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スペイン魂をみせたフェレール

デ杯決勝のラバー2はフェレールvsステパネックです。この試合は最後のポイントまで諦めずに、必死に戦ったフェレールが見事に勝利をおさめました。2セットダウンからのカムバックは、まさにフェレールの「勝つ」ことへの執念そのものでした。

二人の過去の対戦成績は3勝3敗。クレーは1勝1敗で互角。ステパネックの名が長いのでラデックと呼ぶことにします。

2009年12月4日
Davis Cup Final
Ferrer def Stepanek: 1-6, 2-6, 6-4, 6-4, 8-6


第1セット
第1ゲーム(0-0)フェレールS:
おお!主審はイケメンNo.1のカルロス・ラモス。彼と話をしたことがありますが、ほんとにソフトで素敵な方でした。ベルダスコの足の怪我が完治しないためフェレールが出場。しかしフェレールはこの一年デ杯では無敗の功労者なのです。

ラデックとのヴォレー合戦でポイントを取られたフェレールは30-40のBP(ブレークポイント) フェレールがドロップショットを狙って失敗しはやくもブレークされてしまいました。

第2ゲーム(0-1)ラデックS:
ベースライナーのフェレールに勝つには、ラデックはもっとネットプレーを増やさねば。中途半端なベースラインのゲームをして15-40のBP ラデックのフォアがネットしてブレークされてしまいました。

第3ゲーム(1-1)フェレールS:
ラデックのラッキーなネットコードで0-30 フェレールはアグレッシヴに前進してフォアのクロスのウィナーで挽回。しかし3度もBPを迎える危ないサーヴィスゲームを繰り返し、エラーでついにまたブレークされてしまいました。

第4ゲーム(1-2)ラデックS:
連続3ゲームがブレークという不思議な試合を展開する二人。フェレールの方がぎりぎりのラインを狙ったアグレッシヴなショットだけにエラーが多い。ラデックの落ち着いたプレーで、見事なハーフヴォレー。ネットプレーを増やせばラデックがかなり有利に展開できる。

第5ゲーム(1-3)フェレールS:
ラデックの見事なバックハンドのダウンザライン(日本ではストレート)のウィナーが決まりました。どの選手でもこのショットが使えれば勝てるチャンスが倍増するゴールデンショット。ラデックの美しいドロップアングルショットも決まります。顔に似合わず(失礼)優雅なテニスにうっとり。またブレークしました。

第6ゲーム(1-4)ラデックS:
ラデックがとても落ち着いて自分のテニスをしています。さすがベテランです。フェレールが勝つには、落ち着いてまずエラーをなくすること。サーヴをよくしてラデックにネットに来させないことが肝心。しかしサーヴがよくラデックの壁は厚い。

第7ゲーム(1-5)フェレールS:
芸術的ともいえるソフトハンドのラデック。見事なアングルヴォレーで040のBP フェレールのパワーテニスとラデックのソフトハンドテニスの対決。ラデックは2ndサーヴを狙ってリターンエースです。バックハンドのダウンザラインで決めました!

第1セットを6-1で勝利したラデックのテニスは攻守のバランスがすばらしく、フェレールに伸び伸びと自分のテニスをさせてもらっています。これはフェレールのテニスが単調でリズムが得られやすいことが原因。

第2セット
第1ゲーム(0-0)ラデックS:
コントロールされたテニスで慌てずポイントを着実に稼ぐラデック。ネットダッシュするフェレールに最後までショットを隠してパッシングショットのウィナーを決めました。成熟したテニスです。

第2ゲーム(0-1)フェレールS:
ラデックに気のゆるみがでてめずらしく3本のエラー。しかしラデックの完璧なドロップショット2本が成功。ラデックは会場のチェコファンに手をあげて応えています。0-40から挽回してフェレールをブレークしてしまいました。

第3ゲーム(0-2)ラデックS:
いろんなスーパショットを楽しませてくれるラデック。観ていて実に楽しい。またドロップショット。ここまでくればもう人間の技とは思えない!フェレールがラデックのマルチ作戦に対抗できるか!? 会場が騒然。ラデックは注意がそれて3本目のダブルフォルト。

第4ゲーム(0-3)フェレールS:
器用な真似ができないフェレールがラデックに勝つには?自分のテニスをするしかない。つまりハードに打って左右にラデックを振り、走りまくって取りまくる。またラデックのドロップショットです。これだけドロップショットをやられたら頭にくるでしょうね、フェレールがもてあそばれています。

第5ゲーム(0-4)ラデックS:
やっとフェレールがネットに出てきました。ヴォレーで決めました。これができるのになぜネットプレーをもっと増やさない?ラデックのサーヴが45%で入りません。3040BP ラデックはディープショットを返しきれず、初めてブレークされました。

第6ゲーム(1-4)フェレールS:
ラデックのサーヴが怪しくなり始めたので、これからがフェレールのチャンスです。ラデックに焦りが見え始め大きなフォアのエラーが出ました。ドロップショットも甘くなりフェレールに叩かれました。またラデックがドロップショット。しかしフェレールにまた叩かれました。

第7ゲーム(2-4)ラデックS:
ドロップショットが見破られるようになったラデックは作戦を変更しなくてはいけません。しかしさすがダブルスの選手だけあって前後のスペースづくりがうまい!スマッシュ、アングルヴォレーをふんだんにつかったヴァラエティーに富んだテニスが嬉しい。

第8ゲーム(2-5)フェレールS:
スペイン監督が予言したように、この調子だとナダル2勝、フェレール2敗となる気配が濃厚になってきました。スペインはダブルスが優勝が決定するみたいな雰囲気です。そうなるとますます明日のダブルスの試合が面白くなってきます。0-40BPフェレールがエラー連発しています。

フェレールをブレークして、第2セットを62でラデックが勝利。ラデックを倒すには、彼のサーヴが自滅するしか手がないようです。でもこのチャンスは少ない。フェレールのショットが読まれてしまっているためにきわどいショットを打っても、ラデックに取られてしまってます。

第3セット
第1ゲーム(0-0)ラデックS:
ラデックのサーヴが崩れません。60%に上がってきました。ネットダッシュしてヴォレーでオープンコートにウィナーが決まります。パワーで決めるのではなく、きれいなお手本テニスです。

第2ゲーム(0-1)フェレールS:
すべてのショットを同じ球で返球してはいけません。フェデラーは2度同じショットは打たないと言ってました。時にはパワーでポイントがとれても、この単調なフェレールのテニスではラデックのリズムは崩せない。そしてアグレッシヴに攻めなければフェレールは勝てない。

第3ゲーム(1-1)ラデックS:
ラデックが疲れてきた? 今まで入っていたハーフヴォレーをミスしだしました。2ndサーヴでダッシュした意表をつくネットダッシュでしたが、フェレールがパッシンショットで見事に破ってBPへ。15-40 ラデックのバックのスライスがワイドにそれてブレークされました!

