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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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錦織にワイルドカード!

今日、錦織選手のマネージャー/エージェントのオリヴァーからメールが届きました。もらったメールを要約しますと以下の通りです。

「Keiは明日ブリスべインの試合の準備のために、IMGアカデミーからオーストラリアに向けて出発します。ブリスベインの後に開かれるニュージーランドのオークランド大会のワイルドカードWCを手に入れることができましたので、そのあとはオークランドに飛びます。その後はいよいよオーストラリアン・オープンむけてメルボルンです。」

誕生日の翌日にオーストラリアに飛んで、お正月はオーストラリアですか。おせち料理どころじゃありませんね。時差との調節、夏の気候などに早く慣れておく必要があるので大変です。

というわけで、圭君は年始からいそがしい試合スケジュールとなりそうです。老婆心ながら、この強行軍で肝心のオーストラリアン・オープン前に体調をくずしてしまわないことを祈ります。ウィンブルドンのときは、準備のための大会で腰と腹筋を痛めた苦い過去がありますので、つい心配になります。

2009年1月の圭君のスケジュールです。

1月4日~11日 ブリスベイン・インターナショナル (ATP World 250)
オーストラリア/ブリスベインBrisbane
公式サイト http://www.brisbaneinternational.com.au/

参加予定選手(シードはまだついていません)

ジョコヴィッチ 3位
ツォンガ 6位
べルダスコ 16位
ソダーリング 17位
バーディッチ 20位
フィッシュ 24位
ガスケ 25位
ステパネック 27位
マテュー 31位
メルツァー 34位
アンチッチ 36位
ニーミネン 37位
クェリー 39位
ローダ 40位
ベネトー 43位
クニツィン 47位
ジネプリ 51位
グルビス 53位
ジケル 54位
フェレロ 55位
デント (WC)865位
セラ 59位
カレリ 60位
ダルシス 61位
錦織 63位
バグダティス (WC)98位
トミック (WC)763位 

オーストラリアの未来の星、トミックについてはいろいろ書いてきましたが、今回は途中で退場してしまったことが問題になっていましたが、彼の謝罪で許されることとなり、でめでたくWCをもらえることになりました。

勝手なことをいわせてもらえば、圭君が2~3回戦あたりでジョコヴィッチと当たってくれれば嬉しいです。どんな試合を二人が展開するのかすごく興味があります。

1月12日~17日ハイネケン・オープン (ATP World 250)
ニュージーランド/オークランド
公式サイト http://www.heinekenopen.co.nz/1/home/

参加予定選手

(1)デルポトロ 9位
(2)フェレール 12位
(3)ソダーリング 17位
(4)アルマグロ 18位
(5)コールシュライバー 28位
(6)クェリー 39位
(7)モンタネス 45位
(8)モナコ 46位
(9)クニツィン 47位
(10)アカスーソ 48位
(11)ハネスク 50位
(12)ジネプリ 51位
(13)グルビス 53位
(14)ジケル 54位
(15)フェレロ 55位
(16)グラノエール 56位
(17)トロイッキ 57位
(18)シュワンク 58位
(19)セラ 59位
20)錦織 (WC)63位

リストの主な選手のほとんどと対戦しているので、この大会はソーダリングへのリベンジ(ストックホルム大会)をやってほしいですね。

ここで圭君のWCについて:
「ブリスベインでは圭君はストレートの本戦エントリーなのに、オークランドではなぜWCに?」

オークランドはドロー32ではなくドロー28ですので、私の勝ってな想像ですが、60位以下は本戦入りが保証できないのではないかと思います。しかしスター性のあるNISHIKORIの参加は大会にとっても大きな魅力となり、圭君の獲得のためにWCが与えられたのではないかと思います。

1月19日~2月1日 オーストラリアン・オープン(グランドスラム)
オーストラリア/メルボルン
公式サイト http://www.australianopen.com/en_AU/index.html

そしていよいよオーストラリアン・オープンです。本戦入りの予定ですが、このGSの前にブリスベインやオークランドで勝ち進んでしまうと、疲れてしまってガス欠や故障が起きる可能性があり、むずかしいところです。

それでは圭君、Bon Voyage!

