2008年10月09日
錦織3回戦進出!
ストックホルムオープンの2回戦、3セットまでもつれ込んだハーバティとの試合は、錦織選手の粘りで,6-1, 1-6, 7-5で勝ち抜きました。
不思議な試合でした。ライヴスコアからだけの判断ですので、サーヴ以外はどういう状況なのか分かりませんが、二人ともサーヴで大変苦しんだ様子がスコアに表れていました。
そしていかにサーヴを入れても、リターンがよくなければポイントにつながらないという試合だったとも思います。
スタッツには、エラー(unforced error)の数が出ていませんので、サーヴを中心にして試合の展開ぶりを分析してみたいと思います。サーヴだけしか考慮に入れずに試合の展開が、どれだけ実際の試合とかけ離れているか、または類似しているかとても興味があります。日本時間の金曜夜8時にGaoraで放送される予定ですので、放送をご覧になった方は、コメントをお願いします。
まず、第1セットは二人ともサーヴは70%台をいく好調ぶりです。しかし、ハーバティがなぜ1-6で負けてしまったのか? これは錦織の圧倒的なリターン力だと思います。彼のリターンの良さは武器のひとつですが、サーヴの読みの深さで69%もハーバティのサーヴからリターンポイントを奪っています。反対にハーバティは42%しかリターンポイントがとれず、第1セットはリターンゲームで勝敗が決まったようです。
ところが、第2セットに入って錦織は1-6で大敗です。これはよくある、6-1で第1セットを勝ってしまった心の隙も原因しているのでしょうが、問題はサーヴのくずれです。膝が痛くなってきたのでしょうか?
問題の3ゲーム目です。サーヴは錦織、スコアは1-1でどちらもサーヴをキープしています。しかし突如錦織のサーヴが入らなくなってしまいました。彼のファーストサーヴの確率はなんと27%までにダウンです。ここであっさりブレークされてしまってから、錦織のサーヴの苦闘が始まります。グリップを変えたり、トスの位置を変えたりと今、サーヴの改良に努めている錦織ですが、まだサーヴが自分のものになっていないようです。徐々にサーヴの確率は上がってきましたが、それにしてもまだ43%と低く、しかもハーバティに6割もリターンで得点をとられてしまっては、やはりサーヴの不安定が決定的な敗因だったと思います。
いよいよ第3セットです。1-6の大敗の第2セットから、錦織はどのような巻き返しを図るのか? サーヴが急によくなるとは考えられません。2ゲーム目は錦織のサーヴは何と17%に落ちてしまいました!ああ、もうダメか~! でも彼がすごいのは、ファーストサーヴが入らなくても40-30でキープできたことです。ということは、彼のセカンドサーヴに威力があるということですよね。私も生で4戦も観戦して、彼のセカンドサーヴのプレースメントには驚かされました。決してスピード速くはありませんが、サーヴィスラインぎりぎりをつく思い切ったサーヴです。これでよくダブルフォルトにならないと不思議なくらい度胸のあるセカンドサーヴでした。
錦織選手に自信を与えたのは、3ゲーム目のハーバティのサーヴのときです。ハーバティのファーストサーヴが入らなくなり、確率は36%までダウン。錦織はデュースまでもちこみ、ブレークポイントには至りませんでしたが、この時点で錦織は「勝てる」という手応えがあったと思います。
この第3セットはトップクラスの選手の見応えのある試合だったと思います。お互いがサーヴをキープし続け、4-4までブレークなしの緊張した試合展開です。
しかし、錦織が40-0と3ブレークポイントを取りながら、ブレークできなかったのは残念ですが、これで「勝てる」という自信は揺るがないものになったと思います。
いよいよ5-5でハーバティのサーヴです。ここで錦織は勝ち急ぎをせず、冷静にポイントをとりブレークに成功。スコアを6-5に。40-30でデュースに持ち込むことなくブレークできたことは、メンタルの強さでしょうね。
勝負師としての本領を発揮したのが、13ゲーム目です。初めてのエースを放ち、ハーバティに「俺は勝つぞ」のメッセージを送ります。それからは勢いに乗った錦織は40-0で第3セットを勝ち取り、3回戦進出のチケットを手に入れました。
