2009年05月03日
傷ついた王者
後30分でナダルvsジョコヴィッチのローマ決勝が始まります。
この二人の対戦はある程度予期された顔合わせですが、それにしてもナダルはますます強くなりました。ときどき彼らしからぬミスをするのをみて、人間味を感じてホッとすることがありますが、ゴンザレスとの準決勝は試合が一方的で、最後は居眠りをしてしまいました。今日の決勝はジョコヴィッチに頑張ってもらって、スリルのあるゲーム展開をしてほしいものです。それでないと毎週同じようなメンバーでは退屈してしまいます。
Djokovic def Federer: 4-6, 6-3, 6-3
最近フェデラーが早く姿を消してしまうので、トーナメントも寂しくなりました。ジョコヴィッチとの準決勝をみても、第1セットの勢いを維持しつづけることができず、ガタガタと崩れていったフェデラーに、彼のもろさを隠しきれませんでした。
「いろいろブレークする機会があった。普段の僕ならその機会を逃してしまうような試合はやらないのに。」
第2セットから降り出した雨が試合を流れを変えたともいえますが、雨で試合が中断しなくても、ジョコヴィッチは自力で流れを変えることができたと思います。フェデラー自身がそれを認めたコメントに、フェデラーの傷が思った以上に深いことを感じました。
「僕はとてもよくプレーできていた。サーヴも必要なときは彼(ジョコヴィッチ)にプレッシャーを与えることもできた。あの雨の試合中断は、彼にとっては流れを変えるパーフェクトな瞬間だった。でも雨が降らなくても僕は負けていたかもしれないけれど。」
最近のフェデラーをみていると、ガラスのように壊れやすくなってしまったもろさを感じます。もろさの奥に、「メンタルの問題」「コーチが必要」と簡単に片付けられない問題の深さ、つまり「自分に対しての疑いの心」を感じるのです。
そのようなフェデラーをみると、ひょっとしてイチローではありませんが「心が折れてしまった」のでは?と思ってしまうのです。
折れそうになった王者が見事なカムバックをみせてくれたのは、アガシとサンプラスです。アガシの141位から1位へのカムバック。2年間のスランプの末、獲得したサンプラスの14個目のGSタイトル。フェデラーも出来ると信じます。
現に技術的なことを言えば、ショットがはるかに安定してきましたし、特にフォアのインサイドアウトでウィナーがとれてきています。フットワークはフォア側に少し問題がありますが、これもトレーニングでもっと軽やかに動けるはず。
自分が不利になってくると、しのびよる「もう僕は駄目かもしれない」という疑問をまず払拭しなくてはなりません。折れそうになる心を支えるのは心身のトレーニングによる「自己に対する自信」なのですから。
「 腰を痛めたことが原因かもしれないけれど、今はサーヴが思ったところへ打てていない。このサーヴの問題はパリまでに(全仏オープン)何とかフィックスしなければ・・・今の僕にはクレーでやらなければならないことがいろいろある。」
フェデラーが最も手に入れたいものは、ローランギャロスのタイトルです。今となっては実現の可能性が薄いゴールとなってしまいましたが、彼の挑戦への決意は変わりません。折れた骨はさらに強靭になるように、折れてしまった心もさらに強靭になれるはず。もうこれで「めそめそフェデラー」にお別れです。
この二人の対戦はある程度予期された顔合わせですが、それにしてもナダルはますます強くなりました。ときどき彼らしからぬミスをするのをみて、人間味を感じてホッとすることがありますが、ゴンザレスとの準決勝は試合が一方的で、最後は居眠りをしてしまいました。今日の決勝はジョコヴィッチに頑張ってもらって、スリルのあるゲーム展開をしてほしいものです。それでないと毎週同じようなメンバーでは退屈してしまいます。
Djokovic def Federer
Djokovic def Federer: 4-6, 6-3, 6-3
最近フェデラーが早く姿を消してしまうので、トーナメントも寂しくなりました。ジョコヴィッチとの準決勝をみても、第1セットの勢いを維持しつづけることができず、ガタガタと崩れていったフェデラーに、彼のもろさを隠しきれませんでした。
「いろいろブレークする機会があった。普段の僕ならその機会を逃してしまうような試合はやらないのに。」
第2セットから降り出した雨が試合を流れを変えたともいえますが、雨で試合が中断しなくても、ジョコヴィッチは自力で流れを変えることができたと思います。フェデラー自身がそれを認めたコメントに、フェデラーの傷が思った以上に深いことを感じました。
「僕はとてもよくプレーできていた。サーヴも必要なときは彼(ジョコヴィッチ)にプレッシャーを与えることもできた。あの雨の試合中断は、彼にとっては流れを変えるパーフェクトな瞬間だった。でも雨が降らなくても僕は負けていたかもしれないけれど。」
最近のフェデラーをみていると、ガラスのように壊れやすくなってしまったもろさを感じます。もろさの奥に、「メンタルの問題」「コーチが必要」と簡単に片付けられない問題の深さ、つまり「自分に対しての疑いの心」を感じるのです。
そのようなフェデラーをみると、ひょっとしてイチローではありませんが「心が折れてしまった」のでは?と思ってしまうのです。
折れそうになった王者が見事なカムバックをみせてくれたのは、アガシとサンプラスです。アガシの141位から1位へのカムバック。2年間のスランプの末、獲得したサンプラスの14個目のGSタイトル。フェデラーも出来ると信じます。
現に技術的なことを言えば、ショットがはるかに安定してきましたし、特にフォアのインサイドアウトでウィナーがとれてきています。フットワークはフォア側に少し問題がありますが、これもトレーニングでもっと軽やかに動けるはず。
自分が不利になってくると、しのびよる「もう僕は駄目かもしれない」という疑問をまず払拭しなくてはなりません。折れそうになる心を支えるのは心身のトレーニングによる「自己に対する自信」なのですから。
「 腰を痛めたことが原因かもしれないけれど、今はサーヴが思ったところへ打てていない。このサーヴの問題はパリまでに(全仏オープン)何とかフィックスしなければ・・・今の僕にはクレーでやらなければならないことがいろいろある。」
フェデラーが最も手に入れたいものは、ローランギャロスのタイトルです。今となっては実現の可能性が薄いゴールとなってしまいましたが、彼の挑戦への決意は変わりません。折れた骨はさらに強靭になるように、折れてしまった心もさらに強靭になれるはず。もうこれで「めそめそフェデラー」にお別れです。