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選手名の呼び方:ヴォズニアーキ

金曜は一日中雨になりそうで、US Openのゆくえが心配です。

実はご招待で観戦に行く予定なのですが、雨がふらなければ、ナダルvsゴンザレスの続きが観れるという、これこそ天から降ってきたような(雨は降らないでほしいのですが)嬉しい話。

さて金曜11日のスケジュールは、ハイライトは女子のSFです。セリーナ・ウィリアムズを除いて、残りの3人の選手はいずれも呼び方のややこしい選手ばかり。

Kim Clijsters vs Serena Williams

Caroline Wozniacki vs Yanina Wickmayer

そこで「選手の名前を正しく呼ぼう」の運動を開始しましたので、これからできるだけ選手自身が自分の名を呼んでいるものを探し出して、正しく発音していこうと思っています。

Caroline Wozniacki キャロライン・ヴォズニアーキ
やっとオーディンからウダンと呼び方をメディアに変更してもらってホッとする間もなく、今度はウダンを破ったヴォズニアーキです。日本ではウォズニアッキと紹介されていますが、彼女自身が冒頭で自分の名前を紹介していて、ヴォズニアーキが最も近い発音のような気がします。

ポーランド系のデンマーク人。ポーランド語でもデンマーク語でも、Wの発音はVで、Woの発音はヴォとなります。またアッキではなく、アーキが近いように思います。ですからこれからはヴォズニアーキと呼ぶつもりです。アメリカではウォと呼んでいる解説者とヴォと呼んでいる解説者がいるようです。

(追加)さて彼女のファーストネームですが、Carolineをキャロラインとデンマーク語やオランダ語ではいいません。彼女が自分で紹介している名前、キャロラインは英語読みです。デンマーク語とオランダ語の辞書によれば、「カロリーネ」。ですからデンマークではキャロラインとは呼ばれていないはずです。

ではなぜ彼女は英語読みにして自分を紹介しているのでしょうか?

ジュニアのときから国際試合に出る機会の多いテニス選手は、母国語の発音をごり押しするよりも、同じスペルなら国際的に通じる英語読みを選択する場合が多いのです。ですから母国語で同発音するのもよいですが、彼女のように、英語のときは「私の名前はキャロライン・ヴォズニアーキです」と自己紹介すれば、その名前で呼んであげるのが礼儀だと思います。



Kim Clijsters キム・クライスターズ
(訂正)最初オーディオの発音に近いクレスターズと呼ぶようにすると書きましたが、いろいろ調べていくうちにやはり従来通りのクライスターズが正しいような気がしますので訂正です。

キムの本名は、Kim Antonie Lode Clijstersという長いもの。国籍はベルギーですが、 発音は[km klistrs]と表現されますと、ウィキペディアには出ています。このオーディオからですと、クレスターズに聞こえます。しかしウィキペディアは誰でも書き込みができるので信憑性は高くありませんが。

(追記)しかしオランダ語では、ijをエイと発音したり、アイと発音したりすることがあると書いてありました。なぜクライスターズで通ってしまっているのか?多分この後者の呼び方をキムの家族では呼んでいるような気がします。

今クライスターズのライヴのインターヴューを観ていますが、アナウンサーがいつも本人の目の前で、クライスターズと何度も呼んでますし、本人も訂正する様子もなく、これほどまでにクライスターズで通ってしまっていますし、という訳で、これから続けてクライスターズと呼んでいきたと思います。

http://en.wikipedia.org/wiki/Media:Nl-be_kim_clijsters.ogg

Yanina Wickmayer ヤニーナ・ヴィックマイヤー
この名前の発音はウィキペディアには掲載されておりませんが、彼女はベルギー人ですがオランダ系。名前もオランダ語読みをされていて、アメリカではヴィックマイヤーと紹介されています。WはVの発音となりますので、ウィックではなくヴィックとなります。この発音でほぼ間違いないと思います。実際彼女が発音しているビデオを見つけてくるのがベストですので、もし見つけられた方は教えてください。

今金曜の朝、10時ですが雨がじゃんじゃん降ってますので、残念ながら試合はないでしょうね。せっかくナダルvsゴンゾーが生で観れるところだったのに・・・(涙)

投稿者 Tennisnakama  16:22 | コメント(17) | トラックバック(0)

フェデラーがなぜ強い?

