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日本テニス、今後の課題

「果たして、日本は世界に通用する選手を生み出すことができるだろうか?」

海外を拠点にする錦織選手の活躍で、新たに浮上してきたのがこのテーマ。この古くて新しい議題について、改めて皆さんと共に考えてみたいと思います。

日本では、体格のハンディや、国民性をもってテニスが論じられることがありますが、それ以前に論議されなければならない、根本的な問題があると思います。それは日本のおかれているテニスの環境です。世界に通用する選手を日本で育成するためには、「選手層の厚さ、レベルの高さ、競争の機会が絶対条件」になると思います。残念ながら今の日本はこの3条件に欠けています。世界の選手と切磋琢磨できる機会をコンスタントに持てない選手は、ランキング100位以内に入るのはむずかしいでしょう。その意味では、現在日本を拠点として活躍する添田選手(ランキング115位)のこれからの活躍が注目されます。

まず最初の問いは、世界に飛躍するためには、皆錦織選手のように、拠点を海外に移さなくてはならないのか? 
(残念ながら今の段階ではYes 。日本はエリート選手育成のための全国プログラム、選手の厚い層、サポートシステムが十分でない。)

では、短期的に海外に滞在して、いろんな大会に出ることに対しては?
( 一時的な効果はYes。長期的な効果としては あまり期待できず、No。) 

ジョン・イズナーやサム・クェリーのような新しい世代が、アメリカで育ってきているのは、デ杯でロディックやブレイクのような世界トップ10のヒッティングパートナーとして、練習を積むことができる層の厚さが背景にあります。(ロディックとブレイクは、共にサンプラスとアガシのデ杯チームで育ってきました)残念ながら日本は、先輩たちが世界のトップレベルのテニスを、後輩たちに教えられる状況にありません。

「ではどうすればよいのか?」

まず今日本に必要なのは、錦織選手のように才能ある選手が、若い時期にアジアをでて世界のテニスを学ぶこと。自分たちで育てられなければ、よそ様に育ててもらうのです。現在どれだけの日本の子供たちがテニス留学、もしくは海外でテニスのトレーニングをうけているのか分かりませんが、彼らの成功が今後の日本のテニスのカギを握っているといっても過言ではないと思います。

ジョコヴィチはドイツで、イヴァノヴィッチはスイスで、ヤンコヴィッチはアメリカでテニスの修行をしています。彼らは今やセルビアの国民のヒーローとなりました。彼らの成功で、テニスの設備がどんどん新しく建設され、充実したプログラムがつくられ、テニスがセルビアの国民スポーツになりつつあります。

日本はテニスの公共施設の点から言えばまだまだ後進国。子供たちが十分にテニスができる環境ではありません。発展国になるためには、政府、民間企業、そして私たちのような市民のテニスファンのサポートが不可欠です。その3者をひっぱてくれるのが、世界に活躍してくれる選手です。日本の未来のリーダーをまず育てあげるのが、早急な課題ではないかと思うのですがいかがでしょう?

後記:
この記事を書くきっかけは、先日takolinさんのコメントで、『伊藤龍馬の全ATP成績』の3連作について意見を求められたことから始まります。このシリーズのなかで、takolinさんは、伊藤選手(日本に拠点をおく選手)の過去の記録を追いながら、錦織選手(海外に拠点をおく選手)と比較することによって、「日本の選手が世界に羽ばたくことができるのか?」という、日本のテニス界が抱える深刻な問題に挑戦しています。力作ですので、ぜひご覧になってください。
(1)http://takolin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-27-3 
(2)http://takolin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-27-4 
(3)http://takolin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-28-1




投稿者 Tennisnakama  10:06 | コメント(6) | トラックバック(0)