2008年11月13日
マリーが準決勝へ
マリー vs シモン: 6-4, 6-2
似た者同士の戦い
マリーとシモンは二人ともカウンターパンチャーの選手ですからきっと長いラリーがつづくに違いなく、退屈してしまうのではと危惧されましたが、それはそれなりに十分楽しめる試合でした。
しつこくきっちり返してくるデフェンスプレーヤーのシモンですら、今日はマリーのデフェンスラリーにイライラしているようでした。また引き出しの多いマリーのことですから、いつどきどんなショットがやってくるか分からない。その前にシモンはマリーをアタックしてしまおうと、ウィナーを急いだミスがかなりありました。マリーと戦っていると、シモンのほうがアグレッシヴなオフェンスプレーヤーに見えてくるからおかしいです。もしシモンのあのフラットの炸裂するフォアハンドが普段のように入っていれば、今日の試合は3セットまでいっていたと思います。
意表をつかれたシモン
第1セットはシモンのサーヴから始まりました。お互いを確かめる合う長いラリーがつづきます。突如、マリーはシモンの2ndサーヴをアタックしました。リターンエースです。シモンは呆然としています。そしてマリーはまたもや2ndサーヴをアタック。この不意打ちに狼狽えたシモンは、球をネットにかけてブレークされてしまいました。このマリーのリターンエースの連続アタックはとても効果的だったと思います。シモンはどうしても1stサーヴを入れてしまわなければならず、プレッシャーがかかります。シモンの1stサーヴの確率は43%で最悪なのは、このプレッシャーのせいだったかもしれません。逆にマリーの今年の平均は57%ですから、今日の66%は好成績だったといえます。
シモンが猛然攻撃を開始
あれよあれよという間に0-4になってしまったシモンは、またマリーに2ndサーヴを叩かれます。シモンの顔が引き攣ってるようにも見えます。そしてまた再びマリーの2ndサーヴアタックです。Enough! シモンはもうこのままでは一方的にやられるばかりです。選択の余地はありません。攻撃していくしか道がないのです。
シモンの武器はフォアハンドのインサイドアウトとバックハンドのダウンザラインです。この武器が輝き始めました。ゲームをどんどん取り返していきます。
1-4, 2-4, 3-4と3ゲームつづけて勝ち取りました。
手堅いマリー
マリーとシモンのテニスはチェスゲームです。球の方向を変え、ペースを変え、スピンを変え、緻密に計算されたショットで駒をすすめていきます。じわじわ攻めるふりをして、突然「Check!」王手がかかります。特に不意のマリーのドロップショットは見事な「Check!」でした。結局マリーのヴァラエティに富んだショットに振り回されながら、シモンは疲れ、彼の武器も思うように使えず、第2セットは自滅してしまいました。
今日の試合を振り返ってシモンはこのように答えています。
「優位に立てると思った時もあった。チャンスボールを待ち、プレイのスピードを落とし、今だと思う瞬間には全力で打った。だけど、肝心なところでミスが出てしまった。今日の試合では、ありとあらゆるチャンスを逃してしまった。特にふたつの大事な局面を落としたのが大きかった。第1セットの最後と第2セットの最初だ。これが今日の勝負を決めてしまったと思う」
(alalaさんの翻訳:毎度ありがとうございます!)
マリーとフェデラーの次の試合
フェデラーの体調次第です。ディフェンスのマリーを倒すには、アグレッシヴなオフェンスが必要です。フェデラーはきっと先制攻撃をかけ、マリーとのラリーを避ける作戦にでると思います。ネットダッシュでワン・ツー・パンチでポイントをとるしかないでしょうね。しかしマリーのパッシングショットはフェデラーに劣らず、天才的な上手さがありますので、ときには自殺行為になることもあると思います。「ネットダッシュすればウィナーを決める」この覚悟でオフェンステニスを見せてほしいと思います。
最後にシモンがこのようにマリーのことを語っています。
「マリーのような選手と戦うときは、相手がミスをしないのでむずかしい。全てのポイントを勝ち取らなければ負けてしまう。すべてのゲームでウィニングショット(またはウィナー)を打たなければ負けてしまうんだ。」
大丈夫か?フェデラー
似た者同士の戦い
マリーとシモンは二人ともカウンターパンチャーの選手ですからきっと長いラリーがつづくに違いなく、退屈してしまうのではと危惧されましたが、それはそれなりに十分楽しめる試合でした。
しつこくきっちり返してくるデフェンスプレーヤーのシモンですら、今日はマリーのデフェンスラリーにイライラしているようでした。また引き出しの多いマリーのことですから、いつどきどんなショットがやってくるか分からない。その前にシモンはマリーをアタックしてしまおうと、ウィナーを急いだミスがかなりありました。マリーと戦っていると、シモンのほうがアグレッシヴなオフェンスプレーヤーに見えてくるからおかしいです。もしシモンのあのフラットの炸裂するフォアハンドが普段のように入っていれば、今日の試合は3セットまでいっていたと思います。
意表をつかれたシモン
