2008年11月23日
優勝までスペインあと1勝
スペインがアルジェンチンを倒して2-1とリードしました!
Silencio, por favor! シレンシオ,ポルファヴォール!(静かにしてください!)
チェアアンパイアが叫び続けた3時間18分でした。これほど会場が大騒ぎをした試合は見たことがありません。
トランペット、トロンボーン、ドラムを持ち込んでの応援です。
スペイン勢は赤のTシャツで統一。アルジェンチンは白とライトブルー。
ヨーロッパでサッカーを観戦することがありますが、あの騒ぎようは完全にサッカーです。選手がサーヴのモーションに入ってもおかまい無しにドラムに合わせた応援が続きます。チェアアンパイアが幾度も注意しても観客は無視。一万人の観客が総立ちとなり、声を張り上げ、足を踏みならして会場が割れんばかりの応援合戦でした。
ラバー3のダブルスのスコアです。
Spain def Argentine: 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3
このダブルスの勝利によって2勝1敗となったスペインは、デ杯優勝まであと一歩となりました。
ナダルの欠場でアルジェンチンの絶対優勢とみられたデ杯は事態が逆転。絶対勝てると信じていたデルポトロvsロペス戦を落としてしまったアルジェンチンにとって、このダブルスの敗北は決定的な打撃です。
過去にアルジェンチンはまだ一度もデ杯で優勝をしたことがありません。決勝戦は二度経験していますが、対アメリカ(1981年)、対ロシア(2006年)で惜しくも優勝を逃していることから、今年は絶対勝たねばならない国民の悲願がかかっています。負けられない土曜のダブルスには、背水の陣で急遽アカスーソから好調なナルバンディアンにメンバーチェンジをしてのぞみましたが、4セットの3時間以上にわたるバトルのすえ、アルジェンチンは、ロペス/べルダスコに勝つことができませんでした。
アルジェンチン
ナルバンディアン:デュースコート
カイエリ:アドコート
スペイン
べルダスコ:デュースコート
ロペス:アドコート
勝因はペアの経験とフレンドシップ
ロペス/べルダスコ
ロペスとべルダスコは仲のよい友人です。二人ともサウスポー。ビッグサーヴァーのロペスとビッグフォアハンドのべルダスコのこのペアは、今までデ杯で3勝3敗しています。
第1セットはべルダスコが緊張してミスの連続でしたが、第2セット以降、徐々に調子を上げて、武器であるフォアハンドで攻めまくりました。べルダスコはアレーの使い方が非常にうまく、ロペスはサーヴでチープポイントをかせぎます。
第3セットでロペスが大きなミスをしてブレークされてしまいましたが、落ち込むロペスを励まして健闘。お互いが励まし合ってピンチを切り抜け、二人のギアを上げていった参考になるダブルスペアでした。
ナルバンディアン/カイエリ
ペアとしても経験の浅いナルバンディアン/カイエリは、これが2度目のデ杯となります。最初は2006年のロシア戦で、サフィン/アンドレエヴに負けています。
第1セットは、カイエリのビッグサーヴとナルバンディアンのストロークのコンビネーションが功を奏して7-5で勝ち取りました。
しかし2セット目を落としたあたりから、二人のエネルギーが落ち始めてきました。
3セット目は1-5まで追い込まれてしまったナルバンディアン/カイエリは、必死で挽回。何とかタイブレークにまでもちこみましたが、あと2ポイントという勝利を目前に、ロペス/べルダスコのアグレッシヴなオフェンスに対応できず、セットを落としてしまいました。
ナルバンディアンが終始リーダーとなって、カイエリに指示を与えていましたが、ナルバンディアンの調子が落ちてきたときが問題でした。3セット目あたりから、ミスが目立ちはじめフォーカス度が落ちてきたときに、カイエリはボスを持ち上げることができなかった。4セット目は二人のエネルギーが落ちてしまい、諦めのムードがすでに漂っていました。
ランキングだけでは勝てないダブルスの面白さがここにあります。
それにしてもアルジェンチンの観客の態度の悪さが世界に実証されました。スペイン選手への罵倒、妨害がつづく中での試合について、べルダスコはポジティヴに答えています。
「あれほどやられると反ってよかったかも。逆にモティヴェーションが上がるからね。」
さすがイヴァノヴィッチのボーイフレンドです。(彼はプレイボーイで知られていますので、可憐なアナがちょっと心配ですが。)
そうそうスペインの応援は最高でした。
タータラタラタラー!トランペットが会場にこだまします。
オーレ!観客の声援です。
まるで闘牛場です。ロペスとべルダスコがマタドールのようです。「オーレ!」みごとアルジェンチンの牛(すみません)をしとめました。
(そういえばアルジェンチンは牛肉がおいしくて有名ですよね。関係ない。)
日曜日はいよいよ最終日
ラバー4はデルポトロvsフェレール
ラバー5はナルバンディアンvsロペス
ラバー4の問題はデルポトロです。ロペス戦で右の太ももを怪我をしてしまったので、フェレール戦はどう転ぶか予断をゆるしません。
ラバー5の問題は二人の疲労度。ナルバンディアンとロペスの二人は2日連続で試合をしていますが、試合の時間から言えば、ナルバンディアンの方が疲労度は少なく優位です。しかし勝ち続けているロペスは危険です。ロペスの疲れ具合で勝敗が決まると思います。「ナダルがいなくても勝てる」とスパニアードの意気をみせてくれるかどうか。
Silencio, por favor! シレンシオ,ポルファヴォール!(静かにしてください!)
