2008年03月12日
錦織圭:対戦相手は?
3月12日錦織選手は、Pacific Life Openのクウォリファイアー第2回戦にでます。試合は11時にグランドスタディアムで行われますが、NY時間は午後の2時ですので、スコアボードで観戦してみようと思います。日本時間は午前の3時。ちょっとつらいですよね。では、またスコアボードで観戦記録を書いてみますか。
対戦相手について調べてみました。
Frederic Niemeyer (カナダ人)
フレデリック・ニーメヤー(31才)顔写真も資料もないので、想像がつきにくいのですが、二人のYTD(Year-to-Date)(今年のはじめから現在までにいたるまで)の試合の統計を比較してみました。
フレデリック・ニーメヤー
エース 5
1st サーヴの成功率 66%
1st サーヴ で得点 52%
ブレークポイントに面した回数 9
ブレークポイントを免れる 56%
錦織圭
エース 20
1st サーヴの成功率 61%
1st サーヴで得点 74%
ブレークポイントに面した回数 39
ブレークポイントを免れる 69%
この統計からも、ニーメヤーは、1stサーヴを入れる確実が多くブレークポントになる回数が9回と錦織の39回にくらべて極端に少ないのが、要注意です。
エースの数はすくないですが、1stサーヴがよいので、プレークされにくい選手といえそうです。逆に錦織は、39回もプレークポイントにあってその69%を免れています。まさに第1回戦がそんな試合でした。ブレーク合戦とでもいいましょうか。しかし、このニーメヤーにそれが通じるか、190cmの大男。歳も31才と大ベテランです。多分サーブで押し切ってくるでしょうから、錦織のサービスキープは、絶対条件です。
それでは明日スコアで実況をやってみたいと思いますので、お楽しみに。
対戦相手について調べてみました。
Frederic Niemeyer (カナダ人)
フレデリック・ニーメヤー(31才)顔写真も資料もないので、想像がつきにくいのですが、二人のYTD(Year-to-Date)(今年のはじめから現在までにいたるまで)の試合の統計を比較してみました。
フレデリック・ニーメヤー
エース 5
1st サーヴの成功率 66%
1st サーヴ で得点 52%
ブレークポイントに面した回数 9
ブレークポイントを免れる 56%
錦織圭
エース 20
1st サーヴの成功率 61%
1st サーヴで得点 74%
ブレークポイントに面した回数 39
ブレークポイントを免れる 69%
この統計からも、ニーメヤーは、1stサーヴを入れる確実が多くブレークポントになる回数が9回と錦織の39回にくらべて極端に少ないのが、要注意です。
エースの数はすくないですが、1stサーヴがよいので、プレークされにくい選手といえそうです。逆に錦織は、39回もプレークポイントにあってその69%を免れています。まさに第1回戦がそんな試合でした。ブレーク合戦とでもいいましょうか。しかし、このニーメヤーにそれが通じるか、190cmの大男。歳も31才と大ベテランです。多分サーブで押し切ってくるでしょうから、錦織のサービスキープは、絶対条件です。
それでは明日スコアで実況をやってみたいと思いますので、お楽しみに。
2008年03月12日
錦織圭:第1回戦記録
錦織が勝ちました! 残念ながら、Pacific Life Openの生放送がありませんので、いつものようにLive Scoresで観戦となります。
ニュージャージー州で3時にプライベートレッスンを終了、車をとばして帰宅したのが、3時45分。錦織の試合はもう終わっているかも知れない。かすかな望みを抱きながら、汗だくのテニスウェアのままコンピューターに直行!
オッ! ラッキー! まだやってます。始まったばかりです。スコアはまだ2-2。対戦相手は、イギリスのアレックス・ボグダノヴィッチでランキングは180位です。6年前からプロになってますが、ランキングが上がらず、いわゆる万年クウォリファイアー。 ふだん勝てる選手でも、錦織は風邪でメンフィス大会をリタイアしていますので、フィットネス状態が心配されます。
第1セット
2 - 3 (試合時間17分)
錦織のサーヴ
Nishikori vs Bogdanovic
0-15
15-15
15-30
15-40
(危ない。すでにボッゴにブレークポイントをとられそう)
30-40
40-40
A-40
(錦織はやっと切り抜けました。もう少しでブレークされるところでした。ヒュー!)
