2009年01月07日
錦織バーディッチを破りQFへ!
バーディッチとの戦いは、軽快で、ダイナミックで、スリリングで、パワーフルで、遊び心のある圭君テニスのすべてが凝縮された試合でした。
最初はバーディッチ側についていた観客もだんだん圭君テニスの魅力に引き込まれていき、Air-Kやベースラインからの見事なドロップショットに大歓声。エンターテイナーNISHIKORIの誕生を思わせるほど、会場は圭君の華麗なテニスに沸き上がりました。プロスポーツはエンターテイメントなのですから、エキサイティングな試合であればあるほど、私たちは魅せられファンになります。圭君は確実に日本のテニス選手の枠から、世界のKeiに飛翔しました。
今日のバーディッチは調子が悪いとは言えませんでしたが、負けそうになると、どうしても勝ちたいという気持ちが強まって、確率の低いショットを選んだり、ミスが増えてくる、いつもの悪い癖が出てしまったようです。
二人のスタッツを比較してみると、以下の点が圭君が優っていることに気づきます。
バーディッチを上回るサーヴの得点率
第1サーヴの入る確率は圭君は54%で、バーディッチの61%よりも低いものの、サーヴの質がよく得点率が高くなっています。
錦織:第1サーヴ77%、第2サーヴ64%
バーディッチ:第1サーヴ66%、第2サーヴ57%
メンタルは圭君のほうが優る
いかにブレークポイントを逃れるかは、まさにメンタルの領域です。ここで圭君は5回ブレークポイントをとられていますが、4回セーヴすることができました。
これはすごいメンタル力です。一方、バーディッチは逆に5回もブレークポイントをとりながら、焦りや緊張で1回しかブレークに成功していません。
第1セットはまさに圭君の粘り根性のテニスで2-5からカムバックをみせてくれました。バーディッチはサーヴもよく、ときにはサーヴ&ヴォレーも混ぜながら、ネットダッシュをはかりますが、圭君のミサイルのようなパッシングショットに合って唖然。それにしても圭君のフォアハンドのクロスはナダルのようにすごいですね。しかしナダルとの違いは、フォア側に振られてしまっても、ナダルほどベースラインから下がってしまわないでリターンできること。そのために相手に時間をあたえず、コーナーを狙ったクロスショットはまずとれないウィナーになってました。
このフォアハンドでバーディッチをブレークして、4-5とスコアを元のイーヴンにもどします。圭君のサーヴです。ここで圭君のサーヴがエース2本(球が相手のラケットに触れない)、サーヴィスウィナーが2本(相手のラケットにボールが触れるがリターンできない)と圭君のサーヴのすごさを物語っていました。
二人ともサーヴがよくゲームをホールドして6-6のタイブレークです。タイブレークは何度もミニブレークが続き予想のつかないゲーム展開でした。しかし圭君の冷静さとメンタルで小差9-7で第1セットを勝ち取りました。
第1セットタイブレーク
錦織 vs バーディッチ
0-1 バーチッチのサーヴから始まります。キックサーヴで圭君はリターンできず。
1-1 バーディッチは圭君の豪速球にリターンできず、大声で叫びます。
2-1 圭君のサーヴィスエースが決まりました!
3-1 バーディッチがダブルフォルト。 彼の例のビビリが出てきました。
4-1 バーディッチは圭君の超特急のフォアハンドに振り遅れてサイドアウト
4-2 圭君のバックハンドのエラーでミニブレークされる
4-3 またもやミニブレークされて、スコアはイーヴンに
5-3 2回もブレークされた圭君は長いラリーの上、バーディッチのミスをさそってミニブレーク成功
5-4 再び長いラリーとなり、バーディッチがサーヴィスゲームをホールド
5-5 圭君の第1サーヴがなかなか入らず、第2サーヴをアタックされてミニブレークされる
6-5 出ました!圭君のフォアハンドのミサイルクロスでミニブレークとなり、セットポイントです。あと1ポイントです。
6-5 しかし冷静さをとりもどしたバーディッチは、スピードをおとしたストロークでラリーを続け、圭君のエラーをさそいます。
6-6 圭君はバックハンドをネットにひっかけエラー。これで2回エラーの連続です。
6-7 今度はバーディッチのセットポイント。これで取られると圭君の負けです。サーヴは圭君です。やりました!サーヴィスウィナーで窮地を逃れました。
7-7 またもや圭君のサーヴです。今度はバーディッチにボディーサーヴを。リターンできずに、今度は圭君がセットポイントをとりました!
