2008年11月25日
大喧嘩をしたナルビーとデルポ
今日は負けチームのアルジェンチンのお話です。
ナルバンディアンとデルポトロがロッカールームで大喧嘩をしました。
ナルバンディアンがカイエリとダブルスを組んで、ロペス/べルダスコと戦いましたが、 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3で負けてしまいましたね。この敗北は、アルジェンチンにとって2敗目となり、もう一歩もあとに引けない最悪の事態になってしまいました。
このダブルスの試合の後、選手たちはロッカールームで着替えをしているときです。多分負けてしまったせいで、ナルバンディアンはイライラしていたのだと思います。アルジェンチンの優勝にすべてをかけてきたナルバンディアンは怒りを押さえられずに、デルポに喰ってかかったのです。
デルポのロペス戦の敗北と足の怪我についてです。
確かにデルポvsロペス戦を観ても、いつものシャープでパワフルなデルポのテニスではありませんでした。デルポは4セット目で疲労のためか、太ももの故障でインジャリータイムアウトをとらなくてはならず、結局ロペスに負けてしまいました。そしてこの足の怪我(太もも)のために、残りのリヴァースシングルスに欠場するというこれまた最悪の事態を引き起こしてしまったのです。
「デ杯の決勝が控えているのに、マスターズカップに行ったことは無責任だ。それでなくても足の爪の具合がよくないのに。上海に行かずにアルジェンチンで休養しながら、コンディションをととのえるべきだった。」
「負ける試合でないのに(ロペス戦)、負けてしまったのはデ杯への準備を怠ったからだ。そして足の怪我で最後の試合を棄権する羽目になったのは、無理して上海に行ったからだ。もしアルジェンチンが負けたとしたらお前のせいだ!」
言葉は正確ではありませんが、このようなことをデルポに言ったようです。デルポも黙っていません。
「そんなことをいうなら、まずダブルスに勝ってからにしてほしいね。」
多分こんな感じで反論したのではないかと思います。
つまりナルビーがデルポが上海に行ったことを責めただけでなく、彼のお父さんの悪口まで言ったので、デルポは頭にきて、ナルビーのダブルスのことをけなした、ということらしいのです。
負けたチームの内輪もめはよくある話ですが、あんまり頭にきたナルビーはそのあとの記者会見をすっぽかして、5000ドル(一万ドルという噂もあり)の罰金を払う羽目におちいりました。
ナルビーの気持ちも理解できます。
今年は彼にとって最後のデ杯優勝のチャンスだとして、このデ杯にすべてを賭けてきたからです。ですからナルビーがもしマスターズカップに選ばれても、デ杯の準備のために参加しない旨を最初から表明してきました。自分がこれほど国のために必死になっているのに、上海にのこのこ出かけるなんて! デルポの態度は何だ!と言いたいのでしょう。
しかし、デルポの気持ちも理解できます。
夢にまでみたマスターズカップです。こんな栄誉はめったにやってくるものではありません。世界のベスト8と戦えるチャンスです。彼はデ杯の決勝まで2週間あるので十分回復できると見越して参加したのです。初めて招待されたマスターズカップは辞退できるものではありません。デルポでなくても、若い選手なら誰でも喜んで上海に行ったと思います。
でもデルポがちょっとかわいそうです。この決勝戦にたどりつけたのもデルポのおかげだということをナルビーは忘れてしまっているようです。
9月のアルジェンチンの準決勝の相手はロシアでした。シングルスではナルビーは1勝1敗。ダヴィデンコに負けてしまったのです。しかもダブルスではカニアスと組んで1敗。つまり彼が2敗してアルジェンチンの足を引っ張ったことを忘れています。もしデルポがシングルスで2勝してくれなければ、この決勝もあり得なかったのです。
一番悲劇だったのはアカスーソでした。
2006年のデ杯決勝では、彼はチェラの代わりに、ロシアのサフィンと戦うことになったのです。両チームとも2勝2敗でこの試合が優勝を決定します。アカスーソにはこの責務は重すぎました。かわいそうにプレッシャーでコチコチになったアカスーソは 4セットまで持ちこたえましたが、最後はタイブレークで敗退してしまった苦い思い出があるのです。
