2009年11月27日
ナダルがファンにごめんなさい
昨日ロンドンファイナルズでナダルは2連敗してしまいました。「ごめんなさい。失望させてしまって・・・」一週間に2度も続けてまけてしまうなんて、口惜しさで一杯なはずなのに、それでもファンへのいたわりの気持ちを忘れないでファンに謝るナダル。涙ぐましいくらい好青年です。
イギリス紙のタイムズに、ダヴィデンコ戦についてナダルは以下のように語っています。
http://timesonline.typepad.com/rafael_nadal/2009/11/sorry-if-ive-let-you-down-but-i-gave-it-my-best-shot.html
「もしがっかりしたらごめんなさい。でも僕はベストを尽くして戦ったのです。
残念ながら日曜日に残るチャンスはとても少なくなってしまった、というか不可能になってしまいました。今日また負けてしまって、一週間に二度続けて負けたというのは変な感じです。
今日は昨日よりうまくプレーできたと思ったのですが・・・アグレッシヴで、絶対に勝ちたいという気持ちは強かったのですが、ダヴィデンコのようなトッププレーに勝つことができませんでした。
明日はいつものように2時にコートに入って練習します。大切なことはプラクティスを続けること。そして金曜日に備えて準備をすること。その後はデ杯の決勝に向けて準備をすること。
今の僕はハッピーでないけれどでもそれほど失望はしていません。今日の試合では後半は頑張れたし、3セットにもっていけるチャンスもありました。
ファンの皆さん、ごめんなさい。でもロンドンで僕を応援してくれるファンが多いのを知ってとても嬉しいです。世界中からロンドンにやってきてくれたファンの皆さんに感謝しています。ありがとう。」
フェデラーが昨年ボロボロに負けていた頃を思い出します。「フェデラーはこのまま終わってしまうのか!?」誰もが一度はフェデラーのカムバックを疑ったことのあるあの辛い時期にフェデラーは言い続けてきました。「これは本当の自分ではない。」
ロンドンのファイナルズでみせたナダルのテニスは、まさに一年前のフェデラーでした。「今の僕は本当の自分ではない」ナダルはインタービューでこういいたかったのでしょう。
自信のなさを露呈してしまったナダルは、第1セットを1-6で完敗しましたが、第2セットから猛然と攻撃を開始しました。残念ながらタイブレークで破れてしまいましたが、試合の内容はそれほど悪いものではなかったと思います。ナダルに自信が少し生まれてきたように思います。
ナダルは12月のデ杯の決勝に向けて調整中という感じがします。デ杯では絶対に負けられない。母国スペインのためにも。もしデ杯でナダルが負けてスペインが優勝を失ってしまったら? これは考えただけでも恐ろしいことです。半年くらいは立ち上がれない致命的な打撃をナダルが受けてしまうかもしれません。個人の勝敗のレベルではなく、国のために戦うことの恐ろしさがここにあります。
金曜のジョコヴィッチ戦はその意味でも、デ杯への最終準備になる試合。ソダーリング戦では、ガス欠であっけなく第2セットを落としてしまったジョコヴィッチでしたが、ナダル戦では全力で攻撃をしてくるはずです。
「自信がでてくれば元来の自分にもどれるはず」フェデラーが実証したように、自信というものがいかに大きなファクターであるのか! それを最も痛感しているのはナダル本人です。ソダーリングには敗北したものの、まだまだ自信に満ちあふれるジョコヴィッチに、ナダルがいかに対抗していけるのか?
以下はナダルvsダヴィデンコのTwitterの実況解説です。
Davydenko def Nadal: 6-1, 7-6(4)
いよいよナダルvsダヴィデンコが始まります。ナダルはダヴィデンコのオンザライズライズのショットにいかに対応できるか?