第4ゲーム(2-1)フェレールS:
油断をしている間にフェレールが追い上げてきました。エラーでブレークされたラデックは気を引き締め直して攻撃開始。フェレールはこのままモメンタムをシフトさせるためにギア全開。ラデックのドロップショットを読んで逆ウィナーをとりました。

第5ゲーム(3-1)ラデックS:
フェレールにメラメラと火がついてきました。すべてのショットを叩くようなアグレッシヴなプレー。ラデックが歳のせいか動きが鈍くなってきました。エラーで30-40BP またドロップショットを打つラデック。早くポイントを決めてしまいたい様子。

なかなかゲームポイントがとれないでデュースをつづけるラデック。またドロップショット。完全に疲れている様子。最後はネットプレーでフェレールにプレッシャーを与えて、やっとブレークを免れました。この第3セットを落とすとラデックはガス欠で危ない。

第6ゲーム(3-2)フェレールS:
フェレールがラデックの真似をしてドロップショット。しかしネットにかかりラデックのゲームをしてはならない。フェレールはあくまでもベースラインからアタックする自分のテニスをしなければ。しかし勝ち急いでエラー続出。1540BP

何度も手に汗をにぎるデュースの繰り返し。最後は統計のテニスで確実にコートに入れた者が勝ち。エラーはできないが甘いショットもできない。緊張のシーソーゲームが続きます。数えきれないデュース。これほどドロップショットの応酬ゲームもめずらしい。フェレールのスマッシュがアウトして、ラデックがブレークバックしました!

第7ゲーム(3-3)ラデックS:
会場はラデック!のかけ声が何度もこだまします。チェコファンもスペインファンに負けていません。フェレールは狙いすぎのエラーが続いて0-30ナダルが立ったまま心配そうな顔をしています。それにしてもナダルはかわいいカーリーヘアをしてますね。

試合時間2時間を経過しました。何度もデュースを続け、フェレールは根性と粘りでラデックをブレークしました!

第8ゲーム(4-3)フェレールS:
フェレールはサーヴィスウィナーを続けます。左右にラデックを振りまくりラデックを疲れさす作戦が成功してか、ラデックにエラーが目立ってきました。
第9ゲーム(5-3)ラデックS:
もうフェレールにはドロップショットは通じません。読まれてしまって叩かれました。ラデックは慎重にエラーを減らし、堅実なテニスをして相手のエラーを待つディフェンステニスに。確実にポイントをとってサーヴィスゲームをホールドしました。

第10ゲーム(5-4)フェレールS:
ここでラデックがブレークしなければ5セットまでなだれこむ可能性あり。それはやめてほしい! 手がシビれてきたみたい。ラデックがチャンスヴォレーをミス。ありえないミスをするラデック。40-0でセットポイントです。

第3セットは6-4でフェレールの根性男の勝利となりました。スタミナでは誰にも負けないフェレール。ラデックに疲れがみえエラーが増えてきました。何度もドロップショットをする彼は、早く試合を終わってホテルに帰りたいという気持ちがテニスに出ています。

第4セット
第1ゲーム(0-0)ラデックS:
ここでエネルギーを充電して元気をつけなおしたラデックは40-0でサーヴィスゲームをホールド。このままサーヴを維持していけるか?

第2ゲーム(0-1)フェレールS:
もう言い加減にやめてほしいラデックのドロップショット。失敗したり成功したり。以前ほどの効き目はなくなっているのに。フェレールのパッシンショットもさえ、ラデックのネットダッシュも効果が薄くなってきた?

第3ゲーム(1-1)ラデックS:
やっとラデックらしいスライスのアプローチショットが出てネットで得点。ラデックのエラーは23にも。そして15-40でまたBP フェレールのうまいロブがスマッシュできず、ラデックがブレークされました。疲れた!という文字を顔に書いたようなラデック。

第4ゲーム(2-1)フェレールS:
ナダルが立ちっぱなしで応援。応援団の団長の貫禄です。フェレールのテニスのレベルがアップしてミスが減った分、ラデックのミスが増えています。フェレールの2ndサーヴがとれない。

第5ゲーム(3-1)ラデックS:
このままフェレールが逃げ切れるか?15-40BP バックもフォアもアウトしてしまうラデック。逆にきわどいショットがどんどん入り出し、思い切って振り切るフェレール。モメンタムが完全にシフトして、またラデックがブレークされてしまいました。

第6ゲーム(4-1)フェレールS:
恐れていた5セットのフルセットになりそうです。6時間ぶっ通しで書いていますが、さすが疲れてきました。晩ご飯も用意しなくてはならず。でもここまできたら完走するぞ。と言ってるうちにいつの間にか040BP やっとネットプレーでラデックがブレークすることができました。 

第7ゲーム(4-2)ラデックS:
ブレークしたものの、ラデックはまだまだエラーが続いてサーヴィスゲームが不安。サーヴも最悪の37% ダブルフォルト。15-40でドロップショットも入らず、ブレークバックされてしまいほぼ第5セット突入確定。(涙)

第8ゲーム(5-2)フェレールS:
フェレールはまるで野武士のよう。けっして洗練された技はありませんが、どんな苦境におちいっても立ち上がってくる雄々しさがありあります。荒々しく攻めますが、ラデックに読まれて1540のBP ラデックに少しエネルギーが戻ってきたのか、ネットダッシュもふえヴォレーでのポイントが増えました。ラデックがブレークバックしました!

第9ゲーム(5-3)ラデックS:
どうしてもサーヴが入らないラデック。集中力がアップしたりダウンしたりのラデックですが、得意のネットプレーで2ポイントを得点してゲームをホールドしました。

第10ゲーム(5-4)フェレールS:
夫が出張から帰ってきました。まずい!(食事の用意をしていない!) 40-0 でフェレールが第4セットをとり、いよいよ第5セットに突入です!

第5セット
第1ゲーム(0-0)ラデックS:
どうしたラデック!? SFで見せた5セットマッチのメンタルはどこへ? フェレールのハードヒットにカウンターできず、30-40のBP やっとネットダッシュで見事なハーフヴォレーでデュースへ。サーヴが悪くてネットプレーができない

何度もデュースとBPやGP(ゲームポイント)を繰り返す二人。それにしてもラデックのハーフヴォレーは世界一。しかしドロップショットばかり打っていては観てる方も辛い。これで10回くらいのデュース? やっとラデックのバックのダウンザラインでゲームをホールドしました。

第2ゲーム(0-1)フェレールS:
フェレールは1stサーヴをすべて入れ、安定したサーヴでホールドしました。夕食の準備ができないので、今晩は勘弁してもらいます。せっかく出張から帰ったというのに、話もしてもらえず、ちょっとかわそうな夫。

第3ゲーム(1-1)ラデックS:
どうしてもドロップショットをしないと気のすまないラデック。ワンパターンのテニス。疲れでよいアイデアも浮かばないみたい。デュースからやっとゲームをホールドできたラデックは、サーヴをホールドするのが精一杯の感じ。

第4ゲーム(1-2)フェレールS:
エネルギーの違いがプレーに。フェレールはまだ3セットはプレーできそうなほど元気。しかし気合いが入りすぎてエラーが。ラデックは何度もネットダッシュしています。失敗してもネットダッシュは続けるべき。