3 - 3 (試合時間21分)
Bogdanovicのサーヴ
15-0
30-0
30-15
30-30
40-30
(錦織の調子がだんだんよくなってきたみたいです。ブレークできるかもしれません)
40-40
A-40
(今度こそブレークチャンスです)
40-40
A-40
40-40
A-40
40-40
40-A
(4回もブレークチャンスを逃して、ゲームを取られてしまいました。このパターンは以前にも見たことがあります。癖にならなけらばよいのですが。)
3 - 4(試合時間30分)
錦織のサーヴ
0-15
15-15
30-15
40-15
(すべて1stサーヴが入りました。)
4 - 4 (試合時間33分)
Bogdanovicのサーヴ
15-0
30-0
40-0
(完全に Bogdanovicを封じこめ、ブレークしました!)
5 - 4 (試合時間37分)
錦織のサーヴ
15-0
30-0
(5ポイント連続取りました。錦織の軽快なプレーが目に見えるようです)
30-14
40-15
40-30
(あと1ポイント! やりました! 6 4で錦織が第1セットをとりました。)
第2セット目は、2ゲームもブレークしながら、セットを落としてしまうという、フォーカスレベルを疑うパーフォーマンスでした。
第2セットのゲーム展開は以下の通りです。
錦織 vs Bogdanovic
0-0
1-0
2-0
3-0
(2回ブレークして、このまま錦織が突っ切るかと思われましたが)
3-1
3-2
3-3
3-4
4-4
(せっかくブレークしたにもかかわらず、2回ブレークされなおして、スコアは元通り。最悪のシナリオになりました。)
4-4
4-5
(再びブレークされて、第2セットを落としました。この調子では、第3セットがあやしくなってきました。試合時間は1時間22分を経過しました。)
第3セット
錦織 vs Bogdanovic
1-0
(錦織がはやくもブレークしました)
1-1
(でもすぐBogdanovicにブレークされました。ブレーク合戦です。)
1-2
1-3
(また、 Bogdanovicにブレークされてしまい、錦織ピンチです。)
2-3
3-3
3-4
(Bogdanovicが40-0で1ポイントも錦織に与えず)
4-4
(錦織は40-0で Bogdanovic に1ポイントも与えず)
5-4
5-5
(2度のデュースのあと、錦織がブレークしました!)
6-5
(あと1ゲームを残すのみとなりました! デュースを2回。やりました! 2時間以上にわたる3セットで苦戦しましたが、錦織が6-4, 4-6, 7-5で、クウォリファイアー第1回戦をクリアしました!)
NY便りの独断分析:
あまりにもブレークされる回数が多すぎます。ブレークの回数が多いのは、サーヴに弱点があるためで、サーヴ改善が最大の課題でしょう。でもブレークをする数も多いというのは、サーヴィスリターンがよいのでしょうが、これはあまりあてになりません。彼はまだ18才。体がまだ出来上がっていないのでしょうが、もっと筋トレを。圭くん。
ニュージャージー州で3時にプライベートレッスンを終了、車をとばして帰宅したのが、3時45分。錦織の試合はもう終わっているかも知れない。かすかな望みを抱きながら、汗だくのテニスウェアのままコンピューターに直行!
オッ! ラッキー! まだやってます。始まったばかりです。スコアはまだ2-2。対戦相手は、イギリスのアレックス・ボグダノヴィッチでランキングは180位です。6年前からプロになってますが、ランキングが上がらず、いわゆる万年クウォリファイアー。 ふだん勝てる選手でも、錦織は風邪でメンフィス大会をリタイアしていますので、フィットネス状態が心配されます。
第1セット
2 - 3 (試合時間17分)
錦織のサーヴ
Nishikori vs Bogdanovic
0-15
15-15
15-30
15-40
(危ない。すでにボッゴにブレークポイントをとられそう)
30-40
40-40
A-40
(錦織はやっと切り抜けました。もう少しでブレークされるところでした。ヒュー!)
3 - 3 (試合時間21分)
Bogdanovicのサーヴ
15-0
30-0
30-15
30-30
40-30
(錦織の調子がだんだんよくなってきたみたいです。ブレークできるかもしれません)
40-40
A-40
(今度こそブレークチャンスです)
40-40
A-40
40-40
A-40
40-40
40-A
(4回もブレークチャンスを逃して、ゲームを取られてしまいました。このパターンは以前にも見たことがあります。癖にならなけらばよいのですが。)
3 - 4(試合時間30分)
錦織のサーヴ
0-15
15-15
30-15
40-15
(すべて1stサーヴが入りました。)
4 - 4 (試合時間33分)
Bogdanovicのサーヴ
15-0
30-0
40-0
(完全に Bogdanovicを封じこめ、ブレークしました!)
