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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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フェデラーNo.1確定

今日のマリー戦の勝利で、フェデラーは2009年の最終ランキングNo.1を確定しました。2位のナダルが例えロンドン優勝をとげてもフェデラーの1位は変わりません。フェデラーはツウィン誕生も含めてあらゆる記録を更新。今年は記録男のフェデラーの年となりました。

ロンドンのファイナルズも第3日目を迎え、今日は最も注目されたフェデラーvsマリーの試合を実況解説してみました。フェデラーの記者会見はこの解説のあとに掲載しています。

Federer def Murray: 4-6, 7-5, 6-1
フェデがコイントスでレシーヴを選びました。フェデラーは3勝6敗とマリーの対戦成績は芳しくありませんが、最後のシンシナティではフェデらーがマリーを下しています。今日の試合はマリーへの苦手意識をフェデが克服することができるか?

フェデラーがマリーに勝つには一にも速攻。ニにも速攻。マリーにいろんなショットを打たせて自分のリズムを狂わせてしまわないこと。

マリーがフェデラーに勝つには、ラリーを続けてフェデラーのエラーをさそうこと。ヴァラエティーなショットでフェデラーにリズムを与えないこと。

第1セット:
第1ゲーム(0-0)マリーのサーヴ:
やっぱり!最初から何と言うアグレッシヴなフェデのテニス!まるでタイブレークのような緊張したラリーが続きます。マリーがダブルフォルトしました。フェデがバックハンドでハードヒットします。最初からこのハードヒットは強気。続いてフォアでコーナーを。マリーはリターンできずブレークされてしまいました。

第2ゲーム(1-0)フェデのサーヴ:
すでにブレークしたフェデは超特急の攻撃号で走りつづけます。バックハンドはスライス、スピンと混ぜながらマリーへ返球。しかしどうもフォアの調子がおかしい。エラーがつづきネットにかけて1540のブレークポイント。フェデの1stサーヴがなかなか入らず、ブレークバックされてしまいます。

第3ゲーム(1-1)マリーのサーヴ:
マリーはブレークバックして気持ちに余裕が出てきたのか、エースで4030とリード。フェデのフォアがまたネットに。なかなかフォアが決まらないフェデ。しかしリズムを得るまでは、しばらくはフォアのエラーが出ることを覚悟しているのかもしれません。「しばらく打っているうちにリズムが出てくるようになる」と前に言っていましたから。

第4ゲーム(1-2)フェデのサーヴ:
二人とも実にショットが巧い。スーパーショットの応酬。しかしまたフェデのフォアのエラーが出ました。これで5つのフォアのエラーです。

第5ゲーム(2-2)マリーのサーヴ:
フェデはバックハンドのスライスとスピンを交互にまぜながらマリーを攻めます。しかしマリーにはあまり効果はないのでは? どんなショットを打たれてもカウンターしてくるマリー。カウンターパンチャーの神様のように球がどこを打っても返ってきます。これは実に嫌なタイプ。たいていはそれでイライラして勝ち急ぎに出たり、無理なショットを打ったりして自滅してしまうのです。

第6ゲーム(2-3)フェデのサーヴ:
1stサーヴが入りません。ダブルフォルト。フェデが2本のフォアのエラー。すでに0-40ブレークポイント。 マリーがしぶとくバックハンドのクロスラリーをつづけ、フェデはしびれを切らしてウィナーを狙いますが、ワイドにはずれてフェデはブレークされてしまいました。

第7ゲーム(2-4)マリーのサーヴ:
フェデが反撃にでました。バックハンドのトップスピンでネットに(普段はスライス)意表をつかれてマリーはエラー。会場の観客が席からはなれてうるさく、マリーは注意をそがれてダブルフォルト。フェデは1540でBPをとりながらも、フェデはフォアのエラーでブレークできません。どうしてもファオが入らないフェデ。せっかくのブレークチャンスを逃してしまいました。

第8ゲーム(2-5)フェデのサーヴ:
フェデの2ndサーヴを狙ってマリーはリターンエースです。またもやフェデのフォアがネットに。やっとドロップショットで、フェデはサーヴィスゲームをホールドしました。