第5ゲーム(2-2)ラデックS:
ラデックは9つ目のダブルフォルト。サーヴが入らない。そのためになかなかネットにこれない。無理にダッシュするとフェレールのパッシンショットに抜かれてしまう。

第6ゲーム(2-3)フェレールS:
まだどちらもブレークされていない互角のゲーム展開。またラデックのドロップショットです。2ndリターンエースも。ラデックがアグレッシヴになりガッツのあるショットをライン上に打ちました。しかしせっかくのブレークチャンスを、ラデックはネットにかけ逃してしまいました。

第7ゲーム(3-3)ラデックS:
これで7時間連続の実況解説。指は大丈夫ですが目がしょぼしょぼ。夫が横で話しかけてくるので書けない。

第8ゲーム(3-4)フェレールS:
ブレークできなかったフェレールはイライラしてベンチのバッグをラケットで殴りつけたとか? なんでこんなときにラデックはドロップショットを? 叩かれて当然です。ラリーを続けたくない気持ちは分かりますがいい加減にしてほしい。またラデックのドロップショット。信じられないワンパターン。

第9ゲーム(4-4)ラデックS:
ラデックはフォアとバックのスライスで攻めまくりフェレールはエラー。4015 1stサーヴがサイドライン上に。ラデックにやっとサーヴがもどってきました。

ナダルは観客に向かって両手を上げてもっと応援するようにチアリーダーをやっています。

第10ゲーム(4-5)フェレールS:
ますます元気なフェレールはフォアのダウンザラインのウィナーでパンプアップ。ラデックも負けじとフォアのクロスのウィナーで対抗。ラデックはネットプレーで4040と譲らず。フェレールは滅多にやらないネットダッシュでポイントをとりました。一歩も譲らない二人です。

第11ゲーム(5-5)ラデックS:
マッチポイントを目の前にしてとれなかったラデック。サーヴが入るようになりラデックはすこし楽になってきました。40-0 最後もサーヴィスウィナーで強いサーヴィスゲームを展開。

第12ゲーム(5-6)フェレールS:
アグレッシヴなフェレールは固くなることなく、40-0 最後はベースライン上に落としてゲームをホールド。二人のサーヴィスゲームは崩れません。

第13ゲーム(6-6)ラデックS:
タイブレークなし。2ゲーム差をつけなければ勝てない!もう止めて!お腹がすいたよ。二人ともコート中を走りまわって乱戦模様。3040BP ラデックはネットにかけてしまう。執念男のフェレールは命をかけてブレークしました。

第14ゲーム(7-6)フェレールS:
フットワークがついていかないためにネットにかけてしまったラデック。フェレールはエースでマッチポイントです。40-0 ラデックのフォアがロングしてフェレールが勝ちました!驚くべくWill to winスペイン男の魂をみせました!

7時間40分にわたって繰り広げられたデ杯第1日はスペイン2勝で終わりました。 今日は昨年のアルジェンチンを破った根性のスペインテニスをフェレールが堪能させてくれました。 明日はダブルスですが、スペインのロペス/ベルダスコの名コンビですので、3勝をあげてスペインの優勝が決まってしまう気がします。

明日もこりずにTwitter実況を続けます。


投稿者 Tennisnakama  16:33 | コメント(0) | トラックバック(0)

ナダルが見事に圧勝

Twitterでデ杯決勝を実況しています。NY時間で朝の10時に始まりましたが2試合が終わったのは夕方の5時40分。何と私は7時間40分もキーをたたき解説をしていたことになります。指はしびれるは目はかすんでくるはで、集中力と体力の限界への挑戦となりました。

テレビで観戦できなかったテニスファンの皆様に、お粗末な解説ですが楽しんでいただければ幸いです。


2009年12月4日
Davis Cup Final スペインvsチェコ
Nadal def Berdych: 7-5, 6-0, 6-2

ナダルはスペイン国旗カラー、赤の地に黄色のラインの入ったシャツに白のショーツで登場です。バンダナがまたすごい。赤の地にセンターが大きな黄色の正方形にナイキのロゴが。何とも趣味の悪いナイキを象徴するデザインです。ベルディッチはブルーのシャツに赤のショーツ。これもどぎついのですが赤と青はチェコの国旗色だから仕方がないのかも知れません。

二人の対戦成績はナダルの5勝3敗。クレーはナダルの得意なサーフェス。2007年以来ナダルは4連勝していますので、心理的にはホームゲームの利点も手伝ってナダルが有利。もしロンドンの3連敗の悪夢を忘れることができれば、ナダルの勝利が間違いなし。

バルセロナの現地時間4時。始まったばかりで観客はまだ3分の2くらいの入り。しかし切符は売り切れていますので、これからどんどん入ってくるのでしょうね。チェコのテニス協会は1500席をまとめて買ったとか。チェコ応援団は白地のシャツ。スペインは赤のシャツ。笛や太鼓ですでに雰囲気が盛り上がって試合が開始されました。

第1セット
第1ゲーム(0-0):ベルディッチS(サーヴ)
ベルディッチがフォアをネットにひっかけてすでに30-40BP 緊張しています。あの炸裂するフォアがまだ打てないベルディッチが振り切れないでまたもやフォアがネットに。ブレークされてしまいました。

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ベルディッチがバックハンドのダウンザライン(日本ではストレート)でウィナーを決めました。このショットはすごい武器。このショットでナダルが振り回されそう。ナダルのファオが2度アウトしまいBP(ブレークポイント)となりますが、セーヴして40-40が続きます。ナダルのフォアもバックの不安定でなかなか決まらない。

ベルディッチがネットダッシュ。ヴォレーをベースラインに落としブレークバックとなりました。どうもナダルの自信なさそうなショットが気になります。

第3ゲーム(1-1)ベルディッチS:
クレーですからホークアイなし。ベルディッチの打ったショットがベースラインに。この判定にナダルはちょっと不服そう。ベルディッチの調子が上がり、例の炸裂フォアでナダルを攻めます。ベルディッチの1stサーヴは73%で好調

第4ゲーム(1-2)ナダルS:
ナダルの1stサーヴは69%で悪くはありませんが、2ndサーヴの得点率が100%ですばらしい。ワイドに切れるナダルの2ndサーヴがベルディッチがとれません。40-0でナダルの強いサーヴィスゲーム。

第5ゲーム(2-2)ベルディッチS:ベルディッチがすべてバックハンドで右に左にとナダルを振ります。実にすばらしいバックハンドが両コーナーを。最後はネットダッシュでベルディッチがナダルにプレッシャーを与えてうまい組み立て。しかしベルディッチのファオにエラーが出てきました。

第6ゲーム(2-3)ナダルS:
ナダルが初めてのダブルフォルト。うん。ナダルがディフェンスすぎて、ベルディッチのパワーヒットに苦戦しています。ベルディッチの不安定なファオを攻めてエラーを誘いますが、ベルディッチがまたバックのダウンザラインでBP(ブレークポイント)に。ナダルが危ない。

