2008年11月14日
ステパネックは選手の鏡
「なぜ27位のステパネックがマスターズカップの補欠にえらばれたのか?」
毎年マスターズカップの補欠選びは大変です。選手たちの間では、「もうシーズンが終わってしまっている」ので、この時期は疲れた体と精神を癒すためにヴァケーションに出かけてしまっています。ふだん試合で旅行ばかりしている選手にとって、このヴァケーション時期は、家族と共にすごせる唯一の安らぎの時期です。それを全部フイにして、また戦場に戻っていくというのは、並大抵の努力ではできないことだと思います。しかしそれにしても、補欠代500万円を棒にふって(もし試合に出て勝つと、試合ごとに1000万円の賞金がつきます)、この名誉ある大会に出る選手がいないというのは驚きでした。
2005年の上海マスターズカップでは、ロディック、サフィン、ヒューイットが直前に怪我で欠場してしまったため、補欠探しが大変だったのですが、パタゴニアで釣りのヴァケーションに行っていたナルバンディアンに連絡が通じ、彼が急遽上海に飛ぶことになりました。そして何と、決勝戦で彼はフェデラーを破って優勝してしまったのです。こういう夢のような話もあるので、補欠とはいえ油断できません。でも今年のナルビーは最初から、補欠としては参加しないと言っていましたので、彼の出場は実現しませんでした。
さて補欠探しですが、OKの返事がもどってきたのは、27位のステパネックと35位のキーファーです。キーファーは「電話を受けたとき、こんなすばらしい機会は二度と訪れないから、喜んで上海に行く、と迷わず返事したよ。マスターズカップに招待されるなんて、すごい名誉なことなんだから、招待を受けた選手はすべて参加するべきだと思う。僕にとって今年の努力が認められたことになるので大変嬉しい。」と興奮を隠せないでいます。
ステパネックはタイでヴァカンスを楽しんでいました。でもキーファーと同じ理由で、即OK。しかしテニスバッグと身の回り品がなぜだか、中国の税関で差し止めを喰ってしまったのです。コンタクトレンズは注文して取り寄せることができましたが、ラケットは同じラケットを使っているジョコヴィッチから、ソックスはマリーから借りて、とにかく大変な状況の中、ステパネックはよくフェデラーと戦いました。
でもどうして他人のソックスまで借りなければならなかったか? 中国にはソックスはないのか? 私が思うに、日本でもそうですが、大男のサイズのソックスを探すのは大変です。多分市販のソックスでは小さすぎたのでは? でもマリーのお古のソックスでよく頑張りました。テニスウェアなどはどうしたのでしょうね。この辺のところはまだよく分かっておりませんが、何しろこのエピソードのおかげで、ステパネックの人気はうなぎ上りです。
「こういう緊急事態だったけれど自分なりに対応できたと思う。僕にとってはマスターズカップに出るのは夢なんだ。世界のベスト8が集まるんだからね。こうやってプレーできるのは、僕にとって本当に栄誉なことなんだ。」
この真摯な態度、選手の鏡です。ステパネックはさすがヒンギスが選んだ(一時婚約)男だけあります。やっぱり男は顔じゃない!(ステパネック、ごめん)
毎年マスターズカップの補欠選びは大変です。選手たちの間では、「もうシーズンが終わってしまっている」ので、この時期は疲れた体と精神を癒すためにヴァケーションに出かけてしまっています。ふだん試合で旅行ばかりしている選手にとって、このヴァケーション時期は、家族と共にすごせる唯一の安らぎの時期です。それを全部フイにして、また戦場に戻っていくというのは、並大抵の努力ではできないことだと思います。しかしそれにしても、補欠代500万円を棒にふって(もし試合に出て勝つと、試合ごとに1000万円の賞金がつきます)、この名誉ある大会に出る選手がいないというのは驚きでした。