第3セットのスタッツは、錦織選手のファーストサーヴが42%でハーバティの55%よりも確率がかなり低いのにも拘らず錦織が勝てたのは、彼のリターン力に負うところが大きいと思います。錦織はハーバティのセカンドサーヴの約半分(47%)をリターンで得点しています。それにくらべて、ハーバティは約3割しか得点できていません。
スタッツから分析をすれば、錦織はセカンドサーヴとリターン力で勝ち取った2回戦といえるようです。でも3回戦のアンチッチとの対戦ではこのような試合展開は不可能です。アンチッチはビッグサーヴァーですし油断大敵。錦織選手もベストなサーヴのコンディションで対戦してほしいですね。
アンチッチ戦は、2番目の試合となりますので、現地時間で金曜午後3時ごろ、日本時間では金曜夜の10時頃になりそうです。Gaoraで8時からハーバティ戦、10時からライヴスコアでアンチッチ戦とは、本当に「錦織花の金曜日」ですね。
不思議な試合でした。ライヴスコアからだけの判断ですので、サーヴ以外はどういう状況なのか分かりませんが、二人ともサーヴで大変苦しんだ様子がスコアに表れていました。
そしていかにサーヴを入れても、リターンがよくなければポイントにつながらないという試合だったとも思います。
スタッツには、エラー(unforced error)の数が出ていませんので、サーヴを中心にして試合の展開ぶりを分析してみたいと思います。サーヴだけしか考慮に入れずに試合の展開が、どれだけ実際の試合とかけ離れているか、または類似しているかとても興味があります。日本時間の金曜夜8時にGaoraで放送される予定ですので、放送をご覧になった方は、コメントをお願いします。
まず、第1セットは二人ともサーヴは70%台をいく好調ぶりです。しかし、ハーバティがなぜ1-6で負けてしまったのか? これは錦織の圧倒的なリターン力だと思います。彼のリターンの良さは武器のひとつですが、サーヴの読みの深さで69%もハーバティのサーヴからリターンポイントを奪っています。反対にハーバティは42%しかリターンポイントがとれず、第1セットはリターンゲームで勝敗が決まったようです。
ところが、第2セットに入って錦織は1-6で大敗です。これはよくある、6-1で第1セットを勝ってしまった心の隙も原因しているのでしょうが、問題はサーヴのくずれです。膝が痛くなってきたのでしょうか?
問題の3ゲーム目です。サーヴは錦織、スコアは1-1でどちらもサーヴをキープしています。しかし突如錦織のサーヴが入らなくなってしまいました。彼のファーストサーヴの確率はなんと27%までにダウンです。ここであっさりブレークされてしまってから、錦織のサーヴの苦闘が始まります。グリップを変えたり、トスの位置を変えたりと今、サーヴの改良に努めている錦織ですが、まだサーヴが自分のものになっていないようです。徐々にサーヴの確率は上がってきましたが、それにしてもまだ43%と低く、しかもハーバティに6割もリターンで得点をとられてしまっては、やはりサーヴの不安定が決定的な敗因だったと思います。
いよいよ第3セットです。1-6の大敗の第2セットから、錦織はどのような巻き返しを図るのか? サーヴが急によくなるとは考えられません。2ゲーム目は錦織のサーヴは何と17%に落ちてしまいました!ああ、もうダメか~! でも彼がすごいのは、ファーストサーヴが入らなくても40-30でキープできたことです。ということは、彼のセカンドサーヴに威力があるということですよね。私も生で4戦も観戦して、彼のセカンドサーヴのプレースメントには驚かされました。決してスピード速くはありませんが、サーヴィスラインぎりぎりをつく思い切ったサーヴです。これでよくダブルフォルトにならないと不思議なくらい度胸のあるセカンドサーヴでした。
錦織選手に自信を与えたのは、3ゲーム目のハーバティのサーヴのときです。ハーバティのファーストサーヴが入らなくなり、確率は36%までダウン。錦織はデュースまでもちこみ、ブレークポイントには至りませんでしたが、この時点で錦織は「勝てる」という手応えがあったと思います。
