2008年09月01日
対戦相手のデル ポトロとは?
錦織選手の4回戦対戦相手はフアン・マーティン・デルポトロとなりました。月曜の夕方6時30分以降(日本時間火曜の朝7時半以降)に再び会場はアームストロングです。
彼はアルジェンチン人でまだ19才。ランキングは17位。錦織が18才ですから、ティーンエージの対決です。
デルポトロは2m近くもある大男。練習しているところを見てきましたが、噂通りものすごいサーヴです。いわゆる爆弾が空から降ってくるといった感じで、昨日のシモンとの試合では132マイルを記録しました。しかも2nd サーヴの平均は約100マイルです。
一番恐いのは、彼はずーっと負けていないのです。何とATP Tourで連続4回優勝していて、これはATP始まって以来の最多連続記録だそうです。
ですから、フェレールより恐い相手だと言えます。練習風景も笑顔たっぷりで余裕があります。ある解説者は、ワシントン大会で彼の試合を見て、「こんなすごい選手は見た事無い」と驚嘆したくらいですから恐ろしいですね。
デルポトロも錦織選手と同様、昨日は5セットマッチをやっています。明日の試合は、いかに早く疲労回復をするかにかかっています。錦織選手は腰痛と足首が心配されますが、面白い試合となりそうですね。
彼はアルジェンチン人でまだ19才。ランキングは17位。錦織が18才ですから、ティーンエージの対決です。
デルポトロは2m近くもある大男。練習しているところを見てきましたが、噂通りものすごいサーヴです。いわゆる爆弾が空から降ってくるといった感じで、昨日のシモンとの試合では132マイルを記録しました。しかも2nd サーヴの平均は約100マイルです。
一番恐いのは、彼はずーっと負けていないのです。何とATP Tourで連続4回優勝していて、これはATP始まって以来の最多連続記録だそうです。
ですから、フェレールより恐い相手だと言えます。練習風景も笑顔たっぷりで余裕があります。ある解説者は、ワシントン大会で彼の試合を見て、「こんなすごい選手は見た事無い」と驚嘆したくらいですから恐ろしいですね。
デルポトロも錦織選手と同様、昨日は5セットマッチをやっています。明日の試合は、いかに早く疲労回復をするかにかかっています。錦織選手は腰痛と足首が心配されますが、面白い試合となりそうですね。
2008年09月01日
錦織、応援合戦です!
錦織選手がフェレールに勝ちました!
5セットマッチで6-4 6-4 3-6 2-6 7-5で4回戦進出です!
昨夜は写真やビデオの編集を夜中の3時半にようやく終えると、もう目があけてられなくなってそのままソファにゴロンでした。今日の日曜日は雲ひとつないテニス日和。先週の日曜から毎日7日間、朝から晩まで会場を駆け足で観戦しておりましたので、今日はゆっくりと久しぶりにテレビで観戦です。今フェデラーを観ていますが、調子はまあまあのようですね。早く本調子になってもらわないと、錦織vsフェデラー戦が観れません。(昨夜から急に強気になっています)
錦織vsフェレールはUS Openの歴史を塗り替える大事件となりました。過去最も若いUS Open3回戦の勝利者は17才のビヨン・ボルグで、1973年に3位のアーサー・アッシュを破っています。錦織は2番目に若いそうです。すごいですね。ビヨン・ボルグと比較されるようになりました。しかも、18才で4回戦出場は、サフィンが1998年に優勝して以来の出来事だそうで、あらためて錦織の偉業に驚かされます。
昨日はまさに観客と一心同体となった錦織のファイトでピンチを切り抜けました。その話をしてみたいと思います。これはTennisnakamaスペシャル現地ルポです。
土曜日の試合とあってどの会場も満席です。錦織vsフェレールは2番目に大きいルイ・アームストロングのコートですが、早くからよい席を確保しなくては、写真を撮るどころか座る席もないと判断して、その前のナルバンディアンvsモンフィス戦から観戦することにしました。チェンジ・オーヴァー(コートチェンジのこと)のたびに、観客の出入りができるようになっていますが、まずこのコートに入るだけでも45分くらいは並んだでしょうか。