今年のデ杯決勝戦もシチュエーションはよく似ています。デルポのサブで第4戦目にでることになったアカスーソには、まさに悪夢の試合となりました。これで負けると、またアルジェンチンが優勝を逃すのです。そしてべルダスコに5セットの末負けてしまったアカスーソは、その口惜しさに耐えきれずーっと泣いていました。そしていてもたってもいられず、コートから姿を消してしまったのです。
嬉しくて泣くスペイン。悔し涙にくれるアルジェンチン。どちらの涙でも羨ましい。デ杯のワールドグループにも入ることもむずかしい日本にとっては、彼らの涙は夢のまた夢物語です。
ナルバンディアンとデルポトロがロッカールームで大喧嘩をしました。
ナルバンディアンがカイエリとダブルスを組んで、ロペス/べルダスコと戦いましたが、 5-7, 7-5, 7-6(5), 6-3で負けてしまいましたね。この敗北は、アルジェンチンにとって2敗目となり、もう一歩もあとに引けない最悪の事態になってしまいました。
このダブルスの試合の後、選手たちはロッカールームで着替えをしているときです。多分負けてしまったせいで、ナルバンディアンはイライラしていたのだと思います。アルジェンチンの優勝にすべてをかけてきたナルバンディアンは怒りを押さえられずに、デルポに喰ってかかったのです。
デルポのロペス戦の敗北と足の怪我についてです。
確かにデルポvsロペス戦を観ても、いつものシャープでパワフルなデルポのテニスではありませんでした。デルポは4セット目で疲労のためか、太ももの故障でインジャリータイムアウトをとらなくてはならず、結局ロペスに負けてしまいました。そしてこの足の怪我(太もも)のために、残りのリヴァースシングルスに欠場するというこれまた最悪の事態を引き起こしてしまったのです。
「デ杯の決勝が控えているのに、マスターズカップに行ったことは無責任だ。それでなくても足の爪の具合がよくないのに。上海に行かずにアルジェンチンで休養しながら、コンディションをととのえるべきだった。」
「負ける試合でないのに(ロペス戦)、負けてしまったのはデ杯への準備を怠ったからだ。そして足の怪我で最後の試合を棄権する羽目になったのは、無理して上海に行ったからだ。もしアルジェンチンが負けたとしたらお前のせいだ!」
言葉は正確ではありませんが、このようなことをデルポに言ったようです。デルポも黙っていません。
「そんなことをいうなら、まずダブルスに勝ってからにしてほしいね。」
多分こんな感じで反論したのではないかと思います。
つまりナルビーがデルポが上海に行ったことを責めただけでなく、彼のお父さんの悪口まで言ったので、デルポは頭にきて、ナルビーのダブルスのことをけなした、ということらしいのです。
負けたチームの内輪もめはよくある話ですが、あんまり頭にきたナルビーはそのあとの記者会見をすっぽかして、5000ドル(一万ドルという噂もあり)の罰金を払う羽目におちいりました。
ナルビーの気持ちも理解できます。
今年は彼にとって最後のデ杯優勝のチャンスだとして、このデ杯にすべてを賭けてきたからです。ですからナルビーがもしマスターズカップに選ばれても、デ杯の準備のために参加しない旨を最初から表明してきました。自分がこれほど国のために必死になっているのに、上海にのこのこ出かけるなんて! デルポの態度は何だ!と言いたいのでしょう。
しかし、デルポの気持ちも理解できます。
夢にまでみたマスターズカップです。こんな栄誉はめったにやってくるものではありません。世界のベスト8と戦えるチャンスです。彼はデ杯の決勝まで2週間あるので十分回復できると見越して参加したのです。初めて招待されたマスターズカップは辞退できるものではありません。デルポでなくても、若い選手なら誰でも喜んで上海に行ったと思います。
でもデルポがちょっとかわいそうです。この決勝戦にたどりつけたのもデルポのおかげだということをナルビーは忘れてしまっているようです。
9月のアルジェンチンの準決勝の相手はロシアでした。シングルスではナルビーは1勝1敗。ダヴィデンコに負けてしまったのです。しかもダブルスではカニアスと組んで1敗。つまり彼が2敗してアルジェンチンの足を引っ張ったことを忘れています。もしデルポがシングルスで2勝してくれなければ、この決勝もあり得なかったのです。