第9ゲーム(3-5)マリーのサーヴ:
フェデはマリーのサーヴがとれません。ウィナー2本とエース1本で400。しかし固くなったマリーはダブルフォルトをしてしまいます。4030。マリーはダブルフォルトをおそれて短いサーヴ。その甘いサーヴをフェデはリターンエースでデュース。しかしマリーの壁は厚くてブレークできません。

フェデのフォアがアキレスとなった第1セット。フェデはどうしてもこのフォアを何とかしなければ。そしてサーヴの確率を上げなければ第2セットは勝てない。

第2セット:
第1ゲーム(0-0)フェデのサーヴ:

フェデのサーヴが入り出しました。40-0。フェデラーは最後はエースで難なくサーヴィスゲームをホールドしました。このサーヴィスのハイレベルをキープしていけるかどうか?

第2ゲーム(1-0)マリーのサーヴ:
フェデのフォアのインサイドアウトがようやくコーナーに決まりました。フェデのドロップショットも成功。マリーの甘い2ndサーヴをフェデはリターンエース。やることがすべて決まってきています。そしてブレークポイント。しかしまたフォアのエラーでなかなかブレークできません。

第3ゲーム(1-1)フェデのサーヴ:
デュースを重ねブレークチャンスを失ったフェデですが、サーヴがよく入り出し第2セットは75%の確率まで上がってきました。(第1セットは50%)マリーは逆に第2セットの1stサーヴが29%と最悪。

第4ゲーム(2-1)マリーのサーヴ:
マリーは対戦相手をイライラさせることのできる天才。ヴァラエティーに富んだショットで攻めてくるため、対戦相手はミスが多くなる。フェデラーはなかなかリズムを得られない。マリー戦は苛つけば負け。

第5ゲーム(3-2)フェデのサーヴは安定して、フェデは1ポイントもマリーに与えることなく、400でホールド。

第7ゲーム(42)フェデのサーヴ:
ブレークしたフェデはゆとりのエース。ワイドサーヴでマリーを外に出して、ネットで処理するパターンはすばらしい。見事なハーフヴォレーのドロップショットを見せるフェデラー。フォアハンドのハードヒットが入るようになりました。

第8ゲーム(52)マリーのサーヴ:
ベンチからマリーはごちゃごちゃと主審に文句を言ってます。かなりイライラして主審に当たり散らしている感じ。マリーのサイドスピンのきいたドロップショットがフェデはとれません。マリーはエースで400とリードです。

第9ゲーム(53)フェデのサーヴ:
フェデはオンザライズライズで速攻。かと思えばフェデのバカ打ち!ウィナーとエラーが交錯して頭がくらくらしてきます。これが天才テニス? やっとマリーのエラーでセットポイントをとりました。


第3セット:
第1ゲーム(00)マリーのサーヴ:

マリーのダブルフォルト。しかしマリーはミスがなくファインプレーを続けます。フェデラーは59%をベースラインの中から打つアグレッシヴなテニス。ますますアグレッシヴな攻めのテニスです。

第2ゲーム(01)フェデのサーヴ:
フェデのフォアのウィナーが入るようになりました。超アングルのクロスがウィナーに。サーヴもワイドに振ってネットで決めています。フェデのサーヴィスゲームは圧倒的に強くなりました。

第3ゲーム(11)マリーのサーヴ:
マリーが躊躇したようなショット。エラーが続きます。それにマリーのサーヴが入りません。フェデの040のブレークチャンス。フェデがスライスでネットダッシュ。マリーはプレッシャーでネットにかけ、フェデがマリーをブレークしました。

第4ゲーム(21)フェデのサーヴ:
ここで気を緩めてはならないフェデ。さかんにネットダッシュを続け、マリーにプレッシャーをかけています。400とフェデのリード。フェデのサーヴがよいのでゲーム展開が早い。

第5ゲーム(31)ここでtennisTVのストリーミングがダウン。テニスチャンネルもダウン。衛生のシグナルが届かないみたいで、しばらく真っ黒になった二つ画面とにらめっこです。コンピューターのストリーミングの方が30秒ほどはやく観れるので、まずはコンピューターで観戦。見落とした部分をTVで再確認。この二段構えで実況をやってますが、この二つがダウンでは。世界が全部ストップしてしまったみたいです。

えっ!? すでにフェデラーが51でデュース? おいしい2ゲームを見逃してしまいました!マリーのサーヴみたいです。またプツン!映像が消えました!。このような状態がしばらく続きます・・・

第7ゲーム(51)マリーのサーヴ:
すでにフェデのマッチポイントです。しかしフェデはネットにひっかけてまたデュースに。マリーのバックハンドのエラーでマッチポイント#3。フェデの思い切ったフォアのインサイドアウトのハードヒットで、マリーはカウンターできずネットに。フェデの勝利です!