Federer def Soderling: 6-0, 6-3, 6-7(6), 7-6(6)

風がどんどん強くなって寒くなってきました。最初の第2セットは、解説者もフェデラー自身も言っているように、「完璧なテニス」をフェデラーが見せてくれました。特にベーグルで終えた第1セットは、ビデオの教材のようでした。

第1・2セット
フェデラーのアグレッシヴなテニスを満喫できました。まずラケットスピードが数段に上がっています。生でみているとときどき球が見えないくらいフラット気味でコーナーをつき、夢のようなショットの展開でした。

そしてどんなに振られても、体の軸が崩れていないので、カウンターショットがしっかりと打てること。そしてリカヴァリーが実に速い。このリカヴァリーの速度は Soderling ソダーリング(これは英語読みです)とはくらべものになりませんでした。これはまさにフェデラーのアスレティシズムが卓越しているかを物語っていて、ポイントごとにお見事!の拍手でしたが、これは教材ビデオではありませんので、試合としてはつまらなく、正直言ってあまりにも寒いので、早く試合が終わってほしいと心の中では願っておりました。(もちろんフェデラーが勝ってもらってですが)

観客もちょっと退屈したのでしょうね。プラスティックのバッグ(スーパの薄い袋)が舞い上がる。ティッシュペーパーが舞い上がる。困ったことに面白がって飛ばす人間がいるのですね。そしてそれらをキャッチした人に拍手が湧くなど、あまりにもフェデラーが一方的なので、観客のフォーカスもそれてしまったようでした。「フェデラー!」「ソダーリング!」など声も滅多にあがらず、盛り上がりに欠け、私たちはチケット代損したかな、という気持ちもありました。

第3・4セット
インドアでは誰にも負けないソダーリングですが、風が強い日はやはり影響を受けてしまうようです。前半は風が強くサーヴがうまく入らなかったソダーリングでしたが、後半から風も静まりサーヴが入るようになり、それとともに彼のパーフォーマンスもアップしてきました。今まで不安定だった武器のフォアでポイントを決められるようになり、アグレッシヴなネットプレーをむずかしくさせられたフェデラーは少しディフェンシヴになってきました。

第3セットをタイブレークでフェデラーから奪い、しかも第4セットでもタイブレークの接戦で、危うく第5セットかと思わせるほどのソダーリングのパーフォーマンスは、スリルのあるゲーム展開で私たちは大満足でした。

ソダーリングの調子が上がってきた原因は何だったのしょう?

ソダーリングのコメント
「最初の2セットが余りにも悪すぎた。だからもう失うものはないと思って、ミスを覚悟で思い切り打つことにしたんだ。それと風がおさまってきたことも僕にとってはプラスだった。前半は風が強くて、サーヴがうまく入らなかったが、後半から入り出した。しかしフェデラーにとって風は関係ないみたいだったね。彼ほど風に左右されない選手は知らないよ。」

フェデラーのコメント
「僕のパーフォーマンスが落ちてきたわけではなく、彼が調子を上げてきたことがこの結果となった。第3セットから、ソダーリングはこれ以上失うものはないという感じでバンバン打ってきて、そのショットが入りだした。そうすると普段はエラーが出るショットも入ってくる。彼の武器のフォアが安定してきて、しかも彼のバックハンドのプレースメントがよかった。」

ジミー・コナーズのコメント
「ソダーリングのパーフォーマンスに大きなショックを受けたよ。前半は調子が出なかったが、後半で彼がいかにすばらしいテニスができるかを彼は証明した。彼は誰でも倒すことができる選手であることを実証した。第4セットは彼が勝ってもおかしくないテニスだったので、このフェデラー戦は彼に大きな自信を与えたと思う。」

まさにコナーズの言うとおり、ソダーリングは記者会見で「僕はフェデラーに勝つ自信がある」と豪語しました。Yeah, sure. I'm pretty sure that I can beat him.

