2008年08月26日
錦織:1回戦を観てきました!
午前12時45分! 錦織選手に始まって、やっとブレイクとヤングの5セットの試合が終わり、今日の試合は全部終了しました。長い一日でした!
US Openは 初日から大変な混みようで、毎年人が増えていっているようです。 今日の錦織1回戦は、13番コートに一時間前から最前列をとってスタンバイしました。予想されたように、錦織選手の1回戦ということで、日本人がかなり詰めかけました。前列に日の丸のハチマキをした男性群が陣取っています。
13番コートには、TVがコートに二台と、臨時解説のためにあと二台の計4台のカメラが配置されており、かなり重要なコートであることが分かります。
対戦相手のモナコですが、24才のアルジェンチン人。185cmありますので、錦織選手は彼と並んだときは、身長では負けてはおりましたが、雰囲気では決して負けていませんでした。気負いもなく緊張しているといった感じでもなく、淡々とした感じでウォームアップが始まりました。モナコは、現在は32位ですが、ベストランキングは17位まで上がったことのある選手で、126位の錦織選手にとってはヘヴィー級の選手です。しかしクレー選手ですので、勝てるかもという予感はしていましたが。
2ゲーム目は、錦織のサーヴですが、決して速くはありませんが(115マイル)、プレースメントが抜群によく、サーヴィスライン上に落ちています。しかし、2ndサーヴは思った以上にスピードがなく(83マイル)、キックサーヴですが回転もほどほどで、これでは叩かれそうな悪い予感がします。
モナコは自分のリズムを出させてもらえなくて、悪戦苦闘しているうちにまたもやブレークされ、スコアは4-0で錦織の一方的な試合展開となりました。しかし30-LOVEでリードしていながら、突然サーヴィスリターンミスが続きブレークポイントを迎えます。錦織のフォアハンドの華麗なフラットドライヴがサイドラインに決まり、ブレークを逃れました。第1セットの最後は、ネットダッシュをして、ヴォレーで決め、6-2で快調なすべり出しです。
第2セットも、モナコの調子がなかなか出ないうちに、錦織が試合を有利に展開して6-2で勝利。錦織の武器をこのセットでいろいろ披露してくれましたが、まずはフォアハンドのショートアングルがよく決まっていました。サーヴィスラインとサイドラインの交差点が狙いのようで、かなりのスピンをかけて確率よく決まっています。これでウィナーにならなくても、相手のリターンが甘くなりますから、上がってくる球を叩けば得点につながります。ネットダッシュも増え、きれいなヴォレーでしっかりとポイントをおさめました。
2セットが終わると錦織はトイレットブレークをとりました。お腹の具合でも悪いのかな?と心配しましたが、上下のテニスウェアを着替えてきました。多分ショーツも下着もビショビショだったに違いありません。今度はグリーンのトップに白いショーツです。温度は30度くらいに上がり湿度が高く、観てる私たちもけだるい蒸し暑さに、錦織は疲れが見え始めてきました。それにしても、ゲートレードのオレンジ色のボトルからブルー、赤、と全部飲み干し、エヴィアンも2本くらい交互に飲んでます。すでに5本は空けているはず。こんなに飲んでいては、びっしょりと汗をかくのも当然です。
3セットに入りました。サーヴはモナコからです。コートチェンジを勘違いしたモナコがアンパイアに文句を言っています。ここで彼らのやりとりがあったとき、錦織はどっちでもいいよ、といったようなあいまいな態度でした。これには少し驚きました。あっさりと相手に譲ってしまうというか、あんまりガタガタと喧嘩したくないというか。でもこの後から錦織はエネルギー度と集中度が落ち始め、エラーが増え始めブレークされて0-3です。しかしすぐブレークし直しましたが、何となく元気がありません。ゲームも決して質の高いゲームではなく、ときどき錦織のスーパーショットはでますが、ラリーもあまり続きません。錦織はまた汗びっしょりです。
4-5でカウントはデュースからアド・モナコとなり、錦織はブレークポイントに。長いラリーが続きます。錦織のバックハンドでまずコーナーに、そしてフォアでクロスコートに、続いてショートアングルでモナコにネットに走らせ、ロブをあげてポイントです。見事でした。このとき初めてガッツポーズが出ました! そうこなくっちゃ!しかしエネルギーの消失度が激しいようで、小さな袋をあけ、何やら粉末をドリンクに混ぜています。たぶんアミノヴァイタルではないかと思うのですが、この粉末2袋の効果もなく、3セットは5-7でモナコが勝ちました。モナコの調子がようやく出てきたようで、4セット目が少し心配になってきました。
