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ジョコヴィッチ圧勝!

Djokovic def Davydenko 6-1, 7-5

昨年のマスターズカップでは1セットも取ることなく最悪の成績だったジョコヴィッチが、今年は見事に優勝トロフィーを獲得しました。

(第1セットを残念ながらミスってしまいましたので、後で録画をみてみます。)

第1セットは「0-5で負けていて勝つチャンスがほとんどないときにポジティヴになるのはむずかしい。」とダヴィデンコが言っているように、圧倒的にジョコのペースですすめられたセットだったようですね。

第2セットから観ました。今週始めのラウンドロビンの試合では、7-6(3) 0-6 7-5でジョコヴィッチがダヴィデンコに勝ちましたが、第2セットで見せたような0-6のような隙は、今日のジョコには見られませんでした。あの途中でフォーカスがプッツン切れるのジョコの姿がありません。

今日のジョコには何かモノに取り憑かれたような魔力がありました。完全にゾーンに入り、自信に満ち、爆発的なショットの連打で、最高のテニスを見せてくれました。ストロークはパワフルで速く、on-the-riseで球を打ち相手に余裕を与えず、フラット気味のショットでウィナー。ダヴィデンコはボールにも追いつけない速さで展開しています。

弱点のないテニス。フォアでもバックでもどちらでもコーナー狙いが出来、サイドからサイドにダヴィデンコを走らせてウィナーで決めていました。オープンコートをつくり攻める。
これだけリスクの多いショットを打ったのにもかかわらず、ジョコのunforced errorはわずか19。いかに彼が完璧なテニスをやったかを物語っています。

第2セットの5-4では、ジョコは勝ち急いでミスを重ね、しかもダブルフォルトでブレークされてしまう、ヒヤっとさせる場面もありましたが、直ぐ立ち直りました。そして後はダヴィデンコに逆転される猶予をあたえず、6-5のdeciding setのゲームでは、ジョコの一方的なペースでダヴィデンコに1ポイントも与えることなく40-0で優勝となりました。

ダヴィデンコのコメント
「今日の試合はとてもむずかしかった。ジョコヴィッチはとてもよくプレイしたよ。僕たち二人ともベースラインのテニスだった。僕は試合の主導権を握ろうとしたけれど彼が速すぎた。すべての球が速く、すべてのポイントを狙ってくる。集中力がすごくて第1セットは完全に彼のペースになった。彼は失敗しないし、サーヴもリターンもよかった。」

「ジョコヴィッチと戦うには、自分がパーフェクトでなくてはならない。それだけでなく、ものすごく速くでものすごく上手いテニスをやらなければならない。僕はそれができなかった。ゲームを一つを落とそうが関係ない。彼はすぐフォーカスを取り戻して次のゲームを勝ってしまう。だから今日はベースラインからの攻撃は失敗だった。彼のゲームは速くて、僕にはチャンスがまるでなかった。100%負けると分かっていてポジティヴになれなかった。」

ジョコヴィッチのコメント  
「この大きな勝利でシーズンを終えることができて嬉しい。この勝利は来年に大きな自信をもたらしてくれるからね。」

「僕は自分のテニスは来年、それでなければ2~3年のうち、でなければ10年以内(笑)にトップに立てると信じている。それが僕のゴールなんだ。でも今年は好い勉強になった。ランキングをあまりにも気にしすぎた。」


ジョコは今年は全豪オープンの優勝に始まって、インディアンウェルズ、ローマ、そして最後にマスターズカップの優勝を勝ち得るというすばらしい年となりました。ここで心配なのはフェデラーの2位の地位です。イギリスのTVの解説では、すでに今年のランキングレースはフェデラーとの差がこれで数ポイントのみとなってしまったと言ってましたが、後で調べてみますが、いずれにしても、フェデラーの2位も危なくなってきました。

この優勝でジョコは1億3千万円、ダヴィデンコはそれでも6500万円の賞金を得ました。

ジョコは勝った瞬間、ラケットを観客に投げました。あれって結構危ない? でも観客は大喜び。そして次にテニスシャツも。そしてまたラケットを放り投げましたね。この辺がなかなかエンターテイナーです。そして観客席に飛んで行き、まずコーチ陣と円陣を組喜びのハグ。そして最後にガールフレンドのエレナとハグでした。

「今日はグランドスラムのレベルで全てを尽くした。成功して大変嬉しい。」ジョコヴィッチの晴れ晴れとした顔を観ていると、もうチャンピオンにふさわしい貫禄です。
シモンやデルポトロのような新人の登場に対しても「シーズンの最後にニューフェイスが登場するのは、テニス界にとって喜ばしいことだと思う。」と自信満々です。

「もうこれからは、タイトルは俺のもんだ!」と言いたげなジョコヴィッチは、世界No.1の夢を間もなく手に入れる事ができるでしょうか? 