二人の対戦成績はナダルはハードでは1勝3敗。ナダルはかなりダヴィへの苦手意識があります。しかも最後は上海でストレートに負けてしまったナダル。あのスピンの強いショートボールは絶対打てません。フラットが打てなければできるだけ深く。そしてサーヴでチープポイントをとること。ダヴィデンコはジョコヴィッチに負けたとはいえ、最好調といえるハイレベルのテニスを見せています。果たして・・・
第1セット:
第1ゲーム(0-0)ダヴィのサーヴ:
ダヴィはまずエース。ナダルのバックハンドのフラットのクロスが出ました!昔観たあのウィナーです!ダヴィはダブルフォルトでデュース。ナダルはフォアがロングでしたがディープでなかなかよい感じです。
第2ゲーム(0-1)ナダルのサーヴ:
ナダルの2つのエラーで0-30。しかしワイドにエースです。このワイドサーヴはリターン不可能。ダヴィはセンターから角度をつけてバックハンドでコーナーへウィナー。ナダルの不意をつきました。30-40のBP(ブレークポイント) ナダルがネットに。
第3ゲーム(0-2)ダヴィのサーヴ:
ナダルのショットがネットしてブレークされてしまいました。ダヴィはまたフォアのインサイドアウトでウィナーです。このパターンが続きます。ナダルは動こうともしない。どうした? ダヴィがネットでアングルヴォレー。またダヴィはネットでドライヴヴォレー。
第4ゲーム(0-3)ナダルのサーヴ:
ダヴィはアグレッシヴにナダルをネットで攻めます。決してヴォレーがうまい選手ではないのですが(両手のバックハンドヴォレーをするプロはめずらしい)、この作戦は効果ありナダルに時間を与えません。しかしナダルはダヴィを左右に振り始め、チャンスを待ってハードヒットでフォアのウィナー3本!ブレークされても強気で、ナダルはパワーゲームでゲームをホールドしました。
第5ゲーム(1-3)ダヴィのサーヴ:
やっとナダルらしくなったゲーム。しかしコートポジションがまだ下がりすぎ。ダヴィがネットへ。そして得意のドライヴヴォレー。またネットで今度はアングルヴォレー。ダヴィのヴォレーがすばらしい!こんなにうまかったっけ、とびっくり。それにしてもアグレッシヴな攻撃テニスです。
第6ゲーム(1-4)ナダルのサーヴ:
また出ました!ダヴィのフォアのインサイドアウトのウィナー。あのセンター気味のポジションから打つこのウィナーは、ナダルには予測できません。ナダルは呆然とみているだけ。ダヴィは2ndを狙ってリターンエースです。限りなくアグレッシヴなダヴィに040でナダルは大ピンチ。
ナダルが不調なのではなく、ナダルの弱点を攻め抜いたダヴィの作戦で第1セットを勝ち取りとりました。
第2セット:
第1ゲーム(0-0)ナダルのサーヴ:
なぜこんなときにスライスを? ナダルはバックのスライスが多すぎます。弱気になっている証拠。ダヴィはワイドなアングルショットを繰り返し、ナダルはコート中を走りまわりますがとれない。やっとゲームをナダルはホールドしました。(英語ではkeepという言葉を使わず、holdを使います。)
第2ゲーム(1-0)ダヴィのサーヴ:
ダヴィが自信満々でサイドラインを狙ってアタック。わずかにアウトしましたが、このアグレッシヴな攻撃はナダルに大きなプレッシャーを与え、ナダルもきわどいショットを狙わなくてはならず、ナダルのエラーが増えています。
第3ゲーム(1-1)ナダルのサーヴ:
ナダルのフォアのエラーで30-40のBP どうもナダルの急ぎすぎのエラーが増えてきています。ダヴィのフォアのショートクロスがワイドに決まりました!ナダルがとれない! このショットはナダルが昔やっていたショットです。そのショットをダヴィが見事にやってみせました。ナダルのフォアのダウンザラインが入りません。これも昔のナダルならウィナーになっていた得意のショットです。
