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スター誕生、17歳のクールなディミトロフ

2月は毎週3つのATPワールドツアーが世界の各地で行われていますので、テニスファンとしては嬉しいのですがフォローが大変です。特に今日は花金で、準々決勝の日。以下のトップ選手たちが一斉に優勝をめざして戦います。

以下の試合スケジュールはこのサイトでチェックしてください。http://www.atpworldtour.com:80/tennis/1/en/scores/

メンフィス Regions Morgan Keegan Championships 
セラ def クニツィン 46 64 62
ステパネック def デルポトロ 76(7) 64
ロディック vs クェリー 64 36 63
ヒューイット vs ローカス 62 63

マルセイユ Open 13
ジョコヴィッチ def ツヴェレフ 63 63
ロードラ def ユーズニー 76(4) 76(3)
ツォンガ def Fロペス 62 67(1) 64
シモン def ベネトー 62 64

ブエノスアイレス Copa Telmex
ロブレド def フェレイロ 64 76(4)
アカスーソ def エルナンデス 61 62
モナコ def M.ゴンサレス 62 63
ナルバンディアン vs フェレロ 63 30 (リタイア)

ティーンセンセーションを起こしたディミトロフ
この写真をみてください。ツルスノフのとなり、右側がディミトロフです。ハンサム度もあがり男らしくなりました。

昨年の12月10日の記事で17歳のディミトロフGrigor Dimitrovを特集しましたのでまずご覧ください。 私の予言が的中して、未来のスターが誕生しました。
http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/151206.html

まず、ディミトロフは先週のロッテルダム大会において、1回戦でバーディッチを4-6 6-3 6-4で破りました。

2回戦はナダルでしたが、5-7 6-3 2-6と第2セットを奪っています。もしディミトロフの足の引きつりがなければナダルを倒したかもしれません。(状況を後に説明します)そして今週のマルセイユでは、1回戦でシモンに敗退しましたが、8位のシモンからも6-4, 3-6, 5-7と第1セットを奪っています。

若きフェデラーを彷彿させる片手バックハンドの華麗なテニスをみせるディミトロフ。ナダルとの試合をストリーミングで観戦しました。以下が試合状況です。

2009年2月12日 ロッテルダム2回戦です。
ディミトロフ vs ナダル

第1セットは8ゲーム目で(Dimitrof vs Nadal 3-4)ナダルをブレークしてスコアをイーヴンに戻しました。5-5までサーヴィスゲームをキープしましたがナダルにブレークされ、5-7で第1セットを落としました。しかしナダルに対してビビることなく、堂々とした17歳のテニスには目を見張りました。

第2セットの1ゲーム目から2回サーヴィスエースをとったディミトロフは、快調な滑り出しで、サーヴィスゲームを問題なくキープしていきます。恐ろしいのはすでに身長が187cmもあること。多分成長ざかりなので今では190cmを超えていると思います。この高さからくるサーヴはやっぱり圧倒的にパワフルです。

8ゲーム目(4-3)で、ナダルは2度ネットダッシュを試みますがいずれも失敗。ディミトロフのストロークは安定していて、しかもディープに入ってナダルがリズムをつかめません。30-30でディミトロフは大胆なフォアのウィナーを決め、ナダルのエラーも手伝って、ナダルをブレークしました。スコアを5-3にしてから、ナダルはブレークできずに、6-3でディミトロフが第2セットをとりました。

第3セットはディミトロフのサーヴもストロークもよく快調でしたが、6ゲーム目(2-3)で急にフットワークが鈍くなり、チャンスボールでもネットダッシュせず、ナダルにブレークを許してしまいました。

7ゲーム目(2-4)ナダルのサーヴです。ディミトロフが右太ももを押さえながら戦っています。しかしブレークポイントまでこぎつけましたが、足が引きつってデュースへ。ここでディミトロフはトレーナーを呼ぶ様子がありません。トレーナーを呼ばなくても、コートチェンジでマッサージを受けることができますが、そのリクエストもしません。
ディミトロフは足をかばいながら、4回のデュースまで粘りました。しかし最後はナダルのネットダッシュでポイントを失ってブレークチャンスを逃してしまいました。あの甘いマスクから想像もできないファイティングスピリットに観客も大きな拍手を送りました。

ここでディミトロフはタイムアウトをとってマッサージを受けることもできたのですが、それをやりませんでした。これは世界ナンバーワンのナダルを尊敬したためだと思います。とても畏れ多くて、といったところでしょうか。(フェデラーが、世界1位になってから対戦相手のタイムアウトの回数が激減した、といってましたので。)

ディミトロフの足が痛くなければナダルを倒せたかもしれない、と思わせるほどの実力を17歳のディミトロフを世界に証明しました。9つのエースがとれるビッグサーヴァーです。ベースライナーですが、ドロップショットを使ってナダルからポイントをいくつかとりました。しかも片手バックハンドのスライスとディープな強力トップスピンで相手にリズムを与えず、ナダルは苦戦しました。

今後の課題はサーヴィスリターンを向上させ、リターンのポイントを増やせば、未来のトップ3は間違いない選手だと思います。とにかくクールで性格がよさそうです。バカ打ちをしてしまったときは、自分で「バカみたい」という顔をして、ニコニコしていました。ナダルとの試合が楽しくて仕方がない、といった態度はとても新鮮できっと多くのファンをつかんだと思います。

どんどんこのような大型選手が錦織選手を追っかけているので目が離せません。

第2セットのディミトロフのダイヴィングハーフヴォレーが見ものです。


投稿者 Tennisnakama  23:27 | コメント(12) | トラックバック(0)