2008年03月12日
サンプラスの名演技!
3月10日ニューヨーク時間夜7時半。マディソンスクエアガーデンの19000人の席は売り切れました。
「テニスがNYに戻ってくる!」
忘れもしない1989年。テニスのマスターズシリーズ、ナビスコマスターズがニューヨークから去ってしまって以来、ニューヨークのテニスファンは、恋人に捨てられたような寂しさを味わってきたのです。
US Openが食べ放題のビュッフェだとすると、マディソンスクウェアガーデンのテニスは、シェフの“おまかせ”料理。より抜かれた逸品ぞろいの味が楽しめました。
「テニスがマディソンスクウェアガーデンに戻ってくる!」
ジョン・マッケンローがテレビの解説をします。イヴァン・レンデルが、サンプラスが16才のときに彼の家に泊めてあげたのが、きっかけとなって偉大な選手に成長したと冗談まじりに挨拶。ビリージーン・キングが興奮しながら、Great! 連発しています。もうテニスの殿堂の同窓会のように、伝説の選手たちがこのガーデンに集まってきました。
あっ!最前列にフェデラーのお友達、タイガー・ウッドの顔が見えます。トランプ帝国のドナルド・トランプもおります。あちこちの席に有名人の顔が見えます。会場の巨大なスクリーンに彼らの顔が写るたびに、ファンは歓声が上がり、もうこんなに試合前から盛り上がっちゃっていいんでしょうか。
50人くらいのドラムボーイたちがゲートの前に二列に並びました。一斉にドラムを叩き始めます。スモークがもくもくとたちこめてきました。そのスモークスクリーンのなかから、2本の足が見えました!スターウォーズの音楽が鳴り響いています!
『ロジャー フェデラー~!!!』
あの黒装束で現れました!(これってダースベイダーつもり? 演出はフェデラーが悪で、サンプラスが善なんだそうです。)
やはりアメリカはエンターテイメントの王国です。見事な演出です。そのへんの普通のおじさんという感じで、チューインガムをかみながら現れたのは、かつてのテニスのキング、ピート・サンプラス。カジュアルな登場ですが、貫禄たっぷり。禿も今日は気になりません。
チケット発売当日に、コンピューターの前で、ウーnn! 250ドルのチケットを買うか、新しいヘッドのラケットを買うか。 というわけで今日は私は、TV観戦とあいなりました。
ウォーミングアップも終わり、サンプラスのサーヴから始まります。
スコアは年配者に敬意を評して、サンプラス vs フェデラーで実況してみましょう。
1st Set
0-0 Sampras vs Federer
(Sampras のserve)
0-15
0-30
(サンプラスのヴォレーミスに、フェデラーがニヤっと笑いました)
15-40
(サンプラスは硬く、足が動いていません)
30-40
(おお!でました!サンプラスのあのセンターラインぎりぎりのサーヴです)
40-40
Duece
(いくつか、デュースをくり返した後、フェデラーのシグナチャーショットのダウンザラインで、フェデラーがブレイク)
二人ともアンフォーストエラーを繰り返しながら、それでもときどきお得意のショットが決まり,予想がつけ辛い展開となってきました。
『ピート!』 『ピート!』 『ピート!』
MSG (Madison Square Garden) は完全にサンプラス一色です。私のとなりで見ている夫は、「スイスの旗が見えない!」と不満げです。今日は、スイスファンも、サンプラスに対して敬愛を表し、あの赤十字に似たユニフォームとカウベル(牛につける鈴)を自宅においてきたのでしょう。
第2セットは軽くフェデラーのサーヴがきまり、スコアはすでに、0-2
ボクシングで、最初の5秒でノックアウトされてしまった往年のチャンピオンの顔(名前はわすれましたが)がダブってきます。
ベーゲル(日本では、団子)だけはやめてほしい!