4セット目は錦織のメンタル勝ちでした。3-2で錦織のサーヴです。どちらもサーヴィスゲームを落とすことなく、接戦が続いています。錦織がフォアハンドのインサイドアウトでウィナーを決めゲームを終了したとき、右足をびっこのようにして歩き始めました。痛そうです。ここでメディカルタイムアウトをとりました。大丈夫でしょうか。しかし大事には至らなかったようで、トレーナーのストレッチの効果で無事回復。この後の錦織はガッツのあるショットを展開しながら、ブレークして6-2で勝利を収めました。
錦織の長所は、多様なショットを自由自在に使えること、フォアハンドでベースラインぎりぎりの攻撃的ショットが打てること、バックハンドのフラットドライヴが確実なこと、これらの武器を組み合わせることによってダイナミックなリズム感のあるテニスが生んでいます。彼の名はテニスファンにとっては知られているようで、日本人以外のファンが多く集まってきて、会場は満席でした。以下は今日気になった点です。
* 錦織の武器の一つにショートアングルのクロスがありますが、このショットは緩いので、逆に足の速い選手に叩かれる危険性があります。
* サイドラインぎりぎりのボールが多く、誤差に余裕がないため肝心なところでミスする可能性が高い。
* 2ndサーヴが命とりに。80マイルでは女子選手クラスですので叩かれます。
* ネットプレーが少ない。せっかく相手を左右に振っているのですから、ネットダッシュすればもっと決められはず。
*サーヴィスリターンが浮く場合が多い。スライスリターンをもっと取り入れてもよいのでは。
* フィットネスの問題。毎回必ずどこかに故障が起きるのが心配です。特にグランドスラムを戦い抜くにはまず体力です。
今日のポーPhau選手は未来を予言するようなとても参考になる試合を展開してくれました。ナダルとの戦いは実に壮絶でした。あのような選手がまだ130台のランキンキングにいることは驚きですが、ポーは超攻撃型で、どこからでもウィナーを狙ってくる選手です。このタイプは最近増えてきましたが、このような選手に錦織があたると、よほどしっかりとした球を打たない限り叩かれます。しかもラリーもすべて打ち込んできますので、確実なラリー力が必要となります。
錦織2回戦を観るため、チケットをさらに2枚買って、月から金までぶっ通しで観戦することにしました! ですからぜひともカラヌシックとの2回戦、頑張ってほしいですね。
US Openは 初日から大変な混みようで、毎年人が増えていっているようです。 今日の錦織1回戦は、13番コートに一時間前から最前列をとってスタンバイしました。予想されたように、錦織選手の1回戦ということで、日本人がかなり詰めかけました。前列に日の丸のハチマキをした男性群が陣取っています。
13番コートには、TVがコートに二台と、臨時解説のためにあと二台の計4台のカメラが配置されており、かなり重要なコートであることが分かります。
対戦相手のモナコですが、24才のアルジェンチン人。185cmありますので、錦織選手は彼と並んだときは、身長では負けてはおりましたが、雰囲気では決して負けていませんでした。気負いもなく緊張しているといった感じでもなく、淡々とした感じでウォームアップが始まりました。モナコは、現在は32位ですが、ベストランキングは17位まで上がったことのある選手で、126位の錦織選手にとってはヘヴィー級の選手です。しかしクレー選手ですので、勝てるかもという予感はしていましたが。
モナコのサーヴから始まりました。錦織(これから選手の敬称を省きます)は、ときどきループボールを混ぜながら、モナコを左右、上下に振りながら、ポイントを確実にとっていき、すでに第1ゲームをブレークです。このふわんとしたループボールに戸惑ったのか、モナコはなかなか調子がでなくてミスが続きます。これって錦織の作戦でしょうか。
2ゲーム目は、錦織のサーヴですが、決して速くはありませんが(115マイル)、プレースメントが抜群によく、サーヴィスライン上に落ちています。しかし、2ndサーヴは思った以上にスピードがなく(83マイル)、キックサーヴですが回転もほどほどで、これでは叩かれそうな悪い予感がします。
