2009年05月01日
波乱のローマ
[ちょっとパーティーが続いてくたばっています。(昼はテニスパーティ、夜はいろんなパーティ)お酒の飲み過ぎもあるようで,朝はお医者に行ってきます。午後から試合が入ってますが、大丈夫かなあ・・・]
さて、ローママスターズがいよいよ終盤戦を迎え、金曜日は準々決勝で、今ジョコヴィッチvsデルポトロが戦っています。第1セットはジョコが6-3とリードしていますが、デルポの本調子が出ていないのでこれからです。
今回のローマは、8強の中に二人もクウォリー(予選通過者:QualifierのことをQualieと呼んでいます)が含まれて波乱万丈のマスターズとなりました。
Monaco
まずはマレーがモナコに破れてしまいましたね。モナコはアルジェンチンの25歳の選手。一見なよっとしていますが、昨年の2月は14位まであがった選手です。キーファー、マレー、シリッチを倒したあと、金曜はいよいよゴンザレスと対戦します。ウィナーをがんがん打つタイプではなく、地味ですが確実なショットでゲームを組み立てていきます。準々決勝はゴンザレスが相手ですが、彼はまだ本調子とはいえず、モナコがいい線をいくかもしれません。
モナコはATPの8月のカレンダーに載っています。半裸でモデルにしてもよいくらい雰囲気があって、よい感じです。Twitterで紹介していますが、ごらんになってください。(このカレンダーはテニス用に毎日使っています。)
http://twitpic.com/49r6p
Verdasco
今年の全豪の準決勝を覚えていらっしゃる方も多いと思います。ナダルは5セット、6-7(4) 6-4 7-6(2) 6-7(1) 6-4で辛うじて勝ちましたが、あの壮絶な試合でべルダスコは一躍世界に名をとどめることになりました。彼はベースラインから大胆にウィナーを狙って打ち込んでくるダイナミックなストロークが魅力です。過去に二人は7回対戦しており、ナダルの7勝0敗となっていますが、ここ最近のべルダスコは、ラスベガスのトレーニングによってめざましく強くなってきているので油断ができませんが、エラーが多いのが致命傷です。
Nadal
ソダーリングとの戦いで、ナダルはほぼ完璧に近い試合を見せてくれました。6-1, 6-0とスコアは一方的でしたが、試合の内容は濃く、ソダーリングの武器であるビッグサーヴとフォアハンドがナダルを苦しめましたが、ナダルのショットが実に正確でライン上を攻めるウィナーショットが続き、ソダーリングは最後はなすすべもなくベーグルとなってしまいました。
ナダルがますます攻撃的になりました。サイドライン上に何度球が落ちたことか!逆にこれほど正確なショットができなければ、ナダルに勝てない!解説者はナダルのあまりにもの精度の高いショットを、pin-point accuracyと驚愕の声をあげていました。
「今日の試合はとてもタフなものだった。スコアはそうみえないけど。どちらが4-1になってもおかしくない試合だった。僕の今までの試合の中でベストだった。」とナダルは謙遜して述べていますが、前回のセッピとの試合も同じようなことを言っていましたので、ナダルは好調でますますギアがあがってきていることは確かです。
ソダーリングとには逸話があり、ここでビデオを紹介します。以前ナダルと対戦したソダーリングは、ナダルがサーヴまでの時間がかかりすぎるので、わざとからかってナダルの集中を妨げようとした行為をみてください。ソダーリングは”He has an attitude.”(態度が悪い)ことでも知られる選手ですが、このジェスチャーで世界のナダルファンからひんしゅくを買ってしまいました。
Federer
モナコであっさりと早退してしまったフェデラーに大きな疑問が残ってしまったため、クレーでのカムバックは誰も話題にもすることもなく(メディアの間で)寂しい思いをしておりました。しかし昨日のステパネックとの試合は6-4, 6-1でエラーも18と少なく、「ひょっとして決勝まで行けるかも」という期待を抱かせる質の高い試合をみせてくれました。