投稿者 Tennisnakama  04:24 | コメント(6) | トラックバック(0)

錦織2008年の歩み (後半期)

12月29日は錦織圭選手の誕生日。

Happy Birthday! いよいよティーン最後の年19才。

2008年の圭君の活躍は目を見張るものがありました。今回は2008年の後半の試合すべてを追いながら、彼の歩みを振り返ってみたいと思います。

5月26日トルコ/イズミール(チャレンジャー Hard) 
錦織:100位
R32:メロMello(199位)に勝利 6-4 6-2
R16:マルチェンコMarchenko(354位)に敗退 4-6 2-6

「Keiは最後のほうは、マルチェンコにわざと負けたのではないが、最後までベストを尽くして頑張った様子はなかった。試合が終わった後も、それほど悔しい感じでもなかった。」とTennis AlternativeのTobi記者は感想を述べていますが、感情をあまり表に出さない圭君だからそのように映ったのではないでしょうか。

しかしダブルスではジェッシー・レヴィーンと組んで優勝しました。
Tobi記者 は以下のようにダブルスの試合をのべています。
「錦織とレヴィーンの試合はファンタスティックだった。10分間くらいで、スコアはすでに5-0 に。 Obradovicがロブを思い切り高く上げたが、レヴィーンがサンプラスのようなッスマッシュで打ち込み、それはまるでエクジビションのような試合となった。35分とはいわないでも、40分とはかからなかった試合で、選手のすべてが楽しんでいるような試合だった。」

6月2日イギリス/サービトン(チャレンジャー Grass)
錦織:113位
R32:ボーリBohli 1-5 RET

イギリスに着いてから体調を壊したようで、一回戦で圭君はリタイアしてしまいました。

6月9日ロンドン/クウィーンズクラブ(国際シリーズGrass)
錦織:113位
R64:ファジャFalla(101位)に勝利 2-6 6-4 6-2
R32:パシアンスPatience(158位)に勝利 7-6(8) 6-3
R16:ナダル(2位)に敗退 4-6 6-3 3-6

ナダル戦に向けて圭君はこのように語りました。楽しい試合になりそう、とは実にプロらしい言葉です。
「楽しい試合になると思う。世界のベストプレーヤーの一人とプレーできるんだから。ナダルは僕の好きな選手の一人なんです。」

ナダルは以下のように語っています。
「Keiは今年、強豪選手を破って、デルレイビーチで優勝している。彼は次の世代のスターの一人になるだろうし、たぶんトップ10までいくのではないかと思う明日はきびしい試合になると思う。とてもタフな試合にね。」

ナダルの予言通り、1セットを圭君からとられ簡単に勝てる試合ではありませんでした。このGSに近いレベルの大会で、優勝したナダルから1セットをとったのは、カーロヴィッチと圭君の二人だけ。ナダルは試合後、「Keiはトップ5になれるかも」といわせたほど、圭君のテニスは目を見張る進歩です。

ナダル戦をインターネットで観戦できました。その試合の状況をtennisnakama.comで詳しく記事にしています。

http://web.me.com/fyorifuji/Tennisnakama/%E9%8C%A6%E7%B9%94%E5%9C%AD/Entries/2008/6/14_%E9%8C%A6%E7%B9%94%E3%80%81%E7%94%9F%E6%94%BE%E9%80%81%E3%81%A7%E8%A6%B3%E6%88%A6%EF%BC%81.html

6月16日イギリス/ノッティングガム(国際シリーズ Grass)
錦織:105位
Q1(予選1)ウィドムWidom(312位)に勝利 6-3 6-7(7) 6-3
Q2(予選2)プルピックPrpic(226位)に勝利 6-0 6-4
Q3(予選3)コックスCox(940位)に勝利 6-3 7-5
R32:ヨハンソン(68位)5-7 RET

圭君は予選3戦を勝ち続け、本戦にエントリーしましたが、初戦でスウェーデンのヨハンソンとの対戦時にリタイアとなりました。理由は腹筋痛。このあたりから、圭君の体への負担が大きくなっていったようで、腰痛や膝の問題が生じてリタイアが続きます。

6月23日ウィンブルドン (Grass)
錦織:103位
R128:ジケル(53位)に敗退 6-4 5-7 RET

危惧されたように、またもや圭君は本戦初戦でリタイアとなりました。故障を完治せずに試合に出て無理がたたったようです。あれほど楽しみにしていたウィンブルドンがリタイアになってしまったのは、さぞかし口惜しい想いだったでしょうね。