『レッツゴー!ピート!』のコーラスがはじまりました。
でもこれは、エクジビションなのです。ベーゲル試合はありえません。フェデラーに一億円、サンプラスに一億円足らずのギャラを払っているわけですから、シナリオがあるはず。私は、かつてイヴェントプロデューサーもやっていましたので、私なら、以下の項目を契約書に追加します。
(1)3セットまでもちこすように努力すること。
(2)失敗してもよいから、スーパーショットを見せること。
(3)笑顔を絶やさないこと。
スポーツはエンターテイメントなのです。選手は役者です。今晩は、あのサンプラスのスラムダンクのジャンピングスマッシュも見れましたし、フェデラーのバックハンドのコーナーショットも見れました。テニスのクゥオリティーは、高くはありませんでしたが、これはあくまでもエンターテイメントですから。
サンプラスは、サーヴィス精神たっぷりに、日頃絶対やらないバッドボーイ役、ラケットをコートに投げつける演技もやってくれました。観客も大笑い。だって全然似合ってないのですから。あとは、スーパーショットを決めたあと、タイガーウッドに向かって、あのタイガーのガッツポーズ。タイガーも思わず笑いこけておりました。本当にサンプラスって面白いですね。あのおとなしそうな顔から、コメディアンのアクトがどんどんでてきて、観客は大喜び。
というわけで、試合は負けましたが、ファンの心をしっかりと掴んだ10才年上のサンプラスに軍パイがあがりました。
二人の過去の対戦成績です。
Federer vs Sampras:
ソウル 6-4, 6-3
クアラルンプール 7-6, 7-6
マカオ 7-6, 6-4
ニューヨーク 6-3, 6-7, 7-6
「テニスがNYに戻ってくる!」
忘れもしない1989年。テニスのマスターズシリーズ、ナビスコマスターズがニューヨークから去ってしまって以来、ニューヨークのテニスファンは、恋人に捨てられたような寂しさを味わってきたのです。
US Openが食べ放題のビュッフェだとすると、マディソンスクウェアガーデンのテニスは、シェフの“おまかせ”料理。より抜かれた逸品ぞろいの味が楽しめました。
「テニスがマディソンスクウェアガーデンに戻ってくる!」
ジョン・マッケンローがテレビの解説をします。イヴァン・レンデルが、サンプラスが16才のときに彼の家に泊めてあげたのが、きっかけとなって偉大な選手に成長したと冗談まじりに挨拶。ビリージーン・キングが興奮しながら、Great! 連発しています。もうテニスの殿堂の同窓会のように、伝説の選手たちがこのガーデンに集まってきました。
あっ!最前列にフェデラーのお友達、タイガー・ウッドの顔が見えます。トランプ帝国のドナルド・トランプもおります。あちこちの席に有名人の顔が見えます。会場の巨大なスクリーンに彼らの顔が写るたびに、ファンは歓声が上がり、もうこんなに試合前から盛り上がっちゃっていいんでしょうか。
50人くらいのドラムボーイたちがゲートの前に二列に並びました。一斉にドラムを叩き始めます。スモークがもくもくとたちこめてきました。そのスモークスクリーンのなかから、2本の足が見えました!スターウォーズの音楽が鳴り響いています!
『ロジャー フェデラー~!!!』
あの黒装束で現れました!(これってダースベイダーつもり? 演出はフェデラーが悪で、サンプラスが善なんだそうです。)
やはりアメリカはエンターテイメントの王国です。見事な演出です。そのへんの普通のおじさんという感じで、チューインガムをかみながら現れたのは、かつてのテニスのキング、ピート・サンプラス。カジュアルな登場ですが、貫禄たっぷり。禿も今日は気になりません。
チケット発売当日に、コンピューターの前で、ウーnn! 250ドルのチケットを買うか、新しいヘッドのラケットを買うか。 というわけで今日は私は、TV観戦とあいなりました。
ウォーミングアップも終わり、サンプラスのサーヴから始まります。
スコアは年配者に敬意を評して、サンプラス vs フェデラーで実況してみましょう。
1st Set
0-0 Sampras vs Federer
(Sampras のserve)
0-15
0-30
(サンプラスのヴォレーミスに、フェデラーがニヤっと笑いました)
15-40
(サンプラスは硬く、足が動いていません)
30-40
(おお!でました!サンプラスのあのセンターラインぎりぎりのサーヴです)
40-40
Duece
(いくつか、デュースをくり返した後、フェデラーのシグナチャーショットのダウンザラインで、フェデラーがブレイク)
二人ともアンフォーストエラーを繰り返しながら、それでもときどきお得意のショットが決まり,予想がつけ辛い展開となってきました。
『ピート!』 『ピート!』 『ピート!』
MSG (Madison Square Garden) は完全にサンプラス一色です。私のとなりで見ている夫は、「スイスの旗が見えない!」と不満げです。今日は、スイスファンも、サンプラスに対して敬愛を表し、あの赤十字に似たユニフォームとカウベル(牛につける鈴)を自宅においてきたのでしょう。
第2セットは軽くフェデラーのサーヴがきまり、スコアはすでに、0-2
ボクシングで、最初の5秒でノックアウトされてしまった往年のチャンピオンの顔(名前はわすれましたが)がダブってきます。
ベーゲル(日本では、団子)だけはやめてほしい!
