2008年11月24日
スペインのデ杯優勝!
「夢が実現するなんて! 今日は僕の人生で最もすばらしい日だ!」と、第4戦のシングルスの勝利を決め、スペインに優勝をもたらしたべルダスコは、顔をくしゃくしゃにして答えました。最近はイヴァノヴィッチのボーイフレンドとして名が知られてきていますが、徐々にランキングが上がってきている25才の遅咲き選手です。
スペイン (べルダスコ)def アルジェンチン(アカスーソ):
6-3, 6-7(3), 4-6, 6-3, 6-1
スペインの賭け
今日のリヴァースシングル戦は、アルジェンチンのデルポトロとスペインのフェレールの対戦の予定でしたが、コートに現れたのはなんとアカスーソとべルダスコです! 「エッ? 一体どうなってるの?」一瞬会場も分け分からずといった感じでざわついています。
ロペス戦で足の怪我をしたデルポの代打として、アカスーソを起用したアルジェンチンの作戦は理解できますが、フェレールを引っ込めて、べルダスコを起用したスペインの作戦は危険な賭けでした。フェレールはナルバンディアンにストレートで負けてはしまったものの、ナダルにつぐスペインのトップランカーです。
キャプテンのサンチェスは、ここでまた大きな賭けにでました。ナダルの代わりに速いサーフェスの得意なロペスを起用して成功したサンチェスは、今度は負け癖のついているフェレールを切って、ダブルスで健闘したべルダスコにシングルスを任せる事にしたのです。フェレールは自分の調子がもう一つであることを知っていますので快く承諾しました。このフェレールの快諾でべルダスコは思い切りシングルスを戦うことができたのです。
不運なアルジェンチン
ナダルの欠場の段階で誰もが疑わなかったアルジェンチンの優勝は、またもやはかない夢に終わってしまいました。チームキャプテンのアルベルト・マンシーニはこの責任をとってキャプテンの座を降りることを発表しました。
ここでマンシーニの作戦の失敗をあげてみたいと思います:
[失敗1] ナダル対策に速いカーペットのサーフェスを選んだのが裏目にでる (ハードの好きなロペスを過小評価)
[失敗2] デルポトロの怪我でラインアップが狂う(作戦Bを準備していなかった)
[失敗3] ダブルスにナルバンディアンを急遽起用
(ダブルスのパートナーシップを過小評価。カイエリとナルバンディアンは経験の浅いインスタントペアです。しかも初めて組んだ2年前のロシアとの決勝は、二人はストレート負けをしています。ナルバンディアンがダブルスをかって出たそうですが、にわかペアの限界がありました。)
最悪の観客マナー
べルダスコに同情してしまいます。彼がサーヴをするときは、観客の邪魔が入り本当にウルサイのです。トスをあげると、「ワァー!」打つ瞬間に「ワッ!」。ドラムは鳴りっぱなし。合唱はやむどころかますますエスカレートしてきます。本当に信じられないあからさまな妨害に、アンパイアは注意もしません。昨日はそんな態度の悪いアルジェンチンファンに対して、「ますます勝ってやろうという意欲が湧いた」なんて逞しいことを言っていたべルダスコですが、今日は励まし合うロペスがいないので一人で戦わなければなりません。
しかしホームゲームのアカスーソも緊張が激しくてミスが続きます。第3セットなどは、二人とも5回にわたるブレーク合戦をくり広げて、やっとアカスーソがセットをとりという訳のわからないゲームでした。急にサーヴがよくなったり、悪くなったり。べルダスコは9回もダブルフォルトです。このシングルス戦は死闘を繰り返すというより、お互い自分のテニスができなくて、もがき苦しんだ5セットでした。
4セット目を落としてしまったアカスーソは腹痛を訴えて、メディカルタイムアウトをとりました。ええ!また怪我! アカスーソはガス欠と腹痛でもはや戦いぬく力も果て、5セット目を落として、アルジェンチンは「初めての優勝」をまたもや逃がしてしまう結果となったのです。
ナダルは来ないでほしい
試合中にチームに電話を入れ続けたナダルも、これでほっと胸をなでおろしていることでしょう。自分の欠場で優勝を逃したとなれば、一生悔やまれますから目出たし目出たしです。 キャプテンのサンチェスから、ナダルが応援席にいると、チームの気が散るので(マスコミやファンが殺到する)来るのはやめてほしいと通達があり、アルジェンチンに応援に来れなかったナダルですが、今ごろは海を越えてうれし泣きしていることでしょうね。
