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Day 4 ロジャーズカップ

Day 4 モントリオール・ハイライト 8月13日

Day 4木曜の試合は歴史的な日となりました。トップシード8の中で誰一人落ちこぼれ好ことなく、QFに進出が決まりました。このトップ8の全員集合は、ランキングが紹介された1973年以来だそうで、金曜日の試合はいずれも質の高いエキサイティングなQFとなりそうでワクワクしてきます。

シード8選手
1 フェデラー
2 ナダル
3 マレー
4 ジョコヴィッチ
5 ロディック
6 デルポトロ
7 ツォンガ
8 ダヴィデンコ

Day 4 ハイライト




Djokovic def Youzhny: 6-3, 6-4
誰もジョコヴィッチのことは書かない。メディアがジョコヴィッチを取り上げるのは、下着のファッションショーでストリッパーをやったとかくらいのもの。寂しいですね。最近のジョコから、センターからの鋭いコーナー狙いのあの振り子ショットがなかなか見られないのが残念ですが、彼がメディアから無視されている状況もなげかわしいものがあります。

初戦で200番台のカナダのポランスキーに苦戦したジョコヴィッチでしたが、今回のユーズニーとの第1セットは、はやくも4-1でリード。第2セットは両選手ともなかなかサーヴが決まらず、チンタラゲームの展開でしたが、ジョコヴィッチがQFを決めました。しかし12のウィナーの割にはエラーが多く(23のunforced errors)、まだ調整中という印象を受けました。

次のQFはロディックが対戦相手です。ロディックが大激戦の末べルダスコに勝った後だけに、よほどジョコヴィッチが頑張らないと危ないかもしれません。

Roddick vs Verdasco: 7-6(2), 4-6, 7-6(5)
こういう試合がトーナメントの前半戦でみれるとはラッキーでした。特に第3セットはまるでSFのようなテンションの高い、クウォリティーの高い内容でした。それにしても、リズムに乗るとべルダスコは手がつけられない。

ダレン・ケイヒルが解説をしていましたが、べルダスコにアドヴァイスをラスベガスで与えていますので、いろいろ彼のテニス、人柄について説明してくれました。彼ってとても家族思いの性格の良いすばらし選手なのだそうです。モントリオールに来る前もラスヴェガスに住むアガシと、かなりプラクティスをして、アドヴァイスをもらったそうです。

「左利きなのだから、もっと左利きのアドヴァンテージを使って相手を苦しめるべきだ。」

まことにごもっともなアドヴァイスです。スライスサーヴ、ショットの組み立てなど、サウスポーにしか出来ない技が沢山あります。トップレベルの試合に勝つには、クロスをベースにしていては勝てません。相手にクロスを打たせて、コーナーからダウンザラインでウィナーを決める。このダウンザラインがフォアとバックで決めることができなければ勝てなくなってきています。(ダウンザラインとは、サイドラインにそって打つ日本でいうストレートです。)

特にアドコート(左側のコート)からバックハンドでダウンザラインでウィナーがとれることが必須条件となります。これは左利きのべルダスコにとっては、フォアのダウンザラインになります。ナダルが強い原因の一つに、このフォアのダウンザラインがあります。

このダウンザラインをオンザライズでできたのが、アガシのテニスです。「アイドル選手とテニスができ、しかもアドヴァイスをもらえるなんてまるで夢のようだった。」とべルダスコ。強力なラスヴェガス・コネクションでもって、GSタイトルを獲得する日が近づいているように思います。

Murray def Ferrero: 6-1, 6-3
フェレーロはついにガス欠です。予選あがりでしたので、対戦相手がヒューイット、そしてモンフィスの試合はやっぱりきつかったですね。マレーにとっては無理をすることなくQFに進むことができ、省エネの理想的な試合でした。

Nadal def Petzschner: 6-3, 6-2
対戦相手はシングルス45位、ダブルス39位のめずらしく単複をこなすトップ50の選手でしたが、ナダルにとっては相手にならず、ラリーがなかなか続きません。

ナダルにとって膝の故障がアキレス腱なのですから、ゲームを短縮することがナダルの第1のプライオリティーとなります。そのためにはまずサーヴィスエースを増やすことがまず先決。またブレークされないためにも、ここぞというときにエースが打てることが大切。今日のようにエースが2つというのはトップ選手としては弱い。昔よりサーヴがよくなったとは言え、もっとサウスポーの特典を生かしたサーヴができるはずです。