しかしフェデラーとソダーリングの差はまだ大きいと思います。

最初の2セットはソダーリングのバックハンドへの攻撃が多かったフェデラーですが、第4セットのタイブレークでは、フェデラーはソダーリングのフォアに賭けました。ソダーリングは恐るべきフォアの武器を持っていますが、一発勝負を狙ったきわどいショットを狙ってくるので、たとえフォアでウィナーになる可能性があっても、エラーになる確率が高いことを知っていました。しかしソダーリングのバックハンドは確実に返してきますので、確率から言えばファオで勝つ方が高いとフェデラーと判断して、ソダーリングのフォアに賭けました。

テニスは確率のスポーツです。特にタイブレークのようなシチュエーションでは、ソダーリングのgo-for-itのリスクのあるプレーは、やってよいときとやってはいけないときがあります。たったの1ポイントの差というのは、大変むずかしいポイントの取り方です。

フェデラーがなぜ強いか? 

今日の試合を観戦していても言えることは、サーヴで苦境を救えること。そしてショットの選択が卓越していることです。サーヴの達人は多いですが、ショットの選択の達人はなかなかおりません。このコンビネーションがフェデラーをチャンピオンにし、ソダーリングがまだGSのタイトルをとれない理由の一つだと思います。

サーヴ+フォアハンドの武器+フットワーク+ネットプレー+メンタル+作戦+状況判断(ショットの選択)+フィットネスなどの総合点からみれば、やはりフェデラーナダルが他の選手をかなり離していると思います。(ナダルはサーヴとネットプレーではフェデラーに劣りますが)

ですからソダーリングは「僕はフェデラーに勝つことができる」という自信も、これらの総合点があがれば実現するかもしれませんが、今の段階ではまだ無理なのでは。(ソダーリングのファンには申し訳ないですが)

Wozniacki def Oudin: 6-2, 6-2

このスコアからはウダンの完敗のようにみえますが、17歳のウダンは最後までガッツのあるテニスをしました。今ではマスコミやファンに追っかけられ、セキュリティーも必要になるほど人気スターになってしまったウダンは、徐々にプレッシャーが襲ってきたのかもしれません。

今までにない苛つきをみせて(これは勝たなくてはならないというプレッシャーが大きく影響)エラーが多くなってしまいました。ウォズニアッキWozniackiはカウンターパンチャーのチャンピオンです。どんなショットを打っても返ってきます。これは対戦相手にとって無理なショットを強いられるため、エラーが増えることになり、ウダンは武器のフォアが入らず、ますます焦ってしまったということでしょうか。

しかしまだ17歳。しかも小柄で(エナンとおなじ168cm)あれだけのファオのショットが打てるのは見事です。またショットを混ぜてゲームを組み立てていくインテリジェンスのあるテニスもできます。あとはフォアとバックでダウンザラインでウィナーがとれること。彼女のテニスは日本テニスにとって研究対象になるテニスですので、これからが楽しみな選手です。

(追記1)
「選手名を正しく呼ぼう」の運動をしていますが、どうしても本人が自分の名前を言っているケースが少ないので、ウダンのように分かっている場合はともかく、分からない場合はアメリカ/イギリスの放送が圧倒的に多いので、英語圏で呼ばれている呼び方を採用しています。ですからClijstersの場合はクライスターズと書いています。しかしあまりにも日本での呼び方と違う場合は、スペルを付け加えるようにして、アルファベットでサーチができるようにすることにしました。

(追記2)
このブログはあくまでもtennisnakamaの意見です。データ、解説者の発言、自分のテニス経験などを総合して分析しておりますが、あくまでも私個人の意見であることをご了解ください。



投稿者 Tennisnakama  00:57 | コメント(6) | トラックバック(0)