2008年12月08日
パパラッチとの戦い
(お断り)
先日ある雑誌社から原稿を依頼され、「である調」で書いてほしいという注文を受けました。昔は「である調」で書いていましたが、子育てのため引退して13年。久しぶりに書き出した日本語はさびついてでてきません。ブログを書き始めて一年になりますが、話言葉の「です・ます調」で書いているうちに「である調」が書けなくなってきたのです。日本の新聞、雑誌も読まなかった(今でもですが)、年月の重みで言葉を失いつつあります。これではいけない!
という長い言い訳のもとで、今回は試しに「である調」で書いてみました。読み辛いとは思いますがよろしくお付き合いください。
11月20日の『ヴァンパイアーの選手がいた?』の記事に、昨日あぱっちさんからコメントをいただきました。ご質問にお答えしながら、海外のスター取材の実情について記事にしてみました。
それではここから「である調」に変わります。
『パパラッチとの戦い』
「はじめまして。
残念ながら錦織選手のラヴストーリーは、気の紛れる楽しい話題ではなくなってしまいました。日本を離れている錦織選手は無事ですが、その分過熱したマスコミ報道が相手の女性に集中し、酷いことになっています。空港で約50人の報道関係者、10台のテレビカメラに囲まれた彼女は顔から血の気が失せ、本当に気の毒な様子でした。
(日本時間の8日まで視聴可能な動画ニュースです。)
http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00038/v03650/v0365000000000505656/
こんなことをやっていたら、若いスポーツ選手はマスコミに潰されてしまいます。海外の報道に慣れたTennisnakama様の目には、日本の報道はどのように映るでしょうか?」 あぱっち
あぱっちさんに教えていただいたYahooの動画は、残念ながら視聴できるのが日本に限られているため見ることができないが、過激な有名人の取材活動が深刻な社会問題になってきているのは世界的な傾向だといえる。
セレブリティたちを追っかけるカメラマン達のことを、パパラッチpaparazziと呼んでいるが、彼らの執拗な密着取材が引金となった、プリンセス・ダイアナのパリでの交通事故死は、世界を驚愕させた悲惨な事件としてまだ記憶に新しい。
パパラッチの名前は、フェデリコ・フェリーニが監督した映画『甘い生活』に登場する報道カメラマンの名前(パパラッツォpaparazzo)が由来。隠し撮りの写真を(日本ではフライデイ?)雑誌社に売り込んで生計を立てているカメラマンのことをさす。イギリスのパパラッチは世界で最も過激なことで知られているが、可哀想なのはアンディー・マリーだ。毎日のごとく新聞、雑誌、ブログにおっかけられ有名税を払わされるマリーは、パパラッチを逃れて12月からフロリダでトレーニングを開始した。
ナダルの裸のお尻の写真を10月にこのブログで紹介したが( http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/140748.html)この写真は典型的なパパラッチによる隠し撮りである。ヴァケーション中のナダルをボートで追っかけ、望遠レンズで撮りまくるパパラッチたちは、スクープを狙った群がるハエのごとくナダルの近辺を追いかけまわす。ナダルの裸のお尻の写真に、いくらの値段がつけられたのかはさだかでないが、面白いのはナダルファンの反応である。
「そこまでして追っかけるパパラッチは許し難いが、でもあのナダルのお尻が見れて嬉しい ・・・」というのが正直なファンの心理なのだ。「そうっとしておいてあげて」といいながら、つい覗き見してみたい気持ちにかられる、人間の心理をくすぐるジャンクメディアがあとをたたないのも世界共通の悩みの種なのである。
ハリウッドではスターたちの隠し撮りの写真を専門に取り扱っている大手のエージェントが6社ある。ケニアのビーチで休暇を楽しむブラッド・ピットとアンジェリナ・ジョリーの写真は、US Weekely Newsが5千万円で買い取った。ブリトニー・スピアーズ(歌手)が坊主頭になった写真には2500万円、ニコール・スミス(女優)の死体のビデオにはSplash News Video社から1億円が支払われたという。
スクープとなる写真やビデオには法外な報酬が見込まれるために、手段を選ばなくなってきたパパラッチの活動は、人命が危ぶまれるほど過激さを増し深刻な問題となっている。彼らの取材攻撃を覚悟して外出しなければならないフェデラーやナダルのストレスレベルは想像を絶するものにちがいない。世界のトーナメントをこなすだけでも大変なストレスだというのに、このパパラッチとの戦いで身も心もクタクタになってしまわないよう願わずにはおれない。ますます錦織選手が日本から遠のいていくのはいた仕方のないことかもしれない。
先日ある雑誌社から原稿を依頼され、「である調」で書いてほしいという注文を受けました。昔は「である調」で書いていましたが、子育てのため引退して13年。久しぶりに書き出した日本語はさびついてでてきません。ブログを書き始めて一年になりますが、話言葉の「です・ます調」で書いているうちに「である調」が書けなくなってきたのです。日本の新聞、雑誌も読まなかった(今でもですが)、年月の重みで言葉を失いつつあります。これではいけない!