スライスのボディーサーヴをもっと使ってほしいと思います。

右手利きでは、ボールが右の方に切れていきますが、左利きの場合は左の方に切れていきます。これはどういうことかといいますと、ボディーを狙われると、右利きのスライスでは、レシーヴァーの利き手の右手で処理できますが、右から左に入ってくるボールは、ラケットがジャムってしまうのです。

フェデラーがしつこく左利きの選手をヒッティング・パートナーに選ぶ理由はここにあります。まず左利きのボールに慣れないとフットワークがついていかないのです。

「限界に挑戦してみないと膝の具合はわからない」ナダルにとっては、QFのデルポトロの試合が正念場となります。

Federer def Wawrinka: 6-3, 7-6(5)
ニューヨーク時間では夕方の7時からスイスの対決が始まりました。一応は主婦業もやってますのでキッチンで料理をしながら観戦です。しかしこの試合はTVでは放送されず、仕方がないので、カウンターにラップトップを置いて、ストリーミングでチラチラ観戦。TVで生放送をやってくれると、キッチンに備え付けてある大きなスクリーンでみれて問題ないのですが、なぜだか今晩は放送なし。

夕食の片付けが終わるとすでに第2セットに入っていました。さあここから真剣に観戦するぞ! フェデラーを右にシモンvsツォンガを左に、2台のラップトップで準備完了。しかし、ワインがほどよく聞いて、左右のボールの行き交う音をバックグラウンドにすやすやzzz… 隣で観ていた夫は同じスイス人の対決に複雑な心境だったようで、ときどきの異様な呻き声を発していましたが、またzzz...

・・・というコメントが書けない長い言い訳でした。スミマセン。

トップ8の全員がそろってのQFについて、「これはすばらしいことだ。トッププレーヤーがこれだけそろい、実力を見せたということでこれからの試合が楽しみ。」とフェデラーは語っていますが、彼のQFの相手はツォンガで危険な相手です。

Tsonga def Simon: 6-3, 6-3
ツォンガとシモンの試合では、最初からガンガンとネットに攻めてくるツォンガにシモンは圧倒されていました。決してシモンのプレーが悪いわけではないのですが、サーヴ&ヴォレーだけでなく、リターンダッシュもして、ネットで決めまくるツォンガには対抗しきれず、といった感じでした。

ツォンガは終始アグレッシヴなプレーを展開して、サンプラスも顔負けのお得意のダンクスマッシュも決め、ダイナミックな試合運びでシモンファンの私も魅了されました。もしツォンガが、このハイレベルを維持できるのなら、フェデラーにとって恐るべき対戦相手となります。



投稿者 Tennisnakama  23:58 | コメント(14) | トラックバック(0)

Day 3 ロジャーズカップ

モントリオール・ハイライト Day 3  8月12日

ナイトゲームのニ試合とも選手のリタイアで、寂しい Day 3となりました。
選手の肉体の酷使とコンディションについて、ふたたびスケジュールに疑問をなげかけることとなったモントリオール Day 3のハイライトです。



順番はビデオの順番です。

ツォンガ def シュトラー:  4-6, 6-3, 6-4
「シード7のツォンガは第1セットではリズムが見いだせなく苦闘。しかし第2セットの第5ゲーム(2-2)で、0-40のブレークされる危機一髪を乗り越えて自信を回復。あとは順調に第2セットと3セットを勝ち取って勝利を決めた。3rdラウンドでは、ツォンガは仲のよい友だちのシモンと対戦することになるが、問題はなさそう。」

これはフランスのスポーツ紙のレキップを要約したものですが、最後のシモンとの対戦について「問題はなさそう」のところがシモンファンにとってはどういう意味?と聞きたい。
(原文) Au troisi〓me tour, il ne devrait pas avoir de probl〓me... 〓 un bon copain, Gilles Simon…

フェレーロ def モンフィス:6-3, 7-6(7)
予選から這い上がってきた元No.1のフェレーロの活躍ぶりはすばらしいものがあります。モンフィスはいつもの悪い癖が出て、チンタラしたディフェンスゲームで、第1セットはフェレーロが快勝。しかし第2セットでフォーカス度を増したモンフィスは、タイブレークでneck and neckの接戦となりましたが、7-9で惜しくも敗退し、フェレーロは3rdラウンドを決めました。

フェレーロは2004年から、手首、肋骨、チキンポックス、
滑液包炎、足・・・と続け様に病気と怪我に見舞われ、ランキングも今年は最悪115位にまで転落。この彼のカムバックは怪我で苦しむ多くの選手にとって大きな励ましです。

