2008年07月07日
王者の交替、ナダル時代到来か!?
4時間48分、ウィンブルドン史上最長の5セットマッチは、6-4, 6-4, 6-7 (5), 6-7 (8), 9-7でナダルの勝利に終わりました。
解説者のジョン・マッケンローが幾度もマイクの前で叫びました! “This is the greatest match I’ve ever seen!”
ウィンブルドン史上最高の試合の一つと言われるマッチの経験者、あのマッケンローに「この試合はテニス史上ベストの試合であった!」といわせた歴史的なマッチを観戦できたことを幸せに思います。
(1980年にビヨンボルグと5セットマッチを行ったマッケンローは、翌年無敵のボルグからウィンブルドンタイトルを奪いました。これ以降ボルグはグランドスラムのタイトルをとることなく、スランプが続き2年後1983年に引退しています。)
家族のヨーロッパ旅行をキャンセルし(ごめん!)、友達の別荘への招待も辞退し(もったいない!)、バースデイパーティとゴルフ以外は、ひたすら家に引き蘢ってTVにかじりついた2週間でしたが、これで悔いはありません。
ナダルのウィンブルドンの勝利は、テニスの新時代を予言する象徴的な事件のような気がします。
この横綱の交替劇を端的に表現すれば、「フィジカル」と「テクノロジー」の勝利でしょうか。ラケットやストリングの進歩とともに、フットワーク、体力、腕力の向上によって今まで不可能であったリターンや、スピンが可能になったこと。またスローな芝に変わって以来、クレーのようなラリーが可能になり、ベースライナーに有利になったこと。フェデラーがネットダッシュを何度も試みましたが、ナダルの強烈なスピンで、ヴォレーがネットしてしまうのも、何か象徴的なシーンでした。
マッケンローは最後に何度も「ありがとう、ロジャー!」「ありがとう、ラファ!」を繰り返し、最後はフェデラーに抱きつきました。どれだけ無念だったことか!ロジャーの心中が痛いほどわかるマッケンローは、思わずロジャーをハグせずにはいれなかったのでしょう。2セットダウンから奇跡のカムバックを試みるフェデラー。全身全霊で戦いぬくナダル。 究極の戦いに世界の人々が感動しました。
試合後の記者会見で二人は以下のように感想を述べています。
フェデラー:
「ラファはrock-solidだったよ。今年の上達ぶりは目をみはるものがある。安定していてよいプレーをしたよ。」
「僕は多くのブレークポイントをものにできなかったのが残念だった。チャンスはいろいろあったのに、逃がしてしまった。ラファは逆に大切なポイントは、すごいパッシンショットなどをしてきちっと取っていた。」
「もっと自分のショットにコミットするべきだった。ためらった部分があったのが災いした。」
「この敗北は僕の生涯で一番辛い敗北となった。他のどの敗北よりも比較できないほど・・・」
ナダル:
「ウィンブルドンのタイトルをとるのは、子供のときからの夢だったから、本当にまだ夢のようだ。特にスペインの選手にとっては、芝で優勝するなんて信じられないことなんだ。」
(試合が終わったとき何てフェデラーに言ったのか?という質問に対して)
「Good tournamentとまず言って、それからSorryって言ったんだ。彼がどんなにこのタイトルをほしがってたか知ってるからね。僕は彼を尊敬しているし、自分は勝てて嬉しかったけど、彼には申し訳ないと思うよ。」
「最後のゲームは、暗くて本当に何にも見えなかったんだ。」
「いつも今のポイントをとることしか頭にない。試合中はタイトルをとりたいとか、他のことを考えることはないね。負けそうになったときは、いつもポジティヴに思う事にしている。いつかチャンスがやっているから、それまでは全力をつくそうとね。」
王座を譲ったフェデラーは、王者らしく負けても雄々しく、新しく王冠を勝ち取ったナダルはあくまでも謙虚に。マッチも感動的でしたが、受賞式に見た二人の態度も真のチャンピオンにふさわしく感動的でした。
解説者のジョン・マッケンローが幾度もマイクの前で叫びました! “This is the greatest match I’ve ever seen!”
