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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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ナダル「世界一になりたくない!」

全仏、全英の優勝のあと、休む間もなくトロントのマスターズでも優勝したナダルは、破竹の勢いでクレー、芝、ハードの全サーフェスを征服しつつあります。

トロントの疲れも見せず、今日のフロラン・セラとの試合では、相変わらずの安定したパーフォンマンスで、ますます攻撃力を増して、たったの46分で6-0, 6-1の圧勝となりました。ナダル星はますますその輝きを増すばかりです。

気がついたのは、トロントの大会からガールフレンドのジスカの顔がみえます。彼女は確か今20才。ナダルの妹のマリアの友達で、もうかれこれ3年以上の付き合いですが、ジスカがスーパーモデルではなく、近所の普通の女の子というのがいいですね。このあたりがナダルがスーパースターになっても普通の青年でいられるカギといえそうです。

今日7月30日のインタービューで、ナダルは不思議なことを言ってました。

「僕の今のゴールはこの5~6ヶ月の調子をキープしつづけること。そうすれば多分ナンバーワンになれると思う。No? でもキープできなかったら、ナンバーワンになりたくない。僕のライヴァルはとても強いから。」

この「ナンバーワンになりたくない」という言葉は多分、真の実力をみせてナンバーワンになりたいということでしょうか。そうだとすると、彼はフェデラーにとって本当に手強い相手です。フェデラーの今の世界一の座に疑問がもたれていますので、ATPレースやATPランキングで一位になるだけでなく、オリンピック、US Openを制覇して世界にナンバーワンの実力を証明したい、と言っているようですね。恐ろしく逞しい選手に成長しました。

フェデラーが危うく第2セットを落としそうになりながら、ジネプリに6-7(2), 7-6(5), 6-0で勝った29日の試合です。

Fedrer vs Ginepri





ジョコヴィッチもイタリアのボレリの健闘で、2セットともタイブレーク、7-6(2), 7-6(2)という緊張したR2でした。一般に選手のレベルが大変高くなってきて、ブレークすることがむずかしくなってきてるようです。

Djokovic vs Bolelli




投稿者 Tennisnakama  16:01 | コメント(1)| トラックバック(0)

シンシナティ現地レポ:第2弾

シンシナティに飛んでTennisnakamaの特派員として精力的なレポートを送ってくれているTai記者による第2弾、マスターズDay3の模様を伝えてもらいました。

Report and photos by Tai

降水確率70%の予報にも負けず、シンシナティは水曜日もしっかり晴れてくれました。今日も試合開始前に会場に到着し、選手の練習を見て回ります。最初はF.ロペス。顔は美形でも、ストロークは強烈!!コーチの球出しでフォアハンドを50本くらい打ち込み続け、傍で見ているこちらにまでその気迫が伝わってきます。続いて、S.クエリー。今日は試合があるので朝から頑張って練習していました。長身なのに動きがスムーズですね。おっと、10番コートに黒山の人だかりです。行ってみると、ナダルとモヤが仲良く練習しています。ナダルは相変わらず練習でも手抜きショットを打ちません。黒光りする左腕は、まさにサラブレッドの馬体のような輝きを放っています。

さて、今日の試合はセンターコートのJ.ブレーク対G.シモン戦から観戦です。グランドスラム大会と違って、シンシナティ大会の平日は、センターコートでも席は半分くらいしか埋まっていません。そこで、自分の指定席とは違いますが、最前列で観戦しました。この会場はスタッフも皆のんびり穏やかで、席が空いている限りどこに座っても怒られません。

blake



今日のシモンは動きが少しスローでした。エンジンが掛かりきっていないところに、ブレークの相変わらずのパワフルショットが要所要所で決まり、シモンはあっさりと負けてしまいました。しかし、ここはアメリカですので、お客さんはもちろん大喜びです。

その後、D.フェレールやA.マレーの試合を観て、ダブルス観戦に移動です。最前列で観る世界トップクラスのダブルスは迫力満点!シングルスよりも速いペースと、あまりにも上手いネットプレーに感激しました。ふと、隣のコートを覗くと、E.グルビスとA.クレメンが白熱した試合を繰り広げています。二人ともよく走り、腰を落として、コーナーにいいショットを打ち込み続けていましたが、ポイントでウィナーを取れるグルビスがぎりぎりのところで勝利をものにしました。

さて、午後は今日のお目当てのジョコヴィッチ対ボレリ戦です。またまたセンターコートの最前列に潜り込み、サーヴとフォアがとてもいいボレリをジョコヴィッチがどう迎え撃つかをしっかり観てきました。

djoko



ボレリのフォアは本当に強烈でしかもコントロールも正確です。普通のプレーヤーであればウィナーになるところだと思いますが、ジョコヴィッチのディフェンス力も素晴らしく、一進一退の攻防が続きます。途中、ボレリのフォアがサイドラインに突き刺さりました。ラインジャッジはアウトのコール、そこを主審がコレクションし、グッドのコールです。僕らの近くに居たジョコヴィッチ、何を思ったかこちらにスタスタ歩いてきて「チャレンジした方がいいかな?」と僕らに聞きます。そこで、ラインがよく見える位置に座っている僕らは「ノーノー、やめておいた方がいい。今のはインだよ」と彼にアドヴァイス。ジョコヴィッチは、残念そうに笑ってチャレンジをあきらめました。愛嬌たっぷりのFun guyです。

引き続き、激しいラリーの応酬が続きます。おおっ?横を見ると、すぐそばに昨日も遭遇したハンサムな顔が・・・またまたT.ハース出現です。自分の試合を終えたハースがジョヴィッチたちの試合を観に来たようです。目の前で繰り広げられている他の選手たちの好プレーを観たハース、コーチの方を向いて「今のプレー、アンビリーバブルだよ!!」と言って目を丸くし、観客と一緒に思わず拍手をしています。こちらも愛嬌十分。

haas



結局、終盤にバックのエラーが目立ったボレリが最後の最後で負けてしまいましたが、記憶に残る名勝負でした。

2日間に亘るシンシナティ大会観戦は、天候にも対戦カードにも恵まれて大満足でした。何よりも、真剣勝負の世界で生きている選手たちが、普段はとってもアットホームな雰囲気で、ファンにも優しいことを再確認できたのが良かったです。そんな選手たちに乾杯!!

by Tennisnakama
Taiさん、お疲れさまでした。ご無事でお帰りください。すばらしいレポーター、感謝の気持ちをこめてTaiさんに乾杯!
投稿者 Tennisnakama  09:37 | コメント(6)| トラックバック(0)

シンシナティより現地レポ

Tennisnakamaの特派員、Tai記者のシンシナティ現地報告が入りました! 実によく出来たレポートで、興奮が伝わってきて、シンシナティへ飛んでで行きたくなります。

しかし、また消失事件が起こりました!

投稿ボタンを押したあと、また記事が消えてしてしまいました!昨日に引き続き毎日連続だけに、さすがの私も疲れました。(どなたかコンピューターに詳しい方で解決法が想像できる方があれば教えてください。マックもPCも最新、IE, Safari, FireFoxも最新ヴァージョン、最大容量のDSLを使っています)

気持ちをとりなおして、今朝、再び画像を組み直してトライしてみます。Taiさんのためにも、この記事が無事掲載できますように・・・おそるおそる投稿ボタンを押してみます(汗タラタラ)

Report &Photos by Tai
5月の全仏OP観戦は完全に雨にたたられましたが、今日のシンシナティは快晴で、思う存分世界の有名選手と試合を観ることができました。試合開始の2時間前に会場入りして練習コートを歩いて回ります。その中でブライアン兄弟の練習を見つけましたので、しばし見学。やっぱりダブルスプレーヤーの練習はボレーが多いですね。ずっとボレー・ストロークの練習をしていて、終わるとサーブからファーストボレーの流れを繰り返し練習しています。それにしても上手い!!

シンシナティ大会はATPマスターズの10個の大会の中でも、アットホームでこじんまりした大会ではないでしょうか?とにかく選手との距離が近いのが嬉しいです。特に練習の後は選手と直接話をしたり写真を撮ったりする時間まであります。ということで、まずはボブ・ブライアン選手とのツーショット!マイクもボブもとってもフレンドリーで、未婚なのが不思議なくらいの好青年。

Bryans



続いて、ナダルの練習を真横で1時間見学しました。

ナダル


白枠の男性は・・・そうです、フェデラーです!ナダルフェデラーが隣同士の練習コートで練習していました!なんとも豪華で贅沢な風景です。ナダルは練習なのにフルショット連発でどんなボールも真剣に拾いに行きます。体力を温存しようなんていう考えはないんでしょうかね!?他方、フェデラーは動きもショットもゆったりしていて、やっぱりフォームが綺麗!

そのとき、後ろからトントンと肩を叩かれExcuse me・・・誰かと思って振り向くと、トミー・ハースです。コートの出入り口に立っているといろんな選手がやってきます。実物ハースは超男前でした。続いてサフィンフェデラーのコートにやってきました。女性ファンの黄色い声が飛び交う中、サフィンナダルと冗談を言い合っています。試合になればライバル同士でも、練習中は皆楽しそうに喋っているのが印象的でした。おっと、向こうから歩いてくるのはステパネクです。だ~れもサインを求めようとしません。かわいそう・・・。

続いて、ツルスノフが練習を終えて出てきました。彼は女の子との写真撮影では顔がニヤニヤ・・・僕とのツーショット写真では顔のスマイル度が足りません・・・。でも、彼のファンサービス精神は素晴らしかったです。

Tursunov



試合の方は、フェデラー対ジネプリ戦を最前列から3列目の席で観戦できましたが、第2セットでジネプリがサービング・フォー・マッチを迎えたときは心臓がドキドキ・・・。ここはアメリカですのでジネプリファンがかなり多く、「ロビー!ロビー!」の大歓声です。そんな中何とか耐えて勝利をもぎとったフェデラー。第3セットの途中からは、リズムが良くなりいつもの美しく強いフェデラーが戻ってきました。この調子で明日以降も勝ち進んで欲しいものです。

皆さん、グランドスラム大会もいいですが、ATPのローカル大会は本当にお勧めです。日本から行くのは大変ですが、モントリオール(トロント)やシンシナティは最高ですので、機会があれば是非行ってみてください!
投稿者 Tennisnakama  21:44 | コメント(1)| トラックバック(0)

ポイント計算をやってみませんか?

今週はフェデラーナダルのポイントの差は300。ひょっとすると来週で世界一の座が逆転する可能性があり、ATPのランキングシステムに興味をもつ方も増えてきました。

でも複雑すぎる・・・? 大丈夫です!

出来るだけわかりやすく説明させていただきたいと思い、ランキングを決定するポイント計算のマニュアルを作ってみました。

ステップ1:
ポイント計算には、二つのシステムがあり、ATPランキングとATPレースとに区別されます。それではこのランキングのページをまず開いてみましょう。

ATPのホームページを開きます。http://www.atptennis.comこのページがテニスの基本となりますので、お気に入りに加えてください。

rankingnavi


真ん中にRankingのナビがありますのでクリックしてください。

ステップ2:
ATP RankingとATP Raceの二つのリストがでました。

atprace


右側の2008 ATP Raceは、毎年1月1日から新しくポイントを加算してランキングを決めるシステムで、現在はナダルが一位で1055ポイント、フェデラーは686ポイントで、かなりナダルフェデラーを引き離しています。今年だけの成績からみれば、ナダルは世界一となります。

しかし普通私たちが言っているランキングとは、左側のATP Rankingのことで、これは過去一年の成績をもとにランキングを決定するやり方です。フェデラーが世界一といわれるのは、彼のポイントが6605でナダルの6305よりも多いためです。

それではどのようにポイントが加算されるのでしょうか。

ステップ3:
どのページでも結構です。右最上段にFIND PLAYERがあります。そこに英語でFedererとタイプしてください。そしてFINDのボタンをクリックすると、以下のようなフェデラーのプロフィールがでてきます。このプロフィールは毎週月曜ごとにランキングが更新されますので、お気に入りの選手をこのページでチェックできます。

profile



ステップ4:
Profileのページのフェデラーの写真の右側にRanking Breakdownがあります。それをクリックしてください。下にあるRanking Breakdownのページが開きました。フェデラーの過去52週間の主な大会とポイントが示され、最後にPoints Earned 6605となっています。この数字がランキングを決定するポイントとなります。

federer



ステップ5:
フェデラーのページをみますと、大会が4つのカテゴリーに別れています。
World Championship
年末に行われるマスターズカップの結果です。昨年はフェデラーは、Winnerで650ポイントを獲得しています。

Grand Slams
4つのGLの結果が出ています。W(Winner:優勝)、F(Finalist:準優勝)、 S(準決勝)の略で成績とポイント数が表示されています。

ATP Masters Series
一年に9大会あり、この成績が加算されます。先週のトロント、今週のシンシナティもマスターズシリーズの一つです。

Best of Other Countable Tournaments
18大会ルールを説明します。選手によって20大会に出場した選手もいるでしょうが、参加したすべての大会のポイントが含まれる訳ではありません。そうすると、選手は多く出た者勝ちになりますから。ポイントは年間18大会の総合点がランキングに加算されることになっています。ではこの18大会はどうやって決めているのでしょうか?

あともう一息ですので頑張りましょう。

4つのグランドスラムと9つのマスターズの成績は必ず含まれます。それで13大会になります。そうするとあとは5大会ですよね。この5大会は個人によって最も大きなポイントをもらった大会順から上位5大会までを選びます。それをBest of Other Countable Tournamentsと呼んでいます。

では、マスターズカップは? このチャンピオンシップは例外で、参加した選手はこの大会を含めてよいことになり、フェデラーのように19大会の合計ポイントが認められます。

さて、もう一度Ranking Breakdownを見てください。オリンピックのために、カナダとシンシナティのマスターズが、昨年よりも2週間はやく開催されて、昨年の8月5日のカナダと今年の7月21日のカナダがダブっています。普通は今年のカナダが入ると、去年のカナダが消えることになるのですが。

これは、ランキングは過去52週の成績でポイントがきまるわけですから、今週はまだ7月28日の週で昨年の8月5日にはなっていないので、この二つのカナダが加わるという異常事態が発生するわけです。

もう一度、フェデラーの表をみてみましょう。

昨年のカナダがまだ消えていないので、マスターズは10大会になっています。18大会のルールを守るには、1大会が多くなりすぎましたので、一つを省き4大会としなければなりません。

Best of Other Countable Tournamentsの欄をご欄ください。フェデラーは5大会ではなく、Basel, Halle, Estoril, Dubaiの4大会となっています。

肝心なことを言い忘れましたが、ポイントはあくまでも過去52週間分のポイントが有効になるわけで、その前のポイントは引かれていきます。例えば、フェデラーは昨年のUS Openに優勝していますので、1000ポイントが現在では加わっていますが、もし今年が準優勝となりますと、US Openが終わった翌週は、昨年の1000ポイントが消え、今年の700ポイントが加わることになります。その場合は、300ポイントも減ってしまいますので、賞金は減るは、ポイントは減るはで、準優勝でも喜べないのです。

お疲れさまでした!