フェデラーはサーヴで自分のリズムを上げていきますので、サーヴが悪いとショットにも影響がでてきます。しかし今回のステパネック戦では、第1セットはフェデラーの1stサーヴが33%と低いにもかかわらず(ステパネックは61%)、サーヴの質がよく、1stと2ndの合わせたサーヴィスポイントの合計は、フェデラーが18ポイント、スパネックが17ポイントでフェデラーのほうが上回っています。第1セットはサーヴが入らなくても、ポイントがとれる展開ができたのは、彼のエラー(unforced error)が少なくなってきていることが原因だと思います。ショットも正確さをまし、エラーはわずか18と、フェデラーにしては少ないエラーでした。粘りよくラリーを続けられるショットの確かさが出てきたことは嬉しい限りです。今までは攻撃前にエラーで自滅していましたので。
気になった点はanticipation(予期すること)です。目から情報を得てプロセスするまで、ちょっと時間が以前よりかかっているような気がして、モーションのとりかかりが遅い気がします。しかし、これも試合数が増えるに従ってシャープになっていくとは思います。
Zverev
フェデラーの準々決勝の相手はクウォリーのツヴェレフ。まだ21歳のロシア出身で、シモンに執拗に食い下がりリズムを与えずシモンは敗退してしまいました。ツヴェレフは左利きでビッグサーヴが得意。それにフォアとバックのストロークが確実でディフェンスもうまく、しかもネットダッシュも盛んに行うall-roundタイプの選手です。予選から上がってきたとはいえ、バーディッチ、マティウ、シモンを破ってきたのですから、相当な自信になっているはずです。フェデラー戦では、捨て身でやってくるでしょう。フェデラーは対戦したことのない選手には弱いので要注意です。
Djokovic
今、ジョコヴィッチがデルポトロに勝利を決めました。準決勝はフェデラーかツヴェレフとなります。フェデラーにぜひ勝ってもらってジョコヴィッチとの試合が観戦できればよいですね。
二人の対戦成績はフェデラーの7勝3敗。しかしフェデラーはクレーでは負けていませんので、とても面白い試合になること請け合いです。
前回のロブレド戦ではあまりにもロブレドの調子が悪く、勝って当然の試合でしたので、ジョコヴィッチのテニスのレベルが分かりませんでした。今日のデルポトロは原稿を書いてましたので、ときどきしか観ていませんが、ジョコヴィッチが安定した実力をみせてくれたように思います。デルポはエラーが31と多く、その割にはウィナーが8でエラーが足を引っ張りました。ジョコヴィッチはウィナーが20と思い切りのよいショットが決まったようです。
さあ、これからフェデラーとツヴェレフが始まります。
さて、ローママスターズがいよいよ終盤戦を迎え、金曜日は準々決勝で、今ジョコヴィッチvsデルポトロが戦っています。第1セットはジョコが6-3とリードしていますが、デルポの本調子が出ていないのでこれからです。
今回のローマは、8強の中に二人もクウォリー(予選通過者:QualifierのことをQualieと呼んでいます)が含まれて波乱万丈のマスターズとなりました。
Monaco
まずはマレーがモナコに破れてしまいましたね。モナコはアルジェンチンの25歳の選手。一見なよっとしていますが、昨年の2月は14位まであがった選手です。キーファー、マレー、シリッチを倒したあと、金曜はいよいよゴンザレスと対戦します。ウィナーをがんがん打つタイプではなく、地味ですが確実なショットでゲームを組み立てていきます。準々決勝はゴンザレスが相手ですが、彼はまだ本調子とはいえず、モナコがいい線をいくかもしれません。
モナコはATPの8月のカレンダーに載っています。半裸でモデルにしてもよいくらい雰囲気があって、よい感じです。Twitterで紹介していますが、ごらんになってください。(このカレンダーはテニス用に毎日使っています。)
