2008年08月14日
2008年08月14日
五輪:14日試合スケジュール
またまた木曜日も盛り沢山なメニューです。今までオリンピックのテニスは、放送されなかったので観る機会がなかったのですが、ダブルスとのダブルヘッダーで、選手も大変でしょうが、モニターで観戦するほうも大変です。目がチカチカしてきますが、明日もがんばって3コートをカヴァーして同時観戦に挑戦です。
杉山愛、森田あゆみ選手がウィリアムズ姉妹と対決です!
日本時間は多分深夜11時以降になると思いますが、観れればよいですね。
その前に同じコートでフェデラー/ヴァヴリンカがインドのダブルスのゴールデンペア、ブパティ/パエスと対戦します。以下が主な試合です。これ全部観れるのですから、NBC様様です。すべてstreamingでの観戦となりますが、ライヴですし、文句はいってられません!
北京午後4時:センターコート
フェデラー vs ブレーク
ヴィーナス・ウィリアムズ vs リ(中国)
ナダル vs メルツァー(ドイツ)
サフィナ vs ヤンコヴィッチ
北京午後4時:コート1
セリーナ・ウィリアムズ vs ディメンティエヴァ
ゴンザレス vs マテュー
ジョコヴィッチ vs モンフィス
北京午後5時半頃:コート2
ダヴィデンコ/アンドレーヴvsクレモン/ロードラ
フェデラー/ヴァヴリンカvsブパティ/パエス
杉山/森田vsウィリアムズ姉妹
杉山愛、森田あゆみ選手がウィリアムズ姉妹と対決です!
日本時間は多分深夜11時以降になると思いますが、観れればよいですね。
その前に同じコートでフェデラー/ヴァヴリンカがインドのダブルスのゴールデンペア、ブパティ/パエスと対戦します。以下が主な試合です。これ全部観れるのですから、NBC様様です。すべてstreamingでの観戦となりますが、ライヴですし、文句はいってられません!
北京午後4時:センターコート
フェデラー vs ブレーク
ヴィーナス・ウィリアムズ vs リ(中国)
ナダル vs メルツァー(ドイツ)
サフィナ vs ヤンコヴィッチ
北京午後4時:コート1
セリーナ・ウィリアムズ vs ディメンティエヴァ
ゴンザレス vs マテュー
ジョコヴィッチ vs モンフィス
北京午後5時半頃:コート2
ダヴィデンコ/アンドレーヴvsクレモン/ロードラ
フェデラー/ヴァヴリンカvsブパティ/パエス
杉山/森田vsウィリアムズ姉妹
2008年08月14日
盛り沢山で悲鳴です:Day4
ついにメモ用紙が25枚になってしまいました! これは今日13日のオリンピックテニスの試合状況をメモった枚数です。何しろ、フェデラー、ナダル、ジョコヴィッチの御三家に加えて、フェデラーとナダルのダブルス、それにまだいろいろトップ選手の試合がすし詰めになってましたので、さすがに疲れました。朝4時から正午までコンピューター三台で(3コートが同時に観れますので)non-stop 観戦です。
北京に行っていたら、同時に幾つもの試合観戦ができませんが、自宅でstreaming同時観戦をしたおかげで、いろいろ面白いことが発見できました。(これは負け惜しみ) ナダルはコート1で、ジョコヴィッチはコート2で、現地時間4時に同時に始まったのですが、二人のテニスを同時に観ると、彼らのプレースタイルの違いが比較できておすすめの観戦です。
8月13日試合結果
午後4時
ナダル def アンドレーヴ: 6-4 6-2
ナダルのオリンピックのテニスウェアは国旗の赤とオレンジですが、右手にはオレンジ、左手には赤のリストバンドで登場です。ヘッドバンドはオレンジです。何を着ても様になりますね、ナダルは。ロシアのアンドレーヴ(キリレンコのボーイフレンド)が対戦相手ですが、武器はフォアハンドです。
最初から二人はガンガン打ちまくり、ナダルがめずらしいことに(普段はエンジンがかかるのが遅い)、第1ゲームでA-40のブレークポイントです。しかしこのチャンスをナダルはミスってしまいました。
普段はなかなかネットダッシュしないナダルですが、2-1のゲームでバックハンドのスライスをdown-the-lineに、ネットダッシュして、バックハンドでアングルヴォレーを見事に決めました。やればこんなにきれいなテニスができるのに!でもその後は相変わらず、ベースラインでラリーです。
