2009年04月13日
クレーで勝つには?
マイアミ大会が終わった翌週からクレーシーズンがすでに始まっています。そしてクレーの最後の大会はフレンチオープンです。日本にはイエロークレーがめずらしく、どういうサーフェスだか分からない点も多いと思います。私は近くにクレーコートがありますので、ときどきダブルスをやることがありますが、普段ハードに慣れている者にとっては、ボールのバウンスの仕方やスピードが違って戸惑うことがばしばしばです。
昨日、イギリスのThe Independence紙にエミリオ・サンチェスのインターヴューが掲載されていました。
http://www.independent.co.uk/sport/tennis/no-surface-tension-as-murray-looks-to-shed-his-feet-of-clay-1667477.html
スペインをクレーテニス王国にならしめた貢献者の一人でもあるサンチェスが、「クレーテニスとは?」について説明してくれていますので、ここで要約して紹介したいと思います。
昨年スペインにデイヴィスカップ優勝をもたらしたキャプテン。有名なテニスアカデミー、サンチェス-カサール・アカデミーの設立者。オリンピック銀メダリスト。グランドスラムの4ダブルスタイトルの保持者。などなどエミリオ・サンチェスのプロフィールは限りないですが、ではなぜイギリス紙がサンチェスにインターヴューを? それはマレーです。今年のマレーの活躍は目を見張るものがあり、全イギリスの期待がマレーに集まっています。しかしマレーのクレーの過去の成績が1-2回戦とまりでパッとしません。サンチェスのアカデミーでトレーニングを受けたマレーについて、今後の彼のクレーの可能性について答えてくれる最適任者がこのサンチェスだからです。
「ハードコートと同じようにプレーしていてはクレーでは勝てません。クレーでは、メンタルでもフィジカルでももっとタフでないと勝てないのです。」
「ハードコートでは球はバウンス後自分の方向に向かってきます。そして8割くらいは、後ろ足で打っています。しかしクレーでは球がストップするため、自分の方から球に向かっていかなければならない。このアジャストメントがむずかしいのです。クレーで育った選手にとってもハードからクレーのトランジションはむずかしい。ナダルですら昨年のデ杯で苦労していましたから。」
「芝やハードコートでは、サーヴがよければ、ベースラインからであろうと、ネットからであろうと早く勝負を決めることができます。しかしクレーではスローですので、サーヴィスリターンされてしまうのです。」
「クレーではハードよりも大変なのは、相手が球に追いつく時間があるためなかなかポイントがきめられないことです。そのためにより正確なショットを打たなくてはならないのです。」
「クレーはメンタル(集中力)が6割、勝つことへの情熱が2割、フィジカルが2割。勝つには苦しみを乗り越えるメンタル力が必要です。」
過去のマレーのクレーの不成績は、怪我が大きな原因でもありましたが、今年のマレーのクレーの活躍は期待できるのか?という質問に対して:
「マレーはクレーで成功する大切な条件、フットワークとコートリカヴァリーを備えています。彼の球のリカヴァーの仕方、コートカヴァレージをみていると、クレーコートプレーヤーとしてトッププレーヤーに十分挑戦していけると思います。彼のベストはハードですが、すべてのサーフェスができるall-round playerだと思います。」
「ハードの得意な選手でクレーで好成績を示したのは、エドバーグとラフターです。彼らはアグレッシヴなプレーヤーですが、同時に正確な技術をもったプレーヤーです。ネットダッシュする彼らをパスできないのは、彼らがまさにcorrect playerでもあるからです。」
「マレーが見習う選手としてはヘンマンがよい例でしょう。彼は速いコートのスペシャリストですが、クレーでもフレンチでセミファイナルまでいった選手です。クレーだからといって自分のプレースタイルを変えず、サーヴ&ヴォレーでよい成績をあげたのは、彼がそのプレースタイルに精通し最も得意とするスタイルだったからです。」
つまりクレーの勝利のレシピは、「強いメンタル」「強靭なフィジカル」「より正確な技術」「勝つことへの執念」「アグレッシヴで自分のテニスを全うする」・・・これって正にナダル。彼がクレーに強いはずですね。
昨日、イギリスのThe Independence紙にエミリオ・サンチェスのインターヴューが掲載されていました。
http://www.independent.co.uk/sport/tennis/no-surface-tension-as-murray-looks-to-shed-his-feet-of-clay-1667477.html
