2009年01月28日
ナダル打倒 - シモンの作戦とは?
いよいよナダルvsシモン戦が始まります。二人ともお気に入りの選手ですのでワクワクします。シモンが勝てるとは思っていませんが、見応えのある試合をみせてほしいと思います。
作戦は足
記者会見でシモンは、ナダル作戦はという質問に、一言「足」と答えました。ナダルのレベルは作戦を練ったりショットメイキングを考えたりするレベルではなく、もうとりまくるしかないのです。私も今のナダルを観ていると、あらゆる点でシモンは劣りますから、足で拾いまくり、ナダルをいらつかせる、彼のミスをさそう手段しかないと思います。あの今にも倒れそうな苦しそうなシモンの表情が浮かんできます。
しかし最後のナダルとの試合、マドリッドマスターズは、シモンが3-6 7-5 7-6(6) で勝っています。ですから打倒ナダルは不可能ではないはず。そこでシモンが勝ったマドリッドの試合のスタッツを分析してみることにしました。
不思議なスタッツ
下のスタッツでも分かるように、サーヴィスにおいてもリターンにおいても、ナダルはシモンに優っています。しかも総合ポイント数もナダルの方が多いのに、どうしてナダルはシモンに負けてしまったのでしょうか?
それはシモンはブレークポイントを22回もとられながら17回も逃れることを可能にした彼のサーヴと足力だと思います。サーヴは決して強力とはいえませんが、ここぞという大切なときにウィナーがとれるメンタルの強さがあります。そしてナダルのショットを拾いまくってしまうことから、ナダルはぎりぎりのショットを狙いエラーを犯します。それに反して、ナダルは8回ブレークポイントをとられていますが、ブレークを逃れたのは半分の4回です。つまりシモンは危ういところを何度もセーヴしながら、効率よくブレークしていったといえるでしょう。
マドリッド・マスターズ
シモン def ナダル 3-6 7-5 7-6(6)
シモン ナダル
1st サーヴ確率 61% 61%
1st サーヴポイント獲得 63% 65%
2nd サーヴポイント獲得 49% 58%
1st リターンポイント獲得 34% 36%
2nd リターンポイント獲得 41% 50%
サーヴィスポイント総数 57% 62%
リターンポイント総数 37% 42%
ポイント総数 49% 50%
Nadal vs Simon戦はナイトゲームです。球はスローになり気温も下がりシモンの有利になります。もしシモンがマドリッドを再現すれば? 大アプセット事件が起こるかもしれません。
(注記)夜がスローというのは?
一般に速い、遅いとテニスでいっているのは、サーフェスの違い、バウンスの違い、摩擦の違いなどから生ずる球の速さを言っています。
私がここで言っているslowは、同じサーフェスで温度の違いから生まれるバウンドの違いの表現です。全豪オープンでは、アメリカの解説者がよく「夜はスローだから」という表現を使っています。空気の一杯入ったボールを打つのと、空気の抜けたボールを打つのと比較してください。固いボールは高くバウンドしスピードも速いですね。
メルボルンは昼夜の気温の差が激しく日中は温度があがり球の中の空気も膨張し気圧が高くなり、バウンドが高く跳ね上がります。ですから温度差の激しいところでは日中に比べて夜は温度が下がり、バウンドがゆるやかになるので、スローと言っています。
作戦は足
記者会見でシモンは、ナダル作戦はという質問に、一言「足」と答えました。ナダルのレベルは作戦を練ったりショットメイキングを考えたりするレベルではなく、もうとりまくるしかないのです。私も今のナダルを観ていると、あらゆる点でシモンは劣りますから、足で拾いまくり、ナダルをいらつかせる、彼のミスをさそう手段しかないと思います。あの今にも倒れそうな苦しそうなシモンの表情が浮かんできます。
しかし最後のナダルとの試合、マドリッドマスターズは、シモンが3-6 7-5 7-6(6) で勝っています。ですから打倒ナダルは不可能ではないはず。そこでシモンが勝ったマドリッドの試合のスタッツを分析してみることにしました。
不思議なスタッツ
下のスタッツでも分かるように、サーヴィスにおいてもリターンにおいても、ナダルはシモンに優っています。しかも総合ポイント数もナダルの方が多いのに、どうしてナダルはシモンに負けてしまったのでしょうか?
それはシモンはブレークポイントを22回もとられながら17回も逃れることを可能にした彼のサーヴと足力だと思います。サーヴは決して強力とはいえませんが、ここぞという大切なときにウィナーがとれるメンタルの強さがあります。そしてナダルのショットを拾いまくってしまうことから、ナダルはぎりぎりのショットを狙いエラーを犯します。それに反して、ナダルは8回ブレークポイントをとられていますが、ブレークを逃れたのは半分の4回です。つまりシモンは危ういところを何度もセーヴしながら、効率よくブレークしていったといえるでしょう。
マドリッド・マスターズ
シモン def ナダル 3-6 7-5 7-6(6)
シモン ナダル
1st サーヴ確率 61% 61%
1st サーヴポイント獲得 63% 65%
2nd サーヴポイント獲得 49% 58%
1st リターンポイント獲得 34% 36%
2nd リターンポイント獲得 41% 50%
サーヴィスポイント総数 57% 62%
リターンポイント総数 37% 42%
ポイント総数 49% 50%
Nadal vs Simon戦はナイトゲームです。球はスローになり気温も下がりシモンの有利になります。もしシモンがマドリッドを再現すれば? 大アプセット事件が起こるかもしれません。
(注記)夜がスローというのは?
