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ナダル特集(3)インタービュー続編

alalaさんから翻訳していただいた記事をもとにして構成させていただいた『ナダル特集』も、残念ながら最終回を迎えることになりました。 今までプレースタイルの好みの問題からナダルファンでなかった方たちも、この3編の記事を読まれて、ナダルの豊かな人間性に魅かれた方も多いと思います。 ナダルを始めスペイン系の選手は、母国語でのインタービューが多く、なかなか英語でのインタービューや特集記事がないのが、私の悩みの一つですので、今回のalalaさんのご尽力には深く感謝しています。 

2008年10月L’Equipe紙のインタービュー (2)

翻訳:alala特派員

誰もがあなたの筋肉を話題にしますが、テニス選手にはまれなその身体はどうやって生まれたのですか?
これは、遺伝的なものだと思います。うちの家族の男たちをごらんになれば、みんな身体が大きくて強いということがわかってもらえると思います。おじのミゲル・アンヘルは元フットボール選手ですが、僕よりもすごい身体をしていますよ。今でもです。それがどこから来るかというと…うーん、そうだなあ、ジムのトレーニングルーム?いえ、違います。僕は筋トレをしたことがないんです。だから、生まれついてのものなんでしょう…

自分の身体は好きですか?
(口をとがらせて)まあ…普通ですよ。ごく普通。

あなたのフィジカルを管理するホアン・フォルカデスは、あなたの身体を作るために全力を尽くしているといっていますよ
確かに、2年前僕は結構やせたんです。脂肪がなくなって、筋肉も落ちた。でもその方がいいんですけれどね。今年はちょっとやせすぎだったときもありますね。本当にやせすぎだな、と思うときがありましたよ。今はあまり違いを感じませんけれど…でもこれからちょっと苦労するかもしれません。

トニーとの関係をことばにすると?
昔々に始まった関係です。僕は2歳か3歳だったんじゃないかな?僕が家族の中で一番多くの時間を過ごす人です。一緒にたくさんの時間を過ごすおじと甥のごくシンプルな関係ですよ。お互い尊敬しあっています。まあ、彼が僕を尊敬するよりもずっとずっと、僕は彼を尊敬していますけど(笑)。

あなたはテニス選手のキャリアを始めたときからずっと同じサポートチームでやっていますよね
僕にとってはこれは理屈にあったことです。普通のことですよ。
(ここでトニーが割ってはいる)
私からもいいですか?ラファエルは、コートの上で仕事をうまく成し遂げられなかったら全て自分のせいなのだ、という育てられ方をしました。自分の失敗をコーチやフィジカル・トレーナーや観客やボールのせいにしない、そういう風に教育されたんです。もし選手がそういう風に育てられたとしたら、彼のコーチは悪いコーチでいる権利を得たというわけです。大会をまわっていると、自分の結果を他人のせいにしたり、ラケットのせいにしたり、コートの状態のせいにしたりする選手を多く見ます。滅多にないことですが、ラファエルがボールについて文句を言ったことがあります。そのとき僕はこう言いました。「そうか、なら負けたらいい。負けて家に帰ればいい。次に別の大会に出たとき、同じボールを使って勝つだろうからね」。覚えているかい、ラファ?
(ラファ) ううーん…
(トニー)ほら、バルレッタとカリアーリの時だよ(どちらも2003年にイタリアで行われたチャレンジャーズ大会)。片方は決勝で負けて、もうひとつは優勝したんです。そのときは別のコーチがついていました。だから私は彼を落ち着かせないといけなかったんです。でもその翌週もそのコーチと大会に行くんだと告げたとしても、ラファエルは黙ってそうしたでしょうね。彼はわかっていたんです。プレイするのは自分だ。何もかも自分次第なんだって。これはとても大切なことです。私たちがマヨルカの人間であることは、こういったシンプルな態度でものごとに取り組むときに大いに役立っています。ラファエルの運動療法士(ラファ・マイモ)はシンプルな男ですし、彼のフィジカル・トレーナー(ホアン・フォルカデス)は、彼のことを子供のころから知っています。もちろん彼のコーチも…。彼は自分の責任を自分でとるように訓練され、教育されているのです。