何度もデュースを繰り返しています。ナダルの体の動きが軽くなり、ショットにパワーが。ナダルがサーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。
第4ゲーム(2-1)ダヴィのサーヴ:
またダヴィの得意のウィナー。前進しながらフォアのインサイドアウト。しかもアングル。まさにスーパショット。しかしナダルも負けじで緊張するラリーの展開です。
ダヴィデンコは50%をコートの中で打っているのに対し、ナダルは14%がコート内。これだけでもダヴィがどれだけアグレッシヴかが分かります。
第5ゲーム(2-2)ナダルのサーヴ:
ナダルはダヴィの過激なフォアのショートクロスがとれない。ダヴィはナダルを左右にふるだけでなく、アングルショットでポイントを獲得。ナダルはまたもや1540のBP このアングルのショットはダヴィのdeadly weapon。ナダルがフォアをロングしてブレークを許してしまいました。
第6ゲーム(2-3)ダヴィのサーヴ:
ダヴィはダウンザラインでコート全面を使ったテニスをしています。しかもネットダッシュのタイミングが絶妙にうまい。ダヴィのエラーでナダルの初めてのBP しかしナダルのワイドのエラーでデュースに。なかなかナダルはブレークできません。
第7ゲーム(2-4)ナダルのサーヴ:
ナダルがやっとコート内にステップインしてバックハンドでクロスのウィナー。こんなショットは前にいくらでもやっていたのに・・・
第8ゲーム(3-4)ダヴィのサーヴ:
ここでナダルがブレークしなければ状況は悪くなる一方。ナダルのスライスをダヴィはネット。出ました!ナダルのフォアのバギーウィップのダウンザラインのウィナーです!だんだん思い切って振り切れるようになったナダル。ダヴィがロングで、ナダルがブレークしました。
第9ゲーム(4-4)ナダルのサーヴ:
ダヴィをブレークしたナダルはエネルギーと自信が戻ってきました。Swing freely モメンタムがナダルへシフトしました。ダヴィは元気がない。ダヴィはプレッシャーでエラーが続発。ナダルは40-0でゲームをホールドしました。
第10ゲーム(5-4)ダヴィのサーヴ:
ナダルが拳を上げてVamos!これでなくてはナダルではありません。果たしてダヴィがリズムに乗ったナダルを崩すことができるか? あくまでもアグレッシヴにナダルのフォアを攻めるダヴィ。
第11ゲーム(5-5)ナダルのサーヴ:
まるでマシーンのような正確さのダヴィのフォアのクロスに、ナダルはカウンターにエラーが。ナダルがダブルフォルト。15-40のBPとなってしまいました。ナダルのフォアがまたネットに。どうもフォアに迷いがあります。思い切り振れていない。またもやナダルはブレークされてしまいました。
第12ゲーム(5-6)ダヴィのサーヴ:
ナダルがよくセンターに返球しますが、ショットが甘くダヴィに狙われています。ダヴィはフォアのインサイドアウトでウィナー。このパターンが多すぎます。しかしナダルのリターンエース。アグレッシヴなナダル。1540大声を上げて叫ぶナダルはダヴィをブレークしました。
タイブレーク:ブレークバックが繰り返される不思議なゲーム展開でタイブレークをむかえました。ダヴィの得意なフォアのクロスがアウト。かなりダヴィは緊張しています。ナダルもウィナー狙いがネットして2-2。
相手のエラーでポイントをとるゲームは二人が固い証拠。必死のラリーがつづきます!ナダルの浮いた球をダヴィがスマッシュ。3-3
ダヴィはナダルをコートに出して上がった球をまたスマッシュです。3-5
永遠につづくかと思われる長い緊迫のラリー。ダヴィがネットダッシュしました。しかしダヴィの両手のバックヴォレーがネットに。両手はまずい。しかしダヴィのサーヴィスウィナーでマッチポイント! 4-6
ダヴィは最後に十八番、センターからのフォアのインサイドアウトでウィナー!ナダルは何度このパターンでポイントを取られたことか!