2005年の上海マスターズカップでは、ロディック、サフィン、ヒューイットが直前に怪我で欠場してしまったため、補欠探しが大変だったのですが、パタゴニアで釣りのヴァケーションに行っていたナルバンディアンに連絡が通じ、彼が急遽上海に飛ぶことになりました。そして何と、決勝戦で彼はフェデラーを破って優勝してしまったのです。こういう夢のような話もあるので、補欠とはいえ油断できません。でも今年のナルビーは最初から、補欠としては参加しないと言っていましたので、彼の出場は実現しませんでした。
さて補欠探しですが、OKの返事がもどってきたのは、27位のステパネックと35位のキーファーです。キーファーは「電話を受けたとき、こんなすばらしい機会は二度と訪れないから、喜んで上海に行く、と迷わず返事したよ。マスターズカップに招待されるなんて、すごい名誉なことなんだから、招待を受けた選手はすべて参加するべきだと思う。僕にとって今年の努力が認められたことになるので大変嬉しい。」と興奮を隠せないでいます。
ステパネックはタイでヴァカンスを楽しんでいました。でもキーファーと同じ理由で、即OK。しかしテニスバッグと身の回り品がなぜだか、中国の税関で差し止めを喰ってしまったのです。コンタクトレンズは注文して取り寄せることができましたが、ラケットは同じラケットを使っているジョコヴィッチから、ソックスはマリーから借りて、とにかく大変な状況の中、ステパネックはよくフェデラーと戦いました。
でもどうして他人のソックスまで借りなければならなかったか? 中国にはソックスはないのか? 私が思うに、日本でもそうですが、大男のサイズのソックスを探すのは大変です。多分市販のソックスでは小さすぎたのでは? でもマリーのお古のソックスでよく頑張りました。テニスウェアなどはどうしたのでしょうね。この辺のところはまだよく分かっておりませんが、何しろこのエピソードのおかげで、ステパネックの人気はうなぎ上りです。
「こういう緊急事態だったけれど自分なりに対応できたと思う。僕にとってはマスターズカップに出るのは夢なんだ。世界のベスト8が集まるんだからね。こうやってプレーできるのは、僕にとって本当に栄誉なことなんだ。」
この真摯な態度、選手の鏡です。ステパネックはさすがヒンギスが選んだ(一時婚約)男だけあります。やっぱり男は顔じゃない!(ステパネック、ごめん)
投稿者 Tennisnakama 01:05 | コメント(13)| トラックバック(0)
ステパネックさんはそんな事情だったのですね。
「補欠なのにラケットもないなんて」と思っていました。失礼しました。
タイでヴァカンスを楽しんでいる選手に要請せねばならないほど、補欠というのは直前にならないと決まらないものなのか、と大会運営側の苦労の一端を垣間見ました。ランキングの8位までが決まるのが直前なのはわかります。それ以下の選手に補欠の打診は早々からしてるのだろうと思いますが、キーファーやステパネックのような考え方をする選手が、25位までの人たちのなかにいなかったということなのかな? (怪我の療養中だったりする選手は仕方ないけれど)
私もラケットもソックスも持って来てないと知った時は、補欠なのにダメだな~とあきれて笑ってしまいましたが、急遽休暇中のタイから呼ばれての参加だったらしいですね。
しかも道具がなかった理由が、税関に止められていたからだったとは!
ステパネックさん、笑ってスミマセン。
だからフェデやデルポ達に笑われてたんですね。
それにしても、中国の税関はいったい何してるんだか。大事な商売道具を差し止めるなんて。明日のvsシモン戦には間に合うんでしょうが、いい試合できたらいいですね。
ステパネックの事は、あまり知りませんでしたが、真面目そうで、コツコツと努力を重ねてそうな人ですね。上海出場の8人が決まった時点で、きちんと補欠も決めておかないんですか?
名誉ある大会で、いくらお金をもらっても「補欠で出る」というのがいやなプライドの高い人もいるんでしょうね。(断る理由として言わなくても・・・)
マスターズカップに出るのが夢で、世界のベスト8が集まる中、プレーできることが自分にとって栄誉なことなんだ。って、胸をはって言える。すばらしいです!