しかしナダルがエースでBPを免れました。この肝心なポイントでエースが打てるナダルのサーヴは格段の進歩です。せっかくのブレークチャンスをベルディッチは2度ネットにひっかけて見逃してしまいました。肝心なときにポイントがとれない、いつものベルディッチのメンタルの弱点が出ています。

第7ゲーム(3-3)ベルディッチS:
ベルディッチもナダルもベースライナーでラリーの応酬。ネットで処理できるチャンスを二人とも生かさずもったいないゲーム展開。ベルディッチは超ワイドサーヴで2度のサーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。

第8ゲーム(3-4)ナダルS:
ナダルがフォアのダウンザラインのウィナーを!そしてまたダウンザライン。このショットが入るようになるとナダルは強い。40-0ベルディッチが弱気(?)になってきた時点でモメンタムがシフト。ナダルが俄然アグレッシヴに。

第9ゲーム(4-4)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしてヴォレーで決めました。サーヴがよいのでネットで処理をするようになれば、ベルディッチのサーヴィスゲームは崩れません。ベルディッチはナダルのショートボールを前進して叩いてウィナーに。

第10ゲーム(4-5)ナダルS:
ベルディッチはナダルのショートボールをフォアのインサイドアウト(日本では逆クロス)でウィナーをとりました。ナダルはまだショートボールを打っています。ベルディッチはベースラインから下がらず、前進するアグレッシヴなプレー。ナダルが少しでもショートボールを打つと叩けるポジションです。緊張したラリーが続きます。

第11ゲーム(5-5)ベルディッチS:
ナダルのフォアのダウンザラインのウィナーが見事に決まりました。懐かしいナダルのショットです。ベルディッチはセンターからファオのインサイドアウトにウィナー。このショットをとられないためにもナダルはディープに打たねば。

ベルディッチのステップが逆方向でカウンターできません。これでBP しかしナダルのバックハンドがワイドに大きくそれて40-40に。ナダルが2ndリターン(2ndサーヴのリターンのこと)のウィナーをとりました。今までリターンウィナーを狙うことのなかったナダルにしてはアグレッシヴな攻撃です。

ベルディッチも負けじ。フォアのダウンザラインでウィナーです。高レベルのテニスが展開します。ベルディッチがドロップショット。しかしナダルに読まれて失敗。BPとなりました。ベルディッチのフォアがロングしてナダルはブレークに成功!ベルディッチは急に守りのショットになってしまったよう。ショットに切れがみられません。

第12ゲーム(6-5)ナダルS:
ベルディッチをブレークしたナダルは、センターからフォアのインサイドアウトでウィナーをとりました。バモース!と拳を握ってパンプアップ!会場が笛や太鼓で大騒ぎです!40-15 セットポイントです。ベルディッチがネットしてナダルが第1セットをとりました!

会場の応援をバックに、モメンタムがナダルにシフトしてしまったような第1セットでした。ベルディッチは自分を信じてアグレッシヴに攻めなければ、このまま押されてしまいます。これからはどれだけベルディッチがメンタルの強さをみせられるかが見所。

第2セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしますが、ナダルがベースラインから3mも離れたところから、フォアのダウンザラインのパッシングショットのウィナーをとりました。どんどん強気になっていくナダル。0-40のBP ベルディッチがネットしてブレークされてしまいます!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
すでにブレークしたナダルはループボールを混ぜながらベルディッチを撹乱。ナダルはサイドライン上に狙うリスキーなショットが入り出しアグレッシヴに攻めます。ベルディッチも負けじ。2ndリターンエースでBPです。ベルディッチはナダルをブレークできるか? できない!

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
せっかくのブレークチャンスを失ってしまったベルディッチ。このゲームをみていても、なぜ彼がトップ5に入れないのかわかります。肝心なところでポイントがとれない。ナダルの勢いは止まるところがなく、ウィナーに続くウィナー!

もう完全に固くなってしまって振り切れないベルディッチ。フォアのエラーで最悪なシナリオ15-40のBP ショットにもベルディッチの弱気が反映してネット。これでダブルブレーク。ここから這い上がるにはまずサーヴでウィナーをとるしかない。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチのフットワークが鈍い。メンタルが硬直。ナダルはリズムにのって超快調。本当に久しぶりにみる自信満々のナダルはやはりナダルらしい。最後はナダルはエースです。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
多分ベルディッチは試合前から「僕はどうせナダルに勝てないのだから」という気持ちがあったのでは。3割くらいは勝てるかなあといった気持ちでプレーしているような感じがします。ベルディッチは焦りすぎてエラーが連続して1540のBP ベーグルになってしまいそうな気配。

第6ゲーム(5-0)ナダルS:
ナダルはベルディッチを完全にシャットアウトし、実力の半分も出せないでいます。さすがKing of Clayです。ベルディッチはこのゲームを捨てる覚悟でアグレッシヴに攻めるしかない。ナダルのリズムを崩すことが先決。しかしエラーが気になりアグレッシヴになれないベルディッチ。ナダルは最後にエースをとって第2セットはベーグル勝利です。

サーフェスの違いでこれだけナダルが蘇るとは。ロンドンではさかんにサーフェスが原因で勝てないとこぼしていましたが、まるで水をえた魚のように気持ちよく泳ぐナダル

第3セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチが勝つにはまずサーヴでイージーポイントを取ること。ナダルをサーヴィスゲームでやっつけてプレッシャーを与えるしかありません。しかしリターンがよいナダルに対してそれがなかなか実現できない状態。

まずい!ベルディッチはダブルフォルトでBP 固くてあのビッグサーヴも決まらない。ナダルはフォアの超クロスがサイドライン上に。ベルディッチはとれず。このアングルショットが出したナダルは全盛期のナダルを彷彿させます。ナダルが蘇った!ベルディッチをブレークしました!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ナダルはすでにベルディッチをブレークして余裕があります。2ndサーヴでもエースがでます。40-0 これからベルディッチが挽回するのはほとんど不可能な状況で、ベルディッチはどうしてよいのか分からない。

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
自信がなくラケットを擦りすぎるベルディッチ。いわゆるpenetrating shotと呼ばれる勢いのあるショットがみられない。0-40で絶対絶命のベルディッチはまたブレークされてしまいました。残酷。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチの名誉のためにもダブルベーグルは絶対あってはなりません。でも体が固くて振り切れない。一発ウィナーがとれればこの地獄から這い上がれるのに・・・しかし粘って3040のBPです。ここでナダルをブレークできるか? しかしナダルがエース!