8-7 ここでまたバーディッチの悪い癖が出て、ショットはベースラインの外へ。
9-7 ヒヤヒヤするきわどいタイブレークでした。
第1セットの勝利で余裕が出てきた圭君は第2セットは圭君祭りのように賑やかにいろんなショットを見せてくれました。
Air-K
初っ端の1ゲーム目からAir-Kが飛び出し、観客は待ってましたとばかり大喜び。
ドロップショット
2-0では、ベースラインからのむずかしいドロップショットをいとも簡単にやってのけ、これも観客に大受けです。
サーヴ&ヴォレー
4-2でバーディッチのバックハンドにサーヴをいれ、ネットダッシュしてヴォレーできめました。もっとこのS&Vを取り入れてもよいのでは。お見本のごとくきれいでした。
ミラージュショット(これは私が勝ってにつけた名称です)
4-2のデュースのときです。圭君の武器たるフォアハンドのクロスでバーディッチのフォアハンド側のサイドラインぎりぎりに落とします。これは圭君の得意のショットですが、落ちたあとの跳ね返りかたがすごいのです。ものすごいサイドスピンがかかっていて、120度くらいの角度で右の方に飛び去ってしまったのです。よく説明できませんが、とにかくバウンドに異常な角度がついているため、一瞬ボールが消えてしまったかのような錯覚を覚えました。バーディッチも唖然としています。そして何度もボールのコートについた跡を確かめながら信じられないといった顔をしていました。あれは何なんでしょうか。
第2セットはブレークされることもなく、強い圭君を十分楽しませてくれる試合展開で6-3で勝利です。
それにしても、圭君のフォアハンドはベースラインぎりぎりに落ち、相手に攻撃のチャンスを与えません。US Openのときはそのフォアハンドはそれほど確実ではなかったのですが、今日の精度の高いショットは目を見張るものがありました。
あらゆる点で進歩をみせている圭君は、 膝、腰、エネルギーの面で問題がなければ、明日のQFのマテューは問題なくクリアすると思います。十分休みをとってベストコンディションでのぞんでほしいですね。さあ、明日も寝ずにがんばるぞ!
最初はバーディッチ側についていた観客もだんだん圭君テニスの魅力に引き込まれていき、Air-Kやベースラインからの見事なドロップショットに大歓声。エンターテイナーNISHIKORIの誕生を思わせるほど、会場は圭君の華麗なテニスに沸き上がりました。プロスポーツはエンターテイメントなのですから、エキサイティングな試合であればあるほど、私たちは魅せられファンになります。圭君は確実に日本のテニス選手の枠から、世界のKeiに飛翔しました。
今日のバーディッチは調子が悪いとは言えませんでしたが、負けそうになると、どうしても勝ちたいという気持ちが強まって、確率の低いショットを選んだり、ミスが増えてくる、いつもの悪い癖が出てしまったようです。
二人のスタッツを比較してみると、以下の点が圭君が優っていることに気づきます。
バーディッチを上回るサーヴの得点率
第1サーヴの入る確率は圭君は54%で、バーディッチの61%よりも低いものの、サーヴの質がよく得点率が高くなっています。
錦織:第1サーヴ77%、第2サーヴ64%
バーディッチ:第1サーヴ66%、第2サーヴ57%
メンタルは圭君のほうが優る
いかにブレークポイントを逃れるかは、まさにメンタルの領域です。ここで圭君は5回ブレークポイントをとられていますが、4回セーヴすることができました。
これはすごいメンタル力です。一方、バーディッチは逆に5回もブレークポイントをとりながら、焦りや緊張で1回しかブレークに成功していません。
第1セットはまさに圭君の粘り根性のテニスで2-5からカムバックをみせてくれました。バーディッチはサーヴもよく、ときにはサーヴ&ヴォレーも混ぜながら、ネットダッシュをはかりますが、圭君のミサイルのようなパッシングショットに合って唖然。それにしても圭君のフォアハンドのクロスはナダルのようにすごいですね。しかしナダルとの違いは、フォア側に振られてしまっても、ナダルほどベースラインから下がってしまわないでリターンできること。そのために相手に時間をあたえず、コーナーを狙ったクロスショットはまずとれないウィナーになってました。
このフォアハンドでバーディッチをブレークして、4-5とスコアを元のイーヴンにもどします。圭君のサーヴです。ここで圭君のサーヴがエース2本(球が相手のラケットに触れない)、サーヴィスウィナーが2本(相手のラケットにボールが触れるがリターンできない)と圭君のサーヴのすごさを物語っていました。
二人ともサーヴがよくゲームをホールドして6-6のタイブレークです。タイブレークは何度もミニブレークが続き予想のつかないゲーム展開でした。しかし圭君の冷静さとメンタルで小差9-7で第1セットを勝ち取りました。
第1セットタイブレーク
錦織 vs バーディッチ
0-1 バーチッチのサーヴから始まります。キックサーヴで圭君はリターンできず。
1-1 バーディッチは圭君の豪速球にリターンできず、大声で叫びます。
2-1 圭君のサーヴィスエースが決まりました!