デルポトロ def ハーンニッチ:6-2, 7-5
ワシントン大会で優勝したデルポは、疲れと暑さのせいか、モントリオールの初戦は苦戦を強いられましたが、サーフェスにも慣れ、予選から本戦入りを果たしたチェコのハーンニッチに勝利を決めました。 第1セットで1-2とリードを許したデルポは、7ポイント連続取得するやリズムを得て、ハーンニッチの追い上げも許さず第3戦に進出を決めました。

ロディック def アンドレーヴ: 6-1, 7-6(3)
ウィンブルドンでフェデラーに惜しくも優勝を逃し、またもやワシントンでデルポトロを破れ、再び優勝を勝ち取ることができなかったロディックに、観客は大きな声援を送りました。

第1セットはロディックが何もしなくても、アンドレーヴがエラーを繰り返してくれたため第1セットを楽勝しましたが、問題は第2セット。第1セットでみせたアグレッシヴな攻撃を止めてしまって、ディフェンスにまわってしまったロディックに対して、アンドレーヴがリズムを得てウィナーが決まり始まりました。しかしタイブレークでは圧倒的に強いロディックは、辛うじて勝利を得ましたが、守りに入ってしまえば、勝てないロディックを今後どうコーチのステファンキが指導していくか。次戦は強打のべルダスコですので油断は禁物です。

ナダル def フェレール: 4-3 (retired)
5月から公式戦から姿を消していたナダルの久々の登場に会場は大喜び。私としてはダブルスで着ていたあのスリーヴレスで登場してもらいたかったのですが、工場ですでに生産してしまっていると思うので、途中で変えることはできないのでしょうね。色は美しいブルーとゴールドですが、暑苦しいそう。契約ではダブルスで指定されたテニスウェアはないはずですので、あのスリーヴレスで登場したと思うのですが、やっぱりナダルもあのスリーヴレスに愛着が?

何となくフェレールとのラリーを観戦しているうちに、あっと言う間にリタイアです。料理をつくりながら観戦しておりましたので、最初はナダルがリタイアだと勘違いして慌てました。でもフェレールだったのですね。彼の膝の方が悪かったとは・・・ナダルが退場するフェレールに拍手で送っていたのを見て、なんて心のやさしいラファ!と嬉しくなってしまいました。それにしても、久々にボックス席で見るガールフレンドのジスカは本当に美しいですね。ピュアな感じがします。

たったの8ゲームからナダルのテニスを語るのはむずかしいですが、記者会見では膝は大丈夫と言っておりましたので、これから期待していきたいと思います。

ゴンザレス def ハース: 7-6(2), retired
フェレールがリタイアした丁度同じころ、となりのコートでもリタイアが。第1セットで5-5まで接戦をしてきたハースでしたが、右の親指の付け根の皮がペロリ。トレーナーを呼んで皮をメスで切り取ってもらいましたが、どうしても痛みで試合を続行することができず、第1セットを終えてリタイアしました。

しかしこの負傷したハースに、会場はブーイング。早く退場してしまったフェレールには拍手で送ったとなりの会場とは対照的な観客の反応は、興味深いものがありました。これはハースがF%#Kの言葉を吐き捨てたりした態度にも、原因があると思いますが、ナダルがフェレールを思いやる態度が会場の雰囲気を決定したのだと思います。

以下はビデオには含まれておりません。

シモン def ファヤ:4-6, 6-2, 6-2
シモンがデ杯に負けて以来、ずーっと芳しくないテニスを続けていますので、誰も彼の試合を放送しない、メディアも書かないと苦難の道を歩んできました。フェデラーナダル、ジョコなどトップの選手を軒並み倒した選手とはとても思えない、自信のないテニスを繰り返してきた原因に、彼の武器であるフォアハンドのミサイル弾丸ショットが決まらなかったことがあげられますが、久しぶりに第2セットから猛然とネットダッシュし始めたシモンはアグレッシヴなテニスを展開し始めました。

ちょっとしたきっかけでモメンタムが変わるのが試合の面白さですが、ファヤのサーヴがよくて後ろに下がってしまっていたシモンでしたが、ようやく攻撃の態勢に入りました。するとどんどんあの華麗なフォアのウィナー、ダウンザラインのバックハンドが入り出し、6-2, 6-2で快勝。

この調子でいくと、ツォンガとの試合では、あの超特急ひよこ号がコート狭しと走りまくるかもしれません。(ひよことはシモンのニックネーム)



投稿者 Tennisnakama  02:36 | コメント(3) | トラックバック(0)