ランキングの計算ができるようになると、自分の好きなシナリオでフェデラーナダルを応援することができるので、ますますテニスが面白くなります。

(次回は、インジャリーの場合やオリンピックのポイントについて説明したいと思います。)



投稿者 Tennisnakama  00:09 | コメント(4)| トラックバック(0)

シンシナティ:Day1

ショック!!!! 記事が全部消えてしまいました!!! 
またやりなおしです。テニス365さん、何とかして助けてください(泣)

シンシナティのマスターズが始まり、しっかりと観戦して、いろいろ書いたのですが、すべてパーになってしまいました! これは投稿をクリックして消えてしまったものです。もう本当にどっと疲れてしまいました。(涙)
いつもは危ないのでWordで保存してからするのですが、やらなかった今日に限って!(号泣)

でもがんばって報告やりなおします。

Tursunov def. Safin 76(5) 64  サフィンの自滅
ツルノフとサフィンはとても仲のよい友達なのです。ですから心なしか観ていてもやり辛そうでした。今日はサフィンの最悪の日でした。第2セットの4-4でフットコール。それもほとんど踏んだ感じがわからないほどのフットコールでサフィンはプッツン。「それはねえだろう!」とアンパイアに噛み付きます。気持ちはよく分かります。それからというもの、アンパイアにポイントごとに文句を言って、ラケットを投げてもう完全にフォーカスを失ってしまいました。それで昔のサフィンに戻ってしまい、自滅してしまいました。

Monfils def. Young 61 61 ヤングはチャレンジャーから
今まで観た中で最悪の試合の一つに数えられるほど、お粗末な試合でした。ヤングがウォームアップしている最中に、解説者はきついことを言っています。「ヤングはこの大会にでるべきじゃない」「いつまでたって勝てないのは、WCをもらうため真の実力を養うことができないからだ」ほう、なかなか言ってくれますね。私も同感です。かわいそうだったのはモンフィス。急に気分が悪くなり、ふらふらしてきました。医者をよんでもなかなかきてくれません。とうとう最後までふらふらしながら打ったにも拘らず、ヤングはボロ負けしてしまいました。「チャレンジャーからやり直してこい」と解説者がいった言葉は正しかったです。それにしても、腹痛を訴える選手が多く、主催者の食事にあたったのかも? 多くの選手が食中毒になれば、このマスターズ、どうなるのでしょうね。

Robredo def. Fish 62 62 フィッシュはスランプ突入か?
フィッシュをニューポートで観ましたが、波の激しい選手です。ブレークのように、Zoneに入れば信じられないゲームをしますが、その気にならないと、ミスの多い普通の選手になってしまうところがランキングが上がらない原因でしょうか。フォアもバックもエラーが多く、スランプのテニスでした。それにしても、ロブレドはハードコートですばらしいテニスをやりました。せっかくスーパーモデルと婚約したのだから、がんばらないと、捨てられますよ。

Berdych def. Gonzalez 63 36 63  気弱なバーディッチが気丈なテニス
2004年のオリンピックでフェデラーを倒してから、彼の活躍が期待されましたが、トップ20選手の中では、もっともメンタルの弱い選手として知られ、なかなか結果が出せないでいます。今日も気が緩み2セット目を落としましたが、がんばって2セットをゴンザレスから奪いました。準決勝、決勝で弱気になってしまいタイトルを逃がしている惜しい選手です。

Gulbis def. Nieminen 76(7) 62  グルビスの勝利
大型新人と期待されるグルビスは期待どおり、86%の確率のビッグサーヴと、安定したストロークでストレート勝ちしました。まだ19才。シモンといい、これからが楽しみな選手です。

以下はその他の試合の結果です。
Haas def. Youzhny 76(2) 26 64
Karlovic def. Bellucci 63 64
Soderling def Benneteau 60 63
Querrey def Mathieu (FRA) 64 46 63
Seppi def. Lopez 75 75
Kohlschreiber def. Yani 63 64
Ginepri def. Bjorkman 60 76(5)
Acasuso def. Capdeville 57 62 62

投稿者 Tennisnakama  14:27 | コメント(4)| トラックバック(0)

インドの錦織圭

インドに住むtomorrowさんから便りです。

インドに15才のすごい選手がいます。名前がユキなので、最初はハーフかなと思ってましたが、前々からインドのホープ、ユキ・バンブリYuki Bhambri君について知りたかったので、いろいろ教えていただきました。tomorrowさんからいくつかのメールをいただきましたので、ここでまとめてみました。

Yuki Bhambri君は15才。ベストジュニアのワールドランキングは4月の5位です。ちなみに錦織選手が15才のときは、43位でしたのでした。ユキ君は今年の全豪ジュニアでは、準決勝まで進みましたが、チャンピオンのトミックに3セットで負けています。しかし、まだ15才ですので、これからが期待される大型ジュニアです。

Letters from India (reported by tomorrow)

Yuki Bhambri君はうちの次男坊と同じテニススクールに通っています。

もちろんテニス暦もレベルも身長も、そして国籍もすべて違いますが、なんかこう、親しみを感じていて・・・
(うちの子は12歳、テニス暦たったの1年。まだ140cmで小柄。それにすごく細い・・・これが悩みの種。)
というのも、このYukiという名前、デリーであったチャレンジャーのときにお母様とお話したら、何を隠そう日本語の「雪」からとったそうなんです。日本ではどちらかというと・・・女の子の名前・・・といいたいところを抑え、日本語のYuuki(勇気)はcourageですとお伝えしたら、お父様はしってらしたようで、日本語も結構いいもんだと思いました。

そのYukiくん、なんと錦織君と一緒に写真を収めているではありませんか!
http://www.flickr.com/photos/24981834@N04/2668541436/in/set-72157606159845632/
まぁ、デビスカップのときはうちの次男君も一緒に写真をとってくれましたので、それはそれで・・・でもきっと一緒に打ち合ったりしているんだろうなぁ・・・なんて想像しています。

写真としてはこっちのほうが本物に近いです。背は高いけど、とってもかわいい子です。
http://www.flickr.com/photos/24981834@N04/2680506162/in/set-72157606159845632/
Yukiくんの実家の近くが息子の練習場所で、この前はばったりお母様にお会いしました。とってもいい方です。去年のオーストラリアOpenジュニアの試合で、確か、セミファイナルまで残ったので、次男がまだ同じ場所(もちろん時間帯は違いますが)で練習していたとき、コーチが「Yukiからレクチャーがある・・・」とかいって、生徒みんなを集めて、Yukiくんがなにやらお話したらしいです。あとでまたYukiくんに会ったときに、彼のほうから「ハロー!」っていってもらってうれしかったって・・・すごく気さくな、感じのいい子です。そして、人前でもちゃんと自分の思っていることを話す・・・大切なことをコーチは実践させています。

チャレンジャーであったときにも、いつもは暑いはずのデリーが雨で涼しくなって、
「こういう日はテニス、しやすくてよかったね。」なんて声かけたら。
「そうですね。いつもは暑すぎて・・・僕もこういう日にテニスするの、好きだなぁ」とちゃんと受け答えしてくれたし。なんかとても素直な子だと思います。

あの子がどんどんうまくなって有名になると・・・パエスのように近付き難くなってしまうのかしら・・・彼はデビスカップのとき選手控え室へ行く際、周りに10人くらい護衛さんがついていました。でもパエスはデビスカップで岩渕選手との試合中、飛んでいた蝶々がどくのをまっていたりして、何かかわいいなぁ・・・なんて思ってしまったし、病気か怪我でずっと入院していて、カムバックしてきた奇跡の人のようだし・・・それにナブラチロアとミックスダブルスを組んだこともあるようだし・・・世界に名が通っていると思います。

ブパティはいい感じの人だと思いましたけど・・・
Yukiくんのお母さんはパエスのアカデミーからもお誘いがあったけど、初めっからのアディッティアコーチがいいといっていて、コーチはかえていません。そのコーチは本当にいい人です!大好き!!

次男が上のレベルに昇進したとき、あるコーチにラケットでたたかれたそうで、それを聞いて、まず「ごめんな!」っていってくれて、すぐに違うコーチにかえてくれたことがあるんです。
別にひどくたたいたわけじゃないけど、次男にとってはショックで・・・
今は自分にあったサウスポーのコーチが見てくれています。
まず「謝った」ということが私にはビックリで、この人はすごい!と思いました。特にインドではなかなかできないこと。みんなは彼のことをアディSirとよびます。ちょっと怖そうだけど、私にとっては俳優さんのようにかっこよくて渋い感じの人。
声もすごくいいです。本当にCoolな人です。

彼のテニスアカデミーのサイトは
http://www.teamtennisindia.com/index.htm
(最近更新されていないようで・・・情報が古い気がしますが)
ティームテニス(日本語っぽくするとチームテニスですか!?)といいます。
サイトに Australian Hard Court Nationals Finalist (Australian Open) 2005とあったので、Yukiくん、2005年には決勝までいったんでしょうね。去年のことも書けばいいのに・・・

サイトのホームの動いている写真の白い帽子に赤いシャツの女の子はYukiくんのお姉ちゃん(orいとこ)。実のお姉ちゃんは二人ともプロテニスプレーヤー、いとこのお姉ちゃんもプロ。(AnkitaとSanaaとPrernaのなかのどれか・・・)ご両親はテニスは見るだけとのこと。私の主人は・・・他に何かなかったのかねぇ・・・ですって!
確かにそうだけど、みんなそこまで行っているというのがすごいと思います。

チャレンジャーのときは勢いあまってお母様にいろんな質問をしたのですが、
「子供達がみんなプロになってすごいですね!」の答えに
「そうでもないのよ。ここではそんなにとりあげてもらえないし・・・」って。
「そんなことない!すごい、すごい、すごい!!」なんていってしまったけど。
あと「日本もそうです。Keiの活躍でやっとテニスが見直されてきたくらい。」
といったら、「Yukiもフロリダに行ってトレーニングを受けているから、Keiとは連絡取ってるわよ。」って。

そして、「どうしたら、Yukiくんみたいに大きくなれるんでしょう?」との問いに、
「あら、あなたの息子さん、やせっぽっちね。(といって二の腕をつまむ・・・確かに骨皮すじ衛門)ちゃんと食べさせてないの?(←違います。お母さんは食べろというけど、僕が食べない・・・と息子は私をカバー。)Yukiはマックが大好き!とにかくたくさん食べればいいのよ。チキンとか・・・やっぱりノンベジね!」って。

インドではいわゆるベジタリアンが多く、お肉類を食べない人が本当にいるんです。テニスプレーヤーなのでお肉を食べるけど、火曜日だけは食べないとか・・・それぞれ、自分でポリシーをもってベジにする日を決めていたり、本当にいろいろ。断食する人だっています。
Yukiくんは育ち盛りだし、海外にも行かなくちゃいけないし、なんでもありでしょうけど。
 
なんだか8月にまたデリーでチャレンジャーがあるらしく、
地元だし、それにも出ると思うので、行けたら行こうと思います。9月にはデビスカップジュニアが確かトルコかどこかであるって・・・だからその調整のためにも8月にどこかで戦うんじゃないでしょうか。


投稿者 Tennisnakama  00:08 | コメント(10)| トラックバック(0)

フェデラーはまだまだ王者

日曜日のナダルvsキーファーの決勝戦は、劇的な逆転劇もなく、6-3, 6-2の予想通りのナダルの勝利に終わりました。この調子ですと、ナダルはシンシナティのマスターズも勝ってしまいそうな勢いです。

7月28日から始まるシンシナティで王座交替劇が演じられる可能性が出てきました。今フェデラーナダルのファン同士の間で喧々諤々、世界一の座をめぐって大騒ぎになっています。

そこでフェデラーの王座死守のシナリオを考えてみました。

ランキングに必要なポイントの計算ですが、オリンピックのために、今年のマスターズの試合は大幅にずれて、昨年よりもカナダとシンシナティの試合が2週間も早く開催されることになり、ポイント計算が複雑になっています。ここではその説明は割愛しますが、来週のランキングには、シンシナティのポイントが加算されると同時にフェデラーナダルの昨年のドバイのポイントが消えることになります。(もしこの計算に間違いがあれば訂正コメントをお願いします)

ではランキングに必要なポイント計算をしてみましょう。

まず7月28日現在のポイントは以下のようになっています。
フェデラー:6605ポイント
ナダル:6305ポイント
しかし、来週のランキングにはドバイのポイントが引かれますので、フェデラーは0ポイント、ナダルが75ポイント引かれることになります。その分を計算すると、二人の実際のポイントは以下のようになります。

フェデラー:6605ポイント
ナダル:6230ポイント

ですから、実質の二人の差は375ポイントとなります。計算がしんどいですね。もうちょっとの辛抱です。

さて今週のシンシナティ大会で得られるポイント数は以下の通りです。
優勝:500ポイント
準優勝:350ポイント
準決勝:225ポイント
準々決勝:125ポイント

ようやくシナリオにたどりつきました。

シナリオ1:ナダルが優勝した場合
もしナダルが優勝すれば、500ポイント追加でナダルは6730ポイントになります。そうなるとフェデラーは125ポイント以上取らなければ一位を確保できなくなり、最低フェデラーは準々決勝の125ポイントをとらなければなりません。でももしフェデラーが準々決勝で負けると、二人は同点の6730ポイントとなります。そうすれば二人が世界一に? それはちょっとまずいですよね。
ルールでは、過去一年のグランドスラム、マスターズ、マスターズカップの総合ポイントが多い選手が世界一になるのだそうです。ということで、フェデラーは安泰です。

ああ、何てしんどい計算なのでしょうね。あともう少しの辛抱です。

シナリオ2:ナダルが決勝で負けた場合
ナダルの350ポイント追加で6580ポイントとなりますが、フェデラーの6605ポイントには足らず、フェデラーは初戦で負けても大丈夫!(スミマセン、縁起でもない)これでちょっと気が楽になりましたね。

フェデラーは「僕はランキングよりもオリンピックとUS Openのほうが大切」と言い切っているのですから、ランキングの話はここでストップします。まずは金メダルに向けて、ぜひがんばってほしいですね。

夏期オリンピックは、フェデラーとビーチバレーボール(スイスにはビーチがないのに)くらいしか、スイスにメダルをもたらしてくれるものは無いのですから、スイス人家族としては、フェデラーには絶対勝ってもらわなければなりません!

投稿者 Tennisnakama  17:09 | コメント(8)| トラックバック(0)

現地レポ:ロジャーズカップ準々決勝

Tennisnakamaのトロントのkentomo特派員から現地レポートが届きました! 大会のエキサイティングな雰囲気が伝わってきそうですね。

Report by kentomo:
Rogers Cup本戦5日目の金曜日に楽しみにしていたナダルの試合をやっと見ることが出来ました。ガスケとの準々決勝です。この直前にはマーレーがミスを連発するジョコビッチを下しました。マーレーのコートカバーとジョコビッチの派手なウエアには驚かされましたが試合としては面白みに欠けたので余計にナダルガスケに期待が高まります。試合の3時間前には二人のウオームアップを見てガスケの魔法のようなスイングとナダルの鋼のような体から繰り出されるスピードにすでに圧倒されました。

Djoko



満員の観客が待つセンターコートに二人が登場しました。ナダルはジャンプしながらの入場で闘志満々です。ガスケもそんなナダルにつられてジャンプし始めました。試合はどうしてそんなことが可能なのか信じられないようなショットの連続でした。1セット目のタイブレークは息もつけないような流れの末12-10でマーレーが取ると観客はいっせいに立ち上がりスタンディングオべーションです。

centercourt



私もこんなに素晴らしいテニスを目の前で見ることが出来て幸せでした。最後まで見ていたかったのですがこの時点で既に午後11時を過ぎで一緒に行った友達が翌朝7時半からテニスが入っていることもあり帰ることに決めました。車の中では二人ともまだ興奮からさめませんでした。そしてナダルが常にショートパンツを引っ張る理由は何なのだろうという話にもなりました。家に着いてすぐにスコアを見ると2セット目と3セット目はナダルの圧勝でした。ガスケに頑張ってもらいたかった気持ちもありましたがナダルが勝ってくれてほっとしました。

nadalserve



準決勝のチケットはトロントのレディースリーグ優勝のために尽力してくれたキャプテンに何かお礼がしたくてプレゼントしました。仕事が忙しかった夫は明日の決勝がやっと初めての観戦です。お天気もよさそうですので楽しみです。

投稿者 Tennisnakama  11:45 | コメント(7)| トラックバック(0)

更新が困難です!

コメントを書かれた経験のある人は、このテニス365のブログのコメント投稿は、異常に時間がかかると思いませんか?

