島の中で、果たしてナルバンディアンはどう戦い続けていけるでしょう。

フランスの期待に応えて、ツォンガは3ゲーム目ですでにナルビーをブレーク。しかしナルビーは総力を駆使して、予測できないショット(クロスに見せかけてダウンザライン)、ドロップショット、トップスピンロブなど、まるでショットのエクジビションのようです。本当に技の達人ですね。特にジャンピング・バックハンドのアングルヴォレーには惚れ惚れしてしまいました。(今度真似してみようっと)

しかし勢いに乗ったツォンガの壁は固く、ナルビーは9回もブレークチャンスに恵まれながら、1回しかポイントに結びつけることができず、残念ながらタイトル保持は実現しませんでした。

それにしても、ツォンガの25本のサーヴィスエースは驚異的でした。大切なポイントを、しっかりとエースで勝ち取れるメンタルの強さと集中力はフェデラーに似たものがあります。しかも51のウィナーです。(ナルビーは4本のエースに23のウィナー) これだけのウィナーをとるには相当のガッツが必要です。ツォンガが今年のオーストラリアオープンで彗星のごとく登場し、決勝戦まで残って戦ったときのセンセーションが再び蘇ってきました。あのときは残念ながら、ジョコヴィッチに負けましたが、それ以後は膝の調子が悪く期待されたほどの成績が残せなかっただけに、感無量のカムバックです。

「今日の優勝は皆さんのものです! 」おおきなトロフィーを掲げてツォンガが顔をくしゃくしゃにしながら叫びました。チャンピオンシップポイントを取った瞬間、ツォンガは高くラケットを放り投げました。
「僕はフランス、家族、友人、そしてすべて応援してくれる人達のために、上海で精一杯戦ってきます!」泣きべその顔はもはやなく、晴れやかな勝者の自信に満ちたツォンガの声が会場にこだまします。

今年は錦織選手の活躍に始まって、マリー、デルポト、シモン、ツォンガなど、実に様々な選手が活躍しましたね。こんなに選手のレベルが接近している時代は、テニス歴初めてといってもよいのではないでしょうか。面白い大変な時代になりました。テニス戦国時代です。ますます2009年が楽しみです。


投稿者 Tennisnakama  11:21 | コメント(8)| トラックバック(0)

ツォンガはフランスのヒーロー

フランスに新しいヒーローが誕生しました。 h〓ro〓que(英雄の)という形容詞のタイトルがフランスのメディアを賑わしています。正直いって誰も想像していなかったツォンガの決勝戦に、フランスは大騒ぎです。

“Un Tsonga h〓ro〓que atteint les demies” ル・モンド紙
“Un Tsonga h〓ro〓que s'impose face 〓 Roddick” ル・フィガロ紙

ツォンガのドローはパリマスターズではもっともタフなものでした。
まずtrickyで予想がつかないステパネック、
そしてNo. 3のジョコヴィッチ、
準々決勝では最高レベルの試合をしたロディック
そして準決勝は速攻戦で攻めまくるブレイクを3セットのタイブレークで破りいよいよ決勝です。

「もうクレージーだよ。昨日は3時間の試合だったけれど、全然疲れてないよ。」ブレイク戦の後で、ツォンガは興奮した面持ちを隠せません。

「今日はラッキーだった。2セットとも最初にクレークできたからね。だからその後は自分のサーヴィスゲームに集中することができたんだ。自分でもこれほどうまくプレーができるとは思わなかったよ。明日の決勝も今日のようにうまくいけばよいのだけど。」あのくったくのない笑顔で本当に嬉しそうです。

昨日のロディックとの戦いは、決勝戦とも思わせる大激戦でした。ツォンガは過去の試合でベストな、完全にソーンに入ったテニスを見せてくれました。

感心したのはロディックです。敵陣の孤島で一人雄々しく戦うロディックには、あの挑戦的ないつものロディックの姿はありません。第3セットの試合を左右する10ゲーム目(4-5)でホークアイにめぐって大混乱がおきたときも、彼は落ち着いて冷静でした。ジミーコナーズがロディックのコーチだった頃は、コナーズスタイルで、いわゆる何でもかんでも突っかかる態度で、フォーカスを失うことが多かったのですが、最近の彼はメンタル的に成熟してイライラした自滅テニスが減ってきています。ネットプレーもうまくなり、ネットダッシュのタイミングも絶妙になってきました。観客全員がツォンガを応援する不可能な状況にあって、ロディックは本当によく健闘しました。

ロディック戦に比べて、今日のブレイク戦はやや慎重でした。ロディック戦では、ツォンガはウィナーが61もありますが、エラー(unforced error)も44と大変多く、いかに攻撃的なアグレッシヴな試合を展開したかを物語っています。ブレイク戦では、ウィナーの数は33と半分に減っていますが、またエラーも17と半数以下に減っています。ツォンガは徹底的にブレイクの2ndサーヴを狙い、65%もリターンでポイントを獲得するスマートなテニスをやりました。