マリーの1stサーヴが3セットとも40%台。これでは勝てません。フェデはサーヴがよくなってきたことによってフォアが回復。第3セットはフェデラーにモメンタムがシフトしました。サーヴが生命線の試合でした。

フェデラーの記者会見の一部

Q: マリーは今日うまくプレーできなかったと言っていますが、今日の試合のクウォリティーについてどう思いますか?

フェデラー:試合はいつもアップのときやダウンのときがある。だからいつももっとうまくプレーできたはずだ、と考えてしまう。マリーと僕はプレースタイルが違うから、衝突したときは今度はもっとうまくプレーできるとね。だから負けたときは、もっとうまく出来たはずなのにと思ってしまうんだ。僕は今まで何度もその苦い想いを抱いてきたのだから、今日は残念ながらアンディーの番なんだ。

Q:次の対戦者、デルポトロについては?

フェデラー:US Openの決勝はファンタスティックなマッチだった。トーナメントごとに彼は強くなっていってるような気がする。だから木曜の試合は全力をつくして勝ちたいとおもっている。

Q:マリーに第1セットをまけていながら試合に勝ったことは重要なことですか? それともあまり重要でない?

フェデラー:重要でないと思う。第3セットをマリーと戦うときはときどき車輪がはずれてしまうような時がある。今日はアンディの車輪がはずれてしまった。モメンタムをもった者が思い切ってスウィングできる。でももう一人の方は用心してしまう。だから最初が大切なんだ。


投稿者 Tennisnakama  14:44 | コメント(0) | トラックバック(0)

デルポトロがメンタルの勝利

ダレン・ケイヒルの姿がベルダスコのボックスにいます。元アガシのコーチですが、ベルダスコがラスベガスでトレーニングを受けたときのアドヴァイザーをやっています。デルポトロがいつも最初は緊張するのでいかにリラックスできるか? ベルダスコはエラーを少なくし、肝心なときに焦らずポイントがとれるか?

今日の試合に負けてしまえばロンドンともお別れとなってしまうので、どうしても負けられない試合です。Twitterで実況解説したものに手を加えたものを下記に掲載しました。

最後にデルポトロの記者会見を要約したものを追加しました。

デルポトロdefベルダスコ:6-4, 3-6, 7-6(1)
(べルダスコをダスコ、デルポトロをデルポと呼びます)


第1セット:
第3ゲーム(1-1)
デルポがスライスをよく使っています。ショットをいろいろ混ぜて、決してウィナーに打ち急ぐことなく用心深いデルポ。一方ダスコはウィナーを狙って大きなイージーミス。ミスがつづくダスコ。ダスコはすでにブレークポイントをとられました。デルポはスロースターターですので、彼のリズムを崩すにはアグレッシヴに早いポイント展開を。これは正しい作戦ですが、「アグレッシヴに攻めなければ」という気持ちが強すぎる感じがします。ジョコヴィッチにもよくありましたが、コントロールのきいたアグレッシヴな攻撃がどれだけダスコにできるのかが鍵。

第4ゲーム(2-1)デルポは2本のサーヴィスウィナー。キックがよくきいていてダスコは2ndがリターンできません。腹筋の故障で今までなかなか思うようなサーヴができなかったデルポでしたが、今日は調子がいいみたいです。ダスコはチャンスボールをミスしすぎ。かなり緊張しています。

第5ゲーム(3-1)またダスコのワイルドショット。フォアも、バックも、ネットも大きなミスが続きます。どうしたらダスコがリラックスできるのか? サーヴがキー。最後のサーヴ2本を、ダスコがサーヴィスウィナーをとりましたので、少しは気持ちに余裕がでてきたかも。

