2009年02月01日
涙の決勝、感動ドラマ
ラファおめでとう! 5セットマッチ、7-5, 3-6, 7-6, 3-6, 6-2で優勝です。
解説者たちが声をそろえて叫びました。
You are superhuman!
ラファの最後まであきらめない魂と戦いぬくスピリットは、世界の人々を感動させました。不可能だという私たちの固定観念に挑戦をのぞんできたこの22才の若者は、私たちにメッセージを送りつづけます。
「絶えず向上していきたい。不可能なことはないんだよ。」
ロジャーにとっては心を引き裂かれる悲しい日となりました。
彼の涙がすべてを物語っています。どんなに残念なことだったでしょう。でもロジャーはいつまでも私達のヒーローです。あれほど世界の人々に愛され尊敬されるロジャーは永遠です。
試合後の各解説者のコメントです。
パトリックマッケンロー
「悲しいことだ。ロジャーはプレッシャーに勝てなかった。サンプラスの14のタイトルが頭を離れなかったのかもしれない。あの試合はラファがどのようにして勝ったというより、ロジャーがどのようにして負けてしまったことに驚いている。」
ギルバート
「ラファは疲れるどころかだんだん元気になってきた。ラファは絶対に諦めない。4セット目で彼のインテンシティがますます加わってきた。ロジャーはラファが諦めないので驚いてしまったようだ。22才から26才までが選手として絶頂期となるので、ラファは一体どこまで進歩していくのだろうか。末恐ろしい気がする。」
ケイヒル
「2日間で合計9時間以上も激戦をし、勝ち抜いたラファはスーパーヒューマンだ。完全に脱帽だ。」
優勝の言葉を求められたナダルは申し訳なさそうにフェデラーに向かって言いました。「今日はごめんね。でもロジャーはいつも僕のチャンピオンです。これから今年一杯幸運を祈ってます。」
何というやさしい言葉でしょう。フェデラーの涙は、無念の気持、応援してくれるファンに対しての熱い気持、モノの病気で勝てなかった辛い思い出、自分がベストの試合ができなかった口惜しさ・・・いろんな想いがロジャーの胸をかけめぐり押さえきれなかったのでしょう。私ももらい泣きをしました。
今は二人の偉大な選手が与えてくれたこの感動に少し浸っていたいと思います。
解説者たちが声をそろえて叫びました。
You are superhuman!
ラファの最後まであきらめない魂と戦いぬくスピリットは、世界の人々を感動させました。不可能だという私たちの固定観念に挑戦をのぞんできたこの22才の若者は、私たちにメッセージを送りつづけます。
「絶えず向上していきたい。不可能なことはないんだよ。」
ロジャーにとっては心を引き裂かれる悲しい日となりました。
彼の涙がすべてを物語っています。どんなに残念なことだったでしょう。でもロジャーはいつまでも私達のヒーローです。あれほど世界の人々に愛され尊敬されるロジャーは永遠です。
試合後の各解説者のコメントです。
パトリックマッケンロー
「悲しいことだ。ロジャーはプレッシャーに勝てなかった。サンプラスの14のタイトルが頭を離れなかったのかもしれない。あの試合はラファがどのようにして勝ったというより、ロジャーがどのようにして負けてしまったことに驚いている。」
ギルバート
「ラファは疲れるどころかだんだん元気になってきた。ラファは絶対に諦めない。4セット目で彼のインテンシティがますます加わってきた。ロジャーはラファが諦めないので驚いてしまったようだ。22才から26才までが選手として絶頂期となるので、ラファは一体どこまで進歩していくのだろうか。末恐ろしい気がする。」
ケイヒル
「2日間で合計9時間以上も激戦をし、勝ち抜いたラファはスーパーヒューマンだ。完全に脱帽だ。」