無念のナダルですが、負けてもサインをちゃんとやっています。偉いですね。ナダルは多くの課題を残しましたが、第2セットでは徐々に昔のナダルに戻りつつあります。金曜のジョコヴィッチ戦では、自信を取り戻しつつあるナダルがどのようなテニスをみせてくれるか? 大いに期待したいと思います。
イギリス紙のタイムズに、ダヴィデンコ戦についてナダルは以下のように語っています。
http://timesonline.typepad.com/rafael_nadal/2009/11/sorry-if-ive-let-you-down-but-i-gave-it-my-best-shot.html
「もしがっかりしたらごめんなさい。でも僕はベストを尽くして戦ったのです。
残念ながら日曜日に残るチャンスはとても少なくなってしまった、というか不可能になってしまいました。今日また負けてしまって、一週間に二度続けて負けたというのは変な感じです。
今日は昨日よりうまくプレーできたと思ったのですが・・・アグレッシヴで、絶対に勝ちたいという気持ちは強かったのですが、ダヴィデンコのようなトッププレーに勝つことができませんでした。
明日はいつものように2時にコートに入って練習します。大切なことはプラクティスを続けること。そして金曜日に備えて準備をすること。その後はデ杯の決勝に向けて準備をすること。
今の僕はハッピーでないけれどでもそれほど失望はしていません。今日の試合では後半は頑張れたし、3セットにもっていけるチャンスもありました。
ファンの皆さん、ごめんなさい。でもロンドンで僕を応援してくれるファンが多いのを知ってとても嬉しいです。世界中からロンドンにやってきてくれたファンの皆さんに感謝しています。ありがとう。」
フェデラーが昨年ボロボロに負けていた頃を思い出します。「フェデラーはこのまま終わってしまうのか!?」誰もが一度はフェデラーのカムバックを疑ったことのあるあの辛い時期にフェデラーは言い続けてきました。「これは本当の自分ではない。」
ロンドンのファイナルズでみせたナダルのテニスは、まさに一年前のフェデラーでした。「今の僕は本当の自分ではない」ナダルはインタービューでこういいたかったのでしょう。
自信のなさを露呈してしまったナダルは、第1セットを1-6で完敗しましたが、第2セットから猛然と攻撃を開始しました。残念ながらタイブレークで破れてしまいましたが、試合の内容はそれほど悪いものではなかったと思います。ナダルに自信が少し生まれてきたように思います。
ナダルは12月のデ杯の決勝に向けて調整中という感じがします。デ杯では絶対に負けられない。母国スペインのためにも。もしデ杯でナダルが負けてスペインが優勝を失ってしまったら? これは考えただけでも恐ろしいことです。半年くらいは立ち上がれない致命的な打撃をナダルが受けてしまうかもしれません。個人の勝敗のレベルではなく、国のために戦うことの恐ろしさがここにあります。
金曜のジョコヴィッチ戦はその意味でも、デ杯への最終準備になる試合。ソダーリング戦では、ガス欠であっけなく第2セットを落としてしまったジョコヴィッチでしたが、ナダル戦では全力で攻撃をしてくるはずです。
「自信がでてくれば元来の自分にもどれるはず」フェデラーが実証したように、自信というものがいかに大きなファクターであるのか! それを最も痛感しているのはナダル本人です。ソダーリングには敗北したものの、まだまだ自信に満ちあふれるジョコヴィッチに、ナダルがいかに対抗していけるのか?
以下はナダルvsダヴィデンコのTwitterの実況解説です。
Davydenko def Nadal: 6-1, 7-6(4)
いよいよナダルvsダヴィデンコが始まります。ナダルはダヴィデンコのオンザライズライズのショットにいかに対応できるか?