第6ゲーム(3-2)ダスコが全くデルポのサーヴをリターンできません。これはレシーヴのポジションが浅すぎます。高くバウンドしますので深く下がって取らなければリターンができない。デルポはサーヴィスウィナーを3本とりました。見事なフォアのインサイドアウトでデルポのウィナーです。クロスを重ねる作戦はマリーには通用しませんでしたが、ダスコには有効。ダスコのフォアは武器でもあり危険ですが、しかしエラーの多いのもフォア。ベルポはダスコのフォアのエラーを誘ってクロスで攻めます。

第8ゲーム(4-3)デルポの210kmのビッグサーヴにダスコは苦戦。ダスコはリターンできても甘くなりデルポに叩かれてします。デルポのサーヴはこの2年に驚くべき進歩を遂げました。当時はスピードに欠けるサーヴで、サーヴが弱点だったのですが、今では武器となるほど向上しました。 しかしデルポは1stサーヴがまだ58%と低い。ダスコは80%で確実に入れています。

しかしクウォリティーの点では、デルポは高く91%もポイントを得ています。これはデルポが1stを入れればほとんど得点できることを示しています。ダスコはまたバカミスをやりました。フォアのインサイドアウトを3mくらい大きくワイドに。こういうミスをやるのは驚きです。

第10ゲーム(5-4)デルポのショットがアウトしてしまい、ブレークポイントとなりますが、エースでデュースに。肝心なところでエースがとれるメンタルはすごい。またBPになりましたが、ワイドのエースです。そしてショートのアングルクロスのファオのウィナーをとってブレークを免れました。このデルポのウィナーはアングルクロスにもかかわらず、強烈なスピードのフラット。こういうショットはエラーがでるのでガッツがいるショットです。窮地に陥っても強気で立ち直れるのはメンタルが強い証拠。

ときどきデルポは狙いすぎたり、ルースなポイントロスがありますが、肝心のポイントでエースがとれること。フォアのインサイドアウトでウィナーがとれること。バックハンドでラリーを続けることができること。この三つが健在であればダスコに勝てるはず。第1セットはダスコは肝心のポイントをエラーで逃しているのが敗因。とにかく落ち着かなければ。


第2セット:
第1ゲーム(0-0)
ダスコは落ち着き出したのか、ライン際のショットが入りだし、バックのダウンザラインも見事に入り始めました。逆に勝ったデルポの気持ちに弛みがでて、デルポは左右に振られてどうしても返球が甘くなってきています。

第2ゲーム(0-1)追いつめられてもサーヴ力があるのでデルポはブレークされにくい。エースはこれで4本目。

第3ゲーム(1-1)デルポのめずらしいドロップショット。ゲームに幅がでてきています。エラーを覚悟でダスコがアグレッシヴな攻撃を止めません。ダスコにエラーが少なくなり、自分のショットに自信をえ始めたようにみえます。

第5ゲーム(2-2)デルポは71%と1stサーヴの確率が向上。ダスコは81%と相変わらず非常に高い確率。ダスコは高い確率のサーヴですが、デルポのリターンがよいので思ったほどポイントがとれません。デルポの2度目のドロップショット。ダスコに追いつかれましたが、変化を与える意味ではよい選択。

1stサーヴのポイント数は30のサーヴのうち、デルポは25ポイント、ダスコは21ポイントをとっています。ダスコのフォアは脅威ですが、バックのリーチが狭いのでカウンターできないときがあります。デルポはもっとショットのヴァリエーションをふやしてダスコを振るべき。

第7ゲーム(3-3)ダスコがすばらしいバックハンドでダウンザラインのウィナー。しかし力みすぎてフォアはウィナーの打ち急ぎでミス。ウィナーとエラーを繰り返すダスコらしいテニスが続きます。

第8ゲーム(3-4)出ました!ダスコの両手バックハンドのクロスのウィナーです。二人とも両手バックハンドが好調で下手にコーナーを攻められなくなってきました。0-30でデルポはエースです。困ったときにエースが出来るなら、なぜもっと打てない?しかしデルポはイライラしているのか、エラーがつづきブレークされてしまいました。