アンドレーヴは評判通り、豪快なフォアハンドでベースラインぎりぎりに攻めてきます。そこでナダルは3mもベースラインから下がって、まずはアンドレーヴの攻撃を交わし、3打目くらいからベースラインまで上がって攻撃態勢に入ります。この切り替えがaggressive defenseと呼ばれるナダルの新しい戦略です。今までのナダルですと、この3m下がったポジションのまま、ラリーを続けていましたが、ベースラインに上がることによって、ネットダッシュできるオプションも増え、はるかに彼の攻撃力も増してきました。3-3のアンドレーヴをブレークしたのも、この3m、ベースライン、ネットダッシュ、ヴォレーでウィナーの組み立てが成功したものです。
ベースラインに上がったナダルのヒッティングゾーンは高くなり、on-the-riseで打てるようになったことも彼の大きな進歩です。相手に球に追いつく時間を与えない、この攻撃的な打ち方でウィナーの数も増えました。アンドレーヴはオーヴァーヒットすることが多くなり、プレッシャーでリスクを追ったショットが増えてきました。ナダルのサーヴもヴァラエティーに富んで武器になりつつあり、マッチポイントはナダルのサーヴでしとめました。
4時
ジョコヴィッチ def ユーズニフ: 7-6(3) 6-3
ナダルの試合と隣同士のスクリーンで比較してみると、ジョコヴィッチのテニスは華やかさに欠けます。確かに彼はドロップショットやロブやら、いろいろ打ってくれますが、技術屋さんの地味さがあります。ナダルの試合のように興奮してこない。(これは私がナダルのファンであるため、贔屓な立場から観ているので仕方がないのですが)
ジョコもヌーズニフも全く同じアディダスの地味な白黒のテニスウェアで現れたのも、盛り上がりに欠けた原因でしょうか。ファッションもスポーツに大切な要素ですから。
しかし、ジョコの左右に自由自在に振り分けたショットの正確さには感心します。体の軸が全くぶれない。最もむずかしいバックハンドのインサイドアウトも、簡単に打って、コートの外にユーズニフは追いやり、ネットダッシュしてウィナーです。お得意のフォアハンドのインサイドアウトも健在です。観ていると簡単そうですが、球の方向を変えることは同方向の球を打つより何倍もむずかしいことを考えれば、大変な技術です。
第1セットはお互いブレークがとれずにタイブレークへ。しかしタイブレークは3ポイントを許しただけで、ジョコヴィッチが予想通り勝ちました。これは自信の差でしょうね。
ジョコヴィッチはナダルよりもネットダッシュの数が多く、ネットプレーも確実です。(ジョコは19回、ナダルは3回)そしてサーヴはここぞという肝心なときにエースが打てるのも、調子がよくなってきている証拠です。第2セットは、ユーズニフの力も果て、エラーが多くなり、ジョコが簡単に6-3で試合を終了しました。
フェデラー def バーディッチ: 6-3 7-6 (4)
いよいよフェデラーです。「アテネの仇を北京で」を観るために駆けつけたフェデラーファンで会場は満員です。フェデラーは滅茶苦茶に中国人に人気があるのです。今回の北京でも彼の行くところはどこでも大騒ぎだったようです。ですから選手村に滞在しなかったのは、賢明な判断ですね。
スイスの国旗、赤(トップ)と白(ショーツ)のテニスウェアは単純ですが、フェデラーに似合っています。バーディッチのテニスウェアは、何と言ってよいか、マルチカラーでサイケデリック、彼に似合っていません。日本ではベルディフとか呼ばれているようですが、ここはATPが発音を親切に書いてくれていますので、それに従ってバーディッチと呼びます。
さて、フェデラーからサーヴです。第1ゲームの初っ端からアグレッシヴに攻撃を始めました。1ポイントをバーディッチに与えただけで、第1ゲームを終了。そして2ゲーム目では、すでにバーディッチをフォアハンドのクロスコートラリーでブレークしました。しかしここでホッとする間もなく、バーディッチに3ゲーム目でブレークされて、元のイーヴンスコアに戻ってしまいました。15-40でブレークされたのですから、アッという間でした。バーディッチはデカイだけあって、フォアハンドの威力はすごく、ビッグサーヴの持ち主ですので、ブレークしなおすのは並大抵ではないのです。