ウィンブルドン史上最高の試合の一つと言われるマッチの経験者、あのマッケンローに「この試合はテニス史上ベストの試合であった!」といわせた歴史的なマッチを観戦できたことを幸せに思います。
(1980年にビヨンボルグと5セットマッチを行ったマッケンローは、翌年無敵のボルグからウィンブルドンタイトルを奪いました。これ以降ボルグはグランドスラムのタイトルをとることなく、スランプが続き2年後1983年に引退しています。)
家族のヨーロッパ旅行をキャンセルし(ごめん!)、友達の別荘への招待も辞退し(もったいない!)、バースデイパーティとゴルフ以外は、ひたすら家に引き蘢ってTVにかじりついた2週間でしたが、これで悔いはありません。
ナダルのウィンブルドンの勝利は、テニスの新時代を予言する象徴的な事件のような気がします。
この横綱の交替劇を端的に表現すれば、「フィジカル」と「テクノロジー」の勝利でしょうか。ラケットやストリングの進歩とともに、フットワーク、体力、腕力の向上によって今まで不可能であったリターンや、スピンが可能になったこと。またスローな芝に変わって以来、クレーのようなラリーが可能になり、ベースライナーに有利になったこと。フェデラーがネットダッシュを何度も試みましたが、ナダルの強烈なスピンで、ヴォレーがネットしてしまうのも、何か象徴的なシーンでした。
マッケンローは最後に何度も「ありがとう、ロジャー!」「ありがとう、ラファ!」を繰り返し、最後はフェデラーに抱きつきました。どれだけ無念だったことか!ロジャーの心中が痛いほどわかるマッケンローは、思わずロジャーをハグせずにはいれなかったのでしょう。2セットダウンから奇跡のカムバックを試みるフェデラー。全身全霊で戦いぬくナダル。 究極の戦いに世界の人々が感動しました。
試合後の記者会見で二人は以下のように感想を述べています。
フェデラー:
「ラファはrock-solidだったよ。今年の上達ぶりは目をみはるものがある。安定していてよいプレーをしたよ。」
「僕は多くのブレークポイントをものにできなかったのが残念だった。チャンスはいろいろあったのに、逃がしてしまった。ラファは逆に大切なポイントは、すごいパッシンショットなどをしてきちっと取っていた。」
「もっと自分のショットにコミットするべきだった。ためらった部分があったのが災いした。」
「この敗北は僕の生涯で一番辛い敗北となった。他のどの敗北よりも比較できないほど・・・」
ナダル:
「ウィンブルドンのタイトルをとるのは、子供のときからの夢だったから、本当にまだ夢のようだ。特にスペインの選手にとっては、芝で優勝するなんて信じられないことなんだ。」
(試合が終わったとき何てフェデラーに言ったのか?という質問に対して)
「Good tournamentとまず言って、それからSorryって言ったんだ。彼がどんなにこのタイトルをほしがってたか知ってるからね。僕は彼を尊敬しているし、自分は勝てて嬉しかったけど、彼には申し訳ないと思うよ。」
「最後のゲームは、暗くて本当に何にも見えなかったんだ。」
「いつも今のポイントをとることしか頭にない。試合中はタイトルをとりたいとか、他のことを考えることはないね。負けそうになったときは、いつもポジティヴに思う事にしている。いつかチャンスがやっているから、それまでは全力をつくそうとね。」
王座を譲ったフェデラーは、王者らしく負けても雄々しく、新しく王冠を勝ち取ったナダルはあくまでも謙虚に。マッチも感動的でしたが、受賞式に見た二人の態度も真のチャンピオンにふさわしく感動的でした。
「ありがとう、ロジャー! ありがとう、ラファ!」