チェンジオーヴァーごとに、ベターな席へとシートホッピングをしながら、やっと狙っていた席が一席空きました。2時半です。錦織の試合までにまだ2時間半ありますが、これからが一仕事です。友達夫婦と彼女の両親合わせて4席を確保しなければなりません。ほとんど不可能に近い仕事ですが、隣にいた人たちの協力のもとで、私の横に何と4席確保することができました! これで応援態勢が整いました。 彼女の両親が今日、日本からNYに着いたばかり。どうしても錦織を観たい!というご両親に、最上席で観戦してもらえることになりました。
ナルバンディアンのファンの方には申し訳ないのですが、彼のあの出っ腹は何とかしてほしい。足が重い。ドタドタとflat-footed(ベタ足)で暑苦しいです。ミスも多いし、覇気がない。もう中年のおっさんです。ごめんなさいね、ファンの皆さん。でも彼にもっと頑張ってほしいのでつい愚痴がでてしまいます。
モンフィスはいつものプッシャー・スタイルが改善されていません。相変わらずベースラインから3m下がって走りまわっています。いくらすごいショットを打っても、あの遠距離からでは勝てません。そして3度もコートにひっくり返りました。あのプレースタイルを変えない限り、ランキングがあがるどころか、怪我で選手生命が危ぶまれます。
さて、いよいよ錦織選手がフェレールと入場してきました。あれはあの大きな黒いショーツでは? サイズが合っていればよいのですが。でもときどきヒモをさわってみたりしてますので、やっぱりちょっと大きいのでは?(やっと3セットの後でトイレに行って白に着替えてきました)
第1セットが始まりました。サーヴは錦織からです。パワフルでコーナーをついたサーヴが入っていきます。それに球の当たりがクリーンでペースのあるディープなストロークがガンガン入り、40-0であっさりと錦織が第1ゲームをとってしまいました。そこには1回戦、2回戦の鈍い感じだった錦織の姿はありません。これがブレイクをやっつけた錦織なのでしょう!それにしてもまるで別人のように、アグレッシヴに攻めていく錦織は、フェレールに追従を許しません。フェレールはサーヴが入らず苦しんでいます。フォアハンドもミスが多く、錦織にフリーポイントをいくつも与えてしまうなど、錦織ペースが続きます.
錦織は調子がよいのか、得意のフォアハンドでウィナーをとりつづけます。しかもほとんどがサイドライン上なのです。バックハンドで確実につなぎ、フォアハンドでインサイドアウト、もしくはクロスコートのウィナーというパターンでフェレールを翻弄しています。しかしさすが4位のフェレールです。本調子でないにも拘らず、6ゲーム目(2-3)で錦織をブレークしました。しかしすぐ錦織がブレークし直して、大胆なフォアハンドのクロスコートウィナーが決まりました。そしてさらに再び4-4でブレークをしてスコアは5-4です。いよいよ錦織のサーヴです。このサーヴィスゲームをとると第1セットは錦織の勝ちとなりますので、どうしても取ってもらわなければなりません。フェレールの応援は盛んで会場のいたるところから聞こえてきます。でも錦織の名は?
これはまずいです!この肝心なときに錦織への応援が聞こえてこない!日本人が観戦しているにも拘らず、錦織の名前を呼ぶ勇気がないみたいです。
私はカメラ、ビデオ、ノート取りと3人役をこなしていますので、応援もままなりません。でもこの大切なゲームは絶対勝ちとらなけらば。友達夫婦、ご両親を総動員して、エールの打ち合わせを。
Let’s go! Nishikori Let’s go!(チャチャチャ)(3手拍子)
Let’s go! Nishikori Let’s go! (チャチャチャ)
Let’s go! Nishikori Let’s go! (チャチャチャ)
5人の絶叫に近い錦織へのエールがアームストロングの会場にこだましました!