優勝の言葉を求められたナダルは申し訳なさそうにフェデラーに向かって言いました。「今日はごめんね。でもロジャーはいつも僕のチャンピオンです。これから今年一杯幸運を祈ってます。」
何というやさしい言葉でしょう。フェデラーの涙は、無念の気持、応援してくれるファンに対しての熱い気持、モノの病気で勝てなかった辛い思い出、自分がベストの試合ができなかった口惜しさ・・・いろんな想いがロジャーの胸をかけめぐり押さえきれなかったのでしょう。私ももらい泣きをしました。
今は二人の偉大な選手が与えてくれたこの感動に少し浸っていたいと思います。
2009年02月01日
ウィナーで強者に勝つ
本題に入る前に、一言お礼を申し上げます。
実に多くの方々から激励のコメントを受け感謝の気持で一杯です。一人一人の方にお礼のコメントを書きたいのですが、ちょっとバテてしまったものですから、それができないtennisnakamaをお許しください。
今、皆様からいただいた一つ一つのコメントの愛の重みを噛み締めています。そして声を出してその愛を表現してくださった皆様の勇気に力づけられています。これがまさにブログの醍醐味というのでしょうか。姿が見えなくても、声が聞こえなくても、心が通じ合える空間をお互いの努力で作り上げていくすばらしさ。それはたとえブログという空間であっても、パワフルな力を持つ現実の世界なのだということを知りました。そしてそのパワフルな空間をシェアすることからくる責任を痛感しています。tennisnakamaは私の大切に育てあげようとする子供に近い気持です。でも自分一人の力では子供は育てられません。
ヒレリー・クリントンの有名な以下の言葉があります。
It takes a village to raise a child.
私も彼女と同じような気持でおります。villageはブログコミュニティ、 childはtennisnakamaです。
tennisnakamaという子供を皆さんと育てていければと心から願ってやみません。
さて久々にテニスの話です。
「3ヶ月前のべルダスコだったら、どのボールもとれなかった!」と、解説者のギルバートは感嘆の声を上げました。No.1のナダルに、メンタルと技術の面では優るとも劣らぬべルダスコに解説者たち(ESPNはケイヒル、パトリック・マッケンロー、ギルバートが解説者。テニスチャンネルではナヴラティロヴァとギエルストブが解説者)は一堂に驚嘆しました。この驚きは世界のテニスファンに共通するものがあったと思います。
私は何度も生でべルダスコを観戦していますが、あまり印象の深い選手ではなく、プレーボーイという彼の私生活にむしろ興味が湧くくらいの選手でした。余談ですが、噂によるとイヴァノヴィッチとの恋はブリスベインで破局を迎えたとか。この影響なのか、アナちゃんは全豪では2回戦で敗退してしまいました。しかし男を上げたのはフェールです。(べルダスコの名前が長いため、フェルナンドからフェールFerと呼ばれているらしいので、これからはフェールと呼びます)どちらがフッたのか知りませんが、ふっ切れたフェールはテニスに全霊をかけることができました。ここが男と女の違いかも。フェールはすでに25才。人生では中年です。万年30番前後をウロウロしてきた典型的な2nd tier (トップ選手にはなれない選手)に何が起こったのでしょうか?
デ杯の話は有名ですね。彼は昨年のアルジェンチンとの決勝戦で、シングルスとダブルスで二勝をあげた優勝の立役者です。デ杯が決定的要因になった。ここが今日のテニスの恐ろしいところです。つまり万年30番台の選手がトップになれるかなれないかは、一言「自信」なのだということを証明しています。
未来のフォアハンドとは?