ブロガーの方は、記事の更新や編集にも時間がかかりすぎたり、エラーが出たり、更新ページが出なかったり、いろいろ問題はありませんか?

私の場合は、最近記事の更新がむずかしくなってきています。もしできたとしても更新だけで平均30分以上かかり、最後はエラーのページです。その度に,ブラウザーをリセットしなおしてやりなおしますが、効果はありません。ログインしても「ブログ会員メニュー」にたどりつかないのです。ですから記事が投稿できない。ときどきうまくいくときがありますが、一日中トライしている訳にはいきません。

私は最新のマックとPCを使ってメモリーも250GBで十分ありますし、ブラウザーもIE, Safari, Firefoxの最新ヴァージョンを使いトライしていますが、効果はありません。他のサイトでは更新が全く問題がないのですから、原因は365のブログのメモリー容量の不足だと思います。

記事が消えてしまっている、コメントが送れない、などなどのメールもいただています。

もし、こういった不便を経験されていらっしゃる方があれば、以下のスタッフのブログにコメントを送って改善してもらうようリクエストしませんか?

http://staff.blog.tennis365.net

私一人のリクエストだと真剣に対応してもらえなくても、リクエスト(不満)の数が多ければ改良してくれるかもしれません。しかし、この状態が改善されなければ、Tennisnakama in New York を継続していくことがむずかしくなっている現状をご理解いただきたくお願いいたします。

 
投稿者 Tennisnakama  04:55 | コメント(9)| トラックバック(0)

ロジャーズカップ報告:準々決勝

ジョコヴィッチがマレーに敗れる
ジョコヴィッチの調子はそれほど悪くはなかったのですが、アンディ・マリーのテニスは今までの中でベストといえるハイレベルのパーフォーマンスでした。ミスをしても、落ち着いてフォーカスしつづけ、 6-3, 7-6 (3)で世界3位を破りました。ウィンブルドンでみせたガスケとの4時間にわたる試合で勝利を得たマリーは、この試合によって一皮むけたような気がします。ジョコヴィッチとの違いは、メンタル、つまりどれだけこの試合に勝ちたいか!という熱い想いではなかったかと思います。テニスの技術的なレベルは、トップレベルの選手の間ではほぼ変わりがありませんので、あとはどれだけ勝ちたいのか、内に秘めた情熱が勝敗の要因になるような気がしました。ジョコヴィッチは自分へのプレッシャーが大きすぎるようです。

ナダルの攻撃テニスの勝利
つまらない試合が続き(シモンやキーファーの試合)、ときどき眠ってしまいましたが、やっとテニスらしい面白いゲームがナダルガスケによって繰り広げられました。今までおとなしかった観客は、二人のスーパーショットに興奮して歓声をあげています。まず、ガスケの第1セットは見事でした。ゾーンに入ってしまった彼は、ナダルに決して引けを取りません。あれほど隙のない、攻撃的なテニスができるのに・・・タイブレークでカウントは10-10。ガスケは2ndサーヴにも拘らず、サーヴ&ヴォレーをしてネットダッシュしてポイントをゲット。このようなアグレッシヴなガスケをみるのは久しぶりです。第1セットをものにしたものの、ガスケは攻撃テニスを止めてしまい、第2、3セットはナダルになぶり殺されてしまいました。

ナダルの攻撃はいわゆるdefensive offenseで、このスタイルが着実に実ってきているようです。最初からネットダッシュやウィナー をきめず、2~3球ラリーを続けチャンスを待って、確実にウィナーを決める、といった確率の高いテニスです。
ナダルは2セット以降、アグレッシヴにネットにくる回数がふえ、 6-7, 6-2, 6-1で圧倒的な強さを見せました。

フェデラーを倒したあのシモンが勝ちました
ジエス・シモン(仏・23才)とマリン・チリッチ(クロアチア・19才)の試合は、二人とも未来のスター選手だけに興味がありましたが、あまり盛り上がることもなく、シモンの我慢大会の勝ちとなりました。フェデラーがイライラしたのがよく分かります。相手のミスを待つテニスは面白くありません。シモンはカウンターパンチャー(攻撃テニスではなく相手のパワーを利用するヒューイットのような選手)ではなくて、もう完全にプッシャー(相手が失敗するまでひつこくボールを返す選手)です。 相手のミスを待つテニスは面白くありません。 チリッチはフェデラーのように、自滅して3-6, 6-2, 6-3でシモンの勝ちとなりました。

キーファーがブレークに快勝
試合が始まったと思ったら、もう終わっていたという試合。ちょうど試合時間は一時間きっかりでした。最年長31才のキーファーは、度重なる 怪我との闘いで苦難の道を歩んできましたが、このロジャーズでは、パワーは20代、作戦は30代、メンタルは昔のような荒々しさがなくなって成熟し、ブレークも手の施しようがなく 6-1, 6-2でもってあっさりと負けてしまいました。ハーヴァードに行けるくらいの頭脳の持ち主なら、もっと頭をつかったテニスをしてよいものなのに・・・と表に出していわなくても、思っている人が多くいます。ある試合であまりワンパターンのテニスなので、解説者がフラストレーションから思わず、「本当に彼はハーヴァードに行ったの?」と叫んでしまったのを覚えています。


投稿者 Tennisnakama  23:59 | コメント(4)| トラックバック(0)

日本はテニス後進国?

ちょっときびしいタイトルですが、日本のテニスファンの皆さんは怒ってよいのではないでしょうか!

タイトルのテニス後進国というのは、世界のテニス情報が十分に与えられず、TV放送も最小限に限られている状況をさしたものです。

来週から始まるシンシナティのマスターズの放送は、日本では準決勝と決勝がGoara Sports で放送されるのみです。そこで世界のTV放送の状況を調べてみました。
http://www.cincytennis.com/3/en/tournament/tvschedule/Cincinnati_TV.pdf

ほとんど世界中で全マッチが放送されることが分かりました。

アメリカ、ヨーロッパ、東ヨーロッパ、南アメリカ諸国はもちろんのことですが、中国、アラブ諸国、そしてフィジ島まで全試合が放送されるのです! これでいかに日本がテニスを軽視しているかわかります。

日本は以下の数少ないテニス後進国(台湾、トルコ、タイ)の仲間入りです。不思議なのはインドや韓国のアジア諸国の名がありません。調べてみます。

日本のメディアは錦織選手次第という感じで、ファンを育てていこうという姿勢に欠けていると思います。彼が将来ランキングをあげ、もっと重要な試合に出場するようになれば、視聴者をあてこんで放送権を買うということでしょうか? もしそうであれば、真のテニスファンは生まれません。彼がいなくなればそれで終わりです。

日本にスターがいてもいなくても、テニスを愛好するテニスファンを育てるためには、世界のテニスを観る機会をつくることが不可欠です。せっかく錦織選手がテニスブームをおこす機会を設けてくれたのですから、この機会に最低限マスターズ全試合くらいは放送してほしいと思いませんか? 日本のメディア、特に放送局は長期のヴィジョンに立ってマーケットをクリエートしていくリーダーであってほしいと願います。フィジ島にできて、経済大国の日本にできないとは・・・不思議な話です。

投稿者 Tennisnakama  23:01 | コメント(30)| トラックバック(0)

Day 4: ロジャーズカップ報告

トロントのロジャーズカップのDay 4,木曜の試合結果を報告します。

ロディック敗退
フェデラーに続いて、シード5番のロディックが姿を消すことになりました。6-4, 4-6, 6-4でクロアチアのチリッチの勝利です。US Openのために、オリンピック欠場を決めた決意はよいのですが、なかなか結果が出せないのがロディック。試合をみていても、バックハンドのスライスはうまくなりましたが、相変わらずの試合運び。ゲームの組み立て方が自然でないのです。ネットに出る意欲は買いますが、タイミングが悪い、ポジションが悪い、ネットプレーに自信がない、それではぎこちなくなるのも当然です。もっと悲しいのは、誰もロディックのことを書かない!

フェデラーが危ない
故郷のバーゼル紙(Basler Zeitung)では、フェデラーはメンタルがメルトダウンしたのではないか、とかなり強烈な記事を載せています。もともとスイスの国民性はすべてのことに批判的なのですが、フェデラーに同情します。ダブルスもオリンピックのペア、ヴァヴリンカと組んだのはよいのですが、今日、パエス/ドローイに4-6, 4-6で負けてしまいました。せっかく雇ったコーチのイゲラスは役立たず!などコーチのせいにするファンもおりますが、ここはやっぱりフェデラー本人が事実をはっきりと認識し、負け癖がつかないよう、来週のシンシナティでは頑張ってもらわなければ。勝とうと思えば勝てる試合だったのに、3セット目のもうどうでもいいや、といった投げやり的な態度?(簡単にミスしてしまう)が気になります。心が疲れているみたいです。オリンピックがあたらしいモチベーションとなってくれることを祈っています。

ナダルはますます・・・
対戦相手、アンドレーヴに6-2, 7-6(1)で勝利。第1セットでは、ナダルは圧倒的な攻撃テニスを展開。ショートボールはすべてステップインして叩く。ボールが浮けば、ネットダッシュして叩く。ダイナミックでアグレッシヴなテニスで、今までのハードコートではベストなパーフォーマンスでした。しかし、2セット目に入るとなぜか昔の悪い癖がでて、前にでることを止めてしまいディフェンスのテニスに。アンドレーヴは逆に調子をあげて、得意のビッグサーヴとフォアでナダルに迫りましたが、それでもナダルのディフェンスの壁は厚く、タイブレークで1ポイントしか譲らず、チャンピオンの貫禄を示しました。

以下は今日の試合で勝った選手と結果です。
ナダル(アンドレーヴに勝利:62 76(1))
チリッチ(ロディックに勝利 :64 46 64)
ジョコヴィッチ(ソダーリングに勝利:64 64)
キーファー(ダヴィデンコに勝利:46 64 64)
ブレイク(ツルノフに勝利:46 61 64)
ガスケ(フェレールに勝利:63 63)
マリー(ヴァヴリンカに勝利:62 06 64)
*シモン(アカスーソに勝利:63 64)

準々決勝は以下の組み合わせで、金曜に行われます。
East wing:ナダル vs ガスケ、ジョコヴィッチ vs マリー
West wing:ブレイク vs キーファー、シモン vs チリッチ
フェデラーがWest wingから姿を消してしまったのが寂しいですね。)

私の予想は:ナダルvsジョコヴィッチの準決勝・・・ナダルvsブレークの決勝・・・そしてナダルがまた優勝へ

フェデラーに勝ったシモンには、ぜひ決勝まで行ってほしいです。せっかく世界1を破ったのですから、フェデラーのためにもタイトルにチャレンジしてほしいと思います。



投稿者 Tennisnakama  16:27 | コメント(2)| トラックバック(0)

錦織選手の思い出:インド便り

嬉しいことにインドに在住のtomorrowさんから幾度かメールをいただきました。(私のメールアドレスは、info@tennisnakama.comです)あまりに情報が濃いので、許可を得て、錦織選手に関する情報を抜粋してお届けします。

by tomorrow from India:
日本vsインドのデビスカップを観戦しました。日本チームの皆さんは、本当に親切な礼儀正しい方ばかり。写真、サインなどファンの私たちを気遣ってくださって、申し訳ないくらいでした。

錦織くん、息子がサインをもらっているときに「写真もいいですか?」って聞いたら、
「いいっすよ。」って。日本の高校生ですね!
松岡さんもすがすがしい感じでよかったです。在デリーの日本人にサイン、写真攻めで、近くにいた外国人に、「有名な人?」と聞かれたくらい。

錦織くんのは2試合とも見ました。
最初のは本当に緊張がこっちにまで伝わってくるくらいで、
ウィンブルドンのときに「芝は初めて。インドのはちゃんとしてなかった・・・」とのコメントがありましたが、そのとおりで、サーブの前にポンポンって何度か普通ボールをつくと思うのですが、その時点ですでにボールがまっすぐにあがってこなかったので、「なんだこれ!?」と思わせるような表情があり、こっちも心配になりました。これは本当に思ったことですが、「途中でやめちゃわないかなぁ・・・」って。

自分の息子はまだトーナメントにも出ていないときだったこともあり、
その思いが重なって、わが子のように両手を握り締めて、「がんばれ!」って思ってました。

結局負けちゃった後にラケットを投げていたので、
錦織くんでもそういうことをするんだって・・・(正直、息子には見せたくなかったです。)

錦織くん、最終日のブパシとの試合は、もうちょっと余裕があり、終わったあと、次の岩渕さんの試合の途中で日本チーム席にもどって来て、おにぎりをほおばっていたのも印象に強いです。次男が「どこで手に入れたんだろう、僕もほしい!」っていってましたから。

錦織くん「インドの暑さは大丈夫でしょう。フロリダも暑いから・・・」といいながらも、あの日は特に暑くて、会場内の選手や関係者の控え席用に大きなパラソルがあったんですが、その真ん中の鉄棒のところで頭を冷やしていた錦織君を発見!たまらなく暑かったんでしょうね。

デビスカップのときに、シャツを変えようと思って勢いよく脱いだんだけど、着替えがバッグに入ってなくて、そのまましばらくずっと上半身裸だったんです。テレビに映ってました?私は生でしか見ていないので、その後どう放送されたのか謎のまま。で、見かねた竹内監督がそっと白いタオルを肩からかけてあげる場面があって、感動しました。
さすが、日本人!って。

インドも暑いですが、裸でテニスをする人はまずいません。
たぶんフロリダでもスクールの中だけだとは思うんだけど、やっぱり人目は気になります。

それに、そのときにパンツもちょっと見えたらしく、次男が・・・「錦織君、パンツ見せちゃだめだって!」とか言っていて・・・笑えました。

次男は日本語があまりうまくないので、英語で
「Yuki君のこと、知ってる?同じアカデミーなの。行ってみたい?時間ありますか?」などなど質問したらしいです。
会見会場に急ぐ彼を捕まえて・・・そしたら、早く早くとせかすお世話係の人を止めて、
「Yukiくんは知ってる。興味あるけど、今は時間がないから、また今度来たときにいけたらいいな」って・・・
次男はこんな風にちゃんと受け答えしてくれたことに感動!
そんな話を聞いて、私も感動!

インタヴューでも結構手短な答えだけど、とてもまじめだし、人当たりがよい人らしいですね。同じ日本人として、とてもうれしく思います。

Tennisnakamaさんもきっとそうでしょうが、
なんだか、テニスをする人々はピュアな人が多い感じがします。特に頂点というか、トップの人たち。もちろん、荒い人たちもいますけど・・・ナダルなんかは、自分が勝っちゃってごめんなさいみたいなすごく謙虚な気持ちが手に取るようにわかるし、でもシンプルにテニスが好きで、だから「勝ちたい!」という気持ちももちろんあって・・・

錦織くんもきっとそんな感じのピュアな人なんでしょうね。


投稿者 Tennisnakama  01:24 | コメント(5)| トラックバック(0)

フェデラーは大丈夫か!?

