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ロンドン行きは誰に?

今パリマスターズを観戦しながら書いています。テニスチャンネルではライヴで初日から放送してくれますので、ほとんどの試合をTVスクリーンで観ることができ、やっぱりコンピューターでみるのとは大きな違いがありますね。しかも解説者はほとんどしゃべりませんので、嬉しいかぎりです。

このパリのハイライトはなんといっても「誰がロンドン行きの切符を手に入れるのか?」

ロンドン大会の正式名は BARCLAYS ATP WORLD TOUR FINALS。今まではマスターズカップと呼ばれていましたが、今年からATP World Tour Finalsと改称されました。それにしても長い名前です。昨年までは上海でしたが今年からロンドンに移り、4年ごとに開催地が変わります。

出場資格のあるベスト8には、フェデラーナダル、ジョコヴィッチ、マリー、デルポトロ、ロディックの6人がすでに決定していますが、残りの二人がまだ未定です。この2シートをめぐって、ダヴィデンコ、べルダスコ、ソダーリング、ゴンザレスなどの選手がどのようなレース展開をみせ、そして最後に誰がゴールインをするのか? 

かならずしもベスト8とは限らない
あまり知られてないベスト8の選手出場について。
普通はベスト8の選手が1月からの得点数によって選ばれることになりますが、必ずしもベスト8ではない場合もあります。それはトップ20の選手でその年にグランドスラムで優勝した選手にNo.8のシートが与えられるからです。もしトップ20の中で二人もGSをとった選手がいたとしたら、ランキングの高い選手にこのNo.8のシートが与えられます。

例えば、もしデルポトロのランキングが10位以下だったとしても、彼は20位以内に止まっていれば、ロンドン出場となるわけです。

さて今年のロンドン行きはベスト8となりますが、このランキングは通常私たちが使っているランキングと違います。ここで簡単に説明したいと思います。

二つのランキングを比較してみましょう。

SOUTH AFRICAN AIRWAYS ATP RANKINGS
これは私たちが一般にランキングと言っているもので、過去の一年間の総合ポイント数から決定します。以下は今週のランキングです。

ranking11.09



YEAR-TO-DATE SOUTH AFRICAN AIRWAYS ATP RANKINGS
通称レースと呼ばれるランキングで、year-to-dateとは1月から現在という意味で、昨年のポイントは加算されません。例えばランキングに違いがでてきているのはツォンガの場合です。彼の場合はランキングでは2985ポイントで9位ですが、レースでは11位に落ちて2695ポイントとなっています。

race



ロンドン行きはこのレースのランキングで決定されますので、順番からいえば7位ダヴィデンコ、8位べルダスコ、9位ソダーリング、10位ゴンザレス、11位ツォンガが2シートをめぐって争奪戦が繰り広げられることになります。

ではこの中で誰がロンドン行きの切符を手にいれることができるのか?ちょっと予想してみたいと思います。

ポイント計算をやってみました。W優勝者には1000、F準優勝には600、SFに出場すれば360、QFでは180、R16では90ポイントが与えられます。

ダヴィデンコの場合:3540ポイントからスタート
決勝までの予想対戦相手:ソダーリング(R16)、ジョコヴィッチ(QF)、ナダル(SF)

決勝までのポイント数:W(4540)  F(4140)  SF(3900)  QF(3720)  R16(3630)

7位にいるダヴィデンコは、今日ベッカーを破ってR16を決めました。そして90ポイントを獲得して得点は3630ポイント。しかし次のR16のカーロヴィッチかソダーリングに負けてしまえば得点は、この3630でストップです。しかしソダーリング以下の選手が出場権を得るには、最低決勝まで進まなくてはならず、ほぼこれでダヴィデンコのロンドン行きは決まったといってよいと思います。

べルダスコの場合:3210ポイントからスタート

決勝までの予想対戦相手:チリッチ(R16)、フェデラー(QF)、マリー(SF)

決勝までのポイント数:W(4210)  F(3810)  SF(3570)  QF(3390)  R16(3300)

セッピを倒してR16べルダスコはこれで3300ポイントとなりました。9位のソダーリングとはすでにスタート時点で380ポイントの差があり、R16進出によってロンドン行きが目前に迫りました。

ソダーリングの場合:2830ポイントからスタート

決勝までの予想対戦相手:カーロヴィッチ(R32)、ダヴィデンコ(R16)、ジョコヴィッチ(QF)、ナダル(SF)

決勝までのポイント数:W(3830)  F(3430)  SF(3190)  QF(3010)  R16(2920)

べルダスコがR16の進出で3300となりましたので、ソダーリングは決勝まで進まなければべルダスコの得点を追い越すことができなくなりました。ということはジョコヴィッチ、ナダルを倒さなければならず、体調がまだ完全でない彼にとってはほぼ不可能となってしまいました。

それにしてもバーシーのコート1はお粗末ですね。壁にブルーのプラスチックが掛けられていて臨時のコートのような感じです。世界のインドアのトーナメントの中で最も権威のあると呼ばれているのに、予算がないのでしょうか。

さていつも問題になるのが男子のシーズンの長さです。

女子は10月末にトーナメントを終了して2ヶ月の休みがもらえるのに、男子はこのマスタズの後にまだロンドンが残っており、11月末までは過酷なトーナメントが続きます。9月のUS オープンの後、ぞくぞくと怪我が発生して、10月の上海マスターズでリタイアが続発したのは、長いハードコートのシーズンの結果、酷使された肉体の悲痛の叫びに他なりません。

「男子プロの世界は考えられないわ。一ヶ月しか休みがないので体がガタガタになるのは当然だわ。」とセリーナ・ウィリアムズもシーズンの長過ぎるのを批判していました。ではどうすればよいか?

私は問題解決のカギはパリ(バーシー)のマスターズだと思っています。40年の歴史がある由緒あるトーナメントですが、このパリがなくなると、マスターズカップを2週間早くもってくることができるのです。

パリにはフレンチオープンがあります。しかしグランドスラムを開催する都市でマスターズがあるのはパリだけです。クレーとハードのサーフェスの違い、ローランギャロスとバーシーの会場の違いなどがありますが、GSとマスターズを同じ都市でやること自体too muchだと思います。世界最大の観客を集めるUS オープンの開催地ニューヨークですらマスターズはありません。

しかし由緒のあるトーナメントをなくしてしまうのは非現実的な話です。ではどうすればトップ選手の出場義務を減らすことができるのか?

(1)パリをワールドツアー500に格下げをする
ATPはハンブルグをマスターズから500に格下げにして訴えられました。パリも訴訟にもってくることは間違いなく醜い長い争いが予想されますが、トップ30は出場義務から解放されます。

(2)モンテカルロにみならう
モンテカルロはマスターズの格付けですが、トップ30選手の出場義務がなくなりました。私はこのモンテカルロ案がベストだと思っています。しかし出場義務がなくなるとトップ選手の参加が少なくなることが考えられますので、そこでこのパリに出場したトップ30の選手には特典を与えるのです。ペナルティーを軽減するとか、他にもいろんな特典が考えられると思います。

フランス人からお怒りを受けそうですが、一考の価値ありと思うのですが・・・

投稿者 Tennisnakama  03:52 | コメント(0)| トラックバック(0)
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