フェールの強さはなんといっても、フォアハンドです。ジャンプしながらコーナーを突くインサイドアウト(日本では逆クロス)は、ゴンザレスにも引けをとらない爆発的なパワーをもちます。よく英語ではexplosiveという言葉を使いますが、まさにフェールのフォアハンドはこの表現にふさわしいのです。今ではほとんどの選手がフォアハンドを武器としています。しかし今日のテニスはこのフォアハンドはもはや武器とはならず、勝利に不可欠なショットとなっています。コーナーを突くだけでは、シモンやナダルのような選手には通用しなくなってきているからです。それではウィナーのとれるフォアハンドとは、どのようなフォアハンドなのでしょうか。そのお手本をこの二人が見せてくれました。
(1)サーヴィスラインとベースラインの間を狙うワイドなショット。球がサイドに逃げていくのでタッチできない。
(2)球速を増す
ナダルがフォアハンドのスウィングを変えた理由は、この球のスピードです。バギーウィップ(腕を上に振り上げる)では、回転が強すぎてスピードが殺されてしまいます。スピンを押さえたフラット気味のショットが打てなければウィナーはむずかしくなってきています。今日のテニスはこの両方が打てなくてなりません。
(3)ベースラインの内側から打つ。
相手に時間の余裕を与えないためには、on-the-riseで打つ必要があります。特にウィナーを狙った場合は、ステップインして球がバウンドした直後に打つ必要があります。
この(3)では、フェルが優っていました。チャンスだと判断したときの、前進のしかたが見事です。迷わずステップインしてウィナーを狙いました。ナダルはこの点でフェデラー戦では問題が残ります。ベースラインよりも3mくらい下がっていては、どんなチャンスボールでも一歩遅れます。
ウィナー(Winner)の数
今回のフェールのテニスは究極のオフェンステニスでした。ウィナーが95です!この数は聞いたことがありません。しかしエラーが76もあります。これも記録的です。
ウィナーはリスクを追うショットで、当然エラーの危険性をともないます。ではフェールは、オーストラリアン・オープンでは、いつもこのような超オフェンスで戦ってきのたのでしょうか?
べルダスコのウィナーの数:
1回戦(対マナリノ 129位)24のウィナー
2回戦(対クレモン 89位)28のウィナー
3回戦(対ステパネック 23位)34のウィナー
R16(対マレー 4位) 51のウィナー(50のエラー)
QF(対ツォンガ 7位) 36のウィナー(40のエラー)
SF(対ナダル 1位)95のウィナー(76のエラー)
129位のマナリノ相手にはウィナーはわずか24と最小です。しかしマレー戦では51です。このウィナーの数はおもしろいことに対戦相手が強ければ強いほど多くなっています。アグレッシヴにテニスをしなければ強者には勝てない。ナダル戦においては、95もウィナーを打たなければ勝つ見込みがなかったのです。つまり打倒ナダルはこの超オフェンスのテニスにあると思います。しかし76のエラーはナダルにフリーポイントを与えすぎました。
ではナダルはどうでしょう?
52のウィナーを打ってますが、エラーはわずか25です。ここにナダルの確率のテニスがあります。
二人のメンタルは甲乙付け難い最高レベルだったと思います。特にGSの経験の少ないフェールのサーヴィス力はメンタルの賜物でした。ここぞという肝心のポイントをエースで押さえられるメンタルパワーは見事と言わざるを得ません。
フェールびいきのコメントが続いていますが、それはナダルはすでにNo.1の地位を確保しているチャンピオンですので、期待度が違います。ナダルにはそれが出来て当然という前提があるからです。
ナダルの進化のなかで、いろいろ進歩がみられましたが、際立った進歩は、サーヴと片手バックハンドです。毎日サーヴの練習に多くの時間を費やしたと聞くだけに、そのヴァラエティーと回転、スピードに威力が増してきました。フェール戦では12本もエースを打っています。今までのナダルはせいぜい45本でしたので大変な進歩です。
ネットすれすれに入ってくる片手バックハンドのスライスは、バウンド後は地面を低空飛行し、フェールを悩ませました。このスライスは今やナダルの武器となりました。ロディックも盛んに使っていましたが、フェデラーに匹敵するナダルのスライスが、決勝でどのような効果を現すか見所の一つとなります。
フェデラーvsナダル戦の予想
ここでナダルファンには申し訳ないのですが、フェデラー戦は二つの点でナダルが劣勢とみます。一つは言うまでもなく疲労です。もう一つは、彼のディフェンスプレーです。ポジションがベースラインから下がってしまっています。フェデラーは、ナダルをディフェンスにとどめておくために、オーヴァーヒットを恐れずディープな球を打ってくると予想されます。そしてon-the-riseの打ってくるアグレッシヴなフェデラーの攻撃に対抗するには、このポジションではフェデラーの思う壷となります。ナダルに必要なのはフェールがとったアグレッシヴテニスです。ナダルの強みはショットの確実性ですので、自信をもって失敗を恐れず、ウィナーをねらったオフェンステニスならフェデラーに勝てるかもしれません。
それでは朝の3時半から始まるフェデラーvsナダルに向けて頑張ります。その決勝の後はスーパーボウルのパーティが待っています。果たしてこの二つをこなす体力がありますかどうか。
実に多くの方々から激励のコメントを受け感謝の気持で一杯です。一人一人の方にお礼のコメントを書きたいのですが、ちょっとバテてしまったものですから、それができないtennisnakamaをお許しください。
今、皆様からいただいた一つ一つのコメントの愛の重みを噛み締めています。そして声を出してその愛を表現してくださった皆様の勇気に力づけられています。これがまさにブログの醍醐味というのでしょうか。姿が見えなくても、声が聞こえなくても、心が通じ合える空間をお互いの努力で作り上げていくすばらしさ。それはたとえブログという空間であっても、パワフルな力を持つ現実の世界なのだということを知りました。そしてそのパワフルな空間をシェアすることからくる責任を痛感しています。tennisnakamaは私の大切に育てあげようとする子供に近い気持です。でも自分一人の力では子供は育てられません。
ヒレリー・クリントンの有名な以下の言葉があります。
It takes a village to raise a child.
