2008年12月10日
ブルガリアの錦織
昨日あるティーンエイジ・センセーションをTVで見ることができた。スペインデ杯チームのキャプテン、サンチェスが太鼓判を押すだけ合って、彼の流れるような美しいテニスが印象的だった。 アイドルはフェデラーというだけあって、若き頃のロジャーを彷彿とさせるバックハンドはフェデラーそっくり。彼のウィンブルドンのジュニア決勝戦をご覧いただきたい。
彼の名はグリゴール・ディミトロフGrigor Dimitrov。17才。2008年のディミトロフの成績は目を見張るものがある。ウィンブルドンとUS Openのジュニアで優勝を果たし、フューチャーズでも3大会で優勝を勝ち取って堂々ジュニア世界No.1となった。いってみればブルガリアの錦織である。
(ディミトロフの写真:http://www.grigor-dimitrov.com/)
(ブルガリアのマップ)
ブルガリアの過去の男子最高ランキングはOrlin Stanoytchevの96位。もしディミトロフがボレテリに留学していればプロジェクト95が誕生していたかもしれないが、17才のディミトリフの夢ははるかに高く世界トップ10。現在バルセロナの名門アカデミー、エミリオ・サンチェスのもとでトレーニングを受けているディミトロフは、甘いマスクも手伝って、人気はブルガリアにとどまることなく、世界的に広がるのは時間の問題とされている。
ディミトロフのコーチは父親だが、サンチェス-カサール・アカデミーではアンディー・マリーをはじめ、数多くのトップ10選手を育て上げた名コーチ、 パト・アルバレスPato Alvarezがコーチングを担当している。
「ディミトロフは今までコーチをした17才の選手の中でベストプレーヤーだ」とアルバレスが太鼓判をおしているところからも、いかにディミトロフのテニスがすばらしいかがわかる。
ここで1才4ヶ月年上の錦織選手と比較してみたい。現在、錦織は18才11ヶ月。ディミトロフは17才7ヶ月。この二人の過去のランキングの歩みは以下となる。
錦織:ベストランキング63位 現在18才11ヶ月
18才0ヶ月 286位
17才6ヶ月 389位
17才0ヶ月 603位
ディミトロフ:
現在17才7ヶ月493位
17才0ヶ月:752位
ディミトロフと17才時の錦織選手との差は大差がない。問題はディミトロフが18才になったときである。錦織選手は18才でランキングが200以上もジャンプするブレークスルーの年となった。今後のディミトロフの課題は、ジュニアからシニア(英語ではATPのレベルをシニアと呼んでいる)への移行である。多くのジュニアチャンピオンがシニアレベルで消えていく厳しいプロの世界で、果たして錦織選手のように開花していくことができるか?
18才という年齢は興味深い年齢である。個人差はあるものの、肉体と精神が成熟し調和し始め、成果が出始める最初の年といえる。
明日はこの「18才」について、トップ3選手(ナダル、フェデラー、ジョコヴィッチ)のジュニア時代のランキングを比較しながら、いかに18才が彼らにとっても重要な年であったか述べてみたい。
あと3週間で19才を迎える錦織選手。世界のトップになるには、「19才」とはどんな年であらねばならないか? ネクストジェネレーションのトップランナーのマリーとデルポトロの19才のデータと比較しながら、錦織選手の19才についても言及してみたいと思っている。
帽子をかぶってない選手に注目
彼の名はグリゴール・ディミトロフGrigor Dimitrov。17才。2008年のディミトロフの成績は目を見張るものがある。ウィンブルドンとUS Openのジュニアで優勝を果たし、フューチャーズでも3大会で優勝を勝ち取って堂々ジュニア世界No.1となった。いってみればブルガリアの錦織である。
(ディミトロフの写真:http://www.grigor-dimitrov.com/)
(ブルガリアのマップ)
ブルガリアの過去の男子最高ランキングはOrlin Stanoytchevの96位。もしディミトロフがボレテリに留学していればプロジェクト95が誕生していたかもしれないが、17才のディミトリフの夢ははるかに高く世界トップ10。現在バルセロナの名門アカデミー、エミリオ・サンチェスのもとでトレーニングを受けているディミトロフは、甘いマスクも手伝って、人気はブルガリアにとどまることなく、世界的に広がるのは時間の問題とされている。
ディミトロフのコーチは父親だが、サンチェス-カサール・アカデミーではアンディー・マリーをはじめ、数多くのトップ10選手を育て上げた名コーチ、 パト・アルバレスPato Alvarezがコーチングを担当している。
「ディミトロフは今までコーチをした17才の選手の中でベストプレーヤーだ」とアルバレスが太鼓判をおしているところからも、いかにディミトロフのテニスがすばらしいかがわかる。
ここで1才4ヶ月年上の錦織選手と比較してみたい。現在、錦織は18才11ヶ月。ディミトロフは17才7ヶ月。この二人の過去のランキングの歩みは以下となる。
錦織:ベストランキング63位 現在18才11ヶ月
18才0ヶ月 286位
17才6ヶ月 389位
17才0ヶ月 603位
ディミトロフ:
現在17才7ヶ月493位
17才0ヶ月:752位
ディミトロフと17才時の錦織選手との差は大差がない。問題はディミトロフが18才になったときである。錦織選手は18才でランキングが200以上もジャンプするブレークスルーの年となった。今後のディミトロフの課題は、ジュニアからシニア(英語ではATPのレベルをシニアと呼んでいる)への移行である。多くのジュニアチャンピオンがシニアレベルで消えていく厳しいプロの世界で、果たして錦織選手のように開花していくことができるか?
18才という年齢は興味深い年齢である。個人差はあるものの、肉体と精神が成熟し調和し始め、成果が出始める最初の年といえる。
明日はこの「18才」について、トップ3選手(ナダル、フェデラー、ジョコヴィッチ)のジュニア時代のランキングを比較しながら、いかに18才が彼らにとっても重要な年であったか述べてみたい。
あと3週間で19才を迎える錦織選手。世界のトップになるには、「19才」とはどんな年であらねばならないか? ネクストジェネレーションのトップランナーのマリーとデルポトロの19才のデータと比較しながら、錦織選手の19才についても言及してみたいと思っている。