第1セットはシモンのサーヴから始まりました。お互いを確かめる合う長いラリーがつづきます。突如、マリーはシモンの2ndサーヴをアタックしました。リターンエースです。シモンは呆然としています。そしてマリーはまたもや2ndサーヴをアタック。この不意打ちに狼狽えたシモンは、球をネットにかけてブレークされてしまいました。このマリーのリターンエースの連続アタックはとても効果的だったと思います。シモンはどうしても1stサーヴを入れてしまわなければならず、プレッシャーがかかります。シモンの1stサーヴの確率は43%で最悪なのは、このプレッシャーのせいだったかもしれません。逆にマリーの今年の平均は57%ですから、今日の66%は好成績だったといえます。
シモンが猛然攻撃を開始
あれよあれよという間に0-4になってしまったシモンは、またマリーに2ndサーヴを叩かれます。シモンの顔が引き攣ってるようにも見えます。そしてまた再びマリーの2ndサーヴアタックです。Enough! シモンはもうこのままでは一方的にやられるばかりです。選択の余地はありません。攻撃していくしか道がないのです。
シモンの武器はフォアハンドのインサイドアウトとバックハンドのダウンザラインです。この武器が輝き始めました。ゲームをどんどん取り返していきます。
1-4, 2-4, 3-4と3ゲームつづけて勝ち取りました。
手堅いマリー
マリーとシモンのテニスはチェスゲームです。球の方向を変え、ペースを変え、スピンを変え、緻密に計算されたショットで駒をすすめていきます。じわじわ攻めるふりをして、突然「Check!」王手がかかります。特に不意のマリーのドロップショットは見事な「Check!」でした。結局マリーのヴァラエティに富んだショットに振り回されながら、シモンは疲れ、彼の武器も思うように使えず、第2セットは自滅してしまいました。
今日の試合を振り返ってシモンはこのように答えています。
「優位に立てると思った時もあった。チャンスボールを待ち、プレイのスピードを落とし、今だと思う瞬間には全力で打った。だけど、肝心なところでミスが出てしまった。今日の試合では、ありとあらゆるチャンスを逃してしまった。特にふたつの大事な局面を落としたのが大きかった。第1セットの最後と第2セットの最初だ。これが今日の勝負を決めてしまったと思う」
(alalaさんの翻訳:毎度ありがとうございます!)
マリーとフェデラーの次の試合
フェデラーの体調次第です。ディフェンスのマリーを倒すには、アグレッシヴなオフェンスが必要です。フェデラーはきっと先制攻撃をかけ、マリーとのラリーを避ける作戦にでると思います。ネットダッシュでワン・ツー・パンチでポイントをとるしかないでしょうね。しかしマリーのパッシングショットはフェデラーに劣らず、天才的な上手さがありますので、ときには自殺行為になることもあると思います。「ネットダッシュすればウィナーを決める」この覚悟でオフェンステニスを見せてほしいと思います。
最後にシモンがこのようにマリーのことを語っています。
「マリーのような選手と戦うときは、相手がミスをしないのでむずかしい。全てのポイントを勝ち取らなければ負けてしまう。すべてのゲームでウィニングショット(またはウィナー)を打たなければ負けてしまうんだ。」
大丈夫か?フェデラー
2008年11月13日
やっとフェデラーが勝ちました
Federer def Stepanek: 7-6(4), 6-4
フェデラーがなかなかスムーズに勝てません。今日のステパネックとの試合も、7-6(4), 6-4とスコアの上では悪くありませんが、試合の展開は首をかしげざるをえない場面がいくつもありました。
チャンスを逃してしまうフェデラー
いくらバカ打ちや、イージーミスヒットを犯していたフェデラーでも、昔はここぞというチャンスは逃しませんでした。せっかく第1セットは早くも第1ゲームでステパネックをブレークして、2-0の快調の滑り出しをみせたにもかかわらず、その後すぐにブレークバックされてしまいます。このブレークされた内容がまずい。まずフェデラーのダブルフォルトに始まって、中途半端なバックハンドのエラー、そしてフォアハンドのロング(ベースラインを超す)と立て続けにエラーがつづき、ステパネックにゲームをプレゼントしてしまったからです。
第1セットはモタモタしながらタイブレークへうつります。固くなったステパネックのエラーに助けられて、4-1とリードしたフェデラーは、最後はサーヴィスウィナー(タッチエース)とドロップショットで、3ポイント引き離して勝利を得ました。さすがタイブレークに強いフェデラーです。
しかしビッグチャンスを第2セットで逃してしまいます。
3-2でステパネックのサーヴです。40-40のデュースに持ち込んだフェデラーはステパネックのロングでアドヴァンテージに。フェデラーのブレークチャンスです。ステパネックの球がフワッと上がってきました。チャンスです。しかしフェデラーの打ったヴォレーがサイドラインを大きく超してワイドへ。あんな素人でもやらないようなバカミスをやってしまうフェデラーは愛嬌があるなんて言ってられません。これで大切なブレークチャンスを逃してしまいました。
フォーカスが途切れるフェデラー