一般に速い、遅いとテニスでいっているのは、サーフェスの違い、バウンスの違い、摩擦の違いなどから生ずる球の速さを言っています。
私がここで言っているslowは、同じサーフェスで温度の違いから生まれるバウンドの違いの表現です。全豪オープンでは、アメリカの解説者がよく「夜はスローだから」という表現を使っています。空気の一杯入ったボールを打つのと、空気の抜けたボールを打つのと比較してください。固いボールは高くバウンドしスピードも速いですね。
メルボルンは昼夜の気温の差が激しく日中は温度があがり球の中の空気も膨張し気圧が高くなり、バウンドが高く跳ね上がります。ですから温度差の激しいところでは日中に比べて夜は温度が下がり、バウンドがゆるやかになるので、スローと言っています。
投稿者 Tennisnakama 11:08 | コメント(10)| トラックバック(0)
私にとて、今大会最大の目玉です。
他の好試合がリタイアによって終わってしまっている中、是非接戦を期待したい!!
シモンがどんな作戦で来るのか楽しみです!
熱い試合を期待したいですねー。
なかなか安定しないのはやはりメンタルの面からくるのでしょうか?
このままではナダルの独走か・・・?と思われたのですが・・・f(^^;)
そして、シモン対ナダル戦、面白い試合になりそうですね☆
どちらもすきなのですが、どっちを応援しようかな・・・・っ
私は特定の選手を応援するというより、見応えのある試合を観たいので、是非シモンにがっばってほしいのです。フェデラーvsデルポはそういう意味で最悪の試合でしたので。
クッキーさん、メンタルは実にいろんな精神状態のことをひっくるめた言葉で、フェデラーの問題は、自信の一言につきると思います。「今日の僕は気持よく打てる」という暗示的な気持は、訓練で持てるものではなく、やはり今までの試合の積み重ねで勝ってこなければ生まれてこないと思います。アガシのランキングが100番以下に落ちたとき、ギルバートは自信を回復するために、チャレンジャーのレベルからやり直しました。相手がいくらレベルが低かろうと、「勝つ」ということがいかに大切かがわかります。ですからデルポ戦はフェデラーには最高のギフトとなったと思います。あとナダルvsシモン戦ですが、ナダルが勝つと思いますので、私はシモンにがんばってもらってエキサイティングな試合をみせてほしいと願っています。あと2時間後です。毎晩徹夜です。
壮絶な試合・・・5セット続いていたら、こちらの気力がもたなかったかも。
(2セット終わりに見始めてこれですから、すごいとしかいいようがない。)
私も少しクールダウンが必要なようです。
いい選手ですね、二人とも!!
息詰まる熱戦とはまさにこのこと。
シモンのようにふらふらでしょうか、Tennisnakamaさん。
記事、ゆっくりでいいですから待っております。
では、こちらはクールダウンの旅へと行ってまいります。
試合の前にTennisnakamaさんの記事を読んでいたので、「フットワーク対決」ということばが常に頭の中にありましたが、ラファの「足」も素晴らしかった。今日のラファは、私の気のせいかもしれませんが、とても頼れるオーラが出ていました。次も頑張って欲しいです。
2セット目2-2からのシモンはものすごく「変身」したとおもいます。神が降臨しましたかね(笑)2人ともよく走る!足が速いし、反応も早いし、けれど、やはり、頭ひとつ、ナダルが抜けているように思います。フェデラーvsデルポの試合はビデオに取り損ねているので、記事を読ませてもらって判断するだけですが、決勝はやはり、ナダルとフェデラーを期待します。そして・・・フェデラーに優勝してもらいたい!14こめのGSタイトルを取ってもらいたい!明日の試合は必ずビデオにとります!会社でこっそり(!)ライブスコアです(笑)
シモンにブレイクされた時も、そのままズルズルといかずすぐに取り返し絶対に勝つという信念のようなものを感じました。
最後のボールにシモンがチャレンジして・・・(たぶんチャレンジ失敗だとわかってるのに・・・)その時の二人の笑顔が良かったです。。。
実は第3セットの後半から完全に昏睡状態に陥って観れていないのです。毎日朝の5時まで寝ないでがんばっているのですが。選手の笑顔が見れる試合は楽しいですね。つい嬉しくなってしまいます。観たかったです。彼らの笑顔。
私もあのチャレンジのときの二人の笑顔がとてもよかったです。
「なんだよ、いまさらチャレンジかよ?」という顔にならず、
「あれれ?大きくガッツポーズしちゃったけどまだなのね~?」の笑顔。
シモンの「ダメだとは思ってたけど、藁にすがってみたよ。」みたいな笑顔。
審判さんの微笑みもよかったです。