第9ゲーム(3-5)ダスコはアグレッシヴにデルポを左右に振ります。どうしてもデルポが消極的になっています。エネルギーが感じられない。エラーが出始めているのでなかなか思い切ったショットが打てないようです。ディフェンスになったデルポに速いテンポで攻めてきました。ダスコのウィナーは3本多い14本。モメンタムがダスコにシフトしてしまった? 第2セットをデルポが落としました。


第3セット:
モメンタムを取り返すにはデルポはどうすればよいか?まずサーヴを維持しながら、ダスコをゆさぶるアグレッシヴなショットが必要。デルポは新しいラケットに取り替えました。これは気分を一新する上でもプラス。

第2ゲーム(1-0)デルポは辛抱つよくラリーを続けながら、チャンスとみればウィナーを打つ普段のデルポに。はやり自分らしいテニスをすることによってリズムが生まれるのでしょうか? バックハンドのクロスが見事に決まりました。デルポのリターンエースです。リズムを得たデルポはアグレッシヴに攻めます。しかしダスコのサーヴがよく、サーヴィスウィナーをとってゲームをホールドしました。

第3ゲーム(1-1)デルポはライジングでバックハンドのインサイドアウトでウィナーを決めました。このショットは思い切り振らなければワイドになってしまうガッツのいるショット。400 デルポが集中すればむずかしいショットも打てるというよい見本。ときどきポカっとぬける時があるので、絶えずインテンスに気持ちを引き締めることがデルポには必要なのかも。

第4ゲーム(2-1)ダスコはセンターから角度をつけたフォアのインサイドアウトでコーナーをついてウィナーをとりました。この角度はデルポはとれないすばらしいショット。デルポはダスコに角度をつけられないためにセンターに返していますが、今のようなショットをダスコに打たれてしまうと辛い。そのためにはデルポはディープなショットをもっと打つ必要があります。

第5ゲーム(2-2)互角のゲーム。しかしダスコにエラーがでてきました。イージーなチャンスボールをフォアのバカ打ち。ダスコがトップ5のプレーヤーになれない理由に、冷静に重要なポイントがとれないことがあげられます。

第6ゲーム(3-2)アグレッシヴに攻めながら、コンシスタンシー(安定)が求められるダスコ。デルポはダスコにアングルで攻められないようにセンターに球を寄せています。ダスコはアグレッシヴに攻めるには、どちらかのコーナーを狙わなくてはならず、微妙な方向の転換に誤算が出て来ています。デルポは急にコーナーを狙わず徐々にクロスで攻めていきます。しかしダスコは待ちきれず勝ち急ぎのエラー。デルポがブレークに成功しました!

第6ゲームはデルポの強さとダスコの弱さが対照的に出たゲームでした。デルポはコントロールのきいたアグレッシヴなプレー。ダスコはコントロールのないアグレッシヴなプレーでエラー。

第8ゲーム(5-2)デルポはバナナをかじってエネルギーを補給。表情が落ち着いてきています。靴ひもを結びなおし冷静に。デルポは落ち着いた迷いのないショットでアグレッシヴに攻めます。デルポのすばらしいリターンでマッチポイントです。

ネットダッシュしたデルポをパッシングショットで抜いたダスコはエースを放ち、マッチポイントを免れました。なかなかガッツのあるショット。せっかくの勝利のチャンスをリターンのエラーでデルポは逃してしまいました。これは痛い!

第9ゲーム(5-3)マッチポイントを迎えながら勝てなかったデルポはダブルフォルトです。勝利を意識して体が固くなっています。デルポのバックハンドのエラーでブレークポイント3040。 デルポがまたエラーです。フォアがアウト。明らかにデルポはチョーキングしています(緊張して体が硬直している状態)。自滅のゲームでした。反対にダスコは自滅していくデルポに対して無理をせず冷静です。デルポの最悪のシナリオです。このままエラーを続けて自滅してしまえば当分立ち上がれなくなります。

第10ゲーム(5-4)ここからはまさにメンタルゲームです。二人とも固くなっているはず。二人ともハードヒットは控えプレースメント狙い。デルポがネットにかけるエラー。ドロップショットのエラーの連続。しかしデルポの見事なトップスピンのロブでウィナーを決めました。そしてデュースにこぎつけます。

ネットダッシュしたダスコはヴォレーが出来ない! マッチポイントです。しかしダスコは冷静にエラーのないアグレッシヴなテニスでデュースへ。最後はデルポのリターンがネットして、デルポはまた勝利のチャンスを逃してしまいました。ダスコは冷静でした。マッチポイントを逃れたメンタルはさすがです。

第11ゲーム(5-5)感情を顔に表しませんが、何度も勝利のチャンスを逃したデルポは自分に怒っているはず。この感情をいかにコントロールできるか? そしてダスコはブレークしようと焦らず、このままのリズムで攻守のバランスのとれたテニスを続けることができるか?