するとどうでしょう! 何と錦織は、サーヴィスエースを3回連続取ったのです! 応援した私達は思わずその効果に目を白黒。やっぱり応援って大切なのですね。錦織が記者会見でも嬉しいことを言ってました。「応援があったから勝てた」なんてね。でもこれは本当だと思います。あれほど疲れ切った体の元気剤は「錦織頑張れー」の一言です。私たちも彼と一緒に戦っているのですから、もうこうなれば戦友なのです。
私たちの5人の応援団は過激にエール送り続けます。すこしづつですが会場のあっちこっちから「ニシコリ!」「ガンバレー!」の声が聞こえてきました。よし、日本人ものってきた。今度はラテン系でない中立の外国人が応援してくれなければ、絶対数で負けます。まず、後ろの席にいる30代の男女が私たちの応援に参加してくれるようになりました。「どうしてニシコリを応援し始めたの?」と聞いてみると、「彼のゲームはアグレッシヴですばらしい!」とベタほめです「NISHIKO~RI!」と何度もエールを送ってくれました。
フェレール陣も負けてはおりません。私達は一般席の前から2列目でしたが、最前列の若者たちが強烈にVamos Davidと叫んでいます。サーヴをする度にDavidとやるものですから、こちらも間をいれずNishikoriと叫びます。これがデ杯のおもしろさなのでしょうね。会場はフェレール派と錦織派に真っ二つに分かれました!
第2セットは、第1セットと余り変わらず、相変わらずフェレールのサーヴが今いちで、もたもたしています。しかしさすが4位だけのことがあり、錦織の炸裂するようなフォアハンドにも追いつき、すざましいラリーの応酬です。フェレールは打つたびに、「エイ!」と叫んで全力で打ち返してきますが、 錦織は禅僧のように黙々と打っています。動静の対比が面白いですね。 フェレールはGrinderのニックネーム通り、どんなボールでも食らいついて、ウィナーにさせてもらえません。それでも錦織は、イライラすることなく冷静です。とても18才には見えない落ち着きに、後ろのアメリカ人たちも信じられない!と感嘆しておりました。
2セットが終わると錦織は会場から姿を消しました。エッ?と思っていると、帽子をとってきました。もう外は暗いのでライトがまぶしいのでしょう。
3セット目から少し錦織に力がなくなってきました。あの鋭い叩き込むようなショットはなくなり、つなぎのショットに変わっています。ひょっとして腰痛がでてきたのかも? バナナをかじっています。サーヴも入らなくなってきました。2nd サーヴが76マイルに落ちています。不吉な予感です。フェレールのサーヴがよくなってきているので、このままいけば5セットまでもつれて、ひょっとしたら・・・案の定4セットの後、錦織はトレーナーを呼びました。
痛そうです。でもここで頑張ってもらわねば。後方の席から娘を抱きかかえた日本人のお父さんが最前列に猛烈ダッシュしてきました。もういてもたってもおれないのでしょう。私も飛び出して彼の応援に参加です。錦織のためにデトロイトから飛んできたという彼の家族もすごいですが、私の友達の両親は日本から飛んで来ているのですから、この熱い私達の気持ちを錦織に伝えなければなりません。
チャチャチャ、NI・SHI・KO・RI チャチャチャの3拍子のエールが錦織のオフィシャルエールとなって、(これは2回戦でもやってました)会場は大騒ぎです。
「ダヴィー!」「ニシコリ!」と同時にやるものですから、誰の応援か分からなくなるほどです。ニシコリの応援は多くの中立派が参加してくれて、ますます勢いを増してきました。嬉しくて涙がでます。誰も会場を去る人はいません。
5セット目はマッサージが効いて、錦織に第1セットのあの鋭いショットが戻ってきました。私は応援のために席を飛び出してきたのでノートが取れません。錦織がポイントを取れば、席からジャンプして両手を上げてヴィクトリーサイン、ポイントを取られても、席からジャンプして「がんばれ~! 錦織!」の掛け声です。となりのお父さんの声ももうカラカラです。後ろの席のほとんどの人たちが錦織応援団に参加しました。これほど盛り上がったUS Openは初めてです!