二人の対戦成績はナダルはハードでは1勝3敗。ナダルはかなりダヴィへの苦手意識があります。しかも最後は上海でストレートに負けてしまったナダル。あのスピンの強いショートボールは絶対打てません。フラットが打てなければできるだけ深く。そしてサーヴでチープポイントをとること。ダヴィデンコはジョコヴィッチに負けたとはいえ、最好調といえるハイレベルのテニスを見せています。果たして・・・
第1セット:
第1ゲーム(0-0)ダヴィのサーヴ:
ダヴィはまずエース。ナダルのバックハンドのフラットのクロスが出ました!昔観たあのウィナーです!ダヴィはダブルフォルトでデュース。ナダルはフォアがロングでしたがディープでなかなかよい感じです。
第2ゲーム(0-1)ナダルのサーヴ:
ナダルの2つのエラーで0-30。しかしワイドにエースです。このワイドサーヴはリターン不可能。ダヴィはセンターから角度をつけてバックハンドでコーナーへウィナー。ナダルの不意をつきました。30-40のBP(ブレークポイント) ナダルがネットに。
第3ゲーム(0-2)ダヴィのサーヴ:
ナダルのショットがネットしてブレークされてしまいました。ダヴィはまたフォアのインサイドアウトでウィナーです。このパターンが続きます。ナダルは動こうともしない。どうした? ダヴィがネットでアングルヴォレー。またダヴィはネットでドライヴヴォレー。
第4ゲーム(0-3)ナダルのサーヴ:
ダヴィはアグレッシヴにナダルをネットで攻めます。決してヴォレーがうまい選手ではないのですが(両手のバックハンドヴォレーをするプロはめずらしい)、この作戦は効果ありナダルに時間を与えません。しかしナダルはダヴィを左右に振り始め、チャンスを待ってハードヒットでフォアのウィナー3本!ブレークされても強気で、ナダルはパワーゲームでゲームをホールドしました。
第5ゲーム(1-3)ダヴィのサーヴ:
やっとナダルらしくなったゲーム。しかしコートポジションがまだ下がりすぎ。ダヴィがネットへ。そして得意のドライヴヴォレー。またネットで今度はアングルヴォレー。ダヴィのヴォレーがすばらしい!こんなにうまかったっけ、とびっくり。それにしてもアグレッシヴな攻撃テニスです。
第6ゲーム(1-4)ナダルのサーヴ:
また出ました!ダヴィのフォアのインサイドアウトのウィナー。あのセンター気味のポジションから打つこのウィナーは、ナダルには予測できません。ナダルは呆然とみているだけ。ダヴィは2ndを狙ってリターンエースです。限りなくアグレッシヴなダヴィに040でナダルは大ピンチ。
ナダルが不調なのではなく、ナダルの弱点を攻め抜いたダヴィの作戦で第1セットを勝ち取りとりました。
第2セット:
第1ゲーム(0-0)ナダルのサーヴ:
なぜこんなときにスライスを? ナダルはバックのスライスが多すぎます。弱気になっている証拠。ダヴィはワイドなアングルショットを繰り返し、ナダルはコート中を走りまわりますがとれない。やっとゲームをナダルはホールドしました。(英語ではkeepという言葉を使わず、holdを使います。)
第2ゲーム(1-0)ダヴィのサーヴ:
ダヴィが自信満々でサイドラインを狙ってアタック。わずかにアウトしましたが、このアグレッシヴな攻撃はナダルに大きなプレッシャーを与え、ナダルもきわどいショットを狙わなくてはならず、ナダルのエラーが増えています。
第3ゲーム(1-1)ナダルのサーヴ:
ナダルのフォアのエラーで30-40のBP どうもナダルの急ぎすぎのエラーが増えてきています。ダヴィのフォアのショートクロスがワイドに決まりました!ナダルがとれない! このショットはナダルが昔やっていたショットです。そのショットをダヴィが見事にやってみせました。ナダルのフォアのダウンザラインが入りません。これも昔のナダルならウィナーになっていた得意のショットです。
何度もデュースを繰り返しています。ナダルの体の動きが軽くなり、ショットにパワーが。ナダルがサーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。
第4ゲーム(2-1)ダヴィのサーヴ:
またダヴィの得意のウィナー。前進しながらフォアのインサイドアウト。しかもアングル。まさにスーパショット。しかしナダルも負けじで緊張するラリーの展開です。
ダヴィデンコは50%をコートの中で打っているのに対し、ナダルは14%がコート内。これだけでもダヴィがどれだけアグレッシヴかが分かります。
第5ゲーム(2-2)ナダルのサーヴ:
ナダルはダヴィの過激なフォアのショートクロスがとれない。ダヴィはナダルを左右にふるだけでなく、アングルショットでポイントを獲得。ナダルはまたもや1540のBP このアングルのショットはダヴィのdeadly weapon。ナダルがフォアをロングしてブレークを許してしまいました。
第6ゲーム(2-3)ダヴィのサーヴ:
ダヴィはダウンザラインでコート全面を使ったテニスをしています。しかもネットダッシュのタイミングが絶妙にうまい。ダヴィのエラーでナダルの初めてのBP しかしナダルのワイドのエラーでデュースに。なかなかナダルはブレークできません。
第7ゲーム(2-4)ナダルのサーヴ:
ナダルがやっとコート内にステップインしてバックハンドでクロスのウィナー。こんなショットは前にいくらでもやっていたのに・・・
第8ゲーム(3-4)ダヴィのサーヴ:
ここでナダルがブレークしなければ状況は悪くなる一方。ナダルのスライスをダヴィはネット。出ました!ナダルのフォアのバギーウィップのダウンザラインのウィナーです!だんだん思い切って振り切れるようになったナダル。ダヴィがロングで、ナダルがブレークしました。
第9ゲーム(4-4)ナダルのサーヴ:
ダヴィをブレークしたナダルはエネルギーと自信が戻ってきました。Swing freely モメンタムがナダルへシフトしました。ダヴィは元気がない。ダヴィはプレッシャーでエラーが続発。ナダルは40-0でゲームをホールドしました。
第10ゲーム(5-4)ダヴィのサーヴ:
ナダルが拳を上げてVamos!これでなくてはナダルではありません。果たしてダヴィがリズムに乗ったナダルを崩すことができるか? あくまでもアグレッシヴにナダルのフォアを攻めるダヴィ。
第11ゲーム(5-5)ナダルのサーヴ:
まるでマシーンのような正確さのダヴィのフォアのクロスに、ナダルはカウンターにエラーが。ナダルがダブルフォルト。15-40のBPとなってしまいました。ナダルのフォアがまたネットに。どうもフォアに迷いがあります。思い切り振れていない。またもやナダルはブレークされてしまいました。
第12ゲーム(5-6)ダヴィのサーヴ:
ナダルがよくセンターに返球しますが、ショットが甘くダヴィに狙われています。ダヴィはフォアのインサイドアウトでウィナー。このパターンが多すぎます。しかしナダルのリターンエース。アグレッシヴなナダル。1540大声を上げて叫ぶナダルはダヴィをブレークしました。
タイブレーク:ブレークバックが繰り返される不思議なゲーム展開でタイブレークをむかえました。ダヴィの得意なフォアのクロスがアウト。かなりダヴィは緊張しています。ナダルもウィナー狙いがネットして2-2。
相手のエラーでポイントをとるゲームは二人が固い証拠。必死のラリーがつづきます!ナダルの浮いた球をダヴィがスマッシュ。3-3
ダヴィはナダルをコートに出して上がった球をまたスマッシュです。3-5
永遠につづくかと思われる長い緊迫のラリー。ダヴィがネットダッシュしました。しかしダヴィの両手のバックヴォレーがネットに。両手はまずい。しかしダヴィのサーヴィスウィナーでマッチポイント! 4-6
ダヴィは最後に十八番、センターからのフォアのインサイドアウトでウィナー!ナダルは何度このパターンでポイントを取られたことか!
無念のナダルですが、負けてもサインをちゃんとやっています。偉いですね。ナダルは多くの課題を残しましたが、第2セットでは徐々に昔のナダルに戻りつつあります。金曜のジョコヴィッチ戦では、自信を取り戻しつつあるナダルがどのようなテニスをみせてくれるか? 大いに期待したいと思います。
投稿者 Tennisnakama 03:31 | コメント(0)| トラックバック(0)
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