モナコは自分のリズムを出させてもらえなくて、悪戦苦闘しているうちにまたもやブレークされ、スコアは4-0で錦織の一方的な試合展開となりました。しかし30-LOVEでリードしていながら、突然サーヴィスリターンミスが続きブレークポイントを迎えます。錦織のフォアハンドの華麗なフラットドライヴがサイドラインに決まり、ブレークを逃れました。第1セットの最後は、ネットダッシュをして、ヴォレーで決め、6-2で快調なすべり出しです。
第2セットも、モナコの調子がなかなか出ないうちに、錦織が試合を有利に展開して6-2で勝利。錦織の武器をこのセットでいろいろ披露してくれましたが、まずはフォアハンドのショートアングルがよく決まっていました。サーヴィスラインとサイドラインの交差点が狙いのようで、かなりのスピンをかけて確率よく決まっています。これでウィナーにならなくても、相手のリターンが甘くなりますから、上がってくる球を叩けば得点につながります。ネットダッシュも増え、きれいなヴォレーでしっかりとポイントをおさめました。
2セットが終わると錦織はトイレットブレークをとりました。お腹の具合でも悪いのかな?と心配しましたが、上下のテニスウェアを着替えてきました。多分ショーツも下着もビショビショだったに違いありません。今度はグリーンのトップに白いショーツです。温度は30度くらいに上がり湿度が高く、観てる私たちもけだるい蒸し暑さに、錦織は疲れが見え始めてきました。それにしても、ゲートレードのオレンジ色のボトルからブルー、赤、と全部飲み干し、エヴィアンも2本くらい交互に飲んでます。すでに5本は空けているはず。こんなに飲んでいては、びっしょりと汗をかくのも当然です。
3セットに入りました。サーヴはモナコからです。コートチェンジを勘違いしたモナコがアンパイアに文句を言っています。ここで彼らのやりとりがあったとき、錦織はどっちでもいいよ、といったようなあいまいな態度でした。これには少し驚きました。あっさりと相手に譲ってしまうというか、あんまりガタガタと喧嘩したくないというか。でもこの後から錦織はエネルギー度と集中度が落ち始め、エラーが増え始めブレークされて0-3です。しかしすぐブレークし直しましたが、何となく元気がありません。ゲームも決して質の高いゲームではなく、ときどき錦織のスーパーショットはでますが、ラリーもあまり続きません。錦織はまた汗びっしょりです。
4-5でカウントはデュースからアド・モナコとなり、錦織はブレークポイントに。長いラリーが続きます。錦織のバックハンドでまずコーナーに、そしてフォアでクロスコートに、続いてショートアングルでモナコにネットに走らせ、ロブをあげてポイントです。見事でした。このとき初めてガッツポーズが出ました! そうこなくっちゃ!しかしエネルギーの消失度が激しいようで、小さな袋をあけ、何やら粉末をドリンクに混ぜています。たぶんアミノヴァイタルではないかと思うのですが、この粉末2袋の効果もなく、3セットは5-7でモナコが勝ちました。モナコの調子がようやく出てきたようで、4セット目が少し心配になってきました。
4セット目は錦織のメンタル勝ちでした。3-2で錦織のサーヴです。どちらもサーヴィスゲームを落とすことなく、接戦が続いています。錦織がフォアハンドのインサイドアウトでウィナーを決めゲームを終了したとき、右足をびっこのようにして歩き始めました。痛そうです。ここでメディカルタイムアウトをとりました。大丈夫でしょうか。しかし大事には至らなかったようで、トレーナーのストレッチの効果で無事回復。この後の錦織はガッツのあるショットを展開しながら、ブレークして6-2で勝利を収めました。
錦織の長所は、多様なショットを自由自在に使えること、フォアハンドでベースラインぎりぎりの攻撃的ショットが打てること、バックハンドのフラットドライヴが確実なこと、これらの武器を組み合わせることによってダイナミックなリズム感のあるテニスが生んでいます。彼の名はテニスファンにとっては知られているようで、日本人以外のファンが多く集まってきて、会場は満席でした。以下は今日気になった点です。
* 錦織の武器の一つにショートアングルのクロスがありますが、このショットは緩いので、逆に足の速い選手に叩かれる危険性があります。
* サイドラインぎりぎりのボールが多く、誤差に余裕がないため肝心なところでミスする可能性が高い。