トロントのマスターズ、ロジャーズカップで大変なことが起きました。もうご存知だと思いますが、フェデラーが初戦で敗退です。正確にいえば、1回戦がByeでしたので、2回戦で敗退となるのですが、ライヴ放送で観戦していて、我が目を疑いました。夫はショックで寝込んでしまうし、私も書く気がしなくて・・・夜中の3時になってしまいました。

確かにジエス・シモン(仏)は先週、インディアナポリスで優勝しているだけあって自信に溢れ、ショットも安定し、フットワークもナダルばりの速さで球をとりまくり、きっとやりにくい相手だったのでしょう・・・それにしても、3セット目は、半分試合を捨ててしまったような感じのエラーが続出して、観るに耐えない試合でした。記事の後半でフェデラーの試合について述べてみたいと思います。

ロジャーズカップ:Day 3(テニスチャンネルで放送)

4時まで雨が降って、今日の試合は諦めていたのですが、5時ごろから空が晴れ出し、ナダルvsレヴィーンの試合が始まりました。左利きのジェッシー・レヴィーンは、ナダル対策としてフェデラーがわざわざドバイまで招待して練習相手をつとめたあのレヴィーンです。この左利き同士の試合で最初ナダルは、もたつき4ゲーム目でブレークされてしまい、1-4のスコアでヒヤヒヤしましたが、そこから1ゲームも落とすことなく、6-4で第1セットをとりました。このあたりがさすがグランドスラム・チャンピオンです。最初は思うように打てないといった感じで中途半端なショットが多く、レヴィーンのアグレッシヴなテニスに押され気味でしたが、それでもすぐブレークしなおしてから、リズムを取り戻して、2セット目は、完全にナダルのペースとなり、6-4, 6-2で勝利をおさめました。レヴィーンは、ベースラインから下がることなく、on-the-riseで叩くように打ってくるので、ナダルとしては嫌な相手だったと思います。(ダヴィデンコに似ています)

「ウィンブルドンの後、あまり練習をしていなかったので、1回戦はむずかしかった。これからもハードコートのテニスを向上させて、調子をあげていきたい。」といつもの熱心なナダルの言葉でした。

フェデラーvsシモンの試合は夜7時半から始まりました。

フェデラーは快調の滑り出し。どんどんネットにダッシュしてウィナーを決めていきます。夕食時でしたし、ちゃんと観れませんでしたが、第1セットは問題なく6-4で勝ちましたので、安心しきっておりました。

ところが第2セットからは、エラーが目立ってきました。ベースラインぎりぎりのボールを打っています。これは相手をベースラインの後ろに止めて、相手のオフェンスに釘をさす意味では有効なのですが、とてもリスキーな打ち方です。どんな天才でも毎回ラインぎりぎりは不可能です。それにシモンはどんなボールを打たれても返してしまう恐るべき足の持ち主です。普通ならウィナーとなるコーナーショットやアングルショットでも、すべてボールが返ってくるのです。だんだんフェデラーが苛ついてきました。

フェデラーvsシモンのゲームは2-3でフェデラーのサーヴとなりました。ラリーが続きます。フェデラーがシモンを左右に振っても、全部きっちり返してきます。
シモンは完全なカウンターパンチャーです。フェデラーのミス待ちといったディフェンステニスを展開して、フェデラーがいらいらしてきました。そしてウィナーを打ち損なって、ブレークポイントに。フェデラーはサーヴ&ヴォレーを試みましたが、シモンのディンクショット(急に落ちてくるボール)にあって、ヴォレーが出来ずブレークされてしまいました。

しかしすぐフェデラーはブレークしなおしましたが、エラーはふえる一方。シモンは観ていて安心できるプレーヤーでエラーが少なく、確率の高いテニスをしています。フェデラーはそのためか、早く決めてしまいたいといった感じでウィナーを打ちますが、これがほとんどオーヴァーヒット。特にフォアのエラーが目立ちます。結局5-7で第2セットを落としてしまいました。しかし、フェデラーの苛立も分かるような気がします。シモンのテニスは完全にゾーンに入ってきたようで、どんなボールでも拾いまくり、拾いまくるだけでなく、むずかしいポジションから攻撃をしかけてきます。ナダルのような野獣的な力のテニスではありませんが、ほっそりして線の細いタイプには似つかない食いつきぶりです。いつの間にこんなすごい選手に成長したのでしょうね。

「彼は細くて高いから、とてもこんなに足が速いとは思わなかった。バックハンドは打つ直前にチョンと打つ感じで、どこに飛んでくるのか分からないし。」とフェデラーはシモンとの試合のむずかしさについて述べています。

第3セットでは、フェデラーは最初からアグレッシヴにネットダッシュをして、ポイントをおさめ、ああ、やっとこれでフェデラーらしくなった、と安堵したのもつかの間、ヴォレーミス。もう少し粘れば勝てるチャンスもミスで逃し、粘りがなくなってしまいました。結局3セットも落として、6-2, 5-7, 4-6で22位の選手に負けてしまいました。

「まだまだハードコートのシーズンは9ヶ月と長いのだし、シーズンが始まったばかりなんだから。残念だったけれど、これからだよ。」と負け惜しみを言ってますが、「ちょっとフェデラーは大丈夫なのか?」と彼の心の状態が気になります。サンプラスがいかに世界一をキープすることが大変であったか、ホテルで何度も吐く日が続き、想像を絶するほど辛い日々があったと述べていました。

私たちには想像もできないプレッシャーと闘ってきたフェデラーです。いくら肉体を鍛えても、心が疲れてきてしまっては何もなりません・・・ビヨンボルグの言葉がよぎります。
「僕はロジャーがテニスをいつ止めても不思議に思わないね」
トップの座を守り抜かなければならなかった者だけが分かる苦しみを、ボルグは言っているのでしょう。でも私はフェデラーなら、この苦しみを超え、さらに偉大な真の王者になれると信じています。

フェデラーvsシモン第3セット




投稿者 Tennisnakama  15:58 | コメント(4)| トラックバック(0)

現地レポ(2):ロジャーズカップ Day 2

今日は水曜日、トロントのマスターズシリーズDay3ですが、一日中雨がじゃんじゃん降ってます。テニスチャンネルではライヴ放送を毎日完全中継をやる予定だったのですが、、雨のため昨日のDay2の試合を再放送です。せっかくナダルフェデラーが観れると思ったのですが、現在午後4時、雨が止みそうにありません・・・

今日はナダルはシングルスとダブルスのダブルヘッダーの日です。今日この2試合が明日に延びると一体どういうことになるのでしょうね。毎日ダブルヘッダーという恐ろしい状況が生まれるかもしれません。フェデラーロディック、マリー兄弟もダブルスを勝ち残ってきてますので、雨が降ると彼らもダブルヘッダーになる可能性十分。ナダルは4月のモンテカルロのマスターズでは、シングルスを優勝した後、休む暇なくすぐダブルスにロブレドと出て優勝してしまったというスーパーマンぶりを発揮しましたが、果たしてこの偉業が他の選手にも果たせますかどうか?

さて、昨日のDay2の模様をTennisnakama特派員、kentomo記者から貴重なレポートが届いてますのでご紹介したいと思います。

ロジャーズカップ:Day2

Reported by kentomo
今週のトロントは荒れ模様の天気が続いています。我が家を出たときは晴れていたのですが会場に近づくと黒い雲が低くかぶさっています。急に不気味な風も吹きだしてもしかしたらハリケーンにでもなるのかと思いました。

会場に着くと少し雨が降った跡がありセンターコートのRoddicとMahutの試合が中断されていました。他のコートはどうかと思うと練習コートが人だかりです。よく見るとFedererがFerrerと練習しています。一般席からは一番離れたコートでしたが週間パスホルダー専用席の目の前です。せっかくパスを持っているので早速行ってみるとすぐそこでFedererが練習しています。

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うわさには聞いていましたがかなり力を抜いた練習です。ラリーも意外と長く続きません。それでもどのショットも楽そうに打っています。あれなら私も出来るかもしれないと思わせてしまうほどでした。全力で打っているナダルの練習とは対照的でした。

しばらくするとセンターコートでRoddickとMahutの試合が再開されました。ここはTennis Canadaが2年前に完成させたばかりの豪華な施設です。今流行のコンピューターを使ったラインコールのチャレンジも出来ます。観客は画面が出るたびに「ヒューッ」という効果音を出して楽しんでいます。

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Roddickはタイブレークで2セット目を落としましたが3セット目は乗り切りました。目の前で見るRoddickのサーブは目的地めがけて最短距離を進む弾丸のようでした。

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私も明日は団体リーグ戦の優勝をかけた最終戦ですのでRoddickの真似をしてサービスエースを狙っていくことに決めました。優勝したらこの会場で開かれるプレーオフに出場出来ますので気合が入ります。明日はリーグ戦の後に観戦してきます。いよいよナダルの試合が見られます。今からわくわくしてきました。
投稿者 Tennisnakama  05:31 | コメント(6)| トラックバック(0)

特報! ボレテリからメッセージ

最近の錦織選手の情報がはいりませんね。心配ご無用。彼は今ニック・ボレテリでリハビリと練習に余念がありません。

今朝、一時間前に錦織選手の状況と今後の試合の予定を聞きたくて、ニックにメールを送ると、何と30分以内に返信がとどきました!ブラッド・ギルバートの反応も速かったですが、さすがボレテリ王国の君主は超速攻レスポンスでした。

Tennisnakamaと Nick Bollettieriの会話の要旨は以下の通りです。

from Tennisnakama:
「いつもUS Openでお顔を拝見しています。ニックさんのテニスと選手への情熱には頭が下がる思いです。私たちの希望の星、錦織選手のケアをしてくださって感謝しています。

私はこの2月から錦織選手のファンサイトをつくって応援しています。(http://keinishikori.net)日本の多くのファンは、彼が一日もはやくインジャリーを完治して復帰できる日を首を長くして待っております。シンシナティの大会のWC候補リストに圭君の名がのっていますが、来週の大会に出場予定なのでしょうか?」

from Nick Bollettieri:
Thanks for your kind comments. Kei is a very special player and he has been practicing here and looks good. As far as Cincinnati goes, I am not sure.

「やさしい言葉をありがとう。圭はとてもスペシャルな選手でここで今練習に励んでいます。調子がよさそうですよ。シンシナティの出場に関しては今のところ未確定です。」

二人の交信はこのサイトをオープンして、圭君の写真をクリックしてください。
http://nickstennispicks.com/2008/07/22/nishikori-berankis-elias-practicing-at-the-nbta/

今圭君の練習相手をしてくれているのは、ベランキスとエリアス君です。

Ricardas Berankis:18才。昨年はワールドジュニアランキング第1位でした。今年のゴールは500位内にランクされること。

Gastao Elias: 17才。チャレンジャーのモンクトン大会で準決勝まで進み、ランキングを471位まであげました。昨年のEddie Herr Championshipで優勝しています。

このように圭君はフロリダで練習に余念がなく元気で過ごしていますのでご安心ください。


投稿者 Tennisnakama  22:09 | コメント(4)| トラックバック(0)

ナダルの練習風景

いよいよ、マスターズシリーズのひとつ、ロジャーズカップが始まりました。クレー、芝を征服したナダルが、今度はハードコートでどのようなプレーをするのか注目の的ですが、そこで彼の練習風景を覗いてみたいと思います。トロントのMayfair Westのクラブで7月20日に行われた練習風景です。

サーヴのスローモーションです。昔はサーヴが浅く、プレースメントも甘かったのですが、過去一年の進歩は目を見張るものがあります。



ラケットスピードに注目!練習をみているファンのため息が聞こえてきます。片手バックハンドの練習? このBHが磨かれれば恐ろしい武器がまた増えます。



練習の後はお遊びの時間です。テニスボールでフットボールを。リラックスの仕方がうまいですね。ラファはとてもサッカーが好きですが、コーチのトニーおじさんは「ラファは、はっきり言ってサッカーが下手」とはっきり断言。でもそれはちょっと可哀想です。というのはラファにはもう一人の世界的有名なサッカー選手のミゲールおじさんがいて、彼と比較されたら、誰だって下手ってことになりますものね。ナダル・ファミリーは基準が高すぎるのです。

投稿者 Tennisnakama  14:40 | コメント(7)| トラックバック(0)

現地レポ:ロジャーズカップ Day 1

Tennisnakamaの特派員、トロント在住のkentomoさんからのホットなロジャーズカップのレポートをお届けします!引き続いてガンガン現地レポートを行ってもらいますので楽しみにしてください。

Report by kentomo
7月19日から27日までマスターズシリーズのRogers Cupが開かれています。夫の仕事先からチケットが回ってきて観戦していますのでレポートをお届けします。

このRogers Cupにはいくつか特徴があります。
まずウインブルドンとUSオープンに次いで世界で3番目に古いオープンテニストーナメントです。
そして去年の観客数が18万5252人と1週間の大会として世界記録を樹立しています。
さらに男子と女子が一年おきにトロントとモントリオールを行き来します。
今年は男子がトロント、女子がモントリオールです。
(去年は杉山愛ちゃんのダブルス優勝に立ち会うことが出来ました。)

rogercup1


なんとなく静かな感じですが、これは月曜日の朝10時で一番人が少ない時間です。
実はまだ予選しか始まっていなかった土曜日は、本戦に出場するトップ選手の練習風景を見るために人が押しかけてとても込み合っていました。
何といってもトップ20人のうち17人が出場していますのでオールスター状態です。
その割に会場はあまり広くありませんので選手を間近で見られる穴場の大会といえます。

さて、私の今日のお目当ては本戦出場を決めたい添田豪くん。
試合予定は昨日の日曜日でしたが雨で月曜日に順延になりました。予選一回戦で日本人同士の対戦で伊藤竜馬くんに勝ち、二回戦目は今急上昇中のアメリカの若手ホープ、ドナルドヤングです。豪くんはきれいで素直な正統派フォームです。対するヤングはちょっと派手な最新式のフォームです。出だしは豪くんがヤングのサービスをブレークして良い感じでしたが、すぐにヤングの反撃が始まり一セット目は36、二セット目は26と残念な結果でした。

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自分の子供を見ているようでどきどきしながらの観戦でした。
見ていて気づいたことは左利きのヤングが豪くんのバックをしつこく攻めていたことです。
豪くんはジャックナイフで対応したのですが最後に根負けしてしまうパターンでした。
全く勝てない相手ではなかったので、もう少し「勝つ」ことに対してハングリーさがあっても良かったかなあという気がしました。
試合中の写真はちょっと遠慮をしてしまい、あまりうまく撮れませんでした。でも豪くんが真剣に試合をしている姿はとてもかっこよかったです。

今日は他に用事があったのと少し雨が降り始めたのでこの試合の後会場を離れました。
夕方にはフェデラーのダブルスもあったのですが、次のお楽しみにします。
出口に向かって歩いていたら練習に向かうサフィンとすれちがいました。
他の選手はカートで移動しているのに当たり前のように歩いて移動している姿を見て余裕を感じました。

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投稿者 Tennisnakama  11:48 | コメント(4)| トラックバック(0)

ロジャーズカップの主催者へ苦言

記者時代は内輪の話はなかなか書けなかったのですが、スパっと書いてしまえるところがブログの楽しさです。

一ヶ月前から錦織選手の出場の確認を取りたくて、幾度もトロントの事務局にメールを出し、問い合わせていましたが無しのつぶて。そして留守番電話にもいくつかメッセージを残しても何の連絡も無し。今まで幾度か大会主催者側と連絡をとることがありましたが、こういう態度の悪いのは(というか怠慢というか)初めてです。 

今日、添田選手とヤングのライヴスコアを見逃したので、結果を知りたくて、再びプレスルームに連絡。嫌な予感がしましたが案の定連絡つかず。仕方がないので、また事務局に電話を入れると、ウェブサイトに載っているから見ろということ。それは分かってます。でも試合直後でまだアップされてないのです。ですからわざわざトロントまで電話をいれていんじゃないですか! 電話が切られそうになって慌てて「ちょっ、ちょっと待って! 電話を切らないで!スコアだけでよいから教えてもらえませんか?」ムカムカする気持ちを押さえて、丁寧にお願いしてやっとスコアを教えてもらいました。でも嫌ですね。この大会関係者は分かっていない。 大会はビジネスなのです。自分たちのビジネスをPRしてくれる人を大切にしなければ大会が成り立たないということを。

予選2回戦は、残念ながら添田豪選手はドナルド・ヤングに3-6, 2-6で負けてしまいました。これで添田選手の本戦入りのチャンスは無くなってしまったわけですが、ヨハンソンやクレモンといったヴェテランが予選から出るマスターズ。この経験は自ら払っても惜しくない修行料だと思います。ですから、添田選手も伊藤選手もこれにめげず、大きな大会にどんどん挑戦して経験を積んでほしいと思います。

さて、今から1番コートでフェデラーとヴァヴリンカがペアになってダブルスをします。観たい! テニスチャンネルとコンピューターの二台でライヴを観ていますが、残念ながら1番コートはカヴァーされません。理解に苦しみます。ロディックとフィッシュのダブルスは、かの有名なデ杯フランスダブルスペア、クレモンとローダとの対戦でした。でも放送はありません。どうして彼らをセンターコートかグランドスタンドにもってこないのでしょうか。そうすれば視聴率も上がる、チケットも売れる、テニス熱もあがる、と3拍子そろって良い事づくしなのに・・・問題は主催者側はファンの立場に立って考慮していないということに尽きるのではないでしょうか。

ダブルスの復興のために、新しいルールが導入され(デュースと第3セットを廃止:第3セットのかわりにスーパータイブレークに変わる)試合時間が減少し、ナダルフェデラーのようなスター選手がウォーミングアップのためにダブルスに参加するようになりました。ファンとしては実に嬉しい傾向なのですが・・・彼らのダブルスがどの大会ても放送されない!テニスはファンがあってこそ、大会も成り立っているのですから、ゾクゾクするダブルスペアを観る機会をもっとふやすべきだと思いませんか? そうすればダブルスのおもしろさも分かってもらえますし、フェデラーのダブルスでしたら、準決勝からでなく1回戦からWowowなどの放送局が放送してくれるかもしれません。(日本は錦織選手にかかっているかもしれませんが・・・)

テニスを観る楽しさとは何か? 