7ゲーム目はフェデラーのサーヴがいかにすばらしかったかを物語っています。エース、タッチエース、エースで40-0。最後は、アプローチショットにドロップショットを選びウィナーをとりました。こういうめずらしいショット選択をしてくれるのはやはりフェデラーです。
しかし、フェデラーは第2セットはいつものランダムなミスが増えてきて、すでに2ゲーム目でブレークされてしまいました。フォーカスが薄れてきたのでしょうか。しかし、5ゲーム目でフェデラーの思い切ったフォアハンドinside-outのウィナーが続いてブレークし直しましたが。
バーディッチもあのビビリが徐々にでてきたのか、エラーが増えてきました。お互いブレークされることなくタイブレークです。タイブレークに強いフェデラーは、サーヴ力でポイントをとり、最後は2nd サーヴでもタッチエースでマッチポイントをとり勝利を得ました。
フェデラーは過去の記者会見で何度も言っているように、サーヴで彼の調子が決まるようです。選手は皆そうでしょうが、特にフェデラーの場合は、サーヴが原動力になっているのが分かります。今日は1st サーヴの得点率は86%で好調といってよいのではないでしょうか。(バーディッチは61%)しかし、9回もブレークチャンスを得ながら、3回しかブレークできていないのが気になりますが。
これ以上長くなると読む方も辛いでしょうから、これで今日の報告は終わりにします。ナダルやフェデラーのダブルスについてはまたの機会に記事にします。
北京に行っていたら、同時に幾つもの試合観戦ができませんが、自宅でstreaming同時観戦をしたおかげで、いろいろ面白いことが発見できました。(これは負け惜しみ) ナダルはコート1で、ジョコヴィッチはコート2で、現地時間4時に同時に始まったのですが、二人のテニスを同時に観ると、彼らのプレースタイルの違いが比較できておすすめの観戦です。
8月13日試合結果
午後4時
ナダル def アンドレーヴ: 6-4 6-2
ナダルのオリンピックのテニスウェアは国旗の赤とオレンジですが、右手にはオレンジ、左手には赤のリストバンドで登場です。ヘッドバンドはオレンジです。何を着ても様になりますね、ナダルは。ロシアのアンドレーヴ(キリレンコのボーイフレンド)が対戦相手ですが、武器はフォアハンドです。
最初から二人はガンガン打ちまくり、ナダルがめずらしいことに(普段はエンジンがかかるのが遅い)、第1ゲームでA-40のブレークポイントです。しかしこのチャンスをナダルはミスってしまいました。
普段はなかなかネットダッシュしないナダルですが、2-1のゲームでバックハンドのスライスをdown-the-lineに、ネットダッシュして、バックハンドでアングルヴォレーを見事に決めました。やればこんなにきれいなテニスができるのに!でもその後は相変わらず、ベースラインでラリーです。
アンドレーヴは評判通り、豪快なフォアハンドでベースラインぎりぎりに攻めてきます。そこでナダルは3mもベースラインから下がって、まずはアンドレーヴの攻撃を交わし、3打目くらいからベースラインまで上がって攻撃態勢に入ります。この切り替えがaggressive defenseと呼ばれるナダルの新しい戦略です。今までのナダルですと、この3m下がったポジションのまま、ラリーを続けていましたが、ベースラインに上がることによって、ネットダッシュできるオプションも増え、はるかに彼の攻撃力も増してきました。3-3のアンドレーヴをブレークしたのも、この3m、ベースライン、ネットダッシュ、ヴォレーでウィナーの組み立てが成功したものです。
ベースラインに上がったナダルのヒッティングゾーンは高くなり、on-the-riseで打てるようになったことも彼の大きな進歩です。相手に球に追いつく時間を与えない、この攻撃的な打ち方でウィナーの数も増えました。アンドレーヴはオーヴァーヒットすることが多くなり、プレッシャーでリスクを追ったショットが増えてきました。ナダルのサーヴもヴァラエティーに富んで武器になりつつあり、マッチポイントはナダルのサーヴでしとめました。
4時
ジョコヴィッチ def ユーズニフ: 7-6(3) 6-3