錦織はマッチポイントを何度か繰り返しながら、最後は彼のシグネチャーショットのフォアハンドウィナーで勝利を勝ち得ました。よく頑張り通しました!足も引き攣っているようです。記者会見では、体全部が痛いと言ってましたが、メンタルの強さでよく5セットまで持ち越しました。最後のほうは、もう明らかに省エネテニスで、無駄なところには力を入れず、チャンスがくるまでつなげながら、ウィナーを狙ってました。今までに見られなかった成熟した錦織テニスです。この勝利でデフェンステニスにもきっと自信がついたに違いありません。
次はいよいよ最高潮のデルポトロです。彼は19才。彼の試合を偵察してきましたが、めちゃくちゃに大きくてパワフルです。しかも足が早く恐ろしい相手です。また月曜日張り切って会場の応援を仕切ってこようと思ってます。
5セットマッチで6-4 6-4 3-6 2-6 7-5で4回戦進出です!
昨夜は写真やビデオの編集を夜中の3時半にようやく終えると、もう目があけてられなくなってそのままソファにゴロンでした。今日の日曜日は雲ひとつないテニス日和。先週の日曜から毎日7日間、朝から晩まで会場を駆け足で観戦しておりましたので、今日はゆっくりと久しぶりにテレビで観戦です。今フェデラーを観ていますが、調子はまあまあのようですね。早く本調子になってもらわないと、錦織vsフェデラー戦が観れません。(昨夜から急に強気になっています)
錦織vsフェレールはUS Openの歴史を塗り替える大事件となりました。過去最も若いUS Open3回戦の勝利者は17才のビヨン・ボルグで、1973年に3位のアーサー・アッシュを破っています。錦織は2番目に若いそうです。すごいですね。ビヨン・ボルグと比較されるようになりました。しかも、18才で4回戦出場は、サフィンが1998年に優勝して以来の出来事だそうで、あらためて錦織の偉業に驚かされます。
昨日はまさに観客と一心同体となった錦織のファイトでピンチを切り抜けました。その話をしてみたいと思います。これはTennisnakamaスペシャル現地ルポです。
土曜日の試合とあってどの会場も満席です。錦織vsフェレールは2番目に大きいルイ・アームストロングのコートですが、早くからよい席を確保しなくては、写真を撮るどころか座る席もないと判断して、その前のナルバンディアンvsモンフィス戦から観戦することにしました。チェンジ・オーヴァー(コートチェンジのこと)のたびに、観客の出入りができるようになっていますが、まずこのコートに入るだけでも45分くらいは並んだでしょうか。
チェンジオーヴァーごとに、ベターな席へとシートホッピングをしながら、やっと狙っていた席が一席空きました。2時半です。錦織の試合までにまだ2時間半ありますが、これからが一仕事です。友達夫婦と彼女の両親合わせて4席を確保しなければなりません。ほとんど不可能に近い仕事ですが、隣にいた人たちの協力のもとで、私の横に何と4席確保することができました! これで応援態勢が整いました。 彼女の両親が今日、日本からNYに着いたばかり。どうしても錦織を観たい!というご両親に、最上席で観戦してもらえることになりました。
ナルバンディアンのファンの方には申し訳ないのですが、彼のあの出っ腹は何とかしてほしい。足が重い。ドタドタとflat-footed(ベタ足)で暑苦しいです。ミスも多いし、覇気がない。もう中年のおっさんです。ごめんなさいね、ファンの皆さん。でも彼にもっと頑張ってほしいのでつい愚痴がでてしまいます。
モンフィスはいつものプッシャー・スタイルが改善されていません。相変わらずベースラインから3m下がって走りまわっています。いくらすごいショットを打っても、あの遠距離からでは勝てません。そして3度もコートにひっくり返りました。あのプレースタイルを変えない限り、ランキングがあがるどころか、怪我で選手生命が危ぶまれます。