http://twitpic.com/49r6p
Verdasco
今年の全豪の準決勝を覚えていらっしゃる方も多いと思います。ナダルは5セット、6-7(4) 6-4 7-6(2) 6-7(1) 6-4で辛うじて勝ちましたが、あの壮絶な試合でべルダスコは一躍世界に名をとどめることになりました。彼はベースラインから大胆にウィナーを狙って打ち込んでくるダイナミックなストロークが魅力です。過去に二人は7回対戦しており、ナダルの7勝0敗となっていますが、ここ最近のべルダスコは、ラスベガスのトレーニングによってめざましく強くなってきているので油断ができませんが、エラーが多いのが致命傷です。
Nadal
ソダーリングとの戦いで、ナダルはほぼ完璧に近い試合を見せてくれました。6-1, 6-0とスコアは一方的でしたが、試合の内容は濃く、ソダーリングの武器であるビッグサーヴとフォアハンドがナダルを苦しめましたが、ナダルのショットが実に正確でライン上を攻めるウィナーショットが続き、ソダーリングは最後はなすすべもなくベーグルとなってしまいました。
ナダルがますます攻撃的になりました。サイドライン上に何度球が落ちたことか!逆にこれほど正確なショットができなければ、ナダルに勝てない!解説者はナダルのあまりにもの精度の高いショットを、pin-point accuracyと驚愕の声をあげていました。
「今日の試合はとてもタフなものだった。スコアはそうみえないけど。どちらが4-1になってもおかしくない試合だった。僕の今までの試合の中でベストだった。」とナダルは謙遜して述べていますが、前回のセッピとの試合も同じようなことを言っていましたので、ナダルは好調でますますギアがあがってきていることは確かです。
ソダーリングとには逸話があり、ここでビデオを紹介します。以前ナダルと対戦したソダーリングは、ナダルがサーヴまでの時間がかかりすぎるので、わざとからかってナダルの集中を妨げようとした行為をみてください。ソダーリングは”He has an attitude.”(態度が悪い)ことでも知られる選手ですが、このジェスチャーで世界のナダルファンからひんしゅくを買ってしまいました。
Federer
モナコであっさりと早退してしまったフェデラーに大きな疑問が残ってしまったため、クレーでのカムバックは誰も話題にもすることもなく(メディアの間で)寂しい思いをしておりました。しかし昨日のステパネックとの試合は6-4, 6-1でエラーも18と少なく、「ひょっとして決勝まで行けるかも」という期待を抱かせる質の高い試合をみせてくれました。
フェデラーはサーヴで自分のリズムを上げていきますので、サーヴが悪いとショットにも影響がでてきます。しかし今回のステパネック戦では、第1セットはフェデラーの1stサーヴが33%と低いにもかかわらず(ステパネックは61%)、サーヴの質がよく、1stと2ndの合わせたサーヴィスポイントの合計は、フェデラーが18ポイント、スパネックが17ポイントでフェデラーのほうが上回っています。第1セットはサーヴが入らなくても、ポイントがとれる展開ができたのは、彼のエラー(unforced error)が少なくなってきていることが原因だと思います。ショットも正確さをまし、エラーはわずか18と、フェデラーにしては少ないエラーでした。粘りよくラリーを続けられるショットの確かさが出てきたことは嬉しい限りです。今までは攻撃前にエラーで自滅していましたので。
気になった点はanticipation(予期すること)です。目から情報を得てプロセスするまで、ちょっと時間が以前よりかかっているような気がして、モーションのとりかかりが遅い気がします。しかし、これも試合数が増えるに従ってシャープになっていくとは思います。
Zverev