5 - 4 (試合時間37分)
錦織のサーヴ
15-0
30-0
(5ポイント連続取りました。錦織の軽快なプレーが目に見えるようです)
30-14
40-15
40-30
(あと1ポイント! やりました! 6 4で錦織が第1セットをとりました。)
第2セット目は、2ゲームもブレークしながら、セットを落としてしまうという、フォーカスレベルを疑うパーフォーマンスでした。
第2セットのゲーム展開は以下の通りです。
錦織 vs Bogdanovic
0-0
1-0
2-0
3-0
(2回ブレークして、このまま錦織が突っ切るかと思われましたが)
3-1
3-2
3-3
3-4
4-4
(せっかくブレークしたにもかかわらず、2回ブレークされなおして、スコアは元通り。最悪のシナリオになりました。)
4-4
4-5
(再びブレークされて、第2セットを落としました。この調子では、第3セットがあやしくなってきました。試合時間は1時間22分を経過しました。)
第3セット
錦織 vs Bogdanovic
1-0
(錦織がはやくもブレークしました)
1-1
(でもすぐBogdanovicにブレークされました。ブレーク合戦です。)
1-2
1-3
(また、 Bogdanovicにブレークされてしまい、錦織ピンチです。)
2-3
3-3
3-4
(Bogdanovicが40-0で1ポイントも錦織に与えず)
4-4
(錦織は40-0で Bogdanovic に1ポイントも与えず)
5-4
5-5
(2度のデュースのあと、錦織がブレークしました!)
6-5
(あと1ゲームを残すのみとなりました! デュースを2回。やりました! 2時間以上にわたる3セットで苦戦しましたが、錦織が6-4, 4-6, 7-5で、クウォリファイアー第1回戦をクリアしました!)
NY便りの独断分析:
あまりにもブレークされる回数が多すぎます。ブレークの回数が多いのは、サーヴに弱点があるためで、サーヴ改善が最大の課題でしょう。でもブレークをする数も多いというのは、サーヴィスリターンがよいのでしょうが、これはあまりあてになりません。彼はまだ18才。体がまだ出来上がっていないのでしょうが、もっと筋トレを。圭くん。
2008年03月12日
錦織圭、勝利!
勝ちましたよ~ !!!
錦織選手がPacific Life Openのクウォリファイアー第2回戦に進みます。3セットまでいく苦戦でしたが、よく踏ん張りました。アレックス・ボグダノヴィッチ(イギリス、ランキング180位)を6-4, 4-6, 7-5で倒しました!
詳しい試合の経過は後ほどお伝えします。よかったですね。皆さん。
なお、錦織ファンウェブサイトでは、keinishikori.net 毎日錦織選手の試合結果を報告しております。
錦織選手がPacific Life Openのクウォリファイアー第2回戦に進みます。3セットまでいく苦戦でしたが、よく踏ん張りました。アレックス・ボグダノヴィッチ(イギリス、ランキング180位)を6-4, 4-6, 7-5で倒しました!
詳しい試合の経過は後ほどお伝えします。よかったですね。皆さん。
なお、錦織ファンウェブサイトでは、keinishikori.net 毎日錦織選手の試合結果を報告しております。
2008年03月12日
サンプラスの名演技!
3月10日ニューヨーク時間夜7時半。マディソンスクエアガーデンの19000人の席は売り切れました。
「テニスがNYに戻ってくる!」
忘れもしない1989年。テニスのマスターズシリーズ、ナビスコマスターズがニューヨークから去ってしまって以来、ニューヨークのテニスファンは、恋人に捨てられたような寂しさを味わってきたのです。
US Openが食べ放題のビュッフェだとすると、マディソンスクウェアガーデンのテニスは、シェフの“おまかせ”料理。より抜かれた逸品ぞろいの味が楽しめました。
「テニスがマディソンスクウェアガーデンに戻ってくる!」
ジョン・マッケンローがテレビの解説をします。イヴァン・レンデルが、サンプラスが16才のときに彼の家に泊めてあげたのが、きっかけとなって偉大な選手に成長したと冗談まじりに挨拶。ビリージーン・キングが興奮しながら、Great! 連発しています。もうテニスの殿堂の同窓会のように、伝説の選手たちがこのガーデンに集まってきました。
あっ!最前列にフェデラーのお友達、タイガー・ウッドの顔が見えます。トランプ帝国のドナルド・トランプもおります。あちこちの席に有名人の顔が見えます。会場の巨大なスクリーンに彼らの顔が写るたびに、ファンは歓声が上がり、もうこんなに試合前から盛り上がっちゃっていいんでしょうか。
50人くらいのドラムボーイたちがゲートの前に二列に並びました。一斉にドラムを叩き始めます。スモークがもくもくとたちこめてきました。そのスモークスクリーンのなかから、2本の足が見えました!スターウォーズの音楽が鳴り響いています!