でもラファエル、あなたはトニー以外のコーチといるところを想像できますか?それは可能なことですか?
もちろんです…実際、フランシスコ・ロイグが時々大会についてきてくれますよ。トニーとの関係は、100%の信頼関係です。それに、彼は僕のことを何もかも知っています。僕の欠点も僕の問題も…。
(トニーがまた割ってはいる)
2007年の全豪オープンのときに僕たちが話したことを聞かせてあげたら?飛行機の中で、私は彼にホセ・イゲラスのところに話をしにいってみたら、と言ったんです。
(ラファ)ああ、そうでした。あの時はいくつか試合を負けていたし。トニーは僕にイゲラスにコーチをして欲しいかと聞いたんです。僕は彼をコーチとしても人間としても尊敬しているけれど、問題は彼につくかどうかではなく、僕自身だったんです。

あなたにとって家族はとても大切な存在で…
(記者をさえぎって)待ってください、待ってください。みなさんいつも同じ質問をしますよね。大都市で暮らしている人にはわかりづらいことだとは思うんですけど、マヨルカではナダル家だけではなく、家族で一緒に暮らすことは珍しくありません。家族の結びつきが強いんです。みんなひとつ屋根の下で暮らしています。もし僕が別の場所に暮らすとしても…50mくらいの距離の場所かな?小さな町で暮らしていると、親子の関係、兄弟の関係はずっとシンプルで自然です。僕が大都市の出身だったら、きっとまた違ったでしょうね。それから僕の家はスポーツ一家なんです。だからたとえばゴルフに行きたいと思えば、ミゲル・アンヘルやもうひとりのおじのラファエルと出かけます。その方がずっと楽だからです。

マナコールはどんなところですか?
マナコールはマヨルカ第3の町です。ごく普通の静かな町。人はみなシンプルです。夏になるとマナコールの人々は15キロほど離れた海の町ポルト・クリストに出かけます。

あなたと海との関係は?
僕は島の人間ですから海は僕の生活の一部です。(吹き出すトニー)ええ、トニーがからかうのは、僕が泳ぎがうまくないからなんです。彼は泳ぎのチャンピオンですよ。まあ、僕が泳ぎがうまくないのは明らかだけれど、テニス選手としてのキャリアが終わったときには水泳のレッスンを受けますよ。でも、言っときますけど、僕は泳げるんですよ。ずいぶん上達したと思うけどな。

まあ、水泳はそれほどうまくはない、と。でも釣りは上手でしょう?
釣りは大好きです!沖に出て釣りをする…本当に素晴らしいです!ポルト・クリストでは家族が持っている家の下に下りていって、そこで釣りをするんです。ひとりでね。一日中、4時間でも5時間でもそこにいられますね。

4~5時間?その間何を考えているんですか?
うーん…何も考えていません。浮きを眺めて、魚がかかるのを待っているんです。最近ではあまり岩場には行きません。沖に出るのが好きです。それにはちょっと時間がないのが残念です。本当に沖釣りを楽しみたかったら、朝早く出かけなくてはなりませんからね。朝船に乗り込み、出かけていって、太陽が昇ったとき、最高の幸せを感じます。

魚を釣ったら、自分で料理をするんですか?
うーん…(ちょっとふざけて)母がいないときは自分でしますよ。母は料理がうまいんです。

最後に、フランス語がどれくらい上達したか聞かせてください
(恥ずかしがって)いや、え…、その…そうですね…「ボンジュール」、「メルシー」、「ムッシュー」、「サヴァ?(元気?)」、「ビアン」…そのくらいかな。

次のローラン・ギャロスの優勝スピーチのために、もっと頑張らないと
そうします、そうします、そうします…そうなったらいいですね。


投稿者 Tennisnakama  00:12 | コメント(16) | トラックバック(0)