この第3セットはトップクラスの選手の見応えのある試合だったと思います。お互いがサーヴをキープし続け、4-4までブレークなしの緊張した試合展開です。
しかし、錦織が40-0と3ブレークポイントを取りながら、ブレークできなかったのは残念ですが、これで「勝てる」という自信は揺るがないものになったと思います。
いよいよ5-5でハーバティのサーヴです。ここで錦織は勝ち急ぎをせず、冷静にポイントをとりブレークに成功。スコアを6-5に。40-30でデュースに持ち込むことなくブレークできたことは、メンタルの強さでしょうね。
勝負師としての本領を発揮したのが、13ゲーム目です。初めてのエースを放ち、ハーバティに「俺は勝つぞ」のメッセージを送ります。それからは勢いに乗った錦織は40-0で第3セットを勝ち取り、3回戦進出のチケットを手に入れました。
第3セットのスタッツは、錦織選手のファーストサーヴが42%でハーバティの55%よりも確率がかなり低いのにも拘らず錦織が勝てたのは、彼のリターン力に負うところが大きいと思います。錦織はハーバティのセカンドサーヴの約半分(47%)をリターンで得点しています。それにくらべて、ハーバティは約3割しか得点できていません。
スタッツから分析をすれば、錦織はセカンドサーヴとリターン力で勝ち取った2回戦といえるようです。でも3回戦のアンチッチとの対戦ではこのような試合展開は不可能です。アンチッチはビッグサーヴァーですし油断大敵。錦織選手もベストなサーヴのコンディションで対戦してほしいですね。
アンチッチ戦は、2番目の試合となりますので、現地時間で金曜午後3時ごろ、日本時間では金曜夜の10時頃になりそうです。Gaoraで8時からハーバティ戦、10時からライヴスコアでアンチッチ戦とは、本当に「錦織花の金曜日」ですね。
2008年10月09日
フェデラーはドバイでショッピング
世界中がリセッションに突入しそうな経済不安が続く毎日です。しかし心配ばかりしていても仕方がありません。好きなテニスの話で気持ちを持ち上げたいと思います。昨日は嬉しい(?)ナダルのお尻の話でしたが、今日はフェデラーファンにちょっと厳しい話です。
今フェデラーはガールフレンドのミルカとドバイで休暇を楽しんでいます。彼は別荘をドバイに持っていますので、天候のよいドバイで過ごす時間が多いのですが、ガールフレンドのミルカと指輪やブレスレットを求めていろんな宝石店をめぐっているようです。(gulfnews.comより)
そこですぐ婚約指輪の買い物?と疑いたくなりますが、今回の記事は婚約ゴシップではなく、フェデラーのストックホルム・オープンの突然欠場についてです。
今週の月曜から始まったストックホルム・オープンは、錦織選手の出場で私たちにも馴染みが出てきましたが、スウェーデンのテニスファンはフェデラーの突然の欠場に失望と怒りをかくせないようです。フェデラーが来るということで、切符を沢山買った人もいるでしょう。欠場の理由は「100%フィットしたいので休養したい」というもので別にどこが悪いということでもなさそうです。そういう理由で突然の欠場が許されるのは驚きですが、それにしても救われないのは、彼を観るのを楽しみに切符を買った人々です。
2006年にフェデラーが日本に来日したとき、AIG Open の観客総数は7万2386人でした。今年の錦織フィーヴァーでも6万6391人です。7万人以上の人が一目でもフェデラーを観たいと願って買ったにちがいありません。
フェデラーは昔、健康上の理由で参加できなかった大会には、開会式にわざわざ出向いていって会場で謝っていました。ナダルはそれを今でも実行しています。今年はストックホルムにフェデラーが行ったという記事はみつかりませんでした。
もし、これと同じような事態が2年前のAIG Openに起こったら、日本のテニスファンは大失望でしたよね。(昨年、彼がドタキャンしたことを後で知りました。さぞかしがっかりされた方も多いと思います。)ですからスウェーデンのテニスファンのガッカリぶりが目に浮かびます。フェデラーは自分のウェブサイトでお詫びのメッセージを掲載していますが、ドバイに飛ぶ途中にストックホルムに寄ってほしかったですね。会場に顔を出して、できればファンにサインをすることなどして誠意をみせてほしかったと思います。