ナダルの試合と隣同士のスクリーンで比較してみると、ジョコヴィッチのテニスは華やかさに欠けます。確かに彼はドロップショットやロブやら、いろいろ打ってくれますが、技術屋さんの地味さがあります。ナダルの試合のように興奮してこない。(これは私がナダルのファンであるため、贔屓な立場から観ているので仕方がないのですが)
ジョコもヌーズニフも全く同じアディダスの地味な白黒のテニスウェアで現れたのも、盛り上がりに欠けた原因でしょうか。ファッションもスポーツに大切な要素ですから。
しかし、ジョコの左右に自由自在に振り分けたショットの正確さには感心します。体の軸が全くぶれない。最もむずかしいバックハンドのインサイドアウトも、簡単に打って、コートの外にユーズニフは追いやり、ネットダッシュしてウィナーです。お得意のフォアハンドのインサイドアウトも健在です。観ていると簡単そうですが、球の方向を変えることは同方向の球を打つより何倍もむずかしいことを考えれば、大変な技術です。
第1セットはお互いブレークがとれずにタイブレークへ。しかしタイブレークは3ポイントを許しただけで、ジョコヴィッチが予想通り勝ちました。これは自信の差でしょうね。
ジョコヴィッチはナダルよりもネットダッシュの数が多く、ネットプレーも確実です。(ジョコは19回、ナダルは3回)そしてサーヴはここぞという肝心なときにエースが打てるのも、調子がよくなってきている証拠です。第2セットは、ユーズニフの力も果て、エラーが多くなり、ジョコが簡単に6-3で試合を終了しました。
フェデラー def バーディッチ: 6-3 7-6 (4)
いよいよフェデラーです。「アテネの仇を北京で」を観るために駆けつけたフェデラーファンで会場は満員です。フェデラーは滅茶苦茶に中国人に人気があるのです。今回の北京でも彼の行くところはどこでも大騒ぎだったようです。ですから選手村に滞在しなかったのは、賢明な判断ですね。
スイスの国旗、赤(トップ)と白(ショーツ)のテニスウェアは単純ですが、フェデラーに似合っています。バーディッチのテニスウェアは、何と言ってよいか、マルチカラーでサイケデリック、彼に似合っていません。日本ではベルディフとか呼ばれているようですが、ここはATPが発音を親切に書いてくれていますので、それに従ってバーディッチと呼びます。
さて、フェデラーからサーヴです。第1ゲームの初っ端からアグレッシヴに攻撃を始めました。1ポイントをバーディッチに与えただけで、第1ゲームを終了。そして2ゲーム目では、すでにバーディッチをフォアハンドのクロスコートラリーでブレークしました。しかしここでホッとする間もなく、バーディッチに3ゲーム目でブレークされて、元のイーヴンスコアに戻ってしまいました。15-40でブレークされたのですから、アッという間でした。バーディッチはデカイだけあって、フォアハンドの威力はすごく、ビッグサーヴの持ち主ですので、ブレークしなおすのは並大抵ではないのです。
7ゲーム目はフェデラーのサーヴがいかにすばらしかったかを物語っています。エース、タッチエース、エースで40-0。最後は、アプローチショットにドロップショットを選びウィナーをとりました。こういうめずらしいショット選択をしてくれるのはやはりフェデラーです。
しかし、フェデラーは第2セットはいつものランダムなミスが増えてきて、すでに2ゲーム目でブレークされてしまいました。フォーカスが薄れてきたのでしょうか。しかし、5ゲーム目でフェデラーの思い切ったフォアハンドinside-outのウィナーが続いてブレークし直しましたが。
バーディッチもあのビビリが徐々にでてきたのか、エラーが増えてきました。お互いブレークされることなくタイブレークです。タイブレークに強いフェデラーは、サーヴ力でポイントをとり、最後は2nd サーヴでもタッチエースでマッチポイントをとり勝利を得ました。
フェデラーは過去の記者会見で何度も言っているように、サーヴで彼の調子が決まるようです。選手は皆そうでしょうが、特にフェデラーの場合は、サーヴが原動力になっているのが分かります。今日は1st サーヴの得点率は86%で好調といってよいのではないでしょうか。(バーディッチは61%)しかし、9回もブレークチャンスを得ながら、3回しかブレークできていないのが気になりますが。
これ以上長くなると読む方も辛いでしょうから、これで今日の報告は終わりにします。ナダルやフェデラーのダブルスについてはまたの機会に記事にします。