3-1 バーディッチがダブルフォルト。 彼の例のビビリが出てきました。
4-1 バーディッチは圭君の超特急のフォアハンドに振り遅れてサイドアウト
4-2 圭君のバックハンドのエラーでミニブレークされる
4-3 またもやミニブレークされて、スコアはイーヴンに
5-3 2回もブレークされた圭君は長いラリーの上、バーディッチのミスをさそってミニブレーク成功
5-4 再び長いラリーとなり、バーディッチがサーヴィスゲームをホールド
5-5 圭君の第1サーヴがなかなか入らず、第2サーヴをアタックされてミニブレークされる
6-5 出ました!圭君のフォアハンドのミサイルクロスでミニブレークとなり、セットポイントです。あと1ポイントです。
6-5 しかし冷静さをとりもどしたバーディッチは、スピードをおとしたストロークでラリーを続け、圭君のエラーをさそいます。
6-6 圭君はバックハンドをネットにひっかけエラー。これで2回エラーの連続です。
6-7 今度はバーディッチのセットポイント。これで取られると圭君の負けです。サーヴは圭君です。やりました!サーヴィスウィナーで窮地を逃れました。
7-7 またもや圭君のサーヴです。今度はバーディッチにボディーサーヴを。リターンできずに、今度は圭君がセットポイントをとりました!
8-7 ここでまたバーディッチの悪い癖が出て、ショットはベースラインの外へ。
9-7 ヒヤヒヤするきわどいタイブレークでした。
第1セットの勝利で余裕が出てきた圭君は第2セットは圭君祭りのように賑やかにいろんなショットを見せてくれました。
Air-K
初っ端の1ゲーム目からAir-Kが飛び出し、観客は待ってましたとばかり大喜び。
ドロップショット
2-0では、ベースラインからのむずかしいドロップショットをいとも簡単にやってのけ、これも観客に大受けです。
サーヴ&ヴォレー
4-2でバーディッチのバックハンドにサーヴをいれ、ネットダッシュしてヴォレーできめました。もっとこのS&Vを取り入れてもよいのでは。お見本のごとくきれいでした。
ミラージュショット(これは私が勝ってにつけた名称です)
4-2のデュースのときです。圭君の武器たるフォアハンドのクロスでバーディッチのフォアハンド側のサイドラインぎりぎりに落とします。これは圭君の得意のショットですが、落ちたあとの跳ね返りかたがすごいのです。ものすごいサイドスピンがかかっていて、120度くらいの角度で右の方に飛び去ってしまったのです。よく説明できませんが、とにかくバウンドに異常な角度がついているため、一瞬ボールが消えてしまったかのような錯覚を覚えました。バーディッチも唖然としています。そして何度もボールのコートについた跡を確かめながら信じられないといった顔をしていました。あれは何なんでしょうか。
第2セットはブレークされることもなく、強い圭君を十分楽しませてくれる試合展開で6-3で勝利です。
それにしても、圭君のフォアハンドはベースラインぎりぎりに落ち、相手に攻撃のチャンスを与えません。US Openのときはそのフォアハンドはそれほど確実ではなかったのですが、今日の精度の高いショットは目を見張るものがありました。
あらゆる点で進歩をみせている圭君は、 膝、腰、エネルギーの面で問題がなければ、明日のQFのマテューは問題なくクリアすると思います。十分休みをとってベストコンディションでのぞんでほしいですね。さあ、明日も寝ずにがんばるぞ!
おめでとう!圭君!
投稿者 Tennisnakama 22:41 | コメント(19)| トラックバック(0)
メチャクチャすごかったですね!!
Tennisnakamaさんの試合記事も早く読みたい!!
って、最近英語サイト見に行かないで、こちらで満足しちゃっている私。
向上心ないかなぁ~。
いやあ圭くん強かった。サーブを短期間で向上させてきましたね。
ビックなポイントでもチョークすることなく、冷静な圭くん。
ほんとどっちが20位の選手か分かりませんでした。
こうなったら、どんどん勝って、決勝まで行ってほしいなんて、贅沢なこと思ってしまいます。
ブレイクされそうになってもしっかりと踏ん張り、決めるところは決め・・・
明日の放送が楽しみです!