ブレークポイントでエースが出せるナダルはチャンピオンのメンタリティー十分。ベルディッチはどうしてネットに来ない? ベースラインのラリーではナダルに勝てない!またもやブレークチャンスを逃してしまったベルディッチ。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
ベルディッチが粘り始めました。ナダルのエラーも手伝って40-15 最後はサーヴィスウィナーでホールド。これでベーグルは免れましたが、どうしてもナダルをブレークできない。肝心のポイントでエラーしてしまうのです。どうしてもベルディッチがトップ選手になれない理由がここにあります。

デルポトロが言ってましたが、肝心なときにポイントがとれるかとれないかは鍛錬して習得できるものではなく、生まれ持ったものだとか。私もそう思います。生まれもった性格は変えられない。

第7ゲーム(5-1)ベルディッチS:
やっとネットダッシュで決めたベルディッチ。前からやっていればこんな結果にはならなかったはず。しかしウィナーを打つときに固くなりエラーをしてしまうベルディッチ。しかし最後はネットダッシュでサーヴィスゲームをホールドしました。エラーをおかしてもよいからネットに来てナダルにプレッシャーを与える必要があります。このままだと全くナダルはプレッシャーなしで自由に振り切ってます。

第8ゲーム(5-2)ナダルS:
満員の会場。応援団がうるさくて楽しい。これくらい自由に応援できればテニスももっと楽しいのに。ナダルがめずらしくネットダッシュしましたが、パッシングショットがとれません。ネットダッシュの意味は一つはポイントを得る。もう一つは相手にプレッシャーを与える。失敗をしてもネットにくる意味がここにあります。

ナダルはサーヴィスウィナー(日本ではタッチエース)をとりました。本当にナダルのサーヴはうまくなりました。しかもナダルはフォアのインサイドアウトのウィナーでマッチポイントです!40-15 ヴォレーで決めてナダルの勝利です!

スペインが7-5、6-0、6-2で1勝を上げました。デ杯で負ければナダルのカムバックはますますむずかしいものとなっただけに、この圧倒的な勝利はナダルにとっては最高の自信回復薬となりました。

「これで一勝できたので嬉しい。次の試合(フェレールvsステパネック)もとれると随分楽になる。第1セットで自信が得られたので、第2セットからはラインを狙っていけた。」とナダルの勝利の言葉です。

この試合はまさにナダルの理想的なカムバックとなりました。ベルディッチがまるで200番台レベルの選手にみえてしまうほど、ナダルはみごとにベルディッチの実力を封じて完勝です。

自信とサーフェスがいかに選手にとって大切なものかを知りました。ナダルは膝や背中の具合もよさそうです。久しぶりにダイナミックで生き生きとしたナダルテニスが観れて幸せでした。

投稿者 Tennisnakama  14:41 | コメント(0) | トラックバック(0)

ナダルが圧勝

Twitterでデ杯決勝を実況しています。NY時間で朝の10時に始まりましたが2試合が終わったのは夕方の5時40分。何と私は7時間40分もキーをたたき解説をしていたことになります。指はしびれるは目はかすんでくるはで、集中力と体力の限界への挑戦となりました。

テレビで観戦できなかったテニスファンの皆様に、お粗末な解説ですが楽しんでいただければ幸いです。


2009年12月4日
Davis Cup Final スペインvsチェコ
Nadal def Berdych: 7-5, 6-0, 6-2

ナダルはスペイン国旗カラー、赤の地に黄色のラインの入ったシャツに白のショーツで登場です。バンダナがまたすごい。赤の地にセンターが大きな黄色の正方形にナイキのロゴが。何とも趣味の悪いナイキを象徴するデザインです。ベルディッチはブルーのシャツに赤のショーツ。これもどぎついのですが赤と青はチェコの国旗色だから仕方がないのかも知れません。

二人の対戦成績はナダルの5勝3敗。クレーはナダルの得意なサーフェス。2007年以来ナダルは4連勝していますので、心理的にはホームゲームの利点も手伝ってナダルが有利。もしロンドンの3連敗の悪夢を忘れることができれば、ナダルの勝利が間違いなし。

バルセロナの現地時間4時。始まったばかりで観客はまだ3分の2くらいの入り。しかし切符は売り切れていますので、これからどんどん入ってくるのでしょうね。チェコのテニス協会は1500席をまとめて買ったとか。チェコ応援団は白地のシャツ。スペインは赤のシャツ。笛や太鼓ですでに雰囲気が盛り上がって試合が開始されました。

第1セット
第1ゲーム(0-0):ベルディッチS(サーヴ)
ベルディッチがフォアをネットにひっかけてすでに30-40BP 緊張しています。あの炸裂するフォアがまだ打てないベルディッチが振り切れないでまたもやフォアがネットに。ブレークされてしまいました。

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ベルディッチがバックハンドのダウンザライン(日本ではストレート)でウィナーを決めました。このショットはすごい武器。このショットでナダルが振り回されそう。ナダルのファオが2度アウトしまいBP(ブレークポイント)となりますが、セーヴして40-40が続きます。ナダルのフォアもバックの不安定でなかなか決まらない。

ベルディッチがネットダッシュ。ヴォレーをベースラインに落としブレークバックとなりました。どうもナダルの自信なさそうなショットが気になります。

第3ゲーム(1-1)ベルディッチS:
クレーですからホークアイなし。ベルディッチの打ったショットがベースラインに。この判定にナダルはちょっと不服そう。ベルディッチの調子が上がり、例の炸裂フォアでナダルを攻めます。ベルディッチの1stサーヴは73%で好調

第4ゲーム(1-2)ナダルS:
ナダルの1stサーヴは69%で悪くはありませんが、2ndサーヴの得点率が100%ですばらしい。ワイドに切れるナダルの2ndサーヴがベルディッチがとれません。40-0でナダルの強いサーヴィスゲーム。

第5ゲーム(2-2)ベルディッチS:ベルディッチがすべてバックハンドで右に左にとナダルを振ります。実にすばらしいバックハンドが両コーナーを。最後はネットダッシュでベルディッチがナダルにプレッシャーを与えてうまい組み立て。しかしベルディッチのファオにエラーが出てきました。

第6ゲーム(2-3)ナダルS:
ナダルが初めてのダブルフォルト。うん。ナダルがディフェンスすぎて、ベルディッチのパワーヒットに苦戦しています。ベルディッチの不安定なファオを攻めてエラーを誘いますが、ベルディッチがまたバックのダウンザラインでBP(ブレークポイント)に。ナダルが危ない。

しかしナダルがエースでBPを免れました。この肝心なポイントでエースが打てるナダルのサーヴは格段の進歩です。せっかくのブレークチャンスをベルディッチは2度ネットにひっかけて見逃してしまいました。肝心なときにポイントがとれない、いつものベルディッチのメンタルの弱点が出ています。

第7ゲーム(3-3)ベルディッチS:
ベルディッチもナダルもベースライナーでラリーの応酬。ネットで処理できるチャンスを二人とも生かさずもったいないゲーム展開。ベルディッチは超ワイドサーヴで2度のサーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。

第8ゲーム(3-4)ナダルS:
ナダルがフォアのダウンザラインのウィナーを!そしてまたダウンザライン。このショットが入るようになるとナダルは強い。40-0ベルディッチが弱気(?)になってきた時点でモメンタムがシフト。ナダルが俄然アグレッシヴに。

第9ゲーム(4-4)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしてヴォレーで決めました。サーヴがよいのでネットで処理をするようになれば、ベルディッチのサーヴィスゲームは崩れません。ベルディッチはナダルのショートボールを前進して叩いてウィナーに。