という長い言い訳のもとで、今回は試しに「である調」で書いてみました。読み辛いとは思いますがよろしくお付き合いください。
11月20日の『ヴァンパイアーの選手がいた?』の記事に、昨日あぱっちさんからコメントをいただきました。ご質問にお答えしながら、海外のスター取材の実情について記事にしてみました。
それではここから「である調」に変わります。
『パパラッチとの戦い』
「はじめまして。
残念ながら錦織選手のラヴストーリーは、気の紛れる楽しい話題ではなくなってしまいました。日本を離れている錦織選手は無事ですが、その分過熱したマスコミ報道が相手の女性に集中し、酷いことになっています。空港で約50人の報道関係者、10台のテレビカメラに囲まれた彼女は顔から血の気が失せ、本当に気の毒な様子でした。
(日本時間の8日まで視聴可能な動画ニュースです。)
http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00038/v03650/v0365000000000505656/
こんなことをやっていたら、若いスポーツ選手はマスコミに潰されてしまいます。海外の報道に慣れたTennisnakama様の目には、日本の報道はどのように映るでしょうか?」 あぱっち
あぱっちさんに教えていただいたYahooの動画は、残念ながら視聴できるのが日本に限られているため見ることができないが、過激な有名人の取材活動が深刻な社会問題になってきているのは世界的な傾向だといえる。
セレブリティたちを追っかけるカメラマン達のことを、パパラッチpaparazziと呼んでいるが、彼らの執拗な密着取材が引金となった、プリンセス・ダイアナのパリでの交通事故死は、世界を驚愕させた悲惨な事件としてまだ記憶に新しい。
パパラッチの名前は、フェデリコ・フェリーニが監督した映画『甘い生活』に登場する報道カメラマンの名前(パパラッツォpaparazzo)が由来。隠し撮りの写真を(日本ではフライデイ?)雑誌社に売り込んで生計を立てているカメラマンのことをさす。イギリスのパパラッチは世界で最も過激なことで知られているが、可哀想なのはアンディー・マリーだ。毎日のごとく新聞、雑誌、ブログにおっかけられ有名税を払わされるマリーは、パパラッチを逃れて12月からフロリダでトレーニングを開始した。
ナダルの裸のお尻の写真を10月にこのブログで紹介したが( http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/140748.html)この写真は典型的なパパラッチによる隠し撮りである。ヴァケーション中のナダルをボートで追っかけ、望遠レンズで撮りまくるパパラッチたちは、スクープを狙った群がるハエのごとくナダルの近辺を追いかけまわす。ナダルの裸のお尻の写真に、いくらの値段がつけられたのかはさだかでないが、面白いのはナダルファンの反応である。
「そこまでして追っかけるパパラッチは許し難いが、でもあのナダルのお尻が見れて嬉しい ・・・」というのが正直なファンの心理なのだ。「そうっとしておいてあげて」といいながら、つい覗き見してみたい気持ちにかられる、人間の心理をくすぐるジャンクメディアがあとをたたないのも世界共通の悩みの種なのである。
ハリウッドではスターたちの隠し撮りの写真を専門に取り扱っている大手のエージェントが6社ある。ケニアのビーチで休暇を楽しむブラッド・ピットとアンジェリナ・ジョリーの写真は、US Weekely Newsが5千万円で買い取った。ブリトニー・スピアーズ(歌手)が坊主頭になった写真には2500万円、ニコール・スミス(女優)の死体のビデオにはSplash News Video社から1億円が支払われたという。