『ロジャー フェデラー~!!!』
あの黒装束で現れました!(これってダースベイダーつもり? 演出はフェデラーが悪で、サンプラスが善なんだそうです。)
やはりアメリカはエンターテイメントの王国です。見事な演出です。そのへんの普通のおじさんという感じで、チューインガムをかみながら現れたのは、かつてのテニスのキング、ピート・サンプラス。カジュアルな登場ですが、貫禄たっぷり。禿も今日は気になりません。
チケット発売当日に、コンピューターの前で、ウーnn! 250ドルのチケットを買うか、新しいヘッドのラケットを買うか。 というわけで今日は私は、TV観戦とあいなりました。
ウォーミングアップも終わり、サンプラスのサーヴから始まります。
スコアは年配者に敬意を評して、サンプラス vs フェデラーで実況してみましょう。
1st Set
0-0 Sampras vs Federer
(Sampras のserve)
0-15
0-30
(サンプラスのヴォレーミスに、フェデラーがニヤっと笑いました)
15-40
(サンプラスは硬く、足が動いていません)
30-40
(おお!でました!サンプラスのあのセンターラインぎりぎりのサーヴです)
40-40
Duece
(いくつか、デュースをくり返した後、フェデラーのシグナチャーショットのダウンザラインで、フェデラーがブレイク)
二人ともアンフォーストエラーを繰り返しながら、それでもときどきお得意のショットが決まり,予想がつけ辛い展開となってきました。
『ピート!』 『ピート!』 『ピート!』
MSG (Madison Square Garden) は完全にサンプラス一色です。私のとなりで見ている夫は、「スイスの旗が見えない!」と不満げです。今日は、スイスファンも、サンプラスに対して敬愛を表し、あの赤十字に似たユニフォームとカウベル(牛につける鈴)を自宅においてきたのでしょう。
第2セットは軽くフェデラーのサーヴがきまり、スコアはすでに、0-2
ボクシングで、最初の5秒でノックアウトされてしまった往年のチャンピオンの顔(名前はわすれましたが)がダブってきます。
ベーゲル(日本では、団子)だけはやめてほしい!
『レッツゴー!ピート!』のコーラスがはじまりました。
でもこれは、エクジビションなのです。ベーゲル試合はありえません。フェデラーに一億円、サンプラスに一億円足らずのギャラを払っているわけですから、シナリオがあるはず。私は、かつてイヴェントプロデューサーもやっていましたので、私なら、以下の項目を契約書に追加します。
(1)3セットまでもちこすように努力すること。
(2)失敗してもよいから、スーパーショットを見せること。
(3)笑顔を絶やさないこと。
スポーツはエンターテイメントなのです。選手は役者です。今晩は、あのサンプラスのスラムダンクのジャンピングスマッシュも見れましたし、フェデラーのバックハンドのコーナーショットも見れました。テニスのクゥオリティーは、高くはありませんでしたが、これはあくまでもエンターテイメントですから。
サンプラスは、サーヴィス精神たっぷりに、日頃絶対やらないバッドボーイ役、ラケットをコートに投げつける演技もやってくれました。観客も大笑い。だって全然似合ってないのですから。あとは、スーパーショットを決めたあと、タイガーウッドに向かって、あのタイガーのガッツポーズ。タイガーも思わず笑いこけておりました。本当にサンプラスって面白いですね。あのおとなしそうな顔から、コメディアンのアクトがどんどんでてきて、観客は大喜び。
というわけで、試合は負けましたが、ファンの心をしっかりと掴んだ10才年上のサンプラスに軍パイがあがりました。
二人の過去の対戦成績です。
Federer vs Sampras:
ソウル 6-4, 6-3
クアラルンプール 7-6, 7-6
マカオ 7-6, 6-4
ニューヨーク 6-3, 6-7, 7-6
「テニスがNYに戻ってくる!」
忘れもしない1989年。テニスのマスターズシリーズ、ナビスコマスターズがニューヨークから去ってしまって以来、ニューヨークのテニスファンは、恋人に捨てられたような寂しさを味わってきたのです。
US Openが食べ放題のビュッフェだとすると、マディソンスクウェアガーデンのテニスは、シェフの“おまかせ”料理。より抜かれた逸品ぞろいの味が楽しめました。
「テニスがマディソンスクウェアガーデンに戻ってくる!」
ジョン・マッケンローがテレビの解説をします。イヴァン・レンデルが、サンプラスが16才のときに彼の家に泊めてあげたのが、きっかけとなって偉大な選手に成長したと冗談まじりに挨拶。ビリージーン・キングが興奮しながら、Great! 連発しています。もうテニスの殿堂の同窓会のように、伝説の選手たちがこのガーデンに集まってきました。
あっ!最前列にフェデラーのお友達、タイガー・ウッドの顔が見えます。トランプ帝国のドナルド・トランプもおります。あちこちの席に有名人の顔が見えます。会場の巨大なスクリーンに彼らの顔が写るたびに、ファンは歓声が上がり、もうこんなに試合前から盛り上がっちゃっていいんでしょうか。
50人くらいのドラムボーイたちがゲートの前に二列に並びました。一斉にドラムを叩き始めます。スモークがもくもくとたちこめてきました。そのスモークスクリーンのなかから、2本の足が見えました!スターウォーズの音楽が鳴り響いています!