最近のテニスをみていますと、テニスの楽しさを知らない人達によって支配され、テニスの面白さを失いつつあるように思います。スポーツ産業は競争が激化する一方です。ますます、他のスポーツにシェアをとられてしまい、あげくの果ては、テニストーナメントが放送されない時代がくるかもしれません。いかにテニスを魅力的なスポーツにするか? それは私たちにかかっていると思います。もし、放送局が分からないのであれば教えてあげましょう。もし、大会主催が分からなければ教えてあげましょう。

行動の時間です。メールを送りましょう!

投稿者 Tennisnakama  07:56 | コメント(5)| トラックバック(0)

NYは夏盛り!

暑いですね~! 今日も35度。ニューヨークは蒸し焼きにされるがごとく息をするのも大変です。エアコンをつけないで頑張れるだけ頑張ってますが、あまりの蒸し暑さにいたたまれず、ときたまONにすることがあります。ヒュー!何て気持ちよい!エアコンから入ってくる快適な冷たい空気に生返りますが、やっぱりエネルギーの消費が気になって30分でオフ。また蒸し風呂です。

かわいそうなのは、ペルシャ猫のモモちゃん。もうぐったりとして動こうともしません。専門家のヘアカットに頼むのは恐いので(以前乳首をきられてしまったのです)、ハサミでチョキチョキとサマーカットに挑戦しました。しっぽはライオンのしっぽにして出来上がり。モモちゃんはこのレオカットが気に入ったらしく、食欲も出てきてひとまずこれで安心。エコ生活も大変です。

momohaircut



セントラルパークが歩いて5分のところにありますので、週末はよく散歩に出かけます。ブレークダンスのグループが小遣い稼ぎにやってますが、とても素人とは思えないパーフォーマンスです。この暑いのに一生懸命やっているのですから、チップも奮発しました。



コンピューターが壊れてしまいましたので、新しいマックを買いに5番街のアップルストアに出かけました。私の家からは、メトロポリタンミュージアムまで10分、シアターまで15分、映画館まで5分、リンカーンセンターまで20分・・・とすべて歩ける距離にあり、かぎりなく便利なのです。

applestore


ものすごい人だかりです。そういえば、iPhoneの新しいヴァージョンが発売になったばかり。多分百人くらいの人達が5th Avenueの店の前で列を作っています。「どうする?」私たちは、もうiPhoneを持ってますし、今日はコンピューターを買いに来たのですから、この暑さにこんな長い列に並んでられません。列をかきわけて、入り口のお兄さんに私たちのiPhoneを見せて、コンピューターを買いに来たことを証明してやっと入れてもらいました。ところでこのiPhone、もう一年以上使っていますが最高です。日本にもようやくiPhone G3が発売になりましたね。

iphone



私たちの住むタウンハウスの隣にコミュニティー・ガーデンがあります。家に帰ると、ガーデンからジャズが聞こえてきました。ジャズバンドが演奏しています。6時半。少し涼しくなってきました。子供たちがジャズに合わせて踊っています。ジャズの街らしい光景だと思いませんか?



ボン・ジョヴィのコンサートがセントラルパークでまもなく始まります。ヤンキースタジアムで行われるオールスターゲームを祝って、市が5万人の市民に無料招待です。残念ながら私たちは、クジからもれてしまいましたので、コンサートには行けませんでした。(でもこれだけの人ごみだと暑苦しそう)




・・・先週のウィークエンドの一日でした。それにしても暑い!

投稿者 Tennisnakama  13:33 | コメント(7)| トラックバック(0)

惑星ナダルが誕生!

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ナダルのウィンブルドン優勝の功績を讃えて、故郷のマヨルカ島の天文台は国際天文連盟に直径4kmの惑星、128036をラファエル・ナダルと命名したいとリクエストしました。今回めでたくその許可がおりて、ついにナダル惑星が誕生することになりました! この辺がお固い天文学者も気が利いて素敵な話ですね。2003年に発見されたこの小さな惑星は、火星と木星の間に位置して、時速7万2000kmのスピードで回っているのだそうです。普通の発想ですと、マヨルカ島にナダル通りとか、ナダル広場とかに名付けるところを、惑星ごとナダルにしてしまったところが、何とも発想が宇宙にまで飛んでしまってすごい。

それに比べて、ロジャーはスイスから以前乳牛をプレゼントされただけで、(もらった方も好い迷惑ですよね)ちょっと可哀想。「これでチーズでも」という現実的な発想はやっぱりスイスらしい。それにひきかえ、命をかけて闘牛と戦うマタドールはロマンの国、スペインは惑星をナダルと名付けてラファにプレゼントするなんて、この違いは大きいですよね。スペインの粋な計らいに、またラファに軍パイがあがりました!

今だにウィンブルドン熱が冷めやらず、あの感動のロジャーとラファの決勝戦の話をしている人たちが、私の身の回りにはまだまだおります。テニスファンだけでなく、テニスの素人さんも玄人さんも、レストランで、テニスコートで、道ばたで、”Did you see the final?” “Oh, yes! Isn’t that a great mactch!” という感じでテニスをよく知らない人たちまでが話題にしています。私はそんな会話をそばで聞きながらニコニコしているんです。嬉しいですね。ロジャーとラファのおかげでテニスが復興する日が近いかも知れないのですから。もちろん、その中に圭君も参加してもらわないと困りますが、とりあえず、この二人の熱血肉迫ライヴァルに期待したいと思います。

世界のどれだけの人がTVの前に釘付けになったのかは定かではありませんが、イギリスでは、何と二人に一人は決勝戦を観たことになり、アメリカでは夜以外のスポーツ放送のなかで、史上最高の視聴率をあげたそうです。昨年に比べて4割のアップというのですから、ロジャーとラファ様々です。このウィンブルドン熱がテニス熱に還元されて、今週から始まっているインディアナポリスでは、ティケットの売れ行きは予想を上回るペースで売れているとか。また、トロントのマスターシリーズでは、ロジャーとラファの対決を期待して、すでに史上最高の売れ行きだそうです。これもロジャーとラファ様々です。

日本ではトロントのロジャーズ・カップは放送されますか? 私はStreamingで初日から頑張って観戦しようと思ってます。決勝で再びあのR&R (Roger & Rafa)の戦いがみれることを祈って!

Hop Roger! Vamos Rafa!



投稿者 Tennisnakama  06:47 | コメント(8)| トラックバック(0)

なぜブログを?

ブログだから、「いい加減なことを書いていい」という人もいるでしょうね・・・どうせ誰が書いているのか分からないのだから。

ブログだから、「コメントに書いたことは責任もたなくてもよい」、という方もいるでしょうね・・・どうせ誰が書いているのか分からないのだから。

ここでおこがましくも、ブログはどうあるべきなどと述べるつもりは、さらさらありません。ただ、人によってブログの持つ意味が、実に様々だということをここ半年で学びました。いろんな方に読んで頂いて感激すると同時に、ブログの持つ責任の重さも痛感しているころごろです。昨日ちょっと気になることを耳にしたものですから(私が別の名前を使って他所のブログにコメント記事を寄稿しているという疑惑)、今日は私のブログを読んで頂いてる方々に、Tennisnakamaの名のもとで私が何をやりたいのかを、知っていただきたくて書いております。

私には一人息子がおります。彼が小学校一年のときです。私が世界中を駆け回って、TVの仕事、雑誌の仕事、広告の仕事を精力的にこなしているときでした。睡眠時間は3時間。出張は、子供とベビーシッターを連れて、決して息子には寂しい思いをさせず、精一杯がんばってきました。時間があれば、子供と一緒に遊ぶ時間をつくり、何とか仕事と両立させてきたと自分では信じていたのです。

ところがある日、怪我では絶対泣かない彼が泣きじゃくっているのです。
「マミー、お家にいてほしい! 僕は他の子供たちのようになりたくない!」

他の子供たちというのは、彼のクラスメートのことです。夕食を両親と食べることのない子供たちのことです。自家用飛行機を持って別荘に飛んでいっても、両親はほとんど一緒に過ごしてくれない子供のことです。キャリアに明け暮れる夫婦。社交界に明け暮れる夫婦。息子はそういうクラスメートの寂しさを知り尽くしているため、泣いて私に「僕はあの子供達の仲間入りはしたくない!」と訴えたのでした。

もう12年前の話です。彼が泣いたのは、あれが最初で最後でした。キャリアとしては全盛期だったのですが、迷いはありませんでした。それ以来、国際祭りを主催し、音楽会を開催し、サッカーコーチをやり、テニスチームのキャプテンをやり、そして様々なヴォランティア活動を精力的に行ってきましたが、これらはすべて仮の自分であるという思いがいつもありました。

昨年の9月、やっと息子が大学に入り、やっとこれから自分のやりたいことが出来る、と胸が騒ぎましたが・・・でも何を本当にやりたいのか、何が生き甲斐なのか、果たしてこれからどうやって生きていけばよいのか? 疑問ばかりで答えの見つからない自分に出会うばかり。悶々と自問自答するなかで、3度の飯よりも好きな「テニス」について書きたいという願望が自然に生まれてきたのです。今まで日本のウェブはあまり見たことが無かったのですが、どのオンライン・スポーツのサイトにもテニスの欄がないことに気付きました。これには愕然としました。アメリカもテニスはマイナーですが、日本はもっとマイナーです。日本での世界テニス情報は限られています。日本のテニスファンのために、ひょっとして役立てるかも知れない! という訳でウェブサイトやブログを始めて半年が経ちました。いろいろ皆さんに励ましていただきながら、何とか続けることができました。

ところでヨハンの「仕事を一緒にやろうよ」の話はどうなってるの? 
実は中断しているのは、本当にテニスだけを書きたいのか?と新たな疑問が湧いてきたからです。「テニスだけはなく、政治、文化、いろんなことを語っていきたい」エッセーを書いていた頃の楽しさが蘇ってきました。でもそうするとTennistalkの日本語版は成り立たない。また悶々の日々です。

このような訳でなかなか方向が定まらなく、試行錯誤のTennisnakamaではありますが、これからもよろしくお付き合いのほどをお願いします。



投稿者 Tennisnakama  14:23 | コメント(12)| トラックバック(0)

サントロのマジック

7月13日、ニューポートのキャンベルズ・トーナメントで優勝したファブリス・サントロの特集ビデオが見つかりました。彼のテニスから学ぶところが多くありますので、ここでサントロについて述べてみたいと思います。

サントロ、マジシャンのすべて

今年殿堂入りを果たしたマイケルチャンとのめずらしいクリップも入っています




サントロはタヒチ生まれの35才のフランス人。ランキングは60位で100位以内では最長年者です。ニックネームはマジシャンで、このニックネームはサンプラスがつけたそうです。身長177cmと書いてありますが、私と並んだ感じではもっと低そうでした。とにかく、この歳とこの体格でATPのタイトルを取ったのですから、彼のテクニックと作戦でまだまだパワーテニスに勝てることを実証してくれました。

練習では強いのに、試合ではもろく負けてしまう人が結構いますよね。これは相手のリズムをくずす、という試合のゴールデンルールを実行していないケースがほとんど。いかに相手を惑わし、狼狽させ、最後には相手を途方にくれさせる、サントロのマジックをもってすれば、試合がますます楽しくなること請け合いです。そのサントロのマジックとは?

サントロ・マジック(その1)ショットが読めない:
フォアもバックも両手というめずらしいスタイルは、彼が7才のときから変わっていません。小さい頃は、ラケットが重いので両手を使ってテニスを習い始めるのはめずらしくありませんが、普通は途中で片手に変更するのですが、彼は両手テニスにこだわり続けて、究極の両手テニスを見極めました。

両手の特徴は、ショットをぎりぎりまで隠すことができ、相手にとっては、トップスピンなのか、アンダースピンなのか、ロブなのか、ドロップショットなのか、最後まで読めない点が大きな利点です。しかし、リーチが短いので、大きく右に振られた場合はサントロは片手で処理しています。

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サントロ・マジック(その2)スライスのヴァリエーション
両手によるフォアハンド・スライスは、スピード、角度、距離のさまざまなヴァリエーションをクリエートでき、相手を翻弄することができます。特に両手ですから、ものすごいパワフルなスライスを打つことができます。選手たちは、ベースラインからのフォアハンドスライスに慣れていないため、どう対応してよいか分からず、リズムが狂ってしまうのです。彼がよく使うのは、フォアハンドによるアングル・スライスショットです。通常はベースラインからは、トップスピンを強くかけてアングルショットを行いますが、スライスですと球が低くてとれません。ダブルスでは使いますが、シングルスでも使ってみると効果抜群だと思います。このショットを観て、私も両手フォアハンドをトライしてみたくなりました。

サントロ・マジック(その3)巧みなプレースメント
2つのグランドスラムのダブルスタイトルをもつサントロのテニスの基本はダブルスにあると思います。私はダブルスの試合しか出たことはありませんが、シングルスをやるたびに、オープンスペースがやたらにあることに気付きます。ダブルスの根本はプレースメント。空いているコートに球を落とす。この単純なことをシングルスプレーヤーは実行していません。プレースメントに必要な3大テクニックは、ドロップショット、ロブ、アングルショット。左右の移動は皆できますが、前後に振られると弱いものです。

サントロの魅力はコートを隅から隅まで使ったさまざまなテクニックと作戦にあります。 日本の皆さんにぜひサントロのテニスを観戦してほしいと願って、メールを主催者に送りました。日本のテニスファンの要請ならば、とサントロの心が動くかもしれませんよ。(日本だけがまだ行ったことのない国といっているくらいですから、行く気があるのは十分とみてとれました)皆さんもJTAにメールを送りましょう。

メールの送り先: mail@jta-tennis.or.jp


投稿者 Tennisnakama  00:53 | コメント(9)| トラックバック(0)

サントロ優勝です!

