2009年06月08日
Sweet Victory:フェデラー優勝!
Congratulations Roger!
Federer def Soderling: 6-1, 7-6(1), 6-4
フェデラーの全仏オープンの歴史的瞬間を目撃できた私たちは幸せでした。
ソダリングにリズムを与えず、ロジャー・フェデラーは王者の貫禄をみせて、堂々フレンチオープンのタイトルを獲得しました。しかもこのタイトルはキャリア・グランドスラム(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の4つのタイトルをとる)で且つ、サンプラスの14GSタイトルと並ぶ偉業です。
ボルグ、サンプラス、フェデラーの中で誰がGOATか? 今までさかんに議論されてきましたが、今日のフェデラーの優勝で、マッケンローが会場のファンに向かって宣言しました。「Roger, you’re the GOAT !」GOATとはGreatest Of All Time。「ロジャー、君はテニス史上で最も偉大な選手となった!」
スイスの国歌を聞きながら、フェデラーの目から大粒の涙がこぼれおちました。勝利のスウィートな涙は、ウィンブルドン、オーストラリアンオープンで見せた悔し涙と違って、快くロジャーの頬を流れ落ちていきます。スウィートヴィクトリー。モノの病気以来、もうフェデラーはカムバックできないかもしれないとまで言われつづけた辛い年月に、嵐のような会場の拍手とともに別れをつげたのです。
「第3セット目は本当に緊張してしまった。特に最後のゲーム(5-4:フェデラーのサーヴィスゲーム)では、勝利を直前にしたときはものすごくむずかしかった。お願いだから僕のサーヴが全部入って、ソダリングが4つともエラーをしてくれって・・・もう感情がこみあげてきてプレーができないくらいだった。」
「僕の小さいときの夢はウィンブルドンで優勝することだった。でもそれが1回だけでなく5回も優勝することができたんだ。でもフレンチオープンは僕にとってはいろんな意味でとてもやり辛かった。サーフェスの問題やセンターコートが広すぎることなど、なかなか慣れることができなかった。でもそのフレンチもこうやって手にいれることができた。長い道のりだったけど、だから今の僕は信じられないくらい嬉しくて幸せなんだ!」
雨が激しく降り始めました。でもロジャーは受賞式のあとも会場を去ろうとしません。 ボールボーイやボランティアのスタッフと記念撮影に応じながら喜びを分かち合うロジャー。晴れ晴れとしたさわやかな笑顔です。
びしょびしょになった髪を幾度もかきあげながら、会場に高くあげられたスイスの国旗を見上げたフェデラーの目にはもう涙のあとはありません。
GOATと呼ばれる史上で最も偉大な選手になった勝者が見せる、尊厳と自信に満ちた王者の光を、私たちはフェデラーの目に垣間見たのです。
ロジャー! あなたはすばらしい! We’re proud of you!