ウィルソン、特にKBladeを使用している選手は、つい目につくので
tennisnakamaさんの「ラケットは同じラケットを使っているジョコヴィッチから」という記述から
「あれ?ステパニックとジョコビッチと同じラケットだっけ?」
と気になりました。ATPのデータではフォルクルとなってますし、
おそらく、ステパニックは、いつも使っているラケットと違うラケットを使ってフェデラーと戦ったんでしょう。
たいしたものですね。
写真を見ると、たしかにKBladeです。ガットのステンシルが変ですが。(佐藤哲哉さんの記事によると、RS,かれのイニシャルだそうです)
「ステパネック、ごめん」です(笑)
ステパネックは人気が急上昇なんですか? 人生何が起こるか分かりませんね(これも ステパネック ごめん・・か?)。 人柄を世界にお知らせする機会となって、500万〈1,500万の可能性は?)よりもラッキーだった感じですね。名誉と人気はお金では買えませんからね(^o^)
選手の皆さん、本当にお疲れなんですね。私は、マスターズの名誉より休養を優先したんだと感じました。毎年年明け早々から試合が始まりますが(特にオリンピックの年はたいへんです。)もう少しゆっくり休ませてあげればいいのにといつも思います。
テニスの選手にも、いろんな事情があるんですね。それがわかってすごく面白かったです。
そして、私は常々不思議に思っていたんですが、結構ステパネクて女性にもてるんですよね。実際に知り合ってみると、何かすごく魅力的なものがあるのかもしれない。未熟者の私にはよくわからないので、ここいら辺もTennisnakamaさんのリサーチを期待します!(ステパネク、ごめん…)
なんだか日本のテニス界で不祥事が相次いでいるようですね。(Tennisnakamaさん、ご存知?)
まずはプロ選手、宮尾祥慈という人の大麻所持の疑いで逮捕。
そして、テニスの強豪として知られる私立柳川高校における部内の傷害などの容疑。
せっかく卒業生の松岡さんががんばって盛り上げているテニス界、
圭くんの活躍や伊達さんの快進撃など・・・
寒い日本にテニスの暖かな風がやっと吹き始めたというのに。
朝、インターネットで日本の情報をチェックする癖がついてしまったので、悲しくて仕方ないです。
もうこれ以上はこういった寒くなる事件は起こってほしくないです。
それで、自分の心を癒すために探し出した暖かくなる話題を皆さんとシェアできたらと思い。
http://h50146.www5.hp.com/promotions/ad/pc/kimiko-date-krumm/message01/index.html
伊達さんのご主人のミハエル・クルムさんから伊達さんに当てたLove(?)レター。 どうぞ!
映像見て、う~んなんかピント来ないなぁ~と思っていたけれど、
ピンチヒッターでもイヤな顔せず、道具を借りてまで最善を尽くした姿に
心打たれました。
男は顔じゃない。
しかと心得ました。これから密かに応援します。
でも今回はシモン応援するけど~^^
ミハエル・クルムさんから伊達公子さんにあてた手紙、読みました。
お互いブランクを経て、それぞれめざす道は違うけれど、最終的には、自分のやり遂げたい事や、
その夢に向かって一歩づつ前進していく・・・そういう意味では同じ目標を持たれていますね。
文章からは、どんな時でもお互い支え合っていることがよくわかりました。
ご主人は伊達さんに、やりたい事を絶対あきらめてほしくなかったんですね。そして、目標や夢に向かってキラキラと輝いている伊達さんをいつまでも見ていたいし、いつも隣で自分が見守っていることも
わかってほしかったんでしょうね。ふだん、口ではなかなか言えないことでも、文字にすると、
心に思っている事も素直に書けたりしますね。
この手紙を読んで、ちょっと自分についても考えさせられました。本当にやりたい事があるなら、
チャレンジするのに年令は関係ないし、まずは少しの努力をしてみたい・・・って思いました。
見た目はおだやかでやさしそうなご主人ですが、ご主人も芯がしっかりしたチャレンジ精神に溢れる方なのですね。
伊達さんも昔の伊達さんと違い、精神的後ろ盾が出来て今のほうが十分に戦える力を持っている気がします。
今日の試合素晴らしかったっ!!
伊達さんのウィナーはすごい!!
若手も攻め方を学んで打倒・伊達で来年臨んで欲しいです。
そして有明での接戦が見たいですね。