ファブリス・サントロがキャンベルズ・トーナメントで優勝しました! 昨年に続き2年連続優勝です。彼はすでに35才。35才でATP タイトルを獲得したのは、2005年のアガシのLAトーナメント以来で、1980年以降は8番目の年長選手となります。嬉しいですね。彼は引退を考える20代後半の選手にとっては希望の星です。

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決勝戦は、ランキング305位のプラカーシュ・アムリトアジでした。彼は3度のキャンベルズのタイトル保持者の名選手で、ジェイムス・ボンドなどの映画出演でも知られる俳優、ヴィージェイ・アムリトアジの息子です。息子はランキングからはとてもワイルドカードをもらえる選手ではないのですが、そこは伝説の選手を父に持つ特権でWCをもらって出場。今は絶命状態にあるサーヴ&ヴォレーの選手で芝の特徴を生かし、大活躍しました。これでお父さんもホッとしたことでしょう。(コネでWCをとったなんて非難されずにすみました。)

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息子のプラカーシュはデ杯で添田豪選手と対戦した選手で覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、添田選手に5セットマッチのタイブレークで勝っています。ランキングからいえばとても添田選手に勝てるような選手ではないのですが、そこは芝の恐ろしさです。ランキングだけでは予想できないことが、このアムリトアジの決勝戦でも実証されました。

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今日のサントロは、マジシャンと呼ばれるにふさわしいテクニックで、アムリトアジを翻弄しました。「まるでどこに球が返ってくるのか分からない。ゲームを知り尽くしていて、どう攻めてよいのかわからずおろおろしているうちに、負けてしまった。サントロの球はめちゃくちゃに低く飛んでくるので、おかげで膝を痛めてしまったよ。」と記者会見で嘆いたのは、ナヴァロ。多分アムリトアジも同じ思いだったのではないでしょうか。

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両手のフォアとバックハンドで有名なサントロですが、ときには片手で打つときもあります。

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金曜日の記者会見席での話です。
私「昨日は(レストランで)東京に行くかもしれないとおっしゃってましたけど、あれは真面目な話ですか?もう日本の皆さんに伝えちゃいましたよ。」

サントロ「エッ?もう書いちゃったの!? アハハ、困ったナ」

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私「そうですよ。こういう嬉しいニュースはすぐ伝えるのが私の役目ですからね。」

サントロ「じゃ、よく考えてみるよ。実はね、世界中行ってるんだけど、日本だけはまだ行ったことがないんだ。」

私「Shame on you! (「恥しらず!」これはもちろん冗談)それでは尚更来てもらわねば。あなたのマジックを観たいファンのためにもね」

サントロ「OK, 考えておくよ。ファンの皆さんによろしくね。」

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ねッ! サントロはなかなか素敵でしょ? 写真家の腕がよいと人間の味がでてくるのです。ウヒヒ。(誰も褒めてくれないので自画自賛させてください。)

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さて、シングルスでは早退してしまったフッシュとイズナーですが、ダブルスではだんだん調子が上がってきて、ついに優勝してしまいました!それにしてもイズナーの205cmはやはり異常に高いです。一度コートから出てくる彼にぶつかってしまったことがありましたが、何か白いものにあたったという感じで最初は何だかわからなかったんですよ。私の顔があたったのは彼のお腹のあたりでしたので。空を見上げる感じで見上げると、そこにイズナーが立っていてニッと笑ってました。(汗)

という感じで楽しい二日間があっという間に経ってしまいました。「来年もまた来ます!」とサントロが会場の観客に約束しました。「じゃ、私もまた来ます!」と私もテニス殿堂に約束してSee you next year!






投稿者 Tennisnakama  13:29 | コメント(6)| トラックバック(0)

ニューポート取材です

多忙と疲れとでニューポート大会(キャンベルズ・トーナメント)の報告が遅れてしまいました。今さら試合の結果を報告しても仕方がありませんので、トーナメントの様子をフォトで追ってみたいと思います。

ニューヨークから北へ3時間半のドライヴでニューポート着き、その足ですぐキャンベルズ・トーナメント会場に出かけました。このトーナメントはテニスの殿堂のあるナショナル・テニスクラブで、毎年殿堂入りを果たしたHall of Famersを記念して開催されるATP国際シリーズのトーナメントです。今年は全仏オープンの優勝者、マイケル・チャンが受賞しました。

まず事務所でプレスパスをもらいます。紫がレポーター用、オレンジがカメラマン用です。

Presspass



テニス殿堂の入り口に日本の旗が見えます。これは錦織選手の出場(後に棄権)のために用意したのかもしれませんね。本当に残念です。圭君に会えることをとても楽しみにしていたのですが・・・

fame1



OH! なかなか格式が高くて私好みです。こんなところでテニスができれば最高!でも残念ながらこのコートは見るだけで立ち入り禁止です。古いネットが面白いですね。

fame2



まずはプレスルームに行って、コンピューターをセットアップ。ワイアレスでインターネットに接続し、試合の状況をまず把握します。手前の黒い帽子を着ているのが私です。

pressroom



準備完了。もう2時です。途中休憩なしでNYから飛ばしてきましたので、お腹がすきました。芝のコートが見下ろせる素敵なレストランで(ちょっと高そうですが)まずは腹ごしらえ。(プレス用にランチボックが出るのですが、お粗末なので丁寧に辞退をすると、”I understand.”ですって。 やっぱり主催者側もまずいもん出して申し訳ない、といった様子)

restaurant



ゆっくりとビールなんぞ飲んでランチを楽しんでおりましたら、フランク・ダンセヴィッチの試合を見過ごしてしまいました! ウィンブルドンでナルバンディアンを第1回戦で倒した、あのクルクルカールのカナダの青年を覚えてらっしゃる方も多いと思いますが、やっぱし実物のほうがはるかにかわいかったです。調子がよく3回戦に進出です。

dancevic



でも、ドナルド・ヤングは観戦できました。オーストリアのペヤに負けてしまいましたが。ヤングはミスるたびに、コーチのお父さんに向かって、首をふったり、両手をあげて「もうやってられねえ」みたいな素振りをしたり、終始ネガティヴでした。あれでは勝てません。2回戦でアウトです。
(アシスタントに雇った息子は、ヤングをみて「カッコいいね」「バスケの選手みたい」そういう褒め方もあるのですね。)

ヤング1   ヤング2



第1シードのマーディ・フィッシュは2回戦で、ボパンナに負けてしまいました。対戦相手はデ杯で錦織選手を破った憎っくきインド人選手です。実は圭君が負けてもおかしくないほど、芝が上手い選手だったのです。そして、ノッポのジョン・イズナーは、ジェッシー・レヴィーン(ウィンブルドンの2回戦でメルツアーと5セットで惜敗)に負け、この負け同士のペアでダブルスを組みました。しかし、1回戦で第1シードのサントロ/マフーのペアを倒して、2回戦、3回戦もクリアして、いよいよ明日は決勝です。二人とも豪快なサーヴで知られるだけに、芝では圧倒的に強いようです。
フィッシュ

fish2



全試合が7時に終了しました。これから晩ご飯を食べにニューポートの街に出かけます。豪華なボートやヨットが目の保養になります。

ニューポート



どこも満員。待つこと40分。でも偶然向かい合わせのレストランでサントロとマフーに会ってお話をしてきました!

さんとろまふ



やっと席が空き、これからご飯です。もうすぐ9時になります。サントロとマフーはそのあとまた、マリーナでばったり。こんな夜遅くほっつき歩いて大丈夫なのかしらん、と心配しておりましたが、今日の準決勝も勝って明日は決勝です。さすが、歳は無駄にとっておりません。

ニューポート2



投稿者 Tennisnakama  13:08 | コメント(4)| トラックバック(0)

ニューポート大会第1報目

テニスの大会はUSOpenに毎年行っているせいか、ほかの小さな大会は「どうもマイナーな感じ」という気がして今までは、出かけることがなかったのですが、この小さなイヴェントはそれなりに、素朴で親しみを覚えました。選手とはすぐ仲良くなれますし、記者同士もリラックスしてますし、中堅どころがそろったファミリー的で違った楽しさがありました。

サントロとは今日はなぜか何度も会場以外のところで会ってしまいました。レストランとか、街角とか、マリーナとか。友達のマフーを連れてニューポートの街を散策しているというかんじ。「日本人にサントロさんは人気があるのですよ」とはなすと、あの目をくるっとさせて、「ジャポン?」「そう、ファンがけっこういて、サントロさんにはもっと長くテニスをしてほしいと願っていますよ」「僕まだ日本にいったことがないんだ」「それはいけません。ぜひ行ってください。」「今年行く予定にしてるんだ」とにこにこしていってますから、東京にくるかもしれませんね。 サントロは素朴で人懐っこくて、素顔はもっと若くておしゃれでした。明日の試合も勝ってほしいですね。

あとは、デ杯で添田選手が負けたアムリトラジにも会いました。「よく、いためてつけてくれましたね」と皮肉をいうと、彼のお父さんは、伝説的なインドの選手でもあり、俳優でもある彼は、「ハイ。当然です」と冗談でデ杯の話をしてくれました。親子で写真もパッチリです。

最後はフィッシュとイズナーのダブルス。二人ともサーヴで決める選手なのに、なかなかサーヴがきまらないのに、にこにこ。もう少しで1セットをおとすところでしたが、2セット目から本領を発揮して、問題なく60で楽勝をしていました。やっぱり二人のサーヴは脅威でした。(入ればですが)
マーディはファンに愛想がよく、だれとでも話をするのに、イズナーのほうは、恥ずかしがり屋で帽子をふかくかぶって、タオルをくちにかぶっているので、なかなか素顔がみえない。カメラマンなかせの選手でした。

明日はサントロの試合をみてNYに帰ろうかと思っています。
今回の取材は、NYからいろいろお伝えしますので楽しみにしていてください。
投稿者 Tennisnakama  15:28 | コメント(3)| トラックバック(0)

テニス殿堂に行ってきます!

今から明日にかけてキャンベルズ・トーナメントの取材に出かけます。

錦織選手が出場予定だったため、Tennisnakama.comのオンラインマガジンのために、プレスパスを申し込みましたが、残念ながら圭君は腹筋痛のためキャンセルしてしまいました! 結構遠いので、行こうかどうか迷いましたが、記者生活の復帰第1号として、テニス殿堂はふさわしいかもと思い直して、息子をアシスタントに雇い、出かけることにしました。

引退してから、カメラはバカチョンしかいじったことがなく、一眼レフのディジタルカメラがない! あわててカメラ屋さんへ!

カメラウーマンの時代はすべてニコンを使っておりましたが、レンズが使い物にならないことが判明して大ショック!! 仕方がないので、今回は思い切ってキャノンの新型、EOSのシリーズにすべて取り替えることに決め、望遠レンズやいろいろ必需品を買ってきたのが昨日の夕方。これではテスト撮影もできない! 昨夜徹夜でマニュアルを必死で読みましたが、疲れて5ページで熟睡してしまいました。

という訳で、どのような写真ができあがるのか自信はありませんが、何とかがんばってみようと思います。マーディフィッシュがシード1くらいのマイナーのトーナメントですので、試合の取材というより、簡単なルポの感じでトーナメント全体の雰囲気をお伝えできればと思います。

ではテニス殿堂の生誕地、ニューポートに行ってきま~す

投稿者 Tennisnakama  21:48 | コメント(7)| トラックバック(0)

全英名物ストリーカー

今年は残念ながらウィンブルドン名物のストリーカーが現れませんでした。

あの紳士、淑女、そして高貴な王室の前で、スパッ!といさぎよく裸になって走るストリーカーたちは、ちょっとドキッとさせますが、なかなか刺激的で面白かったですね。美女美男なら大いに歓迎といきたいところですが、最近は締まりが厳しくこのストリカー族は絶滅しつつあります。それでは今日はウィンブルドンのストリーキング集で、いよいよウィンブルドンともお別れしたいと思います。

2000年のアナ・クルニコヴァのダブルス



2002 Final Hewitt vs Narbandian

「こいつ変な奴!?」

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Photo: Viewimages



1996 Final Krajicek vs Washington

「私はボールガールよ!」

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Photo: BBC News



2006 QF Sharapova vs Dementieva

「マリアちゃん! お邪魔虫でした!」

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Photo: Reuters


投稿者 Tennisnakama  06:36 | コメント(3)| トラックバック(0)

フェデラーの恋人

ロジャーとミルカのラヴストーリー




ロジャーとミルカの出会いは、2000年のシドニーオリンピックのときに始まります。スイスの代表となった二人は、オアーストラリアで恋に陥りました(ラヴに浮かれていたからロジャーはバーディッチに負けてしまったという噂もあり)
ミルカはロジャーのパーソナルマネージャーとして彼をサポートしていますが、今年ですでに30歳。二人のこの8年間もの長い関係をこれからどうするのでしょうか。私の予感では、「14のグランドスラムをとった暁には、結婚しよう!」なんてロジャーはミルカに誓っているかも。彼は真剣に結婚のことを考えていると彼のブログに書いているくらいですから。ここであまり知られていないミルカのプロフィールを紹介します。

MIROSLAVA VAVRINEC ミロスラヴァ・ヴァヴリネック
1978年4月1日にスロヴァキアに生まれる。
ロジャーより3才年上。
2才のときにスイスに移住。両親は宝石業を営む。
最高ランキングは2001年9月1日の76位
2000年全豪QF進出
2002年1月のホップマンカップにフェデラーとミックスダブルスで出場
2002年に足の怪我で引退。
9才のときにマティナ ナヴラティロヴァの試合を観て感動、プロになる決心をする。東ヨーロッパ出身のマティナは彼女のことを知り、ラケットをミルカに贈り、しかも最初のレッスンを行ってミルカを励ました。

以下のビデオはめずらしい二人のダブルスの試合です。これはオーストラリアのホップマンカップで、このときはすでに二人は恋人同士でした。最後のインタービューでミルカは英語でこたえています。すごい訛りがありますが、かわいらしいですね。このときの愛くるしいミルカに戻るため、10kgの減量にがんばれェ~!!!

Hopman Cup 2002

スイス(フェデラー&ミルカ)vs オーストラリア(ヒューイット&モリック)




投稿者 Tennisnakama  22:14 | コメント(8)| トラックバック(0)

ナダルの恋人

ナダルの私生活はマヨルカに拠点をおいてしっかりと家族や親戚からガードされているためか、なかなか表面化しませんが、実は彼には幼いころからの初恋の彼女がいるんです。

「ガールフレンドはいない。」なんて、メディアにはひた隠しにしてきましたが、こんなに有名になってしまっては、もう隠せませんね。トーナメントの間に時間ができると、すぐマヨルカ島に飛んで帰るのは、ジスカ・ペレロXisca Perelloに会いたいからでしょうね。全仏やウィンブルドンに、彼女が来ていたどうかさだかでありませんが、長い間秘密にしていたこの二人の関係が公けになって以来、ラファとジスカは最もホットなカップルともっぱらの評判です。

ロディックとフィッシュは高校時代からの親友で、二人ともモデルと時を同じくして婚約しましたが、この辺がナダルフェデラーは違いますね。何もモデルが悪いとはいってませんが、ナダルは地元の女の子と一緒に過ごせるときが、普通の「ラファちゃん」に戻れ、きびしい選手生活のプレッシャーから解放されるのでしょう。

この二人とってもいい感じだと思いませんか?