『レッツゴー!ピート!』のコーラスがはじまりました。
でもこれは、エクジビションなのです。ベーゲル試合はありえません。フェデラーに一億円、サンプラスに一億円足らずのギャラを払っているわけですから、シナリオがあるはず。私は、かつてイヴェントプロデューサーもやっていましたので、私なら、以下の項目を契約書に追加します。
(1)3セットまでもちこすように努力すること。
(2)失敗してもよいから、スーパーショットを見せること。
(3)笑顔を絶やさないこと。
スポーツはエンターテイメントなのです。選手は役者です。今晩は、あのサンプラスのスラムダンクのジャンピングスマッシュも見れましたし、フェデラーのバックハンドのコーナーショットも見れました。テニスのクゥオリティーは、高くはありませんでしたが、これはあくまでもエンターテイメントですから。
サンプラスは、サーヴィス精神たっぷりに、日頃絶対やらないバッドボーイ役、ラケットをコートに投げつける演技もやってくれました。観客も大笑い。だって全然似合ってないのですから。あとは、スーパーショットを決めたあと、タイガーウッドに向かって、あのタイガーのガッツポーズ。タイガーも思わず笑いこけておりました。本当にサンプラスって面白いですね。あのおとなしそうな顔から、コメディアンのアクトがどんどんでてきて、観客は大喜び。
というわけで、試合は負けましたが、ファンの心をしっかりと掴んだ10才年上のサンプラスに軍パイがあがりました。
二人の過去の対戦成績です。
Federer vs Sampras:
ソウル 6-4, 6-3
クアラルンプール 7-6, 7-6
マカオ 7-6, 6-4
ニューヨーク 6-3, 6-7, 7-6
投稿者 Tennisnakama 01:45 | コメント(7)| トラックバック(0)
あ、でも、今週末フロリダに行って、タイガーが出場するPGAトーナメントを観戦してきます!
失礼しました。ちなみに、僕はその200ドルで先週、ラケットを買い増ししました・・・。結局、出費額は同じなんです。結局。まあ、そんなもんですよね。
新しいラケットといっても、ラケットを変えたわけじゃないんです。昨年夏に購入したバボラのピュアストーム(新型)を、(この間試合中の第1ゲームでストリングスが切れて痛い目にあったので)もう一本「買い増し」したんです。ピュアストームは(男性用としては)軽めなのですが、面ブレしないし、強いボールが打てるし、スピンも掛かりやすいので、今まで使ってきたラケット(ヨネックスのMP-1、ヘッドのプレステージクラシック、テクニファイバーのT-Fight325)の中ではどれよりも試合向きで、自分ではmagical stickだと思って気に入っていますよ!!一緒に練習できればお試しいただけるのですが・・・。
NY便りさんは、同じラケットを何本持っていますか!?(この間テニスチャンネルで見たバッグチェックでは、ミルザが同じラケットを6本バッグに入れていました) 気になっているヘッドはマイクロジェルシリーズですかね~!?僕もヘッドは好きですよ。
とても楽しく記事を拝見しました~ あぁいいなぁ ほんとに楽しそうっ!!
10年前、テニスを久しぶりに楽しみ始めた頃で、ピートをご贔屓にしてました
ですから、このところのピートの登場、とてもうれしく思っています♪
>禿も今日は気になりません。
んん~・・・ どうぞ言わないでぇ~・・・(;>_<;)
マダムですので、”さま”がついて特別扱いです。
昔のピートはあまりにもサーヴがよく、ワン、ツー、スリーどころか、ワンで終わるつまらない試合でしたが、最近の彼の余興ぶりがいいですね。ヴォレーはまだ蘇っていませんが、サーヴは往年そのままです。”ロンドンでもやるで!”と本気か冗談か分かりませんが、二人が会場で言っておりましたので、このシリーズ続いて行くと思います。