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US Openのシード選手たち

US Open 2009のシードが発表になりました。

このシード順位は今週8月24日付けのランキングの順位と同じです。グランドスラムのシード選手は32名まで。なぜ32かといいますと、グランドスラムは128選手が参加しますので、ドローに不公平が生じないように選手を振り分けるために、32のグループで構成されています。1グループは4名でその核をなすのがシード選手です。これによって2回戦まではシード選手同士の対決はさけられることになり、順調にいけばトップ32選手が3回戦まで残れることになります。今年のUS Openのシードは、ナルバンディアンを除くトップ32名が参加するという密度の濃いトーナメントとなりました。

このシード問題を述べる前に、まず昨年のUS Openの結果のおさらいです。

2008年Federer優勝 
決勝:
フェデラー def マレー

SF:
フェデラー def ジョコヴィッチ
マレー def ナダル

QF:
フェデラー def ミュラー
ジョコヴィッチ def ロディック
ナダル def フィッシュ
マレー def デルポトロ

昨年はシード8の選手の中で、フェレールとナルバンディアンが3Roundで敗退、ダヴィデンコが4 Roundで敗退してしまい、ミュラー、フィッシュ、デルポトロがQFに進出しました。

今年はフェデラー、マレー、ナダル、ジョコヴィッチ、ロディック、デルポトロ、ツォンガ、ダヴィデンコがベスト8ですが、さてこの中でQFに残れるのはどの選手なのか?

サーフェスの速さが影響してきますので、シンシナティについで速いUS Openは、まさにフェデラーが得意とするサーフェスです。この中で最も危ぶまれるのはツォンガです。過去2トーナメントともR32止まりで今回も未知数。次はダヴィデンコ。今ニューヘイヴンで勝ち進んでいますので、優勝などしてしまえば大変な体の負担になります。肝心のUS OpenではQFまでいけるエネルギーが果たして残っているかどうか。

ここでトップシード20の選手たちの一年を振り返ってみたいと思います。

2009年US Openのトップシード20です。
赤字の選手は上昇気流にのった選手たちです。
(1)フェデラー 
(2)マレー (昨年はシード6)
(3)ナダル  
(4)ジョコヴィッチ 
(5)ロディック
(6)デルポトロ (昨年はシード17)
(7)ツォンガ
(8)ダヴィデンコ
(9)シモン (昨年はシード16)
(10)べルダスコ
(11)ゴンザレス
(12)ソダリング (昨年はシード無し:ランキング34位)
(13)モンフィス (昨年はシード32)

(14)ロブレド 
(15)ステパネック
(16)チリッチ (昨年はシード30)
(17)バーディッチ
(18)フェレール 
(19)ヴァヴリンカ 
(20)ハース (昨年はシード無し:ランキング39位)

昨年のUS Open トップシード20と比べてみましょう。

(1)ナダル (SF:マレーに負ける) 
(2)フェデラー(優勝)
(3)ジョコヴィッチ(SF:フェデラに負ける) 
(4)フェレール(3Round:錦織に負ける)
(5)ダヴィデンコ(4R:ミュラーに負ける)
(6)マレー(決勝:フェデラーに負ける)
(7)ナルバンディアン(3R:モンフィスに負ける)
(8)ロディック(QF:ジョコヴィッチに負ける)
(9)ブレイク(3R:フィッシュに負ける)
(10)ヴァヴリンカ(4R:マレーに負ける)
(11)ゴンザレス(4R:ロディックに負ける)
(12)ガスケ(1R:ハースに負ける)
(13)べルダスコ(3R:アンドレーヴに負ける)
(14)カーロヴィッチ(3R:クエリーに負ける)
(15)ロブレド(4R:ジョコヴィッチに負ける)
(16)シモン(3R:デルポトロに負ける)
(17)デルポトロ(QF:マレーに負ける)
(18)アルマグロ(3R:ミュラーに負ける)
(19)ツォンガ(3R:ロブレドに負ける)
(20)キーファー(1R:ミナールに負ける)

この2年間のシードの動きをみてみますと、どんどん実力をましてきている選手と下り坂になりつつある選手の動きがよくわかります。

まず特筆に値する上昇気流にある選手とは:
(コメントはtennisnakamaの気ままな独断診断ですので、サラッと読んでください。)