Xisca and Rafa




Rafa and Xisca






投稿者 Tennisnakama  11:40 | コメント(10)| トラックバック(0)

テニスの救世主、フェデラーとナダル

ウィンブルドンの決勝戦の興奮は今だに覚めやらず、世界のメディアやブログが今だに大騒ぎをしています。この感動のウィンブルドンのドラマが、沈滞気味のテニス界にもたらした功績は計り知れないものがあります。

まず、テニスに興味のない人たちが、TVのスクリーンで繰り広げられる壮絶な戦いに魅了されました。ジュスティン・エナンを知らない人々がフェデラーvsナダルのライヴァルに興味をもち、今後の二人の行方に関心をもつようになっています。

世界で「テニス離れ」が始まったのは、長年にわたるサンプラス帝国が原因の一つと言われています。一般の人々は、ライヴァルのいないサーヴ&ヴォレーの単純な試合に興味を失ってしまったのです。マッケンローのサーヴ&ヴォレーは、彼のパーソナリティと、ボルグ、コナーズというライヴァルに恵まれることによって、テニスを魅力のあるスポーツにすることができ、テニスの黄金時代を作り上げることに成功しました。ポスト・サンプラスではフェデラーが活躍しましたが、ライヴァルのいないフェデラー帝国では、いくら彼がすばらしいテニスを見せてくれても、手に汗を握るスリルがありませんでした。

スポーツの醍醐味はライヴァルの戦いです。勝敗がどちらに転ぶか分からない面白さがなければ、それはエクジビションゲームになってしまいます。そのためにもフェデラーは、奮起してナダルを倒してもらわなけらばなりません。日本のテニスの復興は錦織選手の肩にかかっているのと同じように、 世界のテニスの復興は、ロジャーとラファの肩にかかっているのです。(ジョコヴィッチは残念ながら、メンタルとフィジカルの面で二人に劣りますし、人気の面では彼の両親の過激な言動がマイナスしていますので、今のダークホースのポジションがベストです。)

ラファとロジャーのライヴァル関係は、今までには見られなかった不思議な現象を起こしています。このウィンブルドンで二人の偉大さに感動した私たちは、どちらかを応援する偏ったファンの応援から、この二人を応援するファンに成長しつつあります。それは、彼らの限りない人間の限界に挑戦する姿勢と深い人間性に、私たちが魅了されるからです。どちらも勝ってほしい。この不思議なファン心理は、まるでボクシングマッチを観るファン心理と似ています。5秒でノックアウトをしてほしくないのです。私たちは彼らの壮絶な戦いを観たいのです。

あのウィンブルドンの感動を再び待ちこがれているファンのためにも、US Openの決勝戦をぜひ実現してほしいですね。



投稿者 Tennisnakama  00:38 | コメント(6)| トラックバック(0)

全英のハト糞争

あの壮絶なフェデラーvsナダルの決勝戦でもって、2008年のウィンブルドンが幕を下ろしました。これであと一年間ウィンブルドンともお別れです。せっかくのすばらしい思い出をぶち壊すようで気が引けるのですが、興味深い事件がありましたので、ご紹介したいと思います。

ウィンブルドンのハト狙撃事件
(The Independence:http://www.independent.co.uk/)

開催日直前の22日の日曜の夜、数羽のハトがあの神聖なウィンブルドンのコートで狙撃チームによって射殺されました。これは本当の話です。

ウィンブルドン開催日前に予選試合をしていた選手たちが、ハトの糞が空から落ちて試合の邪魔になることから、その対策を全英ローンテニスクラブに訴えました。ハト問題は以前から問題になっていて、主催者側は鷹を2羽放してハト追い払いにあたりましたが、ある一部のエリアには効果がなく、最終手段として、狙撃チームをやとって撃ち殺してしまったというもの。この残虐な事件が発覚して、動物愛護協会が警察へ通報。警察は「ハト殺し」は法律違反であるとして、即座にハト狙撃を止めるよう主催者に通達しました。

22日には主催者側はハト殺しだけでなく、蜂殺しをも執行しましたが、警察によるとハトはダメで蜂はOKなのだそうです。つまり、ハトの糞は人間の生命を脅かさないが、蜂はその危険性があるとして殺してもよいというのが彼らの理屈。ハト糞争は一件落着しましたが、蜂さんにとっては糞だりけったりでした。

試合の最中に、ボールが鳥にあたって即死(これはウィンブルドンではありません)




投稿者 Tennisnakama  00:17 | コメント(5)| トラックバック(0)

王者の交替、ナダル時代到来か!?

4時間48分、ウィンブルドン史上最長の5セットマッチは、6-4, 6-4, 6-7 (5), 6-7 (8), 9-7でナダルの勝利に終わりました。

nadalfinal


解説者のジョン・マッケンローが幾度もマイクの前で叫びました! “This is the greatest match I’ve ever seen!”

ウィンブルドン史上最高の試合の一つと言われるマッチの経験者、あのマッケンローに「この試合はテニス史上ベストの試合であった!」といわせた歴史的なマッチを観戦できたことを幸せに思います。

(1980年にビヨンボルグと5セットマッチを行ったマッケンローは、翌年無敵のボルグからウィンブルドンタイトルを奪いました。これ以降ボルグはグランドスラムのタイトルをとることなく、スランプが続き2年後1983年に引退しています。)

家族のヨーロッパ旅行をキャンセルし(ごめん!)、友達の別荘への招待も辞退し(もったいない!)、バースデイパーティとゴルフ以外は、ひたすら家に引き蘢ってTVにかじりついた2週間でしたが、これで悔いはありません。

ナダルのウィンブルドンの勝利は、テニスの新時代を予言する象徴的な事件のような気がします。

この横綱の交替劇を端的に表現すれば、「フィジカル」と「テクノロジー」の勝利でしょうか。ラケットやストリングの進歩とともに、フットワーク、体力、腕力の向上によって今まで不可能であったリターンや、スピンが可能になったこと。またスローな芝に変わって以来、クレーのようなラリーが可能になり、ベースライナーに有利になったこと。フェデラーがネットダッシュを何度も試みましたが、ナダルの強烈なスピンで、ヴォレーがネットしてしまうのも、何か象徴的なシーンでした。

マッケンローは最後に何度も「ありがとう、ロジャー!」「ありがとう、ラファ!」を繰り返し、最後はフェデラーに抱きつきました。どれだけ無念だったことか!ロジャーの心中が痛いほどわかるマッケンローは、思わずロジャーをハグせずにはいれなかったのでしょう。2セットダウンから奇跡のカムバックを試みるフェデラー。全身全霊で戦いぬくナダル。 究極の戦いに世界の人々が感動しました。

試合後の記者会見で二人は以下のように感想を述べています。

フェデラー: 

「ラファはrock-solidだったよ。今年の上達ぶりは目をみはるものがある。安定していてよいプレーをしたよ。」
「僕は多くのブレークポイントをものにできなかったのが残念だった。チャンスはいろいろあったのに、逃がしてしまった。ラファは逆に大切なポイントは、すごいパッシンショットなどをしてきちっと取っていた。」
「もっと自分のショットにコミットするべきだった。ためらった部分があったのが災いした。」
「この敗北は僕の生涯で一番辛い敗北となった。他のどの敗北よりも比較できないほど・・・」

ナダル
「ウィンブルドンのタイトルをとるのは、子供のときからの夢だったから、本当にまだ夢のようだ。特にスペインの選手にとっては、芝で優勝するなんて信じられないことなんだ。」
(試合が終わったとき何てフェデラーに言ったのか?という質問に対して)
「Good tournamentとまず言って、それからSorryって言ったんだ。彼がどんなにこのタイトルをほしがってたか知ってるからね。僕は彼を尊敬しているし、自分は勝てて嬉しかったけど、彼には申し訳ないと思うよ。」
「最後のゲームは、暗くて本当に何にも見えなかったんだ。」
「いつも今のポイントをとることしか頭にない。試合中はタイトルをとりたいとか、他のことを考えることはないね。負けそうになったときは、いつもポジティヴに思う事にしている。いつかチャンスがやっているから、それまでは全力をつくそうとね。」


王座を譲ったフェデラーは、王者らしく負けても雄々しく、新しく王冠を勝ち取ったナダルはあくまでも謙虚に。マッチも感動的でしたが、受賞式に見た二人の態度も真のチャンピオンにふさわしく感動的でした。

「ありがとう、ロジャー! ありがとう、ラファ!」


goodbye



投稿者 Tennisnakama  12:30 | コメント(10)| トラックバック(0)

ざっと賞金3億円

ウィンブルドンの女子決勝戦は、7-5, 6-4でウィリアムズ姉妹のヴィーナスの勝利で終わりました。どちらが勝っても姉妹の戦いだけに家族の思いは複雑なものがあるでしょうが、パワフル姉妹だけあって見応えのあるマッチでした。

セリナは試合のあと、記者会見で悔しくて泣きそうな顔をしてましたが、これからダブルスの試合をお姉さんとどうやるのでしょうか?・・・二人がコートに入って来ました!これからダブルスが始まります。ヴィーナスはジャンピングをしてやる気満々ですが、セリーナの表情は暗いです。やはり感情を隠すことはできません。観客も二人の心境が分かるだけに居心地が悪そうです。でもやっぱりセリーナもプロですね。数打のうちにもうすっかりダブルスの人となり切り、6-2, 6-2で圧倒的な強さを見せてW姉妹の勝利となりました。これでヴィーナスのシングルス、ダブルスのダブル優勝が実現しました!

フェデラーの6連勝ばかりがメディアで取り沙汰されていますが、ヴィーナスはこれで5度目のウィンブルドン優勝です。これはすごい業績です。今日の姉妹が獲得した賞金も、二人合わせて約3億円とこれもすごい!ウィリアムズ旋風が吹き荒れたウィンブルドンでした。

明日はいよいよウィンブルドンの男子決勝です。これでいよいよウィンブルドンともお別れです!波乱に富んだエキサイティングな2週間でした。テレビの前に座って首を長くして明日の歴史的瞬間を待っている人のために、フェデラーナダルのフォトパズルをつくってみました。時間つぶしにお試しください。

11 23 310 46
52 68 711 87
99 105 1112 124



Good luck to Roger and Rafa!



nf



(正解)
1, 5, 2, 12
10, 4, 8, 6
9, 3, 17, 11

投稿者 Tennisnakama  02:20 | コメント(6)| トラックバック(0)

世紀の対決が続きます!

いよいよフェデラーナダルの決勝です!


ウィンブルドンでいろいろ異変が起こりながら、でもきっちりと最後まで勝ち残るのは、やはりこの二人だったのですね。感無量です。

フェデラーサフィンとの試合で、実に安定したテニスを見せてくれました。ナダルが第2セットでつまずきそうになって、ハラハラしたのと比べると、やはり優勝はフェデラーという気がします。それにしても、ナダルは靴を途中で変えたり、膝を怪我したり・・・集中力が落ちて、第2セットからストロークが短くなり、クロスが多すぎるなどの昔の悪い癖が出始めました。インタービューでは、シュトラーの調子が上がってきたため、ナダルが戸惑ったといっていましたが・・・決勝ではナダルは牙をむき出して体当たりしてくるでしょうから、きっとすざましい試合を展開してくれるでしょう。

さてフェデラーナダルは、ロッカールームでも仲がよく、よくおしゃべりをする間柄ですが、この日曜日の決勝にむけて、お互いのことを以下のように語っています。

フェデラー曰く「ラファについて」
ラファはすごいコンペティターだ。
彼は今ではどんなサーフェスでも強くなってきている。
クレーとは全く違ったプレーを芝でやっていて、ベースラインぎりぎりから打ってくる危険な存在だ。
フレンチで負けたことは、自分ではもう遠い昔の出来事で、今回の決勝には何の影響もない。(フレンチでナダルに負けたことについて)

フェデラー曰く「自分のテニスについて」
決勝までとてもよいペースできているよ。これ以上は期待できないくらいだ。安定しているし満足しているよ。これが僕のベストかと言われれば、まだそのレベルではないかもしれないけれど、もしこの決勝で勝ったとしたら、ベストなテニスだったと言えるだろうね。

ナダル曰く「ロジャーについて」
ロジャーはテニス史上ベストな選手だと思う。
彼も僕も、ウィンブルドンではよい試合をしてきているので、タフな試合になると思う。

ナダル曰く「ウィンブルドンの決勝について」
過去2年間決勝でまできているので、今年はぜひとも優勝したい。
クイーンズクラブで優勝できたことはウィンブルドンで試合をやる上で、大きな自信になっている。
芝の練習は十分とはいえないけれど、全力を尽くしたい。

今日はナダルはマッケンローに練習相手になってもらって感激していました。


たったの5秒くらいでしたが、二人の微笑ましい練習風景を観て私も感激。グランドスラムには、こういったいろんなエピソードがあるのに、なぜもっと放送しないのかといつも疑問に思います。私がプロデューサーだったら、試合だけでなく、もっと生きたグランドスラムの醍醐味を伝えられるのに・・・と昔の職業病がむくむく。

それにしても、アメリカのTV放送は最悪です!


フェデラーvsサフィンの生放送が観れなかったのです! NBCで放送されたのは、3時間遅れの録画でした。ウィンブルドンの準決勝が生で観れないとは、あまりのバカさ加減に、テニスブログは大騒ぎです。結局、生放送が観れたのは、私のようにstreamingを払っている人だけで、皆が怒るのは当たり前です。

「テニスファンをバカにするのもいい加減にしろ!」


どこの国でも、お寒いテニス事情は変わりがないようです。







投稿者 Tennisnakama  16:30 | コメント(7)| トラックバック(0)

未来のタイガーウッズとプレイ

3年ぶりに息子とゴルフに出かけました。自宅から車で50分。ハドソン河沿いにある広大なパークにゴルフ場が二つあります。その一つ、チャンピオンシップコースに挑戦です。

パブリックですので、グリーンフィーはお安く3500円。ガスカートは何故だかそれより高くて4000円。二人で一日遊んで一万円ちょっと。それに芝は手入れが行き届き、こういったゴルフ場がいたるところにあるアメリカはゴルファーにとってはこたえられないでしょうね。

4人でまわりますから、見知らぬ二人と組むことになります。
「Hi, my name is TJ. 」(ブロンド)「Hi, my name is John.」(茶髪)とそれぞれ紹介の握手です。何かとっても若くてうまそうな雰囲気。

パキューン! ピーン! バシーン!

彼らの打球音が違います。ボールは空中に消えてしまって、どこに行ってしまったのか見当がつきません。それにしてもTJはパーがやたらと続いています。流れるような見事なフォームです!

「あんたたち、学生なの?」
「今年の秋から大学です。」

(ヘッ!なんでそんな若くてうまいのよ!すごいプレッシャーです。私と息子は完全にリズムを崩しました。)

私達はコースのあっちこっちに打ちまくり、やっと18番ホール。TJは涼しい顔でバーディです。「ところでスコアはいくらなの?」ブロンド青年に聞いてみました。

「Even」(これって72のことです。このようなイーヴンプレーヤーのことを、スクラッチ・プレーヤーといいます。彼はいわゆるハンディキャップのいらない選手なんです。)

「へえ。それじゃ将来US Openで観れるかもね。」と、冗談まじりにいったところ、今年のUS Openに1ストローク足りなくて出場できなかったのだそうです。

「ご両親はレッスン料が大変だったでしょうね」(大きなお世話ですが、つい親の負担が気になって、口走ってしまいました)

「No, no」彼は大きく頭を横に振りました。高校のときから毎日ゴルフ場で働いているので、親のお世話にはなっていないのだそうです。(ククッ!金喰い虫の息子と大違い!)

