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パパラッチとの戦い

(お断り)
先日ある雑誌社から原稿を依頼され、「である調」で書いてほしいという注文を受けました。昔は「である調」で書いていましたが、子育てのため引退して13年。久しぶりに書き出した日本語はさびついてでてきません。ブログを書き始めて一年になりますが、話言葉の「です・ます調」で書いているうちに「である調」が書けなくなってきたのです。日本の新聞、雑誌も読まなかった(今でもですが)、年月の重みで言葉を失いつつあります。これではいけない! 

という長い言い訳のもとで、今回は試しに「である調」で書いてみました。読み辛いとは思いますがよろしくお付き合いください。

11月20日の『ヴァンパイアーの選手がいた?』の記事に、昨日あぱっちさんからコメントをいただきました。ご質問にお答えしながら、海外のスター取材の実情について記事にしてみました。

それではここから「である調」に変わります。


『パパラッチとの戦い』

「はじめまして。
残念ながら錦織選手のラヴストーリーは、気の紛れる楽しい話題ではなくなってしまいました。日本を離れている錦織選手は無事ですが、その分過熱したマスコミ報道が相手の女性に集中し、酷いことになっています。空港で約50人の報道関係者、10台のテレビカメラに囲まれた彼女は顔から血の気が失せ、本当に気の毒な様子でした。

(日本時間の8日まで視聴可能な動画ニュースです。)
http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00038/v03650/v0365000000000505656/

こんなことをやっていたら、若いスポーツ選手はマスコミに潰されてしまいます。海外の報道に慣れたTennisnakama様の目には、日本の報道はどのように映るでしょうか?」 あぱっち

あぱっちさんに教えていただいたYahooの動画は、残念ながら視聴できるのが日本に限られているため見ることができないが、過激な有名人の取材活動が深刻な社会問題になってきているのは世界的な傾向だといえる。

セレブリティたちを追っかけるカメラマン達のことを、パパラッチpaparazziと呼んでいるが、彼らの執拗な密着取材が引金となった、プリンセス・ダイアナのパリでの交通事故死は、世界を驚愕させた悲惨な事件としてまだ記憶に新しい。

パパラッチの名前は、フェデリコ・フェリーニが監督した映画『甘い生活』に登場する報道カメラマンの名前(パパラッツォpaparazzo)が由来。隠し撮りの写真を(日本ではフライデイ?)雑誌社に売り込んで生計を立てているカメラマンのことをさす。イギリスのパパラッチは世界で最も過激なことで知られているが、可哀想なのはアンディー・マリーだ。毎日のごとく新聞、雑誌、ブログにおっかけられ有名税を払わされるマリーは、パパラッチを逃れて12月からフロリダでトレーニングを開始した。

ナダルの裸のお尻の写真を10月にこのブログで紹介したが( http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/140748.html)この写真は典型的なパパラッチによる隠し撮りである。ヴァケーション中のナダルをボートで追っかけ、望遠レンズで撮りまくるパパラッチたちは、スクープを狙った群がるハエのごとくナダルの近辺を追いかけまわす。ナダルの裸のお尻の写真に、いくらの値段がつけられたのかはさだかでないが、面白いのはナダルファンの反応である。

「そこまでして追っかけるパパラッチは許し難いが、でもあのナダルのお尻が見れて嬉しい ・・・」というのが正直なファンの心理なのだ。「そうっとしておいてあげて」といいながら、つい覗き見してみたい気持ちにかられる、人間の心理をくすぐるジャンクメディアがあとをたたないのも世界共通の悩みの種なのである。

ハリウッドではスターたちの隠し撮りの写真を専門に取り扱っている大手のエージェントが6社ある。ケニアのビーチで休暇を楽しむブラッド・ピットとアンジェリナ・ジョリーの写真は、US Weekely Newsが5千万円で買い取った。ブリトニー・スピアーズ(歌手)が坊主頭になった写真には2500万円、ニコール・スミス(女優)の死体のビデオにはSplash News Video社から1億円が支払われたという。

スクープとなる写真やビデオには法外な報酬が見込まれるために、手段を選ばなくなってきたパパラッチの活動は、人命が危ぶまれるほど過激さを増し深刻な問題となっている。彼らの取材攻撃を覚悟して外出しなければならないフェデラーナダルのストレスレベルは想像を絶するものにちがいない。世界のトーナメントをこなすだけでも大変なストレスだというのに、このパパラッチとの戦いで身も心もクタクタになってしまわないよう願わずにはおれない。ますます錦織選手が日本から遠のいていくのはいた仕方のないことかもしれない。


投稿者 Tennisnakama  00:39 | コメント(4) | トラックバック(0)