フェデラーの準々決勝の相手はクウォリーのツヴェレフ。まだ21歳のロシア出身で、シモンに執拗に食い下がりリズムを与えずシモンは敗退してしまいました。ツヴェレフは左利きでビッグサーヴが得意。それにフォアとバックのストロークが確実でディフェンスもうまく、しかもネットダッシュも盛んに行うall-roundタイプの選手です。予選から上がってきたとはいえ、バーディッチ、マティウ、シモンを破ってきたのですから、相当な自信になっているはずです。フェデラー戦では、捨て身でやってくるでしょう。フェデラーは対戦したことのない選手には弱いので要注意です。
Djokovic
今、ジョコヴィッチがデルポトロに勝利を決めました。準決勝はフェデラーかツヴェレフとなります。フェデラーにぜひ勝ってもらってジョコヴィッチとの試合が観戦できればよいですね。
二人の対戦成績はフェデラーの7勝3敗。しかしフェデラーはクレーでは負けていませんので、とても面白い試合になること請け合いです。
前回のロブレド戦ではあまりにもロブレドの調子が悪く、勝って当然の試合でしたので、ジョコヴィッチのテニスのレベルが分かりませんでした。今日のデルポトロは原稿を書いてましたので、ときどきしか観ていませんが、ジョコヴィッチが安定した実力をみせてくれたように思います。デルポはエラーが31と多く、その割にはウィナーが8でエラーが足を引っ張りました。ジョコヴィッチはウィナーが20と思い切りのよいショットが決まったようです。
さあ、これからフェデラーとツヴェレフが始まります。
Hop Roger!
投稿者 Tennisnakama 21:45 | コメント(5)| トラックバック(0)
マレーの敗退は早かったけど、相手はクレーコーターのモナコですから、仕方ないのかなとも思いますが、やはりクレーではまだ”3強”なのでしょうか? ナダル・ファンはマレーを必要以上に警戒しているところがあるので、クレーでの彼がどの程度のレベルなのかが図りきれず、やきもきしています。
ナダルは、モンテカルロでは優勝してもいろいろ言われていましたが、やはりクレーに順応するための準備段階だったという事ですね。試合を経るごとにプレーのレベルが上がってきて、頼もしいです!
フェデラーが復調・・・やはりなんだかんだと言われても、ナダルの前に立ちはだかってくるのは、彼なんでしょうか?(フェデラーが勝てば)ジョコとのSFは要注目!ですね。・・・と、ナダルにもまだ超えるべき相手がいますが。
ツヴェレフは昨年のAIGオープンで生観戦しました。とても良い選手だという印象でしたが21歳には見えませんでしたww
次のジョコ戦は気合の入った良いプレーを見せて欲しいです。試合前に前回ラケットを叩き折ってジョコを驚かせた(と、勝手に解釈したオイラ)事を一言詫びて紳士フェデラーたる態度を見せて欲しいと願っています。全てにおいて冷静さを取り戻さなければ今のビッグ4(ラファ・フェデ・ジョコ・マレー)の中では第4の男になりかねないと危惧しています。
と、ここまでカキコしてたらジョコ戦が物凄く重要だと再認識してきて血圧が上昇してきましたww
フェデ頼むっ!オイラのフェデラー・シンドロームを悪化させないでくれっ!!www
これから試合に出かけますので、ナダル戦は録画で観戦です。
べルダスコが第2セットからせり上げてきていますね。でもナダルに勝ってもらって、ジョコにはフェデラーに負けてもらって、そして最後はフェデラーvsナダルの決勝が観たいー!!! まだ病が治っていないみたい・・・
フェデラー症候群のp.composeです。私も症状が安定していて嬉しいです。
私も最近のフェデラーは、どうみてもNo.4に見えちゃうなぁ(涙)・・・と覚悟までしていましたので(すべてを受け入れる癖までつきました)、この勝利は嬉しかったですね。サーブが良くなってきたのが何よりです。今日のジョコ戦もフェデラーらしいプレーを期待したいです(^v^)
「ジョコには負けてもらって」はジョコファンに叱られてしまいますよ、Tennisnakamaさん。
フェデラーの強さで勝ってもらいたいです(ホントはドキドキ!病再発の可能性大)。