スペインをクレーテニス王国にならしめた貢献者の一人でもあるサンチェスが、「クレーテニスとは?」について説明してくれていますので、ここで要約して紹介したいと思います。
昨年スペインにデイヴィスカップ優勝をもたらしたキャプテン。有名なテニスアカデミー、サンチェス-カサール・アカデミーの設立者。オリンピック銀メダリスト。グランドスラムの4ダブルスタイトルの保持者。などなどエミリオ・サンチェスのプロフィールは限りないですが、ではなぜイギリス紙がサンチェスにインターヴューを? それはマレーです。今年のマレーの活躍は目を見張るものがあり、全イギリスの期待がマレーに集まっています。しかしマレーのクレーの過去の成績が1-2回戦とまりでパッとしません。サンチェスのアカデミーでトレーニングを受けたマレーについて、今後の彼のクレーの可能性について答えてくれる最適任者がこのサンチェスだからです。
「ハードコートと同じようにプレーしていてはクレーでは勝てません。クレーでは、メンタルでもフィジカルでももっとタフでないと勝てないのです。」
「ハードコートでは球はバウンス後自分の方向に向かってきます。そして8割くらいは、後ろ足で打っています。しかしクレーでは球がストップするため、自分の方から球に向かっていかなければならない。このアジャストメントがむずかしいのです。クレーで育った選手にとってもハードからクレーのトランジションはむずかしい。ナダルですら昨年のデ杯で苦労していましたから。」
「芝やハードコートでは、サーヴがよければ、ベースラインからであろうと、ネットからであろうと早く勝負を決めることができます。しかしクレーではスローですので、サーヴィスリターンされてしまうのです。」
「クレーではハードよりも大変なのは、相手が球に追いつく時間があるためなかなかポイントがきめられないことです。そのためにより正確なショットを打たなくてはならないのです。」
「クレーはメンタル(集中力)が6割、勝つことへの情熱が2割、フィジカルが2割。勝つには苦しみを乗り越えるメンタル力が必要です。」
過去のマレーのクレーの不成績は、怪我が大きな原因でもありましたが、今年のマレーのクレーの活躍は期待できるのか?という質問に対して:
「マレーはクレーで成功する大切な条件、フットワークとコートリカヴァリーを備えています。彼の球のリカヴァーの仕方、コートカヴァレージをみていると、クレーコートプレーヤーとしてトッププレーヤーに十分挑戦していけると思います。彼のベストはハードですが、すべてのサーフェスができるall-round playerだと思います。」
「ハードの得意な選手でクレーで好成績を示したのは、エドバーグとラフターです。彼らはアグレッシヴなプレーヤーですが、同時に正確な技術をもったプレーヤーです。ネットダッシュする彼らをパスできないのは、彼らがまさにcorrect playerでもあるからです。」
「マレーが見習う選手としてはヘンマンがよい例でしょう。彼は速いコートのスペシャリストですが、クレーでもフレンチでセミファイナルまでいった選手です。クレーだからといって自分のプレースタイルを変えず、サーヴ&ヴォレーでよい成績をあげたのは、彼がそのプレースタイルに精通し最も得意とするスタイルだったからです。」
つまりクレーの勝利のレシピは、「強いメンタル」「強靭なフィジカル」「より正確な技術」「勝つことへの執念」「アグレッシヴで自分のテニスを全うする」・・・これって正にナダル。彼がクレーに強いはずですね。
投稿者 Tennisnakama 22:56 | コメント(8)| トラックバック(0)
あとマッケンローのコーチ話は、その後音沙汰ないようですね。ミルカも出産に備えますし、これ以上内ないタイミングだと思うのですが・・・
おっしゃる通りですね。デルポとマレーのネットプレーにかかっていると思います。マレーはデルポよりネットがうまいですし、彼がどんどんアグレッシヴになってくれば、ナダルも油断できません。サンチェスは英語でインターヴューに答えていますが、「クレーで勝つのはcorrect player」のcorrect playerところは翻訳できませんでしたが、言っている意味がすごくよくわかります。多分力だけの選手、サーヴだけがうまい選手、一つの武器だけで攻めてくる選手、などはハードで勝つことができても、クレーでは無理。正確なショット力にメンタルも含めてテニスの総合力をもつのが、彼の言うcorrect playerではないかと思います。クレーの深さがわかりますね。
昨日のマスターズゴルフに刺激されて、今日はゴルフをやってきます。ご招待で行ってきますが、私たちの4人だけの貸し切りだそうです。がんばるぞ!