アンディ・マレー
昨年のシード6から今年はシード2へ。昨年の決勝の経験は貴重で、今年はフェデラーのエネミーNo.1です。マレーの今年のハードの成績は34勝3敗と驚異的で、その3敗はべルダスコ(全豪)、ナダル(インディアンウェルズ)、フェデラー(シンシナティ)。決勝でフェデラーに攻められる前にオフェンスで駒を進めればいけるかも。しかし彼のプレースタイルではないので、まだフェデラーにはUS Openでは勝てない。

フアン・マーティン・デルポトロ
昨年錦織選手との試合を生観戦しましたが、デルポはトップ3になれると直感。大型の割には、フットワークがよく、錦織選手も同じく19歳でティーンの戦いとなりましたが、若年の割には成熟したテニスですきがない。苦手なヴォレーも最近はめきめき上達して、あとはフィットネスを強化すればSFまでは期待できる選手。メンタル的にGSに勝ち残っていける選手でこれから最も楽しみな選手の一人。

ジル・シモン
どうしても体力、体格の差が出てしまう残念な選手。彼の華麗なミサイルフォアハンドを生かすには、まずはフィットネスの強化が先決問題。あの華奢な体ではフットワークがついていかない。膝の痛みもあって今年のUS Openの5セットマッチはシモンにとって過酷なトーナメントとなりそう。

ロビン・ソダリング
全仏でナダルを破ってセンセーションをおこしたソダリングは、あれ以降なかなかあの核爆弾のフォアが安定せず。ワシントンでは怪我のため棄権。先週のシンシナティでは1回戦でヒューイットに負けてしまっている。怪我を引きずっているような印象があって、US Openはあまり期待できない。ツォンガと同じく調子によって左右される選手で、常時トップランキングはむずかしい。

ガエル・モンフィス
昨年のUS Openでも観ましたが、スーパショットを試みて転んでは観客を喜ばしてくれる選手の一人。超アスレティックなために、体に無理なモーションが多く、ツォンガと同様に怪我が多いのが問題。今年はプレースタイルもプッシャー(どんなボールでもすべてコートに返す選手)から、オフェンスへと成長。徐々にネットプレーも増えてランキングが上昇。しかし負けそうになると、ベースラインから5m下がってしまうのが弱点。

マリン・チリッチ
昨年のUS Openでは最も期待されるティーン選手ベスト4(デルポ、錦織、チリッチ、グルビス)に選ばれ注目された選手の一人。身長もデルポと同じ198cmの超大型選手の一人だが、デルポとの違いはショットの安定性に欠けること。しかしまだ20歳。あの有名なボブ・ブレットがコーチについているので、これから確実に伸びてくる選手。ブレットがGSチャンピオンを育ててきた(ベッカー、イヴァニセヴィッチ)豊富な経験を生かして、US Openをどう攻めてくるか楽しみ。

トミー・ハース
今年の活躍はめざましいものがあり昨年のランキング39位から21位まで。芝で大活躍して意気軒昂なところをみせたが、最近はガス欠気味。シンシナティでは1回戦でイズナーに負けてしまっている。この敗北が引きずればR16どまり。

ナダルは勝てるか?
最後のジョコヴィッチとの試合(シンシナティ準決勝)を観る限り、いくら調整中とはいえ、あまりにもディフェンスすぎて、速いサーフェスではよくてSF。最初からゲームをコントロールしなければ勝敗が早く決まってしまうUS Openでは絶対ベースラインから深く下がれない。彼の膝の状態から試合を短縮化する必要があり、どのようにトニーコーチがナダルを指導していくかがカギ。

フェデラーは勝てるか?
シンシナティを観る限りフェデラーには敵は無し。理想的なハードコートの試合展開で今年もGSは確実といえそう。

(追記)
シーディングとディレクトアクセプタンスとの違い
シーディングは大会一週間前のランキング順位から32名につけられます。ディレクトアクセプタンスとは大会6週間前のランキングでエントリーを決めるときに使うもので、シーディングではありません。

以下は7月20日のトップ20のエントリーのランキングです。(ですから5週間後の8月24日のシードのランキングとは同じではありません)

(1)フェデラー
(2)ナダル
(3)マレー
(4)ジョコヴィッチ
(5)ロディック
(6)デルポトロ
(7)シモン
(8)ツォンガ
(9)べルダスコ
(10)ごんざれす
(11)ソダリング
(12)ダヴィデンコ
(13)モンフィス
(14)シリッチ
(15)ナルバンディアン
(16)ロブレド
(17)ブレイク
(18)ヴァヴリンカ
(19)ステパネック
(20)ハース



投稿者 Tennisnakama  09:50 | コメント(17) | トラックバック(0)