第12ゲーム(6-5)ビッグスクリーンをじっと見つめるデルポ。ゲームのリプレーを見ています。これはフラストレーションに陥っている気持ちをそらす意味で有効かも。しかしアグレッシヴさが足りないデルポは、最後まで振り切ることなく中途半端にフォアをプッシュしてアウト。ショットにコミットしていないデルポのショットが気になります。気を引き締めなければ。ダスコはサーヴィスゲームをホールドして、いよいよタイブレークです。

タイブレーク:デルポは最初のサーヴをエース。ダスコはさっそくエラーが2本。しかしフットコールがデルポに!このラインジャッジはよく間違った判定をしているジャッジから出されたもの。解説者はフットコールに驚きの声を上げました。(セリーナはフットコールで、全米でプッツンしてしまった事件がよぎります)サフィンもよくプッツンとなるフットコール。果たしてデルポは?

デルポは冷静でした。何事もなかったように2ndサーヴを打ちます。しかし今度は明らかにダスコがワイドにアウトしたボールを誰もコールしません!デルポは驚いてゲームを中断しました。ラインジャッジの女性は、デルポが邪魔で見えなかったとか。それならなぜ主審がオーヴァールールしてアウトコールを行わないのか? 5cmくらいは出ていたショットでしたので、この主審のいい加減さにはもうびっくり! 解説者もこのように次々とデルポが不利なジャッジを受けると、これは自分に対しての何かの策略だと思ってしまって当然とデルポに同情。普通なら冷静でいられなくなる状況です。

それでもデルポは怒らず表情を変えず冷静でした!しかし冷静なデルポとは反対にダスコは焦りまくってエラーの連続。1ポイントしかとれないダスコは、メンタルでデルポに負けてしまいました。

デルポはフラストレーションという最大の敵を克服して勝利をおさめたことは大きな自信となったと思います。本人も認めているように、マリーやジョコヴィッチのレベルでないことは確かですが、トップ5にふさわしいメンタルをみせてくれました。トップ3を目指すには、まだまだゲームの組み立てが単純で相手に読まれてしまう欠陥がありますが、これから大いに期待できる選手として彼の成長を見守っていきたいと思います。

デルポはファン全員にサインをしています。なかなかやさしいですね。


(デルポトロの記者会見の要約)
Q:今日のベルダスコとの試合でうまくいった点は?

デルポ:サーヴがマリーのときよりもよかったこと。大切なときにポイントがとれたこと。特にタイブレークではそれができたことは大きい。今度はロジャーと対戦するけれど、ポイントを大切なときにとらなければ彼には勝てない。

Q:第3セットの時リードしながらブレークされてしまったのは緊張のせい?

デルポ:もちろんナーヴァスだった。でも今日負けるとロンドンを去らなければならないからね。負けていられなかった。ロジャー戦ではベストのプレーができればと願っている。

Q:US Openでロジャーに勝ったとき、自分について何を学びましたか?

デルポ:いろんなことを学んだけれど、今回は状況、コンディションも違う。僕がロジャーに勝つには、 US Openのときよりもベターなプレーをしなければ勝てないと思っている。

Q:ロンドンは楽しいですか?

デルポ:エンジョイしてます。友だちの Carlos T〓vez(マンチェスターシティーのサッカー選手)がフェデラー戦を見に来るって言ってたけれど。僕じゃなくてフェデラーを観にね。(笑)

Q:今日の接戦で疲れましたか?

デルポ:今日も3セットだったので少し疲れているけれど、ロジャーに勝たなければSFに残れない。だからぜひ彼に勝ちたいと思っている。木曜日までは回復してベストのコンディションでのぞみたい。

Good luck Delpo!


投稿者 Tennisnakama  04:47 | コメント(0) | トラックバック(0)