第10ゲーム(4-5)ナダルS:
ベルディッチはナダルのショートボールをフォアのインサイドアウト(日本では逆クロス)でウィナーをとりました。ナダルはまだショートボールを打っています。ベルディッチはベースラインから下がらず、前進するアグレッシヴなプレー。ナダルが少しでもショートボールを打つと叩けるポジションです。緊張したラリーが続きます。

第11ゲーム(5-5)ベルディッチS:
ナダルのフォアのダウンザラインのウィナーが見事に決まりました。懐かしいナダルのショットです。ベルディッチはセンターからファオのインサイドアウトにウィナー。このショットをとられないためにもナダルはディープに打たねば。

ベルディッチのステップが逆方向でカウンターできません。これでBP しかしナダルのバックハンドがワイドに大きくそれて40-40に。ナダルが2ndリターン(2ndサーヴのリターンのこと)のウィナーをとりました。今までリターンウィナーを狙うことのなかったナダルにしてはアグレッシヴな攻撃です。

ベルディッチも負けじ。フォアのダウンザラインでウィナーです。高レベルのテニスが展開します。ベルディッチがドロップショット。しかしナダルに読まれて失敗。BPとなりました。ベルディッチのフォアがロングしてナダルはブレークに成功!ベルディッチは急に守りのショットになってしまったよう。ショットに切れがみられません。

第12ゲーム(6-5)ナダルS:
ベルディッチをブレークしたナダルは、センターからフォアのインサイドアウトでウィナーをとりました。バモース!と拳を握ってパンプアップ!会場が笛や太鼓で大騒ぎです!40-15 セットポイントです。ベルディッチがネットしてナダルが第1セットをとりました!

会場の応援をバックに、モメンタムがナダルにシフトしてしまったような第1セットでした。ベルディッチは自分を信じてアグレッシヴに攻めなければ、このまま押されてしまいます。これからはどれだけベルディッチがメンタルの強さをみせられるかが見所。

第2セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしますが、ナダルがベースラインから3mも離れたところから、フォアのダウンザラインのパッシングショットのウィナーをとりました。どんどん強気になっていくナダル。0-40のBP ベルディッチがネットしてブレークされてしまいます!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
すでにブレークしたナダルはループボールを混ぜながらベルディッチを撹乱。ナダルはサイドライン上に狙うリスキーなショットが入り出しアグレッシヴに攻めます。ベルディッチも負けじ。2ndリターンエースでBPです。ベルディッチはナダルをブレークできるか? できない!

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
せっかくのブレークチャンスを失ってしまったベルディッチ。このゲームをみていても、なぜ彼がトップ5に入れないのかわかります。肝心なところでポイントがとれない。ナダルの勢いは止まるところがなく、ウィナーに続くウィナー!

もう完全に固くなってしまって振り切れないベルディッチ。フォアのエラーで最悪なシナリオ15-40のBP ショットにもベルディッチの弱気が反映してネット。これでダブルブレーク。ここから這い上がるにはまずサーヴでウィナーをとるしかない。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチのフットワークが鈍い。メンタルが硬直。ナダルはリズムにのって超快調。本当に久しぶりにみる自信満々のナダルはやはりナダルらしい。最後はナダルはエースです。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
多分ベルディッチは試合前から「僕はどうせナダルに勝てないのだから」という気持ちがあったのでは。3割くらいは勝てるかなあといった気持ちでプレーしているような感じがします。ベルディッチは焦りすぎてエラーが連続して1540のBP ベーグルになってしまいそうな気配。

第6ゲーム(5-0)ナダルS:
ナダルはベルディッチを完全にシャットアウトし、実力の半分も出せないでいます。さすがKing of Clayです。ベルディッチはこのゲームを捨てる覚悟でアグレッシヴに攻めるしかない。ナダルのリズムを崩すことが先決。しかしエラーが気になりアグレッシヴになれないベルディッチ。ナダルは最後にエースをとって第2セットはベーグル勝利です。

サーフェスの違いでこれだけナダルが蘇るとは。ロンドンではさかんにサーフェスが原因で勝てないとこぼしていましたが、まるで水をえた魚のように気持ちよく泳ぐナダル

第3セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチが勝つにはまずサーヴでイージーポイントを取ること。ナダルをサーヴィスゲームでやっつけてプレッシャーを与えるしかありません。しかしリターンがよいナダルに対してそれがなかなか実現できない状態。

まずい!ベルディッチはダブルフォルトでBP 固くてあのビッグサーヴも決まらない。ナダルはフォアの超クロスがサイドライン上に。ベルディッチはとれず。このアングルショットが出したナダルは全盛期のナダルを彷彿させます。ナダルが蘇った!ベルディッチをブレークしました!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ナダルはすでにベルディッチをブレークして余裕があります。2ndサーヴでもエースがでます。40-0 これからベルディッチが挽回するのはほとんど不可能な状況で、ベルディッチはどうしてよいのか分からない。

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
自信がなくラケットを擦りすぎるベルディッチ。いわゆるpenetrating shotと呼ばれる勢いのあるショットがみられない。0-40で絶対絶命のベルディッチはまたブレークされてしまいました。残酷。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチの名誉のためにもダブルベーグルは絶対あってはなりません。でも体が固くて振り切れない。一発ウィナーがとれればこの地獄から這い上がれるのに・・・しかし粘って3040のBPです。ここでナダルをブレークできるか? しかしナダルがエース!

ブレークポイントでエースが出せるナダルはチャンピオンのメンタリティー十分。ベルディッチはどうしてネットに来ない? ベースラインのラリーではナダルに勝てない!またもやブレークチャンスを逃してしまったベルディッチ。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
ベルディッチが粘り始めました。ナダルのエラーも手伝って40-15 最後はサーヴィスウィナーでホールド。これでベーグルは免れましたが、どうしてもナダルをブレークできない。肝心のポイントでエラーしてしまうのです。どうしてもベルディッチがトップ選手になれない理由がここにあります。

デルポトロが言ってましたが、肝心なときにポイントがとれるかとれないかは鍛錬して習得できるものではなく、生まれ持ったものだとか。私もそう思います。生まれもった性格は変えられない。

第7ゲーム(5-1)ベルディッチS:
やっとネットダッシュで決めたベルディッチ。前からやっていればこんな結果にはならなかったはず。しかしウィナーを打つときに固くなりエラーをしてしまうベルディッチ。しかし最後はネットダッシュでサーヴィスゲームをホールドしました。エラーをおかしてもよいからネットに来てナダルにプレッシャーを与える必要があります。このままだと全くナダルはプレッシャーなしで自由に振り切ってます。

第8ゲーム(5-2)ナダルS:
満員の会場。応援団がうるさくて楽しい。これくらい自由に応援できればテニスももっと楽しいのに。ナダルがめずらしくネットダッシュしましたが、パッシングショットがとれません。ネットダッシュの意味は一つはポイントを得る。もう一つは相手にプレッシャーを与える。失敗をしてもネットにくる意味がここにあります。

ナダルはサーヴィスウィナー(日本ではタッチエース)をとりました。本当にナダルのサーヴはうまくなりました。しかもナダルはフォアのインサイドアウトのウィナーでマッチポイントです!40-15 ヴォレーで決めてナダルの勝利です!