昔少女さん、parakeetさんにコメントを残していただきましたが、記事とともに消えてしまいますので、こちらに移させていただきました。
まさちんさん、さっそくお礼のコメントをありがとうございました。明日も同じサイトで多分ストリーミングが観れると思います。
バーディッチ戦、Tennisnakamaさんの記事を楽しみにしてます。
今日はロジャーの試合をしっかり観ました。あれは・・・。う~ん。
相手のエラーに随分助けられましたね。良くなかったなぁ ロジャー・・・。ほんとに。 サーブも。
元気もなかったですね。いつもあんなに水を飲んでたかな(細かい(^^ゞ)
でも、勝ててよかったです。ハラハラしました。2セット目、負けパターンに突入するかと思った。。 ほっ。
やったぁ!
圭君が勝ちましたね! アナの時間遅れの試合を後ろに
ライヴ スコアではらはらどきどき!
探したんだけどLIVEの映像はどうしても見つからなくって、
こちらに大急ぎで来てちょっとショック。
p.composeさん、わたしも見てて「おーい大丈夫?ロジャー」となんども言ってしまいました。
なんか、二度ほどミスしたとき声も出してたから、イライラしてるのかな?めずらしいな(でもないのかな)と思いました。。。でも勝ててよかった(^v^)ホッ 次の試合はもっと調子が出ればいいですね☆
にしこりくんはすごいですね!この調子で新年最高のスタートが切れるといいですねー!
ロディック戦観てます。圭くんすごかったですね。
もちろん、ラファ、ロジャー勝ってうれしい~ですね!!
私は大事だったのに~~!!
あのタイブレークがこのような記事になると、それぞれの場面がよみがえってくる感じ。圭くんもすばらしい、Tennisnakamaさんもすごいです。
昨日の試合は、息子と二人でPCに張り付いて観戦してたのですが、「ミラージュショット」のときは二人で お~!!!すげぇ!!! 近所からクレームきそうなほど大絶叫。
Air-Kも以前より激しさを増してましたね。
圭くん、すごい進化。今日の試合も本当に楽しみです。
あのショットはアウトサイドインで、サイドスピンをかけてサーヴィスラインとサイドラインの交差するあたりに落とす、いわゆるアングルクロスは私たちでも使いますが、でもあのベースラインのコーナーにまっすぐに落ち、そこから急角度でコートの外に逃げていくボールはみたことがありません。あれができるとスピードもついてますので絶対とれませんね。
フォアハンドのクロスに打つとき、腰から膝くらいの打点だと打ちやすいショットです。
イメージとして右下から左上に振りぬきます。しかし強引に引っ張るという感じでなくてもクロスに飛びます。
高い打点の打ち込みは面を横に使いますが、このショットだとそれよりはやや縦に使うことになります。正確に言うと斜めですが。
そうするとラケット面はややクロスに向きますので、自然にクロスに行きます。
振り上げ気味になるのでスピンがかかって、ライン間際で鋭く落ちます。
斜めに振っているのでスピン成分は上下成分と左右成分に振り分けられます。
従ってバウンド後、上かつ左に跳ねていきます。
技術自体はそれほど難しいとは思えませんが、あれだけ強烈なスピンをかけながらあのスピードは人間離れしてます。精度もすごいです。
錦織のグリップはかなり厚く、スピンはかけやすくなっています。
あのグリップでスピン過多にならず分厚い当たりで打てるのは才能です。
グリップを真似してみましたが、持ち上がらずネット手前3mくらいまでしか飛びませんでした。当然当たりもかすれて話になりませんでした。錦織おそるべし。
以前Tenniskanamaさんが書いておられた《日本はテニスのプレーはしても、プロの試合を見て楽しむ人は少ない》という記事が気になって、(1~2年前の私がまさしくそうでしたし、周りのテニス仲間の多くが今もそうです。)ほんとーに微力ながら、周りにプロテニスの面白さを宣伝しています。ま、その話題がついラファのことに偏ってしまいがちではあるんですが・・・・。
しかし錦織君のおかげで、反応もいいです!今日も《ベスト8なんてすごいね》とか《Air K》の話で盛り上がりました。つくづく一人の抜きんでた選手、ひとつの素晴らしい試合(去年のウィンブルドンのような)の影響の大きさを感じます。
今日も錦織君がいい試合をして、勝利してくれますように。
私はロディック戦の途中で眠りに落ちてしまいました‥^_^;
今日も二人とも勝ってほしいな~☆がんばれっ!!
にしこりくんのライスコをみています 1セット目落としてでちょっとおされてるようだけど昨日のパワーを今日も発揮してがんばってほしい!