さて、いよいよ錦織選手がフェレールと入場してきました。あれはあの大きな黒いショーツでは? サイズが合っていればよいのですが。でもときどきヒモをさわってみたりしてますので、やっぱりちょっと大きいのでは?(やっと3セットの後でトイレに行って白に着替えてきました)
第1セットが始まりました。サーヴは錦織からです。パワフルでコーナーをついたサーヴが入っていきます。それに球の当たりがクリーンでペースのあるディープなストロークがガンガン入り、40-0であっさりと錦織が第1ゲームをとってしまいました。そこには1回戦、2回戦の鈍い感じだった錦織の姿はありません。これがブレイクをやっつけた錦織なのでしょう!それにしてもまるで別人のように、アグレッシヴに攻めていく錦織は、フェレールに追従を許しません。フェレールはサーヴが入らず苦しんでいます。フォアハンドもミスが多く、錦織にフリーポイントをいくつも与えてしまうなど、錦織ペースが続きます.
錦織は調子がよいのか、得意のフォアハンドでウィナーをとりつづけます。しかもほとんどがサイドライン上なのです。バックハンドで確実につなぎ、フォアハンドでインサイドアウト、もしくはクロスコートのウィナーというパターンでフェレールを翻弄しています。しかしさすが4位のフェレールです。本調子でないにも拘らず、6ゲーム目(2-3)で錦織をブレークしました。しかしすぐ錦織がブレークし直して、大胆なフォアハンドのクロスコートウィナーが決まりました。そしてさらに再び4-4でブレークをしてスコアは5-4です。いよいよ錦織のサーヴです。このサーヴィスゲームをとると第1セットは錦織の勝ちとなりますので、どうしても取ってもらわなければなりません。フェレールの応援は盛んで会場のいたるところから聞こえてきます。でも錦織の名は?
これはまずいです!この肝心なときに錦織への応援が聞こえてこない!日本人が観戦しているにも拘らず、錦織の名前を呼ぶ勇気がないみたいです。
私はカメラ、ビデオ、ノート取りと3人役をこなしていますので、応援もままなりません。でもこの大切なゲームは絶対勝ちとらなけらば。友達夫婦、ご両親を総動員して、エールの打ち合わせを。
Let’s go! Nishikori Let’s go!(チャチャチャ)(3手拍子)
Let’s go! Nishikori Let’s go! (チャチャチャ)
Let’s go! Nishikori Let’s go! (チャチャチャ)
5人の絶叫に近い錦織へのエールがアームストロングの会場にこだましました!
するとどうでしょう! 何と錦織は、サーヴィスエースを3回連続取ったのです! 応援した私達は思わずその効果に目を白黒。やっぱり応援って大切なのですね。錦織が記者会見でも嬉しいことを言ってました。「応援があったから勝てた」なんてね。でもこれは本当だと思います。あれほど疲れ切った体の元気剤は「錦織頑張れー」の一言です。私たちも彼と一緒に戦っているのですから、もうこうなれば戦友なのです。
私たちの5人の応援団は過激にエール送り続けます。すこしづつですが会場のあっちこっちから「ニシコリ!」「ガンバレー!」の声が聞こえてきました。よし、日本人ものってきた。今度はラテン系でない中立の外国人が応援してくれなければ、絶対数で負けます。まず、後ろの席にいる30代の男女が私たちの応援に参加してくれるようになりました。「どうしてニシコリを応援し始めたの?」と聞いてみると、「彼のゲームはアグレッシヴですばらしい!」とベタほめです「NISHIKO~RI!」と何度もエールを送ってくれました。
フェレール陣も負けてはおりません。私達は一般席の前から2列目でしたが、最前列の若者たちが強烈にVamos Davidと叫んでいます。サーヴをする度にDavidとやるものですから、こちらも間をいれずNishikoriと叫びます。これがデ杯のおもしろさなのでしょうね。会場はフェレール派と錦織派に真っ二つに分かれました!