二人とも白人と黒人の混血児です。二つの人種のベストクウォリティーを受け継いだ二人は、アスレティックでダイナミックで、エンターテイメント性の高い試合を展開してくれました。ブレイクに勝った後、ツォンガは“Merci Bercy” の文字の入ったテニスウェアに着替えましたね。多分負けても着たと思いますが、最後まで熱狂的な応援を送り続けた観客に、彼の感謝の気持ちを表したかったのでしょう。なかなかフランス的でお洒落なジェスチャーでした。

フェデラーナダルがいなくなってしまって寂しくなってしまったパリマスターズですが、チャンピオンタイトル保持を狙うナルバンディアンと、地元のツォンガとの対戦は、トーナメントとしては理想的な組み合わせとなりました。ツォンガが優勝すれば、フランスのマスターズシリーズの優勝は、グロージャン以来7年ぶりという久々のヴィクトリーだけに、フランス中がTVにかじりついて応援でしょうね。このプレッシャーにめげず、ガンガンとあのダイナミックなテニスを披露してほしいと思います。


投稿者 Tennisnakama  18:51 | コメント(8)| トラックバック(0)

フェデもナダルもOUT

パリマスターズは波乱状態です。

まずロジャーがブレイクとの試合を棄権しました。

以下が彼のメッセージです。

ファンの皆さん、

*背中が固くて、今晩のジェイムス・ブレイクの試合を棄権することにしました。背中はこの2~3日間強ばった感じだったのですが、今朝起きたとき昨夜うけた治療の効果はありませんでした。今晩100%の状態でプレイできないこともあり、用心をとって棄権というむずかしい決断をくだすことにしました。大会関係者の方々、そしてフランスのファンの皆様にご理解とご支援をいただき感謝をしています。

ロジャー

*背中とありますが、後でニュースで調べますと、lower backとありますので、つまり腰の部分にあたります。つまり私達が言っている「腰痛」のようなものだと思います。

Dear Fans,

Due to a stiff back, I have decided to pull out of my match against James Blake tonight. My back has been stiff for the last couple of days and I woke up this morning and it did not respond to the treatment I had last night. As a precaution and because I would be unable to play at 100% tonight, I have unfortunately had to take the difficult decision not to play. I thank the tournament and French fans for their understanding and support.

All the best,

Roger

このメッセージに加えて、フェデラーは記者会見ではこのように述べています。
「僕が試合を放棄するのは、これが初めてで主催者の方々、ファンの皆さんに申し訳ないと思っています。」
「普段は背中の痛みは2~3日の間に治るので、今回も数日間のうちによい状態になると思っています。」

ともかくも、しっかりと故障の部分をなおして、選手生命を長く保って私たちを楽しませてほしいと思います。


ラファがリタイアしました
第1セットからどうもナダルの調子が今いちです。動きも鈍く、フォアハンドはベースラインを大きくオーヴァーしてミスが多いのです。そしてあれよあれよと言う間にダヴィデンコにブレークされ、1-5のナダルのサーヴのときです。彼の右膝を指差しながらトレーナーを呼びました。

「トリートメントを受けた後もトライしてみるけれど、痛みがとれないようだったら試合は続けられない。That's it.」と彼はトレーナーに告げました。

膝の痛みを和らげるために、マッサージを受けた後、ナダルは全力をふるって頑張りました。本人はこの状態では、とても勝とうなどとは思っていなかったでしょうが、ファンのために最後のゲームを精一杯戦いました。デュースが続きます。足をひきずるような感じにも見えます。しかしダヴィデンコはそのナダルの弱点に最後のとどめをさすように、ナダルを左右に振りまくります。二人とも見事でした。ダヴィデンコは手をゆるめると、ナダルを侮辱したことになります。ナダルはあえながら、最後の力を振り絞って第1セットを成し終えました。

私が今まで言い続けて来た「リタイア」のあるべき姿をナダルがみせてくれました。これでナダル本人も、ファンも、主催者も、対戦相手も納得するのです。

ナダルの膝はいつまでもつのでしょうか。US Openの練習でも手を抜かず、真剣そのもので走り回っていました。だから世界でNo.1になれたのでしょうが、しかしこのままでは危ない!膝に問題があるのに、どうしてダブルスに出るのでしょうか? コンディションを整えていくには、ダブルスが役に立つと思いますが、このように無理が続くと本当に心配になります。彼には絶対アルジェンチンには負けられない、デ杯の優勝がかかっていますし、上海をスキップするかもしれませんね。

「デ杯はワールドカップのように4年に一回にするべきです。」これはイヴァン・レンデルの意見ですが、私も賛成です。

ひょっとしたら、フェデラーも、ナダルも、デルポトロも、皆上海行きをキャンセルという事態に陥る可能性もありますね。

毎年、シーズン末に怪我人が大量に出て、「トーナメントの数を減らせ」「選手の出場参加数が多すぎる」と、ワイワイ批判されている割には、大会は増える一方、選手もますます出場回数が増えているのが現状です。自殺行為をATPやWTAが奨励しているようなもので、この選手の怪我の問題は早急に取り組まなければ、テニスプレーヤーはすべてこの世から消えてしまいます! ロジャー、ラファ、デルポ、圭くん、そして怪我で苦しんでいる多くの選手たちへ、

Get well, everyone!




投稿者 Tennisnakama  01:48 | コメント(14)| トラックバック(0)