主都のアブダビでは10日から開催される「ミドルイースト国際映画祭」のために、多くのハリウッド関係者が集まってきています。フェデラーがドバイに滞在していることは知れられていますから、パーティに毎晩招待されていることでしょう。キャサリン・ジータ・ジョーンズ、マイケル・ダグラス、アントニオ・バンデラス、ジェーン・フォンダ、キャサリーン・ドヌーヴなどが出席する華やかなパーティの席で、楽しそうにスターと歓談するフェデラーの写真などが載れば、スウェーデン人はムカつくでしょうね。
(追記)
ストックホルムオープンの木曜日の試合スケジュールが出ました。錦織vsハバーティは、現地時間1時(日本時間木曜夜8時)から始まります。ですからゆっくりとライヴスコアで応援ができますね! またGaoraでこの2回戦の録画が日本時間の金曜夜8時10時に放送されます。
今フェデラーはガールフレンドのミルカとドバイで休暇を楽しんでいます。彼は別荘をドバイに持っていますので、天候のよいドバイで過ごす時間が多いのですが、ガールフレンドのミルカと指輪やブレスレットを求めていろんな宝石店をめぐっているようです。(gulfnews.comより)
Photo by DTCM
Government of Dubai
Department of Tourism and Commerce Marketing
そこですぐ婚約指輪の買い物?と疑いたくなりますが、今回の記事は婚約ゴシップではなく、フェデラーのストックホルム・オープンの突然欠場についてです。
今週の月曜から始まったストックホルム・オープンは、錦織選手の出場で私たちにも馴染みが出てきましたが、スウェーデンのテニスファンはフェデラーの突然の欠場に失望と怒りをかくせないようです。フェデラーが来るということで、切符を沢山買った人もいるでしょう。欠場の理由は「100%フィットしたいので休養したい」というもので別にどこが悪いということでもなさそうです。そういう理由で突然の欠場が許されるのは驚きですが、それにしても救われないのは、彼を観るのを楽しみに切符を買った人々です。
2006年にフェデラーが日本に来日したとき、AIG Open の観客総数は7万2386人でした。今年の錦織フィーヴァーでも6万6391人です。7万人以上の人が一目でもフェデラーを観たいと願って買ったにちがいありません。
フェデラーは昔、健康上の理由で参加できなかった大会には、開会式にわざわざ出向いていって会場で謝っていました。ナダルはそれを今でも実行しています。今年はストックホルムにフェデラーが行ったという記事はみつかりませんでした。
もし、これと同じような事態が2年前のAIG Openに起こったら、日本のテニスファンは大失望でしたよね。(昨年、彼がドタキャンしたことを後で知りました。さぞかしがっかりされた方も多いと思います。)ですからスウェーデンのテニスファンのガッカリぶりが目に浮かびます。フェデラーは自分のウェブサイトでお詫びのメッセージを掲載していますが、ドバイに飛ぶ途中にストックホルムに寄ってほしかったですね。会場に顔を出して、できればファンにサインをすることなどして誠意をみせてほしかったと思います。
主都のアブダビでは10日から開催される「ミドルイースト国際映画祭」のために、多くのハリウッド関係者が集まってきています。フェデラーがドバイに滞在していることは知れられていますから、パーティに毎晩招待されていることでしょう。キャサリン・ジータ・ジョーンズ、マイケル・ダグラス、アントニオ・バンデラス、ジェーン・フォンダ、キャサリーン・ドヌーヴなどが出席する華やかなパーティの席で、楽しそうにスターと歓談するフェデラーの写真などが載れば、スウェーデン人はムカつくでしょうね。
ヴァケーションもよいですが、くれぐれもファンの気持ちを大切にしてください、ロジャー君。
(追記)
ストックホルムオープンの木曜日の試合スケジュールが出ました。錦織vsハバーティは、現地時間1時(日本時間木曜夜8時)から始まります。ですからゆっくりとライヴスコアで応援ができますね! またGaoraでこの2回戦の録画が日本時間の金曜夜8時10時に放送されます。