第2セットは、第1セットと余り変わらず、相変わらずフェレールのサーヴが今いちで、もたもたしています。しかしさすが4位だけのことがあり、錦織の炸裂するようなフォアハンドにも追いつき、すざましいラリーの応酬です。フェレールは打つたびに、「エイ!」と叫んで全力で打ち返してきますが、 錦織は禅僧のように黙々と打っています。動静の対比が面白いですね。 フェレールはGrinderのニックネーム通り、どんなボールでも食らいついて、ウィナーにさせてもらえません。それでも錦織は、イライラすることなく冷静です。とても18才には見えない落ち着きに、後ろのアメリカ人たちも信じられない!と感嘆しておりました。
2セットが終わると錦織は会場から姿を消しました。エッ?と思っていると、帽子をとってきました。もう外は暗いのでライトがまぶしいのでしょう。
3セット目から少し錦織に力がなくなってきました。あの鋭い叩き込むようなショットはなくなり、つなぎのショットに変わっています。ひょっとして腰痛がでてきたのかも? バナナをかじっています。サーヴも入らなくなってきました。2nd サーヴが76マイルに落ちています。不吉な予感です。フェレールのサーヴがよくなってきているので、このままいけば5セットまでもつれて、ひょっとしたら・・・案の定4セットの後、錦織はトレーナーを呼びました。
痛そうです。でもここで頑張ってもらわねば。後方の席から娘を抱きかかえた日本人のお父さんが最前列に猛烈ダッシュしてきました。もういてもたってもおれないのでしょう。私も飛び出して彼の応援に参加です。錦織のためにデトロイトから飛んできたという彼の家族もすごいですが、私の友達の両親は日本から飛んで来ているのですから、この熱い私達の気持ちを錦織に伝えなければなりません。
チャチャチャ、NI・SHI・KO・RI チャチャチャの3拍子のエールが錦織のオフィシャルエールとなって、(これは2回戦でもやってました)会場は大騒ぎです。
「ダヴィー!」「ニシコリ!」と同時にやるものですから、誰の応援か分からなくなるほどです。ニシコリの応援は多くの中立派が参加してくれて、ますます勢いを増してきました。嬉しくて涙がでます。誰も会場を去る人はいません。
5セット目はマッサージが効いて、錦織に第1セットのあの鋭いショットが戻ってきました。私は応援のために席を飛び出してきたのでノートが取れません。錦織がポイントを取れば、席からジャンプして両手を上げてヴィクトリーサイン、ポイントを取られても、席からジャンプして「がんばれ~! 錦織!」の掛け声です。となりのお父さんの声ももうカラカラです。後ろの席のほとんどの人たちが錦織応援団に参加しました。これほど盛り上がったUS Openは初めてです!
錦織はマッチポイントを何度か繰り返しながら、最後は彼のシグネチャーショットのフォアハンドウィナーで勝利を勝ち得ました。よく頑張り通しました!足も引き攣っているようです。記者会見では、体全部が痛いと言ってましたが、メンタルの強さでよく5セットまで持ち越しました。最後のほうは、もう明らかに省エネテニスで、無駄なところには力を入れず、チャンスがくるまでつなげながら、ウィナーを狙ってました。今までに見られなかった成熟した錦織テニスです。この勝利でデフェンステニスにもきっと自信がついたに違いありません。
次はいよいよ最高潮のデルポトロです。彼は19才。彼の試合を偵察してきましたが、めちゃくちゃに大きくてパワフルです。しかも足が早く恐ろしい相手です。また月曜日張り切って会場の応援を仕切ってこようと思ってます。
おめでとう!圭君