私も彼女と同じような気持でおります。villageはブログコミュニティ、 childはtennisnakamaです。
tennisnakamaという子供を皆さんと育てていければと心から願ってやみません。
さて久々にテニスの話です。
「3ヶ月前のべルダスコだったら、どのボールもとれなかった!」と、解説者のギルバートは感嘆の声を上げました。No.1のナダルに、メンタルと技術の面では優るとも劣らぬべルダスコに解説者たち(ESPNはケイヒル、パトリック・マッケンロー、ギルバートが解説者。テニスチャンネルではナヴラティロヴァとギエルストブが解説者)は一堂に驚嘆しました。この驚きは世界のテニスファンに共通するものがあったと思います。
私は何度も生でべルダスコを観戦していますが、あまり印象の深い選手ではなく、プレーボーイという彼の私生活にむしろ興味が湧くくらいの選手でした。余談ですが、噂によるとイヴァノヴィッチとの恋はブリスベインで破局を迎えたとか。この影響なのか、アナちゃんは全豪では2回戦で敗退してしまいました。しかし男を上げたのはフェールです。(べルダスコの名前が長いため、フェルナンドからフェールFerと呼ばれているらしいので、これからはフェールと呼びます)どちらがフッたのか知りませんが、ふっ切れたフェールはテニスに全霊をかけることができました。ここが男と女の違いかも。フェールはすでに25才。人生では中年です。万年30番前後をウロウロしてきた典型的な2nd tier (トップ選手にはなれない選手)に何が起こったのでしょうか?
デ杯の話は有名ですね。彼は昨年のアルジェンチンとの決勝戦で、シングルスとダブルスで二勝をあげた優勝の立役者です。デ杯が決定的要因になった。ここが今日のテニスの恐ろしいところです。つまり万年30番台の選手がトップになれるかなれないかは、一言「自信」なのだということを証明しています。
未来のフォアハンドとは?
フェールの強さはなんといっても、フォアハンドです。ジャンプしながらコーナーを突くインサイドアウト(日本では逆クロス)は、ゴンザレスにも引けをとらない爆発的なパワーをもちます。よく英語ではexplosiveという言葉を使いますが、まさにフェールのフォアハンドはこの表現にふさわしいのです。今ではほとんどの選手がフォアハンドを武器としています。しかし今日のテニスはこのフォアハンドはもはや武器とはならず、勝利に不可欠なショットとなっています。コーナーを突くだけでは、シモンやナダルのような選手には通用しなくなってきているからです。それではウィナーのとれるフォアハンドとは、どのようなフォアハンドなのでしょうか。そのお手本をこの二人が見せてくれました。
(1)サーヴィスラインとベースラインの間を狙うワイドなショット。球がサイドに逃げていくのでタッチできない。
(2)球速を増す
ナダルがフォアハンドのスウィングを変えた理由は、この球のスピードです。バギーウィップ(腕を上に振り上げる)では、回転が強すぎてスピードが殺されてしまいます。スピンを押さえたフラット気味のショットが打てなければウィナーはむずかしくなってきています。今日のテニスはこの両方が打てなくてなりません。
(3)ベースラインの内側から打つ。
相手に時間の余裕を与えないためには、on-the-riseで打つ必要があります。特にウィナーを狙った場合は、ステップインして球がバウンドした直後に打つ必要があります。
この(3)では、フェルが優っていました。チャンスだと判断したときの、前進のしかたが見事です。迷わずステップインしてウィナーを狙いました。ナダルはこの点でフェデラー戦では問題が残ります。ベースラインよりも3mくらい下がっていては、どんなチャンスボールでも一歩遅れます。
ウィナー(Winner)の数
今回のフェールのテニスは究極のオフェンステニスでした。ウィナーが95です!この数は聞いたことがありません。しかしエラーが76もあります。これも記録的です。
ウィナーはリスクを追うショットで、当然エラーの危険性をともないます。ではフェールは、オーストラリアン・オープンでは、いつもこのような超オフェンスで戦ってきのたのでしょうか?