『ロジャー フェデラー~!!!』
あの黒装束で現れました!(これってダースベイダーつもり? 演出はフェデラーが悪で、サンプラスが善なんだそうです。)
やはりアメリカはエンターテイメントの王国です。見事な演出です。そのへんの普通のおじさんという感じで、チューインガムをかみながら現れたのは、かつてのテニスのキング、ピート・サンプラス。カジュアルな登場ですが、貫禄たっぷり。禿も今日は気になりません。
チケット発売当日に、コンピューターの前で、ウーnn! 250ドルのチケットを買うか、新しいヘッドのラケットを買うか。 というわけで今日は私は、TV観戦とあいなりました。
ウォーミングアップも終わり、サンプラスのサーヴから始まります。
スコアは年配者に敬意を評して、サンプラス vs フェデラーで実況してみましょう。
1st Set
0-0 Sampras vs Federer
(Sampras のserve)
0-15
0-30
(サンプラスのヴォレーミスに、フェデラーがニヤっと笑いました)
15-40
(サンプラスは硬く、足が動いていません)
30-40
(おお!でました!サンプラスのあのセンターラインぎりぎりのサーヴです)
40-40
Duece
(いくつか、デュースをくり返した後、フェデラーのシグナチャーショットのダウンザラインで、フェデラーがブレイク)
二人ともアンフォーストエラーを繰り返しながら、それでもときどきお得意のショットが決まり,予想がつけ辛い展開となってきました。
『ピート!』 『ピート!』 『ピート!』
MSG (Madison Square Garden) は完全にサンプラス一色です。私のとなりで見ている夫は、「スイスの旗が見えない!」と不満げです。今日は、スイスファンも、サンプラスに対して敬愛を表し、あの赤十字に似たユニフォームとカウベル(牛につける鈴)を自宅においてきたのでしょう。
第2セットは軽くフェデラーのサーヴがきまり、スコアはすでに、0-2
ボクシングで、最初の5秒でノックアウトされてしまった往年のチャンピオンの顔(名前はわすれましたが)がダブってきます。
ベーゲル(日本では、団子)だけはやめてほしい!
『レッツゴー!ピート!』のコーラスがはじまりました。
でもこれは、エクジビションなのです。ベーゲル試合はありえません。フェデラーに一億円、サンプラスに一億円足らずのギャラを払っているわけですから、シナリオがあるはず。私は、かつてイヴェントプロデューサーもやっていましたので、私なら、以下の項目を契約書に追加します。
(1)3セットまでもちこすように努力すること。
(2)失敗してもよいから、スーパーショットを見せること。
(3)笑顔を絶やさないこと。
スポーツはエンターテイメントなのです。選手は役者です。今晩は、あのサンプラスのスラムダンクのジャンピングスマッシュも見れましたし、フェデラーのバックハンドのコーナーショットも見れました。テニスのクゥオリティーは、高くはありませんでしたが、これはあくまでもエンターテイメントですから。
サンプラスは、サーヴィス精神たっぷりに、日頃絶対やらないバッドボーイ役、ラケットをコートに投げつける演技もやってくれました。観客も大笑い。だって全然似合ってないのですから。あとは、スーパーショットを決めたあと、タイガーウッドに向かって、あのタイガーのガッツポーズ。タイガーも思わず笑いこけておりました。本当にサンプラスって面白いですね。あのおとなしそうな顔から、コメディアンのアクトがどんどんでてきて、観客は大喜び。
というわけで、試合は負けましたが、ファンの心をしっかりと掴んだ10才年上のサンプラスに軍パイがあがりました。
二人の過去の対戦成績です。
Federer vs Sampras:
ソウル 6-4, 6-3
クアラルンプール 7-6, 7-6
マカオ 7-6, 6-4
ニューヨーク 6-3, 6-7, 7-6