すばらしいテニスをみせてくれたジョコヴィッチに祝勝の拍手です!拍手



投稿者 Tennisnakama  18:26 | コメント(8) | トラックバック(0)

シモンよく頑張りました!

「ジョコビッチのことはよく知っています。弱点のない選手です。シーズンが進むにつれ、テニスが攻撃的になってきました。だから、シーズン始めよりもミスが多く出るということもあるかもしれない。けれど、彼が難しい相手だということにかわりはありません。彼はここ一番、という時に強い選手です。だけど、マスターズカップの準決勝ですからね。僕だって簡単に引き下がる気はありませんよ」(alalaさんの翻訳から - Thank you)

死闘を続けるシモン
このように勝つ気満々でシモンは世界No.3との準決勝にのぞみました。シモンは今年2月にマルセーユ(ハードコート)でジョコヴィッチを6-2 6-7(6) 6-3で破っています。ジョコヴィッチは 6-1であまりにもあっさりツォンガに 第3セットを譲ってしまいましたので、シモンはこれはイケそうだと自信が出てきたのかもしれません。シモンのよいところは、誰が対戦相手でも萎縮することがない点です。「尊敬シンドローム」とでもいいましょうか。圭くんもありました。AIG Openのときに、ガスケを尊敬しすぎたと言ってましたね。

まあ、ともかく世界最強3選手をやっつけたシモンのことです。第1セットは第3ゲームでジョコをブレークして、さい先よいスタートを切りました。しかし第1サーヴの入りはよくなく54%(ジョコは66%)でしたが、何とこの第1サーヴの得点率が93%(ジョコは60%)で、確実に第1サーヴを得点に結びつけていたところが差となって、第1セットはシモンが6-4で逃げ切りました。

しかし第2セットからは、シモンのサーヴが命とりとなります。サーヴィスゲームをホールドするのが精一杯の感じです。すでに2ゲーム目で、15-40の3ブレークポイントの危機です。せっかくデュースにもってきてもなかなかゲームを先取できません。激しいラリーが続きます。ジョコはだんだんエラーも少なくなって、例のごとくシモンをコート中に走らせます。シモンも負けていません。コートの外に追い出されながら、フォアハンドでクロスのウィナーです。この二人のスーパーショットの応酬はまるでビデオゲームのような不可能なラリーです。ポイントをいれるたびに、ジョコヴィッチが思わず、両手を挙げて万歳をしてました。もう1ポイントでもとれれば万歳なのです。

しかしこのような死闘による体への影響は計り知れないものがあります。ついにシモンは首を痛めて、3ゲーム目でメディカルタイムアウトをとりました。この首の痛みでサーヴが思うようにはいらなかったようです。その後はサーヴィスゲームを0-40で落としてしまったシモン。ブレークされ続けてスコアは2-5でdeciding setのゲームに入りました。2セット目のシモンの第1サーヴの確率はわずか2割です。これではとてもサーヴィスゲームをホールドすることができず、3-6で2セット目を落としました。

第3セットはもうシモンはダメかもしれない、という悪い予感を裏切って、最後の力を振り絞って攻撃を開始です。シモンもジョコもバックハンドが抜群にうまくバックハンドのラリーが続きます。もうシモンは死にものぐるいの猛反撃で、リスキーなショットをしなければジョコには勝てないのです。エラーが続いて第3ゲームをブレークされてしまいました。このブレークの痛手は大きい。ジョコはこのブレークに力を得て、サーヴィスウィナーの連続で軽くサーヴィスゲームをホールドしていきます。

3-2でジョコがリード。しかしコートチェンジのときに、今度はジョコがMTO(メディカルタイムアウト)をとりました。さんざんUS Openで MTOの取りすぎでブーイングを受けたジョコですが、足首を捻ったようでトレーナーからマッサージを受けます。でもこのときは彼がリードしていますし、シモンも首の痛みで MTOをとっているのですから、正々堂々ととれる MTOです。

それにしても、ジョコのドロップショットは芸術的です。シモンを徹底的にこのドロップショットで苦しめました。私が数えただけでも9回のドロップショットでポイントをとっています。そしてマッチポイントもドロップショットで決めました。ちょっとシモンはかわいそうでしたが、ジョコヴィッチのすばらしいテニスに拍手をおくりたいと思います。

明日はいよいよダヴィデンコとの決勝戦ですが、二人とも最後のマッチで固くなってしまう傾向があるので、早めに攻撃をかけてブレークした選手の勝つでしょうね。でも最後はやっぱりメンタルの試合となり、こればっかりはフタを開けてみないと分かりませんね。楽しみです。

投稿者 Tennisnakama  01:58 | コメント(2) | トラックバック(0)