べルダスコのウィナーの数:
1回戦(対マナリノ 129位)24のウィナー
2回戦(対クレモン 89位)28のウィナー
3回戦(対ステパネック 23位)34のウィナー
R16(対マレー 4位) 51のウィナー(50のエラー)
QF(対ツォンガ 7位) 36のウィナー(40のエラー)
SF(対ナダル 1位)95のウィナー(76のエラー)
129位のマナリノ相手にはウィナーはわずか24と最小です。しかしマレー戦では51です。このウィナーの数はおもしろいことに対戦相手が強ければ強いほど多くなっています。アグレッシヴにテニスをしなければ強者には勝てない。ナダル戦においては、95もウィナーを打たなければ勝つ見込みがなかったのです。つまり打倒ナダルはこの超オフェンスのテニスにあると思います。しかし76のエラーはナダルにフリーポイントを与えすぎました。
ではナダルはどうでしょう?
52のウィナーを打ってますが、エラーはわずか25です。ここにナダルの確率のテニスがあります。
二人のメンタルは甲乙付け難い最高レベルだったと思います。特にGSの経験の少ないフェールのサーヴィス力はメンタルの賜物でした。ここぞという肝心のポイントをエースで押さえられるメンタルパワーは見事と言わざるを得ません。
フェールびいきのコメントが続いていますが、それはナダルはすでにNo.1の地位を確保しているチャンピオンですので、期待度が違います。ナダルにはそれが出来て当然という前提があるからです。
ナダルの進化のなかで、いろいろ進歩がみられましたが、際立った進歩は、サーヴと片手バックハンドです。毎日サーヴの練習に多くの時間を費やしたと聞くだけに、そのヴァラエティーと回転、スピードに威力が増してきました。フェール戦では12本もエースを打っています。今までのナダルはせいぜい45本でしたので大変な進歩です。
ネットすれすれに入ってくる片手バックハンドのスライスは、バウンド後は地面を低空飛行し、フェールを悩ませました。このスライスは今やナダルの武器となりました。ロディックも盛んに使っていましたが、フェデラーに匹敵するナダルのスライスが、決勝でどのような効果を現すか見所の一つとなります。
フェデラーvsナダル戦の予想
ここでナダルファンには申し訳ないのですが、フェデラー戦は二つの点でナダルが劣勢とみます。一つは言うまでもなく疲労です。もう一つは、彼のディフェンスプレーです。ポジションがベースラインから下がってしまっています。フェデラーは、ナダルをディフェンスにとどめておくために、オーヴァーヒットを恐れずディープな球を打ってくると予想されます。そしてon-the-riseの打ってくるアグレッシヴなフェデラーの攻撃に対抗するには、このポジションではフェデラーの思う壷となります。ナダルに必要なのはフェールがとったアグレッシヴテニスです。ナダルの強みはショットの確実性ですので、自信をもって失敗を恐れず、ウィナーをねらったオフェンステニスならフェデラーに勝てるかもしれません。
それでは朝の3時半から始まるフェデラーvsナダルに向けて頑張ります。その決勝の後はスーパーボウルのパーティが待っています。果たしてこの二つをこなす体力がありますかどうか。