最初に、サーヴ、FH(フォアハンド)、BH(バックハンド)でミスを犯して、しかもネットダッシュで決めなければならないヴォレーもミスってしまっては、なかなか思い切ったショットメイキングができない。大変気になるのは、ヴォレーをネットにひっかけてしまうエラーです。シモンのときもかなりやってましたが、今日よくみると、スプリットステップが十分にできていない。それに打った瞬間に動きを止めてしまうようなモーションがあって、あのスムーズなフェデラーのヴォレーが姿を消しています。今のパッシングショットは、スピンがかかっていて打つ瞬間に降下してくる球ですので、ヴォレーはむずかしいのですが、このようなむずかしいヴォレーはフェデラーは処理するのですが、問題は私でもウィナーを打てるイージーヴォレーをミスってしまうのです。もうこれは完全にフォーカス度の問題です。直ぐに気が散ってしまう傾向が特に最近目立ってきたように思います。
いろいろ不満を書いてフェデラーファンには叱られそうですが、もったいないテニスをやっています。まだ迷いがあるようなフォアハンドもときどき見られます。もうサーフェスがスローだからとか、練習不足とか言ってられません。ここでしっかりとふんどしを絞め直さなければ、マリーには勝てません。マリーとの対戦成績は2勝3敗で負けています。ここはぜひフェデラーにモチヴェイションを沸騰させて、リヴェンジを実現させてほしいところです。
フェデラーが病気だったことが分かりました。どうりでフェデラーらしくない試合でした。あと腰の鈍痛もあるらしく、試合のないときは観光しないでホテルで休養しているとか。明日一日休みがあるので、十分休んでマリー戦に備えてほしいと思います。
フェデラーがなかなかスムーズに勝てません。今日のステパネックとの試合も、7-6(4), 6-4とスコアの上では悪くありませんが、試合の展開は首をかしげざるをえない場面がいくつもありました。
チャンスを逃してしまうフェデラー
いくらバカ打ちや、イージーミスヒットを犯していたフェデラーでも、昔はここぞというチャンスは逃しませんでした。せっかく第1セットは早くも第1ゲームでステパネックをブレークして、2-0の快調の滑り出しをみせたにもかかわらず、その後すぐにブレークバックされてしまいます。このブレークされた内容がまずい。まずフェデラーのダブルフォルトに始まって、中途半端なバックハンドのエラー、そしてフォアハンドのロング(ベースラインを超す)と立て続けにエラーがつづき、ステパネックにゲームをプレゼントしてしまったからです。
第1セットはモタモタしながらタイブレークへうつります。固くなったステパネックのエラーに助けられて、4-1とリードしたフェデラーは、最後はサーヴィスウィナー(タッチエース)とドロップショットで、3ポイント引き離して勝利を得ました。さすがタイブレークに強いフェデラーです。
しかしビッグチャンスを第2セットで逃してしまいます。
3-2でステパネックのサーヴです。40-40のデュースに持ち込んだフェデラーはステパネックのロングでアドヴァンテージに。フェデラーのブレークチャンスです。ステパネックの球がフワッと上がってきました。チャンスです。しかしフェデラーの打ったヴォレーがサイドラインを大きく超してワイドへ。あんな素人でもやらないようなバカミスをやってしまうフェデラーは愛嬌があるなんて言ってられません。これで大切なブレークチャンスを逃してしまいました。
フォーカスが途切れるフェデラー
最初に、サーヴ、FH(フォアハンド)、BH(バックハンド)でミスを犯して、しかもネットダッシュで決めなければならないヴォレーもミスってしまっては、なかなか思い切ったショットメイキングができない。大変気になるのは、ヴォレーをネットにひっかけてしまうエラーです。シモンのときもかなりやってましたが、今日よくみると、スプリットステップが十分にできていない。それに打った瞬間に動きを止めてしまうようなモーションがあって、あのスムーズなフェデラーのヴォレーが姿を消しています。今のパッシングショットは、スピンがかかっていて打つ瞬間に降下してくる球ですので、ヴォレーはむずかしいのですが、このようなむずかしいヴォレーはフェデラーは処理するのですが、問題は私でもウィナーを打てるイージーヴォレーをミスってしまうのです。もうこれは完全にフォーカス度の問題です。直ぐに気が散ってしまう傾向が特に最近目立ってきたように思います。
いろいろ不満を書いてフェデラーファンには叱られそうですが、もったいないテニスをやっています。まだ迷いがあるようなフォアハンドもときどき見られます。もうサーフェスがスローだからとか、練習不足とか言ってられません。ここでしっかりとふんどしを絞め直さなければ、マリーには勝てません。マリーとの対戦成績は2勝3敗で負けています。ここはぜひフェデラーにモチヴェイションを沸騰させて、リヴェンジを実現させてほしいところです。
フェデラーが病気だったことが分かりました。どうりでフェデラーらしくない試合でした。あと腰の鈍痛もあるらしく、試合のないときは観光しないでホテルで休養しているとか。明日一日休みがあるので、十分休んでマリー戦に備えてほしいと思います。