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今アメリカは真っ二つ

今日はセンセーションを起こした主人公第2弾です。

テレビドラマは観ないのですが、最近欠かさず観ている番組があります。毎週火曜日が待ち遠しくてたまりません。それはあの世界的に有名なAmerican Idol(AI)が火曜日の夜8時から放送されるからです。AIはアメリカで最高の視聴率を誇り、毎週約2500万人がフォローしています。私は今までAIにあまり関心がなかったのですが、今年はある青年がオーディションに登場して以来、完全に彼の虜になってしまいました。ついにブログのプロフィールの写真まで、愛猫のモモちゃんから彼の写真に取り替えてしまいました。(モモちゃんごめんね)彼が優勝するまでブログに掲げて応援です。

毎年アメリカンアイドル AI の栄冠をめざして、何万人という若者が全米から集まってきます。数ヶ月にわたるオーディションと人気投票で最後に勝ち残った若者に、アメリカンアイドルの栄誉が与えられるわけですが、今年で8年目を迎えるAIから多くのスターが誕生しました。コンテストの途中で消えてしまっても、ジェニファー・ハドソンのように、映画『ドリームガールズ』でアカデミー助演賞を受賞するなど、挑戦者には幅ひろく活躍する機会が与えられてきました。

さてAIの中ですでにセンセーションを起こしている青年がいます。彼の名はアダム・ランバートAdam Lambert。27歳。魅力的なマスク。卓越した歌唱力。シアターを圧倒するパーフォーマンス。限界に挑戦する創造性。スーパースターに必要なすべての要素を持ったアダムの登場は、まさに長い間音楽界が待ちこがれていたスターの誕生だったのです。 ではセンセーションの張本人、アダムの声をまず聞いてください。

ミュージカル Brigadoonから





次は最新の5月5日のパーフォーマンス、レッド・ツェッペリンのWhole Lotta Loveを歌ったアダムです。



この二つのビデオが示すように、クラシックからハードロックまで、アダムの驚異的なレパートリーの広さに驚嘆してしまいます。AIのビデオをご覧にいただければ、審査員一同が絶賛するように、アダムの才能がいかに人並みはずれたものであるかが分かっていただけたと思います。女性審査員が”You are Rock God!”と叫びました。

クリスタルのような澄み切った声。パーフェクトピッチで絶唱するアダム。化粧をするアダム。プレスリーを彷彿させるカリスマ性。セクシーで野性的。毎週ジャンルが変わるごとに、カメレオンのように変化していくアダム。来週はどんなアダムが観られるか? プロのアーチストが絶賛してやまないこの青年のYouTubeのビデオは数百万ヒットを超し、世界にアダム旋風が吹き荒れています。

アダムはプリンスのようにアイライナーをして登場することが多く、そのために「ガイライナー」という造語が誕生しました。女性がするのがeyeliner。男性 guyが目にアイラインを入れるのがguylinerです。ガイライナーをして登場するアダムを観て、彼はゲイであるに違いないとの噂が流れました。しかし男性とキスをしている写真がインターネットで出回って以来、「アダムはゲイ」のレッテルが定着してしまいました。

AIは人気投票で決まるコンテストですので、大衆の支持が得られなければ生き残ることができません。しかしゲイはクリスチャンの社会では受け入れられないのです。キリスト教では同性愛は罪悪とされ、死後は地獄へ真っ逆さま。あの自由を謳歌するアメリカがと、意外に思われる方も多いと思いますが、性に対する考え方は保守的で、ゲイであることは決定的なマイナスの要因なのです。

しかもライバルのダニー・ゴーキーは、キリスト教会のミュージックディレクターです。こうなるとますますキリスト信者が団結をして、ゲイのアダムを落とすためにゴーキーを応援し始めました。

アメリカはクリスチャンの国です。ブッシュが2期大統領に選ばれたのも、キリスト信者の票が大きく影響したことを忘れてはなりません。そしてブッシュの再選で宗教を選んだアメリカは、世界にすっかり評判を落としてしまいました。しかしアダムの登場でアメリカはふたたびこの選択を迫られることになったのです。ブッシュは政治とイデオロギーの戦いでした。アダムはアートとイデオロギーの戦いなのです。

「アメリカがゲイを選ぶことができるのか?」何度もメディアのヘッドラインはアメリカに呼びかけます。

エルヴィス・プレスリー、ミック・ジャガー、マイケル・ジャクソンに匹敵する未来のメガスターの誕生を、アメリカはゲイであるという理由で否定しまうのか? 

思想や宗教のバウンダリーを超えて、自己を自由に表現するのがアートです。「僕は投票のために歌ってはいない。できるだけ自分に忠実でありたいんだ。この僕の自己表現が嫌いな人もいると思うし、好き人もいると思う。それでいいと思う。」私がアダムを敬愛するのは、リスクを恐れず絶えず挑戦していく姿勢です。 

今年は絶対不可能と信じられてきた黒人の大統領が誕生しました。偏見とイデオロギーを超えた選択ができることをアメリカは世界に実証してみせました。

Yes, we can!と訴え続けてきたオバマの声が聞こえてくるようです。アダムのスタイルの好き嫌いの問題とは別に、アメリカは稀にみる天才を認めることができるのか?

昨日は6500万の投票でアダムが最後の3人の中に選ばれました。アメリカよ、地獄を恐れるな! 

You can show to the world, "Yes, we can!"




ここからはテニスの話です。

来週からマドリッドでマスターズが開催されますが、今週はヨーロッパの3カ所で250ポイントの中堅クラスのトーナメントが開かれています。その中間報告です。

ポルトガルのエストリル大会
シモン(8位):
第1シードで出場して1回戦を突破。今日の2回戦はフォグニーニと対戦です。

フェレール(14位):
2回戦で同じスペイン人の69位のエルナンデスに2-6, 4-6で破れてしまいまし
た。

フィッシュ(24位):
アメリカ人はクレーに弱いという定評をくつがえそうと2回戦クリア。準々決勝はいよいよダヴィデンコです。

ブレイク(16位):
ただ今ブレイクが2回戦に勝ちいよいよ準々決勝が決まりました。対戦相手はモナコかセラとなります。 

ミュンヘン大会
これはかなりマイナーな試合で、シリッチとマテューが準々決勝に進出です。

セルビアオープン
ジョコヴィッチ一家が権利がわたったセルビアで初めて開催されるATP Worldtour のトーナメントです。

ジョコヴィッチ(3位):
当然自分が開催するのですから出場します。雨が降って開催が遅れてしまいましたが、初戦はジョコヴィッチは同国のティプサレヴィッチに2セット目をとられ、一瞬ヒヤッとさせましたが、3セット目は6-0で問題なく勝利。2回戦は同じくセルビアのトロイッキと対戦になります。

リュービチッチ、カーロヴィッチはこれから2回戦です。



投稿者 Tennisnakama  22:29 | コメント(15) | トラックバック(0)