スクープとなる写真やビデオには法外な報酬が見込まれるために、手段を選ばなくなってきたパパラッチの活動は、人命が危ぶまれるほど過激さを増し深刻な問題となっている。彼らの取材攻撃を覚悟して外出しなければならないフェデラーやナダルのストレスレベルは想像を絶するものにちがいない。世界のトーナメントをこなすだけでも大変なストレスだというのに、このパパラッチとの戦いで身も心もクタクタになってしまわないよう願わずにはおれない。ますます錦織選手が日本から遠のいていくのはいた仕方のないことかもしれない。
投稿者 Tennisnakama 00:39 | コメント(4)| トラックバック(0)
イギリスのパパラッチは凄いですね。王室だろうが何だろうが関係ないところが凄い。ダイアナ妃の事故については未だに謎が囁かれていますが、その事故を考えるとき いつも頭の中にラヴェル作曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ Pavane pour Une Infante Defunte」が流れます。悲しく美しい曲でピッタリなんですよね。
ナダルもフェデラーも そしてマリーもストレスをかわす方法を見出して欲しいです(T_T) 錦織クンの彼女(なの?)はかわいそうでした、ホントに(T_T)
日本でのワイドショーマスコミの取材合戦は、何十年前よりずっと成熟しました。
その当時はそれはそれはひどいものでした。
空港という公の場を無視した、取材対象に群がり、コメントを撮るまでもみくちゃにする、
めちゃくちゃのありさまでした。
それからも同じ話題でずっと追いかけまわし、あまりにひどいので、
ワイドショーインタビュアがかなり非難の対象になりました。
今はきちんと取材対象から距離を置いてインタビューしていますし、
愛ちゃんが今回多少なりともコメントを(どんな形、どんな言葉でもよいらしい、リアクションがあれば)
述べたので、この騒動に関しては、落ち着くのではないかとおもいます。
ひとつの話題でひとつのコメントが取れれば、それ以上はマスコミも引っ張らないと(引っ張りようがないので)おもいます。
今旬の話題の錦織くんが相手だったので、この時期タイムリーな話題として各局飛びついたのでしょうね。
思わず、姿勢を正してしまうというか・・・。
ダイアナ妃の事故は本当に悲しい出来事で、そこまで追い込んでしまっていいのか・・・と、今でも疑問に思います。
圭くんの相手女性は、とても気の毒でした。これから先マイクを向けられたら、試合に臨む意気込みなどはきちんと話すでしょうが、今までのような明るい表情でインタビューに応じてくれるか心配になります。
フェデラーやマリー、ラファ、圭くんも、p.composeさんと同じく、上手に(?!)ストレスかわして欲しいです!
Yahooの動画が日本国内でしか視聴できないことは、うっかりしてました。
申し訳ないです。
デルレービーチ国際選手権の後、ブレーク選手も錦織選手が成功するために学ぶ必要があるものとして、ケガとマスコミへの対応を指摘してましたね。
錦織選手の相手の女性も、マスコミへの対応は幼少の頃から慣れているはずなのに今回の件では辛そうでしたから、本当に凄いストレスなんだと思います。
マスコミとも戦いながら、尚且つ素晴らしいプレーを見せてくれる選手たちを尊敬します。