チェアアンパイアが叫び続けた3時間18分でした。これほど会場が大騒ぎをした試合は見たことがありません。
トランペット、トロンボーン、ドラムを持ち込んでの応援です。
スペイン勢は赤のTシャツで統一。アルジェンチンは白とライトブルー。
ヨーロッパでサッカーを観戦することがありますが、あの騒ぎようは完全にサッカーです。選手がサーヴのモーションに入ってもおかまい無しにドラムに合わせた応援が続きます。チェアアンパイアが幾度も注意しても観客は無視。一万人の観客が総立ちとなり、声を張り上げ、足を踏みならして会場が割れんばかりの応援合戦でした。
ラバー3のダブルスのスコアです。
Spain def Argentine: 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3
このダブルスの勝利によって2勝1敗となったスペインは、デ杯優勝まであと一歩となりました。
ナダルの欠場でアルジェンチンの絶対優勢とみられたデ杯は事態が逆転。絶対勝てると信じていたデルポトロvsロペス戦を落としてしまったアルジェンチンにとって、このダブルスの敗北は決定的な打撃です。
過去にアルジェンチンはまだ一度もデ杯で優勝をしたことがありません。決勝戦は二度経験していますが、対アメリカ(1981年)、対ロシア(2006年)で惜しくも優勝を逃していることから、今年は絶対勝たねばならない国民の悲願がかかっています。負けられない土曜のダブルスには、背水の陣で急遽アカスーソから好調なナルバンディアンにメンバーチェンジをしてのぞみましたが、4セットの3時間以上にわたるバトルのすえ、アルジェンチンは、ロペス/べルダスコに勝つことができませんでした。
アルジェンチン
ナルバンディアン:デュースコート
カイエリ:アドコート
スペイン
べルダスコ:デュースコート
ロペス:アドコート
勝因はペアの経験とフレンドシップ
ロペス/べルダスコ
ロペスとべルダスコは仲のよい友人です。二人ともサウスポー。ビッグサーヴァーのロペスとビッグフォアハンドのべルダスコのこのペアは、今までデ杯で3勝3敗しています。
第1セットはべルダスコが緊張してミスの連続でしたが、第2セット以降、徐々に調子を上げて、武器であるフォアハンドで攻めまくりました。べルダスコはアレーの使い方が非常にうまく、ロペスはサーヴでチープポイントをかせぎます。
第3セットでロペスが大きなミスをしてブレークされてしまいましたが、落ち込むロペスを励まして健闘。お互いが励まし合ってピンチを切り抜け、二人のギアを上げていった参考になるダブルスペアでした。
ナルバンディアン/カイエリ
ペアとしても経験の浅いナルバンディアン/カイエリは、これが2度目のデ杯となります。最初は2006年のロシア戦で、サフィン/アンドレエヴに負けています。
第1セットは、カイエリのビッグサーヴとナルバンディアンのストロークのコンビネーションが功を奏して7-5で勝ち取りました。
しかし2セット目を落としたあたりから、二人のエネルギーが落ち始めてきました。
3セット目は1-5まで追い込まれてしまったナルバンディアン/カイエリは、必死で挽回。何とかタイブレークにまでもちこみましたが、あと2ポイントという勝利を目前に、ロペス/べルダスコのアグレッシヴなオフェンスに対応できず、セットを落としてしまいました。
ナルバンディアンが終始リーダーとなって、カイエリに指示を与えていましたが、ナルバンディアンの調子が落ちてきたときが問題でした。3セット目あたりから、ミスが目立ちはじめフォーカス度が落ちてきたときに、カイエリはボスを持ち上げることができなかった。4セット目は二人のエネルギーが落ちてしまい、諦めのムードがすでに漂っていました。
ランキングだけでは勝てないダブルスの面白さがここにあります。
それにしてもアルジェンチンの観客の態度の悪さが世界に実証されました。スペイン選手への罵倒、妨害がつづく中での試合について、べルダスコはポジティヴに答えています。
「あれほどやられると反ってよかったかも。逆にモティヴェーションが上がるからね。」
さすがイヴァノヴィッチのボーイフレンドです。(彼はプレイボーイで知られていますので、可憐なアナがちょっと心配ですが。)
そうそうスペインの応援は最高でした。
タータラタラタラー!トランペットが会場にこだまします。
オーレ!観客の声援です。
まるで闘牛場です。ロペスとべルダスコがマタドールのようです。「オーレ!」みごとアルジェンチンの牛(すみません)をしとめました。
(そういえばアルジェンチンは牛肉がおいしくて有名ですよね。関係ない。)
日曜日はいよいよ最終日
ラバー4はデルポトロvsフェレール
ラバー5はナルバンディアンvsロペス
ラバー4の問題はデルポトロです。ロペス戦で右の太ももを怪我をしてしまったので、フェレール戦はどう転ぶか予断をゆるしません。
ラバー5の問題は二人の疲労度。ナルバンディアンとロペスの二人は2日連続で試合をしていますが、試合の時間から言えば、ナルバンディアンの方が疲労度は少なく優位です。しかし勝ち続けているロペスは危険です。ロペスの疲れ具合で勝敗が決まると思います。「ナダルがいなくても勝てる」とスパニアードの意気をみせてくれるかどうか。
投稿者 Tennisnakama 05:09 | コメント(3)| トラックバック(0)
なのでこちらのブログで偽観戦です。
南米とヨーロッパって歴史的に色々ありますよね。
(このあたりの歴史に詳しくないからうろ覚えだけれど。)
ただでさえ白熱する対戦のように感じます。
ダブルスは、両方が調子良いときがなくって
片方よいときは片方がよくない、
それをどう片方が盛り立てていくか
というのが戦い方だということを聞いたことがあります。
ナルをフォローすることが出来なかったんですね。
スペインは熱く、そしてチームワークのすごい国なんですね。
国を背負って戦うテニスの最高峰。
そりゃ選手は(オリンピックより)燃えるはずです。