スペインが7-5、6-0、6-2で1勝を上げました。デ杯で負ければナダルのカムバックはますますむずかしいものとなっただけに、この圧倒的な勝利はナダルにとっては最高の自信回復薬となりました。

「これで一勝できたので嬉しい。次の試合(フェレールvsステパネック)もとれると随分楽になる。第1セットで自信が得られたので、第2セットからはラインを狙っていけた。」とナダルの勝利の言葉です。

この試合はまさにナダルの理想的なカムバックとなりました。ベルディッチがまるで200番台レベルの選手にみえてしまうほど、ナダルはみごとにベルディッチの実力を封じて完勝です。

自信とサーフェスがいかに選手にとって大切なものかを知りました。ナダルは膝や背中の具合もよさそうです。久しぶりにダイナミックで生き生きとしたナダルテニスが観れて幸せでした。

投稿者 Tennisnakama  14:40 | コメント(0) | トラックバック(0)

ナダルが圧勝

Twitterでデ杯決勝を実況しています。NY時間で朝の10時に始まりましたが2試合が終わったのは夕方の5時40分。何と私は7時間40分もキーをたたき解説をしていたことになります。指はしびれるは目はかすんでくるはで、集中力と体力の限界への挑戦となりました。

テレビで観戦できなかったテニスファンの皆様への、私からのささやかなクリスマスプレゼントです。お粗末な解説ですが楽しんでいただければ幸いです。


2009年12月4日
Davis Cup Final スペインvsチェコ
Nadal def Berdych: 7-5, 6-0, 6-2

ナダルはスペイン国旗カラー、赤の地に黄色のラインの入ったシャツに白のショーツで登場です。バンダナがまたすごい。赤の地にセンターが大きな黄色の正方形にナイキのロゴが。何とも趣味の悪いナイキを象徴するデザインです。ベルディッチはブルーのシャツに赤のショーツ。これもどぎついのですが赤と青はチェコの国旗色だから仕方がないのかも知れません。

二人の対戦成績はナダルの5勝3敗。クレーはナダルの得意なサーフェス。2007年以来ナダルは4連勝していますので、心理的にはホームゲームの利点も手伝ってナダルが有利。もしロンドンの3連敗の悪夢を忘れることができれば、ナダルの勝利が間違いなし。

バルセロナの現地時間4時。始まったばかりで観客はまだ3分の2くらいの入り。しかし切符は売り切れていますので、これからどんどん入ってくるのでしょうね。チェコのテニス協会は1500席をまとめて買ったとか。チェコ応援団は白地のシャツ。スペインは赤のシャツ。笛や太鼓ですでに雰囲気が盛り上がって試合が開始されました。

第1セット
第1ゲーム(0-0):ベルディッチS(サーヴ)
ベルディッチがフォアをネットにひっかけてすでに30-40BP 緊張しています。あの炸裂するフォアがまだ打てないベルディッチが振り切れないでまたもやフォアがネットに。ブレークされてしまいました。

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ベルディッチがバックハンドのダウンザライン(日本ではストレート)でウィナーを決めました。このショットはすごい武器。このショットでナダルが振り回されそう。ナダルのファオが2度アウトしまいBP(ブレークポイント)となりますが、セーヴして40-40が続きます。ナダルのフォアもバックの不安定でなかなか決まらない。

ベルディッチがネットダッシュ。ヴォレーをベースラインに落としブレークバックとなりました。どうもナダルの自信なさそうなショットが気になります。

第3ゲーム(1-1)ベルディッチS:
クレーですからホークアイなし。ベルディッチの打ったショットがベースラインに。この判定にナダルはちょっと不服そう。ベルディッチの調子が上がり、例の炸裂フォアでナダルを攻めます。ベルディッチの1stサーヴは73%で好調

第4ゲーム(1-2)ナダルS:
ナダルの1stサーヴは69%で悪くはありませんが、2ndサーヴの得点率が100%ですばらしい。ワイドに切れるナダルの2ndサーヴがベルディッチがとれません。40-0でナダルの強いサーヴィスゲーム。

第5ゲーム(2-2)ベルディッチS:ベルディッチがすべてバックハンドで右に左にとナダルを振ります。実にすばらしいバックハンドが両コーナーを。最後はネットダッシュでベルディッチがナダルにプレッシャーを与えてうまい組み立て。しかしベルディッチのファオにエラーが出てきました。

第6ゲーム(2-3)ナダルS:
ナダルが初めてのダブルフォルト。うん。ナダルがディフェンスすぎて、ベルディッチのパワーヒットに苦戦しています。ベルディッチの不安定なファオを攻めてエラーを誘いますが、ベルディッチがまたバックのダウンザラインでBP(ブレークポイント)に。ナダルが危ない。

しかしナダルがエースでBPを免れました。この肝心なポイントでエースが打てるナダルのサーヴは格段の進歩です。せっかくのブレークチャンスをベルディッチは2度ネットにひっかけて見逃してしまいました。肝心なときにポイントがとれない、いつものベルディッチのメンタルの弱点が出ています。

第7ゲーム(3-3)ベルディッチS:
ベルディッチもナダルもベースライナーでラリーの応酬。ネットで処理できるチャンスを二人とも生かさずもったいないゲーム展開。ベルディッチは超ワイドサーヴで2度のサーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。

第8ゲーム(3-4)ナダルS:
ナダルがフォアのダウンザラインのウィナーを!そしてまたダウンザライン。このショットが入るようになるとナダルは強い。40-0ベルディッチが弱気(?)になってきた時点でモメンタムがシフト。ナダルが俄然アグレッシヴに。

第9ゲーム(4-4)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしてヴォレーで決めました。サーヴがよいのでネットで処理をするようになれば、ベルディッチのサーヴィスゲームは崩れません。ベルディッチはナダルのショートボールを前進して叩いてウィナーに。

第10ゲーム(4-5)ナダルS:
ベルディッチはナダルのショートボールをフォアのインサイドアウト(日本では逆クロス)でウィナーをとりました。ナダルはまだショートボールを打っています。ベルディッチはベースラインから下がらず、前進するアグレッシヴなプレー。ナダルが少しでもショートボールを打つと叩けるポジションです。緊張したラリーが続きます。

第11ゲーム(5-5)ベルディッチS:
ナダルのフォアのダウンザラインのウィナーが見事に決まりました。懐かしいナダルのショットです。ベルディッチはセンターからファオのインサイドアウトにウィナー。このショットをとられないためにもナダルはディープに打たねば。

ベルディッチのステップが逆方向でカウンターできません。これでBP しかしナダルのバックハンドがワイドに大きくそれて40-40に。ナダルが2ndリターン(2ndサーヴのリターンのこと)のウィナーをとりました。今までリターンウィナーを狙うことのなかったナダルにしてはアグレッシヴな攻撃です。

ベルディッチも負けじ。フォアのダウンザラインでウィナーです。高レベルのテニスが展開します。ベルディッチがドロップショット。しかしナダルに読まれて失敗。BPとなりました。ベルディッチのフォアがロングしてナダルはブレークに成功!ベルディッチは急に守りのショットになってしまったよう。ショットに切れがみられません。

第12ゲーム(6-5)ナダルS:
ベルディッチをブレークしたナダルは、センターからフォアのインサイドアウトでウィナーをとりました。バモース!と拳を握ってパンプアップ!会場が笛や太鼓で大騒ぎです!40-15 セットポイントです。ベルディッチがネットしてナダルが第1セットをとりました!