(ゴルフから帰ってきました。今年初めてのゴルフで何の練習もせずすぐコースへ。しかしガンガン打つことができて気持ちよかったです。バーディーチャンスは3回ありましたが残念ながら見逃してしまいました。テニスはいくらやってもうまくならないのに、一年に数回くらいしかやらないゴルフのほうが筋がよいみたいで、嬉しい気持ちよりも複雑な気持ち。いっそのことテニスをやめてゴルフにしようかな。
今日の記事を見て、彼のフットワークに期待増しました。
久しぶりにラフターの名前を見て、なつかしくなりました。長髪を束ねたスタイルで、思い出されます。
あの頃は私ももう少しフットワークも良く、コートを走り回っておりましたが、今となってはイメージどおりには行きません・・・・。
あの美しいラフターが帰ってきましたよ!先週サンプラスとラフターのシニアの試合をTV観戦しました。いやいや彼らの実力は今でも十分通用すると思いますよ。これってきっとラケットとストリングのせいだと思いますけれど、すごい球を二人はガンガン打ってました。二人ともサーヴ&ヴォレーの応酬でシビレっぱなし。それにしてもサンプラスのサーヴはまだまだ世界一。もうエースの連続でした。
まさにラファの為のコート、と言って過言ではないですね。
ちょっと違うところと言えば、ラファはフィジカル4割くらいでしょうか・・・^^;
試合毎に進化しているマレー。クレーでのマレー、クレマレも乞うご期待!というところでしょう。
私も今年の全仏はマレーの勝ち上がりに注目します。
全豪で14個めのタイトルをとって、結婚式をあげて、ローランギャロスでGSタイトル新記録&生涯グランドスラム達成・・という青写真だったのでは・・・。
フェデラー!!モンテカルロでとりあえず優勝だ~!!
サンプラス懐かしいですね。ラフターとの試合で印象に残ってるのは、1998年のUSオープン準決勝かな。たしかサンプラス押してたんだけど、4セット目に怪我しちゃって結局フルセットで負けたんですよね。
僕はオヤジにテニス観戦につれていってもらった時にサンプラスの試合を見て、これは凄いと思ってテニスを始めました。なのでフェデラーの前はサンプラスの大ファンでしたよ!!
あのサーブとワイルドなボレー、フラットのミサイルフォアなど大好きでした。当然今もですが。
シニアツアーでけっこうリオスとかともやったりしてますよね。日本で放送してほしいです・・・!!
今日はマレーの初戦でしたが、はなかなか渋かったです。本当にミスが少ない。あのスタイルだったらクレーもかなりいい線までいくかもしれません。
こりおさん、
すごい青写真ですね。私も妊娠早々にこの時期の結婚を考えていたと思います。ただ騒がれたくなかったので、とぼけてましたけど。おかげで私はやきもきさせられましたが。
ベジーダだ!!さん、
サンプラスがあまりにも強すぎて、マッケンロー曰く彼のためにアメリカのテニスが駄目になった。つまりサーヴでエース。それでなければネットダッシュでヴォレーのウィナー。ラリーがあまりなく、あっという間に勝ってしまう試合。(フレンチを除いてですが)私も結構つまらなかったのを覚えています。サンプラスのファンになったのは、フェデラーと同じく、彼が勝てなくなってNo.1の座をゆずったときからです。どうしても性格から弱い者に応援しちゃんうんです。