* 2ndサーヴが命とりに。80マイルでは女子選手クラスですので叩かれます。
* ネットプレーが少ない。せっかく相手を左右に振っているのですから、ネットダッシュすればもっと決められはず。
*サーヴィスリターンが浮く場合が多い。スライスリターンをもっと取り入れてもよいのでは。
* フィットネスの問題。毎回必ずどこかに故障が起きるのが心配です。特にグランドスラムを戦い抜くにはまず体力です。
今日のポーPhau選手は未来を予言するようなとても参考になる試合を展開してくれました。ナダルとの戦いは実に壮絶でした。あのような選手がまだ130台のランキンキングにいることは驚きですが、ポーは超攻撃型で、どこからでもウィナーを狙ってくる選手です。このタイプは最近増えてきましたが、このような選手に錦織があたると、よほどしっかりとした球を打たない限り叩かれます。しかもラリーもすべて打ち込んできますので、確実なラリー力が必要となります。
錦織2回戦を観るため、チケットをさらに2枚買って、月から金までぶっ通しで観戦することにしました! ですからぜひともカラヌシックとの2回戦、頑張ってほしいですね。
投稿者 Tennisnakama 22:12 | コメント(15)| トラックバック(0)
WOWOWのインタビューで、錦織は、「サーブが全然入らなくて、、どう打っていいのかわからなくなっちゃって。。」なんて言ってました。やっぱ、そうだったか。
そして、ポウ選手は、かなり昔からいるんすよね。日本にも何度か来てて。そして熱いプレーを見せてくれて感動させてくれるんだけど、、ランキングあがらないまま。タイトルもないし。
是非 2回戦もよろしくです。
次のレポートも宜しくお願いします!
いつも楽しみに拝見させていただいています。
子育てと仕事に時間をとられWOWOWをすべてみる事が出来ない私にとって、
Tennisnakamaさんのブログは何よりの宝です!!
いつも楽しみに拝見させていただいています。
子育てと仕事に時間をとられWOWOWをすべてみる事が出来ない私にとって、
Tennisnakamaさんのブログは何よりの宝です!!
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腹筋やられる前の方がもっと思い切ったサーブを打つ割合が高かったような。
ただ、全米の公式ホームページで確認すると、意外に遅くないことにびっくり
以下、最速サーブ、ファースト平均、セカンド平均の順
錦織
126MPH
107 MPH
87MPH
ナダル
120MPH
106MPH
84MPH
マレー
120MPH
106MPH
84MPH
ナルバンディアン
126MPH
113MPH
92MPH
フェルーレ
121MPH
110MPH
90MPH
モナコ
124MPH
106MPH
91MPH
スピンの量とかの問題もありますが、スピードはツアーの中でもそこそこ恥ずかしくないレベルになってきたのではないでしょうか。ただ、サーブのスピードが遅い割に確率が悪すぎますね。
YouTubeの映像まで・・・さすがです。感謝!
さて、昨日は錦織くんのインタヴューがUSOpenのサイトに映像つきでありましたが、
内容があまりよく聞き取れなかったので、ご紹介しなかったのですが、
今朝見たら、文字になっていました。ラッキー!
http://www.usopen.org/en_US/news/interviews/2008-08-25/200808251219694314640.html
今回はご両親もいらしているようですよ、Tennisnakamaさん!
2回戦ではぜひお会いして、お話できるといいですね!
なんかテニスの(試合の)質問があんまりないような気もしますがだれが聞いたんだろ?
修造を知ってるかって。。。ねぇ?(笑)
圭くんのインタビューは英語だと前いわれていた通り言葉が少ないんですが、WOWOWのガバディさんの日本語インタビューでは意外としゃべってくれてました。日本語と英語の違いですかね。
次もがんばってほしいです。Tennisnakamaさん、体に気をつけて観戦してくださいね。
テニスをし、最高峰のテニスのプレーに憧れる男子にとって、錦織は自分の夢の投影された姿
に見えることでしょう。
圭くんは体を頑丈にしないとですね^^ナダルを見習って~。
これからですから、徐々に体作って(ナダルちょっと見習わなくていいです^^;)
タフな試合に堪える体作り、してもらいたいです。