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世紀のエクジビション

TVのスケジュール表に出ていなかったので、諦めていましたが、テニスチャンネルで急遽放送することになり、世紀のエクジビションを観ることができました!

11月18日クアラルンプールで、待ちに待ったショーダウン オヴ チャンピオンズ(Showdown of Champions) が、ボルグ、マッケンロー、フェデラー、ブレイクの豪華メンバーを迎えて行われました。試合はいずれもそれぞれ1セットのみ。タイブレークはスーパータイブレークです。以下が試合の結果です。

ジョン・マッケンロー def ビヨン・ボルグ 7-6 (13-11)
ロジャー・フェデラー def ジェイムス・ブレイク 7-6 (10-7)
マッケンロー/ブレイク def ボルグ/フェデラー 7-5

ビヨン・ボルグを知らないテニスファンの方々へ
フェデラーナダル、錦織選手がきっかけでテニスファンになった新しいテニスファンの方々にお願いがあります。ちょっと想像を逞しくして読んでいただきたいと思います。

30年後のフェデラーナダルのリマッチを想像してください。

昨日のボルグとマッケンローのマッチが、まさに30年後のフェデラーvsナダルのリマッチに値する世紀のマッチだったとご想像ください。
特に1983年のボルグの引退以来、彼とマッケンローの試合を観る機会がなかった私にとっては、25年ぶりに観る超エキサイティングな出来事なのです。

皆さんの中で現役時代のボルグの試合を観戦した方は少ないと思います。
彼はテニス界が初めて生んだスーパースターでした。
スポーツ界から映画スターよりもクールな選手が登場したのは彼が初めてです。
ボルグの出現は衝撃的な出来事でした。
あの長髪のブロンドでトレードマークのヘッドバンドに、世界中の女性が黄色い声をあげ、あの白いテニスウェアのカーディガンが一世を風靡したのです。

世紀のライヴァル、マッケンロー(49才) vs ボルグ(52才) (昔の二人の写真) (今の二人の写真)
ボルグとマッケンローは、今のフェデラーナダルの関係に似ています。
不動の人気とトップのランキングをエンジョイしていたボルグに、突然19才の生意気な小僧が挑戦してきました。それがジョンマッケンローだったのです。
スタンフォード大学のテニスチームに属し、すでに全米学生チャンピオンに輝いていたマッケンローが、大学を中退してプロになって間もなく、初めてボルグと対戦することになったのは、ちょうど30年前の1978年のことです。
会場はボルグのホーム、ストックフォルムです。
ボルグはなんとニューヨークッ子の左利きの新人に3-6, 4-6でストレートに敗退してしまったのです。
これはショッキングな出来事でした。それ以来彼らのライヴァル関係はボルグが引退するまで続き、歴史に残る壮絶な試合が繰り広げられることになったのです。そして彼らの現役時代の対戦成績が、7勝7敗の引き分けのままボルグは現役から引退してしまったのです。

世紀のバトル
最も有名なバトルは、1980年のウィンブルドンの5セットマッチです。
4セット目のタイブレークは、20分にわたるタイブレーク(18-16)で、マッケンローが5回のマッチポイントを逃げ切りました。5セット目はタイブレークなしの2ゲーム差で勝たねばなりません。手に汗を握る死闘を展開して、8-6でボルグがついに優勝のトロフィーを勝ち得たのです。

1980 Wimbledon Borg def McEnroe: 1-6 7-5 6-3 6-7 8-6



ボルグの引退は1981年のUS Openの敗北(マッケンローに優勝を譲る)が大きな原因ともいわれ、それ以降はほとんど試合にでることがなくなってしまったボルグ。話が長くなりましたが、このような背景があってボルグvsマッケンローの試合は、いつ行われようと歴史的リマッチであり、もう興奮しない訳にはいきません。

ボルグの華麗なテニス
今年の2月に伝説の選手によるラウンドロビン大会、ブラックロック(Black Rock of Champions)で久しぶりにカムバックしたボルグは、ベルファストでマッケンローと対戦しています。7-6(3), 7-5でマッケンローに負けたものの、ボルグは立派な結果を残しました。
その後9月のルクセンブルグ、10月のブダペストでもいずれもタイブレークでボルグはマッケンローに惜敗していますが、今回はひょっとしてリベンジができるかもしれません。
引退後ときどきシニアのツアーに出ていたようですが、私には観戦する機会がありませんでした。ですからカムバック以後、初めて観るボルグのテニスに、私のエクサイト度が沸騰点に達したことはいうまでもありません。

「ごめん!どうしてもボルグを観たいの!」
夫と外食するはずだった夕食を急遽キャンセル。彼にレストランに行ってもらいテイクアウトで観戦です。

感動しました! ボルグは現代テニスの父と呼ばれるだけあって30年の年月を感じさせない新しさがあります。
当時は今まで見たこともないボルグのトップスピンテニスに人々は仰天しました。
コートのどこにでも自由自在に球を入れてしまうマジックボールに選手たちは呆然としたのです。
それに彼のフットワーク、両手バックハンド、ソフトタッチのヴォレーなど現代テニスの原点をみて、今さらながら彼の偉大さを思い知らされました。

マッケンロー辛勝
ショーダウンの試合の結果はタイブレーク。マッケンローが13-11で辛うじて勝ちましたが、なかなか見応えのある試合でした。
マッケンローはわざとラケットを投げたり、あの有名なフレーズ, “You can’t be serious!” を叫んで観客にサーヴィスたっぷりのショーマンぶりを発揮しました。会場は笑いの渦。

これだからエクジビションは止められない。

選手たちはとても楽しそうにテニスをエンジョイしています。これほどリラックスしたフェデラーは見たことがありません。マッケンローの怒鳴る演技をみてニコニコ、ブレイクのスーパーショットにポイントを取られてもニコニコ。疲れていても、このような楽しいテニスの時間が必要だから、彼は契約したのでしょう。しかし来年からは、残念ながらフェデラーのエクジビションが見れなくなります。

*明日はフェデラーvsブレイク戦とフェデラーとボルグ、ブレイクとマッケンローの夢のダブルス戦をお知らせしたいと思います。

*デ杯決勝については生観戦ができますので、TV観戦記を書こうと思っています。
投稿者 Tennisnakama  22:29 | コメント(17) | トラックバック(0)