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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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トッププロのジュニア時代は?

この一週間はジ「ジュニアがトッププロになるには」のテーマで、ジュニアの世界を紹介してきましたが、今日は時間をさかのぼってトップ20の選手のジュニア時代について述べてみたいと思います。

下の表は現在トップ20の選手のジュニア時代のランキングです。ランキングは選手によってかなりの幅があり、かならずしも皆がランキングが高かったわけではありません。ジュニアのサーキットを中心にまわった選手は、ランキングが高く、ATPのフューチャーズをまわり始めた選手は、ジュニアの大会に出ないためランキングが低くなっています。

ATP20のジュニアランキング
(1)ナダル 145位(4才からテニスを始める)
(2)フェデラー 1位(8才)
(3)ジョコヴィッチ  34位(4才)
(4)マリー 6位(3才)
(5)ダヴィデンコ 510位(7才)
(6)ツォンガ 2位(7才)
(7)シモン 242位(6才)
(8)ロディック 1位(4才)
(9)デルポトロ 3位(7才)
(10)ブレイク 92位(5才)
(11)ナルバンディアン 3位(5才)
(12)フェレール 233位(?才)
(13)ヴァヴリンカ 7位(8才)
(14)モンフィス 1位(4才)
(15)ゴンザレス ランキングなし
(16)べルダスコ 294位(4才)
(17)ソダーリング 2位(5才)
(18)アルマグロ 18位(8才)
(19)アンドレエヴ 116位(7位)
(20)バーディッチ 6位(5才)

この表でわかるようにジュニアランキングは一つの物差しですが、これだけではジュニア時代の実力は図れないことがわかります。

トッププロになるには以下の4つのタイプがあるようです。

(1)ナダル:ジュニアサーキットをまわらず、フューチャーズで実力をつける。

(2)フェデラー:ジュニアランキング1位のエリートでロディック、モンフィスなどもこのタイプ。

(3)ジョコヴィッチ型:ジュニアサーキットでは目がでなかったが、プロ転向後伸びる。ジョコヴィッチのジュニア時代の勝敗は44勝11敗で34位。しかしプロ転向後、ランキングは安定したペースで上昇。19才のときは63位(現在の錦織選手のランキング)から7位に急上昇する。

(4)シモン型:ジュニアでもプロでも長い間目がでなかった晩成型。シモンはジュニアで242位。プロ転向後も22才になるまでは100位を割ることはできなかった。ダヴィデンコもこのタイプに属する。

以下はシモンのATPランキングの推移です。
18才  1331位
19才  487位   
20才  177位
21才  124位
22才  45位
23才  29位
24才  7位

では錦織選手はどのタイプに属するでしょうか?

ジュニアで7位。18才でATPランキング63位。ジュニアもシニアもエリートコースをまっしぐらに走る彼はフェデラー型エリートタイプ。錦織選手はあと2週間でいよいよ大躍進が期待される19才となります。

投稿者 Tennisnakama  22:11 | コメント(5) | トラックバック(0)

天才ジュニアはトッププロになれるか?

今週は「ジュニア選手がシニアで成功するには?」のテーマで、未来のスター選手を紹介してきました。錦織選手はもうすぐ19才。ジュニア時代には、2003年のオレンジボウルで準優勝、2006年の全仏オープンでダブルスで優勝するなど、ワールドジュニアランキングが7位と、ジュニア時代の活躍は目覚ましいものがありました。今後の錦織選手の活躍を応援する上で「ジュニアたちがどのようにしてトッププロに成長していくのか」は大変興味のあるテーマです。

今日12月14日はダンロップ・オレンジボウルの決勝の日です。このトーナメントはジュニアのグランドスラムに続いて最も重要なジュニアのグレードAのトーナメントで、世界中からチャンピオンの座を狙ってジュニアたちが集まってきます。

今年のダンロップ・オレンジボウルは、18才部門は第1シードと第2シードはアジアの選手という、おそらく史上初めてアジアの選手がトップシードを占めるエクサイティングなトーナメントとなりました。プロテニスへの登竜門であるこのトーナメントからは、ロディック、ソダーリング、バグダティス、ヤングなどがチャンピオンとなっています。

今日の決勝戦は、残念ながら第1シードはの台湾のツンフア・ヤンTsung Hua Yangは16強で破れてしまいましたが、第2シードのインド人のユキ・バンブリYuki Bhambri(写真と記事)がノーシードのアメリカ人ジャメイン・ジェンキンズと戦います。このユキくんは、日本人との混血ではありませんが、名前の由来は日本語の雪からとったそうです。以前ブログでも紹介しましたが、錦織選手と同じボレテリでトレーニングを受けている16才の少年です。ジュニアのワールドランキングは4位。対戦相手のジェンキンズは14才。この突然現れた14才の少年は一体どういう少年なのでしょうね。18才の部門で決勝進出とは恐るべき14才です。

ジュニア部門のトーナメントは、ITF (International Tennis Federation)のもとで、 グランドスラム、GA、G1~G5とレベルを6段階に分けて、世界各地で年間約330余りが開催されています。この多くのトーナメントの中で最も重要なのは、4つのグランドスラムと5つの グレードA (GA)のトーナメントです。

グランドスラム・ジュニア:
全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープン

GA:
カサブランカカップ、Copa Gerdau(ブラジル)、イタリアンオープン、大阪市長杯、オレンジボウル

過去20年のグランドスラム・ジュニアの優勝者をリストにしてみました。読み辛くて申し訳ありませんが、赤の選手はトップランカーとして知られる選手です。

GSjunior



現在のトップ10の選手で過去20年間にグランドスラム・ジュニアで優勝したのは、フェデラー(2)、マリー(4)、ツォンガ(6)、ロディック(8)の4人しかおりません。錦織選手の来年のゴール、トップ10の確率は天才少年と呼ばれた選手ですらわずかの5%。80人の天才から4人しか達成できない気の遠くなるような厳しい挑戦です。

プロレベルで成功するには、強靭な肉体と精神に加えて、金銭力とサポートシステム、そして運と健康というさまざまな要素が不可欠です。そして最も重要なのは「トップになりたい強い願望」burning desireをいかに持ち続けられるか。天才と呼ばれた世界中のほとんどの子供たちが生き残れないプロの世界で、錦織選手の驚異的な活躍にあらためて惜しみない拍手をおくりたいとおもいます。
拍手拍手拍手

投稿者 Tennisnakama  00:56 | コメント(7) | トラックバック(0)