tennis365.net テニス365ブログ 新着記事を読む ]    [ テニス365 ホームショッピングニュースログイン ]

Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

Tennisnakama 
最近の記事
さようなら!
12/30 21:24
伝説のパトリック・ラ…
12/28 01:07
伝説のパトリック・ラ…
12/27 01:46
チーズフォンデュをビ…
12/26 08:02
伝説のパトリック・ラ…
12/25 00:16
最新フェデラー・ファ…
12/23 11:27
セントラルパークの雪…
12/22 23:42
エナンがWCでシドニ…
12/21 23:54
ドローの仕組み
12/21 03:10
タイガーvsピューマ…
12/19 01:46
フェデラーもちょっと…
12/16 22:45
フェデラーのスイスで…
12/15 11:28
サフィンが語るサフィ…
12/11 11:37
サフィン「僕は奇跡だ…
12/10 10:21
さよならサフィン
12/08 01:45
カテゴリ別アーカイブ
このブログサービスは「テニス365 テニスブログ」で運営しています。テニス365会員なら無料でご利用・作成いただけます。






錦織圭公式サイトに一言

(改訂版)
私のこの記事の意図は、英文のプレスリリースを翻訳して皆様に理解していただくことにあります。

昨日のこの記事の中で、内容の違う英日の発表に対しての私の感想をのべましたが、この部分を削除することにいたしました。その理由は、私の感想を書けば冷静な判断を読者の方々ができなくなるからです。

削除した私の感想は、フェイスブックに掲載しております。
http://facebook.com/
User nameはTennis Nakamaです。

この記事の目的は、英日のプレスリリースの違いを問題化することではありません。今後のよりよい公式サイトの発展のために、もし英日の内容がことなれば、「日本語ヴァージョンは英語ヴァージョンの翻訳ではない」の一言の注釈を加えていただきたい、そうすれば混乱や疑問を生まなくても済むということを指摘したかったからです。



今回の錦織選手のUS Open欠場のニュースはやはりとても残念なニュースでした。

そしてさらに残念だったことは、この重大なニュースが錦織選手の公式サイトに一番最後に発表されたことです。

そして最も残念だったことは、日本語の報告は、オリジナルのIMG報告とは、かなり違った内容の報告となっていて誤解を生んでしまっていることです。

まず欠場の情報をタイムラインで説明します。

8月10日夜6時(NY時間)
AP(ニュースサーヴィス)の錦織選手のUS Open欠場のニュースを、ESPNがオンラインニュースに流す。

8月10日夜8時(NY時間)
(私)TwitterでこのESPNのニュースを知り、慌てて錦織選手の公式サイトを開いてみるが、何の情報も得られず。いろいろサーチしてみたが、日本のメディアにはまだどこも掲載されていないことがわかる。

8月10日夜10時(NY時間)
(私)2時間後に『 錦織選手 US Openを断念!』のタイトルでブログを更新。

8月11日夜12時(NY時間)
(私)記事の更新後一日経って、マネージャーのオリヴァーからプレスリリース(公式サイトに掲載された英語版)をメールでもらう。

8月11日夜12時(NY時間)(日本時間12日午後1時)
錦織選手の公式サイトに以下のプレスリリースの翻訳が掲載される。
http://blog.keinishikori.com/

公式サイトに掲載されている報告をそのままブログに掲載しましたが、コメントに英文と和文の内容が違うというご指摘をいただきました。

私はそこまでチェックをしていなかったので、慌ててオリジナルの英文を読んでみて唖然としたのです。ちょっとした誤訳やニュアンスの違いなどについてはつべこべ言う気持ちはさらさらありませんが、この翻訳は全く違った内容になっています。

もし日本サイドで独自の報告書が作られたとしたら、フロリダのIMGの報告ではないことを明記するべきです。

公式サイトにも、幾人かの方が日英の両方を読んでおかしいのではないかと指摘されています。

そこで私の拙い翻訳ですが、オリジナルの報告を訳してみましたので、比較していただきたいと思います。まずは公式サイトの翻訳から:

錦織圭の公式サイト
【from IMG】錦織圭選手の現状報告
錦織圭は、全仏オープンの欠場後、ニューヨークのアルチェック医師のもとで行ったMRI検査の結果、「右肘の疲労骨折」との診断を受け、右肘の完治に向けてリハビリを続けておりました。しかし、どうしても右肘の痛みが取れなかったため、その痛みの原因を特定すべく、日大病院において、8月7日に内視鏡検査を実施いたしました。
その結果、MRI検査では発見できなかった小さな間接軟骨の損傷(右肘後方関節軟骨損傷)とそれに伴う滑膜の炎症(慢性滑膜炎)が認められ、即座に炎症を起こしている滑膜の切除と軟骨の損傷部分の処置を行いました。そのため、軟骨の損傷部分に繊維軟骨が新しく作られ、痛みなくラケットを振ることができるようになるには、さらに6-8週間程度のリハビリ期間が必要になります。
したがって、現時点で全米オープンへの出場は断念せざるを得なくなりましたので、ご報告させていただきます。今後は、右肘の回復具合を見ながら、できる限り早い復帰に向けて、日本においてリハビリを継続していく予定です。

IMGからのオリジナルの報告
http://blog.keinishikori.com/en/

Update Regarding Elbow Injury Kei
BRADENTON, Florida, August 11, 2009 - After withdrawing from the French Open in May, IMG client Kei Nishikori and his team visited Dr. Altchek, one of the leading arm specialists in the world, who diagnosed him with a minor stress fracture in his elbow that required extensive rest and therapy.

The pain in the elbow, however, continued to exist. As a result, Dr. Altchek and Dr. Saito from the Nihon University Hospital in Tokyo, who is Kei's doctor in Japan, decided the best option for Kei was to undergo a small microscopic surgery to remove a minor bone spur. Dr. Saito performed the procedure in Tokyo last week, and Kei is expected to be back on the court and start practice in about 4-6 weeks.

Kei will continue his rehabilitation process under the guidance of Dr. Saito and his team in Tokyo, and return to the IMG/Nick Bollettieri Tennis Academy in Florida once he is ready to start hitting tennis balls. In Florida, Kei will continue his rehab at Bollettieri Sports Medicine.

Kei will not participate in the upcoming US Open at the end of this month. IMG is currently finalizing Kei's protected ranking with the ATP, which will enable Kei to participate in most of the big tournaments in the first half of 2010.

tennisnakamaの翻訳公式サイトでは省略されてしまっている文章を赤字にしました。

BRADENTON, Florida 2009年8月11日
【from IMG】錦織圭の肘の怪我の近況報告
5月のフレンチ・オープンの欠場の後、IMGのクライアントである錦織圭と彼のチームは、その分野では世界の指導的な専門医であるアルチェック医師を訪れ、マイナーな肘の疲労骨折があることがわかりました。そのためかなりの期間の休養とセラピーが必要であるとの診断を受けました。

肘の痛みが続いた結果、アルチェック医師と圭の日本の担当医である日大の斉藤医師は,bone spur を取り除くマイナーな microscopic の手術を行うことがベストなオプションであるという決断にいたりました。
斉藤医師は先週東京にて手術を行い、圭は4-6週間後にコートに戻ってプラクティスができる見通しです。

圭はしばらく東京で斉藤医師と彼のチームのもとでリハビリを行った後、フロリダの IMG/ニックボレテリ・テニスアカデミーに戻り、彼がテニスができる状態に回復すれば、ボールを打ち始める予定です。フロリダでは、ボレテリ・スポーツメディシンでリハビリを続けます。

今月末から始まるUS Openに、圭は参加しないことになりました。 現在IMGはATPと圭のプロテクティッド・ランキング Protected Rankingの適応について最終のつめを行っています。このプロテクティッド・ランキングが適応されますと、圭は2010年の前半のほとんどの大きなトーナメントの出場が可能となります。

・・・・・・・・・・・・・・

せっかく圭くんがエンジョイし、ファンとの絆も深くなった公式サイトですが、このように情報に大きな違いがでてきますと、サイトの信用性にダメージを与えてしまいます。圭くんの熱狂的なファンは心から彼のことを心配しています。彼のCMの情報も大切でしょうが、一番大切な情報は、彼の心身の健康に関する情報です。プロスポーツはファンがあってこそ成り立つ商売。ファンのためにも正確な情報を提供していただきたいと思います。

(追記)
不思議に思うのは、重要なプロテクティッド・ランキングの話は省略しても、公式サイトには実に詳しく圭くんの症状が書かれていることです。選手の怪我や病状はプレイベートなことなので、普通は詳しくは公表しません。オリジナルの英文程度の説明で十分だと思うのですが。

投稿者 Tennisnakama  13:37 | コメント(15) | トラックバック(0)