スペイン (べルダスコ)def アルジェンチン(アカスーソ):
6-3, 6-7(3), 4-6, 6-3, 6-1
スペインの賭け
今日のリヴァースシングル戦は、アルジェンチンのデルポトロとスペインのフェレールの対戦の予定でしたが、コートに現れたのはなんとアカスーソとべルダスコです! 「エッ? 一体どうなってるの?」一瞬会場も分け分からずといった感じでざわついています。
ロペス戦で足の怪我をしたデルポの代打として、アカスーソを起用したアルジェンチンの作戦は理解できますが、フェレールを引っ込めて、べルダスコを起用したスペインの作戦は危険な賭けでした。フェレールはナルバンディアンにストレートで負けてはしまったものの、ナダルにつぐスペインのトップランカーです。
キャプテンのサンチェスは、ここでまた大きな賭けにでました。ナダルの代わりに速いサーフェスの得意なロペスを起用して成功したサンチェスは、今度は負け癖のついているフェレールを切って、ダブルスで健闘したべルダスコにシングルスを任せる事にしたのです。フェレールは自分の調子がもう一つであることを知っていますので快く承諾しました。このフェレールの快諾でべルダスコは思い切りシングルスを戦うことができたのです。
Verdasco def Acasuso
不運なアルジェンチン
ナダルの欠場の段階で誰もが疑わなかったアルジェンチンの優勝は、またもやはかない夢に終わってしまいました。チームキャプテンのアルベルト・マンシーニはこの責任をとってキャプテンの座を降りることを発表しました。
ここでマンシーニの作戦の失敗をあげてみたいと思います:
[失敗1] ナダル対策に速いカーペットのサーフェスを選んだのが裏目にでる (ハードの好きなロペスを過小評価)
[失敗2] デルポトロの怪我でラインアップが狂う(作戦Bを準備していなかった)
[失敗3] ダブルスにナルバンディアンを急遽起用
(ダブルスのパートナーシップを過小評価。カイエリとナルバンディアンは経験の浅いインスタントペアです。しかも初めて組んだ2年前のロシアとの決勝は、二人はストレート負けをしています。ナルバンディアンがダブルスをかって出たそうですが、にわかペアの限界がありました。)
最悪の観客マナー
べルダスコに同情してしまいます。彼がサーヴをするときは、観客の邪魔が入り本当にウルサイのです。トスをあげると、「ワァー!」打つ瞬間に「ワッ!」。ドラムは鳴りっぱなし。合唱はやむどころかますますエスカレートしてきます。本当に信じられないあからさまな妨害に、アンパイアは注意もしません。昨日はそんな態度の悪いアルジェンチンファンに対して、「ますます勝ってやろうという意欲が湧いた」なんて逞しいことを言っていたべルダスコですが、今日は励まし合うロペスがいないので一人で戦わなければなりません。
しかしホームゲームのアカスーソも緊張が激しくてミスが続きます。第3セットなどは、二人とも5回にわたるブレーク合戦をくり広げて、やっとアカスーソがセットをとりという訳のわからないゲームでした。急にサーヴがよくなったり、悪くなったり。べルダスコは9回もダブルフォルトです。このシングルス戦は死闘を繰り返すというより、お互い自分のテニスができなくて、もがき苦しんだ5セットでした。
4セット目を落としてしまったアカスーソは腹痛を訴えて、メディカルタイムアウトをとりました。ええ!また怪我! アカスーソはガス欠と腹痛でもはや戦いぬく力も果て、5セット目を落として、アルジェンチンは「初めての優勝」をまたもや逃がしてしまう結果となったのです。
ナダルは来ないでほしい
試合中にチームに電話を入れ続けたナダルも、これでほっと胸をなでおろしていることでしょう。自分の欠場で優勝を逃したとなれば、一生悔やまれますから目出たし目出たしです。 キャプテンのサンチェスから、ナダルが応援席にいると、チームの気が散るので(マスコミやファンが殺到する)来るのはやめてほしいと通達があり、アルジェンチンに応援に来れなかったナダルですが、今ごろは海を越えてうれし泣きしていることでしょうね。
ナダルが衛星放送で祝辞