一番悲劇だったのはアカスーソでした。
2006年のデ杯決勝では、彼はチェラの代わりに、ロシアのサフィンと戦うことになったのです。両チームとも2勝2敗でこの試合が優勝を決定します。アカスーソにはこの責務は重すぎました。かわいそうにプレッシャーでコチコチになったアカスーソは 4セットまで持ちこたえましたが、最後はタイブレークで敗退してしまった苦い思い出があるのです。
今年のデ杯決勝戦もシチュエーションはよく似ています。デルポのサブで第4戦目にでることになったアカスーソには、まさに悪夢の試合となりました。これで負けると、またアルジェンチンが優勝を逃すのです。そしてべルダスコに5セットの末負けてしまったアカスーソは、その口惜しさに耐えきれずーっと泣いていました。そしていてもたってもいられず、コートから姿を消してしまったのです。
嬉しくて泣くスペイン。悔し涙にくれるアルジェンチン。どちらの涙でも羨ましい。デ杯のワールドグループにも入ることもむずかしい日本にとっては、彼らの涙は夢のまた夢物語です。
投稿者 Tennisnakama 12:00 | コメント(7)| トラックバック(0)
来年の士気にもかかわりますよね。
ナルは年上らしく後輩をなぐさめるくらいでなくてはー。
デルポは今年前半頑張りましたもん!!
怪我をおしてせいいっぱいデ杯でも戦ってくれたんだと想像します。
性格いいもん。
アルゼンチンは次回のチャンスに今度は力を結集して頑張って欲しい。
良い選手たくさんいるではありませんか。
デ杯は毎年あるんですから。
オリンピックと違うんですから。
目頭が熱くなった、っていうか泣いてるよ、ワタシ(ToT)
私はアルゼンチンのファンでデ杯優勝を切望していましたので、今年の敗戦はは2年前よりずーーっと悔しいです。
確かに決勝戦に進めたのはデルポのおかげ。
でも、今回彼はアルゼンチンのエースだったのです。
3戦目でエースが欠場したら勝てませんよ。
選手層が厚ければいいですが、デルポとナルしかいないのですから。
今回デルポは1敗ですが、実質的には3戦目は不戦敗で2敗だと思っています。
エースというのはそれだけ責任が重いんです。
マスターズの前の段階で、怪我の回復には2週間の休養が必要、といわれていたにもかかわらず上海に行ったデルポはデ杯よりマスターズカップを優先したのだと思います。
もちろん、何を優先するかは選手によって違いますし、初めてのマスターズカップのチャンスを逃したくないデルポの気持ちもよくわかります。
あと、デルポのお父さんは彼のスケジュール管理に関わっているらしいので、ナルがお父さんのことに言及したのはそのせいかもしれませんね。
アルゼンチンにとってこの決勝はいろいろなことが裏目裏目にでてしまって気の毒でした。
来年に期待します。
「3戦目」じゃなくて「4戦目」でした。
その理由に以下の記事ではナルバンディアンがこの口論を否定しているというのですが、よく読んでみますと彼は口論のことには何一つ具体的に触れておりません。
BBCニュース:http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/tennis/7746953.stm
この記事で彼が否定しているのは、「デ杯にはもう出ない」という噂です。私の情報源は、口論にに立会わせた選手たちの証言をもとにして書かれた記事(数紙にのぼる)で、かなりの信憑性があると思います。
反論は大いに歓迎しますが、反論の根拠となる情報をまずしっかりと読まれてからにしていただけると助かります。
ダブルス後のコート裏でそんな事があったなんて(>_<)初めて知りました。日本では テニス情報サイトではあまり取り上げられていません。見る限り1ヵ所だけが少し触れていました。(が、何故かカレリと口論の噂と書いてありました…)
テニスは個人競技ですが、デビスカップだとチームになるのですから 1人をやり玉に挙げてしまってはチームが成り立たないですよね;-)勝ちも負けもチームで背負うべきだと思います…ナルバンディアンとデルポトロの関係が早急に修復されます様に(>_<)