15才から働きながら夢にまっしぐら!すばらしいですね!ますますブロンドの髪が輝いて見えます。

「来年US Openで君の活躍を楽しみにしてるからね!」

「Thank you!」はにかんだTJの笑顔がさわやかでした。今日は私たちのスコアは最悪でしたが、未来のタイガーウッズ(?)と一緒にプレーできたラッキーな一日でした。

(鹿がTee Boxをゆっくり歩きます。うさぎやリス、それに見たこともない動物たちが挨拶にきてくれました。)

投稿者 Tennisnakama  03:55 | コメント(3)| トラックバック(0)

燃え尽きないためには

ウィンブルドンの女子決勝戦が決まりました。またあのウィリアムズ姉妹か! 確かにこういうネガティヴな反応もありますね。

もし、あの華奢で健気な(ウィンブルドンの賞金をすべて故郷と中国テニス協会に寄付すると宣言)ジェンジーが勝ったとしたら、北京オリンピックを前に世界にセンセーションを起こしたかもしれません。でも私はウィリアムズ姉妹の決勝戦は、テニス選手のバーンアウトについて考えるよい機会を与えてくれたと思っています。

ジュスティーン・エナンの突然の引退表明で、新たに問題になったのが、バーンアウトの問題です。燃え尽き症候群。この不名誉なパイオニアはビヨン・ボルグ。11のグランドスラムのタイトルを持つ彼は、24才のときにすでに試合に興味をなくし、26才で突如引退して世界を驚かせました。当時はバーンアウトなどの病名もなく、人々は理解に苦しむばかり。しかし、その後、アガシ、カプリアティ、ヒンギスなど、幼児のときからテニスの天才教育を強いられ、テニスしか知らない人生をおくってきた選手たちに共通する現象が見られるようになりました。 

「テニスに興味を失った」「他のことをやってみたい」

人間の貴重な成長過程をすべてテニスに注いできたのですから、それに対する弊害が出てきて当然だと思います。シャラポヴァやジョコヴィッチは若いときから、一家を背負って働き続けています。これは異常です。

では、フェデラーナダルはどうでしょうか? 彼らは裕福な家庭に育っていて、未来に選択の余地がありました。フェデラーがテニスのプロになりたいと言ったとき、父親は反対したくらいですから、テニスをしなくてもよかった環境にあります。サフィンは今だに、「サッカーをやりたかったのにやらせてもらえなかった」という思いが尾を引いています。ナダルは、テニスばかりやる危険性をよくわきまえていて、時間に余裕ができると、好きなフィッシングに出かけて、精神のバランスをとるように心がけています。

ではウィリアムズ姉妹の場合はどうでしょうか。コーチでもある父親のリチャードは賢明な選択を娘たちにさせました。試合の出場を最低限にとどめ、あとは趣味や仕事に精を出すことを勧めました。テニスが本職なのか、ファンッションが本職なのか、役者が本職なのか? 最初は「テニスを真面目にやれ」と非難されたこともありましたが、この余裕のある生活が、彼女たちに息の長い選手生活を可能にしているは明らか。反対にシャラポヴァ、イヴァノヴィッチ、ヤンコヴィッチには肉体だけではなく、精神的な「疲れ」が敗退の原因だとみる見方が主流を占めています。「いつ引退するか分からないわ」とうそぶきながら、着実にタイトルを獲得していく28才のヴィーナスと26才のセリーナからは、バーンアウトという言葉は存在しないのかもしれません。

今日の選手の最大の課題は肉体と精神管理です。錦織選手は13才からアメリカに単身留学をして5年になります。家族のいない毎日の生活は寂しくて辛いときもあるでしょう。テニスに明け暮れ、結果を出していかなければならない厳しい生活のなかで、圭くんがバーンアウトになってしまわないよう、プロジェクト45チームは、細心の配慮を行ってほしいと思います。

投稿者 Tennisnakama  14:43 | コメント(4)| トラックバック(0)

オリンピック出場選手発表!

北京オリンピック出場選手の正式発表が、今日7月2日、ITF(国際テニス連盟)によって行われました。

以下がITF オリンピックのサイトです。
http://www.itftennis.com/olympics/news/newsarticle.asp?articleid=18891

錦織選手の名前は、ITFの推薦枠6名に入ってこれで正式に決定です。おめでとう! 4年に一回しかない、この国際スポーツ祭典に参加できることは、すばらしい経験となるでしょう。彼のオリンピック出場に反対している人が多いと聞きましたが、私は彼が世界の一流選手に接することによって、また世界最大のスポーツの祭典に参加することによって、スケールの大きな人間に飛躍成長できる最高の機会だと思います。あまりテニスのランキングや、試合の結果にこだわった生活を18才から続けてしまうと、燃え尽きてしまいます。息の長い選手として大成するには、人間としてまず大きく成長しなければ。彼はきっとやってくれるでしょう。ですから、今年のUS Openなどの目先のことに拘らずに、彼のやりたいことを応援してあげましょう!

さて今年のオリンピックは、男子は世界ランキング20位のなかで17選手が、女子は18選手が参加するという、1988年にテニスが再度オリンピックの正式種目となって以来の最強メンバーが揃いました。以下が男子選手の参加リストです。(女子選手リストは後に続きます)

男子64名の内訳は、デ杯出場のランキングトップ56名までが、まずエントリーの招待を受けます。今年はトップ20選手の中では、ロディックガスケが辞退しました。残りの6名は、ITFの推薦です。その中に錦織選手が入っています。そして最後の2名はTripartiteの枠で、IOC, NOC, ITFの3協会によって小国の選手に推薦が与えられます。

左の数字が6月9日現在のランキングです。右の3文字は国名です。First Alternatesの3選手は、欠場者が出た場合の補欠リストです。

1 Federer Roger SUI
2 Nadal Rafael ESP
3 Djokovic Novak SRB
4 Davydenko Nikolay RUS
5 Ferrer David ESP
7 Blake James USA
8 Nalbandian David ARG
9 Wawrinka Stanislas SUI
11 Murray Andy GBR
12 Berdych Tomas CZE
13 Almagro Nicolas ESP
14 Tsonga Jo-Wilfried FRA
15 Gonzalez Fernando CHI
16 Stepanek Radek CZE
17 Mathieu Paul-Henri FRA
18 Youzhny Mikhail RUS
19 Robredo Tommy ESP
21 Monaco Juan ARG
22 Karlovic Ivo CRO
23 Baghdatis Marcos CYP
25 Nieminen Jarkko FIN
27 Ljubicic Ivan CRO
28 Simon Gilles FRA
29 Tursunov Dmitry RUS
30 Hewitt Lleyton AUS
31 Seppi Andreas ITA
32 Monfils Gael FRA
34 Andreev Igor RUS
38 Kiefer Nicolas GER
39 Tipsarevic Janko SRB
40 Kohlschreiber Philipp GER
41 Querrey Sam USA
42 Soderling Robin SWE
44 Ancic Mario CRO
45 Chela Juan Ignacio ARG
47 Bolelli Simone ITA
48 Canas Guillermo ARG
51 Gulbis Ernests LAT
53 Darcis* Steve BEL
55 Lee Hyung-Taik KOR
56 Cilic Marin CRO
58 Starace Potito ITA
59 Ginepri Robby USA
62 Haase* Robin NED
63 Lapentti Nicolas ECU
65 Sela* Dudi ISR
66 Gremelmayr* Denis GER
67 Rochus* Olivier BEL
68 Bellucci Thomaz BRA
69 Johansson Thomas SWE
PR 70 Hrbaty Dominik SVK
71 Minar Ivo CZE
72 Hanescu Victor ROU
73 Lu Yen-Hsun TPE
74 Koubek Stefan AUT
75 Daniel Marcos BRA
First alternates:
79 Guccione Chris AUS
81 Melzer Jurgen AUT
82 Vanek Jiri CZE
ITF Place Anderson Kevin RSA
ITF Place Bjorkman Jonas SWE
ITF Place Nishikori Kei JPN
ITF Place Massu Nicolas CHI
ITF Place Mirnyi Max BLR
ITF Place Sun Peng CHN
Tripartite Loglo Komlavi TOG
Tripartite Arevalo Rafael ESA

以下は女子選手の参加者リストです。森田あゆみ選手がITFの推薦を受けてエントリーです。また、森上亜希子選手は、3番補欠で出場の可能性がでてきました。

1 Ivanovic Ana SRB
2 Sharapova Maria RUS
3 Jankovic Jelena SRB
4 Kuznetsova Svetlana RUS
5 Dementieva Elena RUS
6 Williams Serena USA
7 Williams Venus USA
9 Safina Dinara RUS
11 Hantuchova Daniela SVK
12 Schnyder Patty SUI
14 Radwanska Agnieszka POL
15 Szavay Agnes HUN
16 Azarenka Victoria BLR
17 Cornet Alize FRA
18 Schiavone Francesca ITA
19 Vaidisova Nicole CZE
20 Golovin Tatiana FRA
22 Pennetta Flavia ITA
25 Peer Shahar ISR
26 Davenport Lindsay USA
27 Razzano Virginie FRA
PR 27 Pierce Mary FRA
28 Bammer Sybille AUT
29 Bondarenko Alona UKR
31 Cibulkova Dominika SVK
32 Wozniacki Caroline DEN
33 Mirza Sania IND
34 Kanepi Kaia EST
35 Medina Garrigues Anabel ESP
36 Govortsova Olga BLR
PR 36 Stosur Samantha AUS
37 Daniilidou Eleni GRE
38 Sugiyama Ai JPN
39 Knapp Karin ITA
40 Pironkova Tsvetana BUL
41 Dellacqua Casey AUS
42 Dulko Gisela ARG
43 Yan Zi CHN
45 Li Na CHN
47 Safarova Lucie CZE
48 Benesova Iveta CZE
49 Suarez Navarro Carla ESP
PR 50 Sequera Milagros VEN
50 Peng Shuai CHN
51 Zakopalova Klara CZE
53 Krajicek Michaella NED
54 Amanmuradova Akgul UZB
55 Paszek Tamira AUT
57 Arvidsson Sofia SWE
PR 60 Zheng Jie CHN
61 Errani Sara ITA
63 Perebiynis Tatiana UKR
64 Erakovic Marina NZL
65 Domachowska Marta POL
66 Cirstea Sorana ROU
67 Bacsinszky Timea SUI
First alternates:
69 Bondarenko Kateryna UKR
72 Gallovits Edina ROU
73 Morigami Akiko JPN
ITF Place Koryttseva Mariya UKR
ITF Place Chan Yung-Jan TPE
ITF Place Llagostera-Vives Nuria ESP
ITF Place Morita Ayumi JPN
ITF Place Molik Alicia AUS
ITF Place Sfar Selima TUN
Tripartite Vogt Stephanie LIE
Tripartite Black Cara ZIM
PR Protected/Special Rankings

投稿者 Tennisnakama  11:20 | コメント(5)| トラックバック(0)

T-Zoneからレポート

T-Zoneとは? 私がつけたTennis-Zoneの略ですが、クールなネイミングだと思いませんか?

とりあえず4つのモニターをキッチンに置きました。テレビが一台、コンピューターが三台です。テレビは画面を6つに分けて、6コートが同時観戦できるようにセット(できない日もありますが)。そして二台のPCのStreamingによってさらに6コートをカヴァーできるようにセット。そして最後のマックのコンピューターはライヴスコア専用にセット。さあこれで 我が家のT-Zone の出来上がりです。これでウィンブルドンの試合のほとんどが、このT-Zoneで観戦できるようになりました。

Tenniszone


Streamingとは、インターネットによってライヴ放送が観れるシステムで、ウィンブルドンはBBC放送を流しています。ジョンマッケンローは、イギリスのBBCと、アメリカのテニスチャンネルとNBCの3局を駆け回りながら解説を行うというモテモテぶり。アガシロディック、マリーの元コーチだったブラッド・ギルバートはESPNで解説。そうそう昨年からこれもアガシの元コーチのカヒールも解説者に加わりました。ナヴラティロヴァもテニスチャンネルにいますし・・・伝説の選手やコーチが10人以上も解説者として活躍するアメリカは、やはり恵まれた環境にありますね。

グランドスラムのサイトの中で、最も人気があるのは、ウィンブルドンのサイトです。http://www.wimbledon.org/en_GB/index.html IBMが総力を結集して作りあげたエキサイティングなスポーツサイトで、他の大会も見習ってほしいくらいよく出来ています。

streamingでの Live放送
25ドルを払えば、2週間6コートのLive放送がstreamingで観れます。常時6コートをカヴァーしていますので、同時に複数の試合が観れることになります。(しかし残念ながら、日本はstreamingに制限があるようですが。)

ニュースのスピードと充実した内容
Newsのページではウィンブルドンの主催者であるAELTC (All England Lawn Tennis Club)のメンバーを総動員して、ニュースを書いていますので、ニュースに気合いが入っています。その速報性と内容には目をみはるものがあります。

ファンログ
ホームページにFan Logのコーナーがあります。これは誰でもコメントを載せることができ、世界中のテニスファンのコメントがリアルタイムで入ってきます。誰でもがコメントを載せてもらえる訳ではありませんが(人数があまりにも多いので)、Tennisnakamaでトライしてみました。Hahaha! 出ました!Tennisnakamaが! 多分百万人以上の世界のテニスファンがこのサイトを見てるでしょうからインスタントに世界とつながった気分でスリリングです!簡単な英語で十分ですので、お試しください。

fanlog




投稿者 Tennisnakama  14:36 | コメント(20)| トラックバック(1)

前代未聞の女子QF:Day 7 ウィンブルドン

ウィンブルドン天気予報


7月1日火曜日は時々晴れ PartlyCloudy 水曜日は雨 rain

4位までの女子選手なしの前代未聞のQF
1番コートでシャラポヴァが2回戦で落ち、イヴァノヴィッチが3回戦で敗れてから、「Grave Yard 墓地」という縁起でもないニックネームが、1番コートにつけられてしまいました。しかしの今日の「墓地」では女子選手には大異変はありませんでしたが、1位のヤンコヴィッチ、4位のクズネツォヴァが同時に敗退するという異常事態が起きて、これでついに1位から4位までの選手は誰もいない女子のQF(準々決勝)を明日迎えることになりました。

この異常事態はオープン時代(Open Era)と呼ばれる1968年以来初めてのことで、二人のロシア人、チェコ人、ポーランド人、中国人、タイ人、そしてウィリアムズ姉妹のアメリカ人が明日対戦することになりますが、平均ランキングは何と32位!意外にあっさりと負けてしまったトップ4の女子選手ですが、元チャンピオンのウィリアムズ姉妹の勢いは止まらず、今日のシングルスの後のダブルスでも圧倒的な強さをみせ勝ち進んでいます。姉妹はウィンブルドンが今年で8度目の大会。ヤンコヴィッチは12度目。トップ選手のバーンアウト現象がささやかれてますが、出場回数の多少にも原因がありそうです。

「墓地」で敵に墓穴を掘らせたサフィン:6-4 6-3 5-7 6-1
サフィンは「俺はストレートに勝ちたかったのによ」とでもいいたげな、あまりハッピーとはいえない表情をみせながら、ヴァヴリンカと握手。「墓地」と呼ばれる1番コートで、ランキング9位のヴァヴリンカに墓穴を掘らせたサフィンは、次はあの甘いマスクのフェリシアーノ・ロペスとQFで対戦です。この二人、テニス界を代表する美形ですので、見応えのほどはTennisnakamaが保証します。

フェデラーはまだ調整中?: 7-6, 6-2, 6-4
ヒューイット戦では、21のエースをとって好調かと思いきや、22ものエラーのおまけがついて、相変わらずのフェデラーでした。「僕は今調整中」の看板を早く下ろさないと、ナダル君に会えませんよ。

僕幸せ!ケガも吹っ飛ぶナダルの勢い:6-3, 6-3, 6-1
昨日のサッカーの決勝でスペインが勝って大喜びのナダル。 ロペス、コスタ(ロペスのコーチ)、その他諸々のスペインの関係者を呼んで、今借りている一軒家で盛大に Euro Partyを開いたそうです。とてもいい気分転換になった彼は、ルンルンでコートに現れましたが、第1セットの3ゲーム目でまた転倒!左膝に痛みが走り、MTOメディカルタイムアウトをとりました。その後は確かにあのフットワークは見られませんでしたが、ラリーを早めに終わらせるために、ますますアグレッシヴになったナダルは、芝にふさわしいオフェンスのテニスを展開しました。これこその怪我の功名?

ヘンマンヒルでの熱血マリー応援隊
センターコートに入れないテニスファンのために、大型スクリーンがとりつけられて試合観戦ができる「ヘンマンヒル」と呼ばれる丘が会場の外にあります。イギリス国民の悲願、「ウィンブルドンのタイトルを母国へ」を願って、毎年ヘンマンに応援を送るファンたちで埋まったこの丘を、彼の名前にちなんでヘンマンヒルの名がつけられましたが、今年から「マリーヒルに変えてしまえ」とイギリス人の鼻息は荒いのです。イギリス国民を興奮させている張本人、アンディ・マリーはガスケと死闘の5セットを展開して、 5-7, 3-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4で勝利。「マリーヒル」となってしまった旧ヘンマンヒルはそれはそれは大変な騒ぎでした。

ヘンマンヒル/マリーヒルの応援隊








投稿者 Tennisnakama  15:14 | コメント(4)| トラックバック(0)