会場の応援をバックに、モメンタムがナダルにシフトしてしまったような第1セットでした。ベルディッチは自分を信じてアグレッシヴに攻めなければ、このまま押されてしまいます。これからはどれだけベルディッチがメンタルの強さをみせられるかが見所。

第2セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチはネットダッシュしますが、ナダルがベースラインから3mも離れたところから、フォアのダウンザラインのパッシングショットのウィナーをとりました。どんどん強気になっていくナダル。0-40のBP ベルディッチがネットしてブレークされてしまいます!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
すでにブレークしたナダルはループボールを混ぜながらベルディッチを撹乱。ナダルはサイドライン上に狙うリスキーなショットが入り出しアグレッシヴに攻めます。ベルディッチも負けじ。2ndリターンエースでBPです。ベルディッチはナダルをブレークできるか? できない!

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
せっかくのブレークチャンスを失ってしまったベルディッチ。このゲームをみていても、なぜ彼がトップ5に入れないのかわかります。肝心なところでポイントがとれない。ナダルの勢いは止まるところがなく、ウィナーに続くウィナー!

もう完全に固くなってしまって振り切れないベルディッチ。フォアのエラーで最悪なシナリオ15-40のBP ショットにもベルディッチの弱気が反映してネット。これでダブルブレーク。ここから這い上がるにはまずサーヴでウィナーをとるしかない。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチのフットワークが鈍い。メンタルが硬直。ナダルはリズムにのって超快調。本当に久しぶりにみる自信満々のナダルはやはりナダルらしい。最後はナダルはエースです。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
多分ベルディッチは試合前から「僕はどうせナダルに勝てないのだから」という気持ちがあったのでは。3割くらいは勝てるかなあといった気持ちでプレーしているような感じがします。ベルディッチは焦りすぎてエラーが連続して1540のBP ベーグルになってしまいそうな気配。

第6ゲーム(5-0)ナダルS:
ナダルはベルディッチを完全にシャットアウトし、実力の半分も出せないでいます。さすがKing of Clayです。ベルディッチはこのゲームを捨てる覚悟でアグレッシヴに攻めるしかない。ナダルのリズムを崩すことが先決。しかしエラーが気になりアグレッシヴになれないベルディッチ。ナダルは最後にエースをとって第2セットはベーグル勝利です。

サーフェスの違いでこれだけナダルが蘇るとは。ロンドンではさかんにサーフェスが原因で勝てないとこぼしていましたが、まるで水をえた魚のように気持ちよく泳ぐナダル

第3セット
第1ゲーム(0-0)ベルディッチS:
ベルディッチが勝つにはまずサーヴでイージーポイントを取ること。ナダルをサーヴィスゲームでやっつけてプレッシャーを与えるしかありません。しかしリターンがよいナダルに対してそれがなかなか実現できない状態。

まずい!ベルディッチはダブルフォルトでBP 固くてあのビッグサーヴも決まらない。ナダルはフォアの超クロスがサイドライン上に。ベルディッチはとれず。このアングルショットが出したナダルは全盛期のナダルを彷彿させます。ナダルが蘇った!ベルディッチをブレークしました!

第2ゲーム(1-0)ナダルS:
ナダルはすでにベルディッチをブレークして余裕があります。2ndサーヴでもエースがでます。40-0 これからベルディッチが挽回するのはほとんど不可能な状況で、ベルディッチはどうしてよいのか分からない。

第3ゲーム(2-0)ベルディッチS:
自信がなくラケットを擦りすぎるベルディッチ。いわゆるpenetrating shotと呼ばれる勢いのあるショットがみられない。0-40で絶対絶命のベルディッチはまたブレークされてしまいました。残酷。

第4ゲーム(3-0)ナダルS:
ベルディッチの名誉のためにもダブルベーグルは絶対あってはなりません。でも体が固くて振り切れない。一発ウィナーがとれればこの地獄から這い上がれるのに・・・しかし粘って3040のBPです。ここでナダルをブレークできるか? しかしナダルがエース!

ブレークポイントでエースが出せるナダルはチャンピオンのメンタリティー十分。ベルディッチはどうしてネットに来ない? ベースラインのラリーではナダルに勝てない!またもやブレークチャンスを逃してしまったベルディッチ。

第5ゲーム(4-0)ベルディッチS:
ベルディッチが粘り始めました。ナダルのエラーも手伝って40-15 最後はサーヴィスウィナーでホールド。これでベーグルは免れましたが、どうしてもナダルをブレークできない。肝心のポイントでエラーしてしまうのです。どうしてもベルディッチがトップ選手になれない理由がここにあります。

デルポトロが言ってましたが、肝心なときにポイントがとれるかとれないかは鍛錬して習得できるものではなく、生まれ持ったものだとか。私もそう思います。生まれもった性格は変えられない。

第7ゲーム(5-1)ベルディッチS:
やっとネットダッシュで決めたベルディッチ。前からやっていればこんな結果にはならなかったはず。しかしウィナーを打つときに固くなりエラーをしてしまうベルディッチ。しかし最後はネットダッシュでサーヴィスゲームをホールドしました。エラーをおかしてもよいからネットに来てナダルにプレッシャーを与える必要があります。このままだと全くナダルはプレッシャーなしで自由に振り切ってます。

第8ゲーム(5-2)ナダルS:
満員の会場。応援団がうるさくて楽しい。これくらい自由に応援できればテニスももっと楽しいのに。ナダルがめずらしくネットダッシュしましたが、パッシングショットがとれません。ネットダッシュの意味は一つはポイントを得る。もう一つは相手にプレッシャーを与える。失敗をしてもネットにくる意味がここにあります。

ナダルはサーヴィスウィナー(日本ではタッチエース)をとりました。本当にナダルのサーヴはうまくなりました。しかもナダルはフォアのインサイドアウトのウィナーでマッチポイントです!40-15 ヴォレーで決めてナダルの勝利です!

スペインが7-5、6-0、6-2で1勝を上げました。デ杯で負ければナダルのカムバックはますますむずかしいものとなっただけに、この圧倒的な勝利はナダルにとっては最高の自信回復薬となりました。

「これで一勝できたので嬉しい。次の試合(フェレールvsステパネック)もとれると随分楽になる。第1セットで自信が得られたので、第2セットからはラインを狙っていけた。」とナダルの勝利の言葉です。

この試合はまさにナダルの理想的なカムバックとなりました。ベルディッチがまるで200番台レベルの選手にみえてしまうほど、ナダルはみごとにベルディッチの実力を封じて完勝です。

自信とサーフェスがいかに選手にとって大切なものかを知りました。ナダルは膝や背中の具合もよさそうです。久しぶりにダイナミックで生き生きとしたナダルテニスが観れて幸せでした。

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