ここで健康に赤信号がでましたので、約2ヶ月ちかく休養をとって、オリンピックにそなえることになります。

8月11日北京オリンピック(Hard)
錦織:124位
R64:シュトラー(35位) に敗退 4-6 7-6(5) 3-6

試合はライヴスコアでしか観戦できませんでしたが、3セット目はガス欠のような感じで、まだ完全な体調にもどれていないような印象を受けました。

試合後のインターヴューでは体調について以下のように述べています。
「(第3セットでメディカル・タイムアウトを取ったのは?)
腰です。腰痛がもう1年くらいずっと治らない状況で、できないほど痛くはないですが、たまに痛みがあって、今日はたまたま……。水分補給が足りなかったのかもしれません。

(ウィンブルドンの時に棄権した腹筋の痛みはない?)
はい、それは完全に(大丈夫です)。」

圭君のメンタルのすごさは第2セットの逆転劇、7-6(5)のスコアが物語っています。
「(気持ちを切り替えられたプレーは?)
05になってから1ゲームを取れたことですね。このままでは終わりたくなかったし、本当に悔いが残るので。このままでは終われないという気持ちが強かったです。」

8月25日US オープン(Hard)
錦織:126位
R128:モナコ(32位)に勝利 6-2 6-2 5-7 6-2
R64:カラヌシック(100位)6-1 7-5 RET リタイアで勝利
R32:フェレール(4位)に勝利 6-4 6-4 3-6 2-6 7-5
R16:デルポトロ(17位)に敗退 3-6 4-6 3-6

US Openは私のホームグラウンドですので、圭君のすべての4試合を観ることができました。4位のフェレールを5セットで破った圭君の活躍は、再び世界に名を轟かせることになりました。初めて目の当たりに観る圭君のテニスは、とてもエキサイティングで観る人を魅きつける魔力があります。特にフォアハンドのスピードとプレースメントがすばらしい。これはやはり生でぜひ観てほしいとおもいます。

フェレール戦にそなえて、私は周りの観客を総動員して応援団を組みました。そのことが圭君の力づけの原動力と一つとなったようで(圭君も応援が嬉しかったとコメントしてくれました)、声がかすれてしまいましたが、応援しがいのある思い出の残る試合でした。

デルポトロ戦では、予想されたようにガス欠と腰痛で敗退してしまいました。

9月29日AIG オープン(国際ゴールドHard)
錦織:84位
R64:ケンドリック(100位)に勝利 7-6(3) 6-7(5) 6-2
R32: ガーシアロペス(60位)に勝利 6-4 6-4
R16:ガスケ(13位)に敗退 1-6 2-6

AIG オープンは皆さんの方がよくご存知ですのでここでは詳しいことは省きます。ガスケ戦では、「ガスケを尊敬しすぎた」と圭君はコメントしていますが、日本での試合はプレッシャーもあってやり辛かったと思います。ナダル戦のように、「楽しみたい」というリラックスした気持ちがなければ、緊張で実力が発揮できないのは(デ杯、オリンピックなども)、トップクラスの選手でも経験すること。この緊張感の害虫をいかにメンタルで駆逐できるかが今後の課題だと思います。

10月6日スウェーデン/ストックホルム(国際シリーズHard)
錦織:77位
R32:グラノエールGranollers(55位)に勝利 2-6 6-4 6-2
R16:ハーバティHrbary(396位)に勝利 6-1 1-6 7-5
Q:アンチッチ(31位) W/O アンチッチは棄権
S(準決勝)ソダーリング(35位)に敗退 1-6 0-6

膝の痛みを抱えながら、準決勝では最後まで試合を放棄することなく戦った圭君に大きな拍手を送りたいと思います。

圭君のマネージャーから以下のようなメッセージをいただきました。
「バーゼルとパリの出場を取りやめました。彼のチームとボレテリスポーツメディシンのスタッフと相談した結果、今日 Keiは、今年一杯試合にでることを控えることに決めました。

彼の膝が長期にかかるものではなく、深刻な問題でないことを100%確認するため、 KeiはMRIをとった結果、膝は完全に大丈夫であることがわかりました。この膝の症状は、長いシーズンの終わりに、 毎週違ったサーフェスで試合をしている選手によく起こる症状です。」

という訳でこれ以降は2009年まではトーナメントはしばらくお休みとなりました。圭君の試合がみれないのは残念でしたが、彼にとってベストなチョイスだったと思います。しっかりと怪我を完治させ、強靭な体つくりに専念していよいよ圭君は2009年を迎えようとしています。

明日は圭君の一年のスタッツとNo.1のナダルや他のライヴァル選手のスタッツと比較しながら、2008年を振り返ってみたいと思います。


投稿者 Tennisnakama  00:30 | コメント(0) | トラックバック(0)