2009年03月27日
トップ選手のナダル分析
マイアミマスターズに再びトップクラスの選手が大集合しました。3月26日からすでに激しい戦いが始まっておりますが、シードプレーヤー(32選手)は今日の2回戦(Round 64)から初戦となります。フェデラーが出ますね。この大会に大なる期待をかけていますので、密着観戦をしていきたいと思います。28日からTennisTV.comで観戦できますので(多分観戦できるのは、StadiumとGrandstandの2コートだけだと思いますが)、今週末はゆっくりStreaming観戦といきましょう。
Simon vs Hewitt
今日27日の試合に、フェデラー、ジョコヴィッチ、ロディックが初戦で出場します。今日の試合で一番気になるのが、シモンとヒューイットです。昨日のテニスチャンネルで昨年のナダルvsシモンのマドリッドマスターズの再放送を観ましたが、あのときのシモンはすごかった。ナダルの足でも追いつけない、シモンのフォアのミサイルショットを堪能しました。ナダルがシモンのファオ側にワイドにふったときに、シモンがみせたラニングダウンザラインのウィナーはテニスの究極ともいえる技で観客を魅了しました。しかし最近のシモンは、フォアに自信がなくなったのか、あの華麗なショットが影をひそめてしまっています。ぜひヒューイット戦で、リズムを取り戻して、あのしびれるウィナーをみせてほしいと思います。
Nadalについて語る
さて、大会にそなえて記者会見で質問が多かったのは、ナダルについてです。特にサフィンがインディアンウェルズで「ナダルの技が進歩したことに驚いた」とコメントしたこともあって、ナダルについてトッププレーヤーたちに質問が集中しました。(コメントは記者会見を要約したものです)
Roddickのコメント
Safin is 100% spot on. (spot onは正しいという意味)
ナダルのチップ(ヴォレーのように球を斜めに切るショット)について誰も述べてないようだけれど、このチップのおかげで彼はトラブルを切り抜けることができるようになった。いつも彼のラニングとヘヴィーなトップスピンが取り沙汰されるけれど、ヴォレーもうまくなっている。誰も言わないけれど、ナダルはベースラインから一歩中に入ってサーヴィスリターンができる。皆まだナダルがベースラインから深く下がったままだと勘違いしているようだけれど、それは5年前の話。今の彼はいろんなポジションからミックスして打つことができる。いろんなトランジションができるんだ。彼は今いかに完全なプレーヤーになっているか、まだ十分に評価されていないように思う。
Murrayのコメント
ナダルはもう何年もNo.2だったし、いつも信じられないくらいすばらしい選手だった。しかし最近はハードコートで、もっとアグレッシヴになってきて、ベースライン近くで打つようになってきている。彼のヘヴィーな球はハードコートでは強みだ。ウィンブルドンで優勝して以来、彼のテニスはそれほど変わったとは思わないが、ネットを低く超せるショットができ、速いコートではナダルはさらに強くなった。
ナダルやフェデラーに勝つには、いつも信じられないテニスをしなければならないと思われているようだけれど、そうではなくて大切なのはショットの選択なんだ。ラインを狙った正しいショットの選択と、大切なポイントでの強いメンタル。試合がタイトになってくると、ナダルはフリーポイントを与えれくれないから、メンタルが強くなければ彼には勝てない。
Federerのコメント
ナダルとの対戦でいろんなことを試みてきた。作戦にはコンディションの違いも大きく影響することも忘れてはならない。インディアンウェルズのナダルvsマレーの決勝では、強風のため二人とも通常のテニスができなかった。高温、強風、寒冷、デイゲーム、ナイトゲーム、このようないろんな要素が重要な意味をもってくる。
ラファを倒すには、アグレッシヴなプレースタイルが有効だ。特にハードコートではね。でも過去を振り返ってみると、クレーではもっとチャンスがあったのに、ハードコートではあまりそのチャンスがなかったように思う。ハードコートでは彼に勝つにはアグレッシヴでなければならない。それは今までの経験で分かりきったことなんだ。
Djokovicのコメント
フェデラーとナダルは、長年1位と2位を保持してきた世界のベストなプレーヤーだ。過去の二人のマッチはちょっとしたポイントの違いが勝敗を決定してきたように思う。この2-3のポイントがナダルを勝者にしている。ナダルはオーストラリアン・オープンでは辛抱強く粘りがあり、大切なときにフェデラーよりベターなテニスをしたのが優勝につながった。
Federer vs Nadal 戦を期待しましょう
フェデラーがナダルを倒すにはアグレッシヴでなければならないと断言しています。しかしなかなかアグレッシヴにさせてくれないのがナダルのテニスです。フェデラーのバックハンドに集中攻撃を受けてしまう試合で、果たしてフェデラーがどれだけアグレッシヴに試合を展開することができるのか? リスキーなショットの成功は、ヒッティングゾーンに入れるフットワークが必須条件です。アグレッシヴなテニスはエラーを伴います。そして勝ち急ぎの焦りも。果たしてフェデラーは強烈なメンタルで冷静さを保ちながら、アグレッシヴに攻撃しつづけることができるのか? マイアミこそは決勝でフェデラーvsナダルを期待したいと思います。
Simon vs Hewitt
今日27日の試合に、フェデラー、ジョコヴィッチ、ロディックが初戦で出場します。今日の試合で一番気になるのが、シモンとヒューイットです。昨日のテニスチャンネルで昨年のナダルvsシモンのマドリッドマスターズの再放送を観ましたが、あのときのシモンはすごかった。ナダルの足でも追いつけない、シモンのフォアのミサイルショットを堪能しました。ナダルがシモンのファオ側にワイドにふったときに、シモンがみせたラニングダウンザラインのウィナーはテニスの究極ともいえる技で観客を魅了しました。しかし最近のシモンは、フォアに自信がなくなったのか、あの華麗なショットが影をひそめてしまっています。ぜひヒューイット戦で、リズムを取り戻して、あのしびれるウィナーをみせてほしいと思います。
Nadalについて語る
さて、大会にそなえて記者会見で質問が多かったのは、ナダルについてです。特にサフィンがインディアンウェルズで「ナダルの技が進歩したことに驚いた」とコメントしたこともあって、ナダルについてトッププレーヤーたちに質問が集中しました。(コメントは記者会見を要約したものです)
Roddickのコメント
Safin is 100% spot on. (spot onは正しいという意味)
ナダルのチップ(ヴォレーのように球を斜めに切るショット)について誰も述べてないようだけれど、このチップのおかげで彼はトラブルを切り抜けることができるようになった。いつも彼のラニングとヘヴィーなトップスピンが取り沙汰されるけれど、ヴォレーもうまくなっている。誰も言わないけれど、ナダルはベースラインから一歩中に入ってサーヴィスリターンができる。皆まだナダルがベースラインから深く下がったままだと勘違いしているようだけれど、それは5年前の話。今の彼はいろんなポジションからミックスして打つことができる。いろんなトランジションができるんだ。彼は今いかに完全なプレーヤーになっているか、まだ十分に評価されていないように思う。
Murrayのコメント
ナダルはもう何年もNo.2だったし、いつも信じられないくらいすばらしい選手だった。しかし最近はハードコートで、もっとアグレッシヴになってきて、ベースライン近くで打つようになってきている。彼のヘヴィーな球はハードコートでは強みだ。ウィンブルドンで優勝して以来、彼のテニスはそれほど変わったとは思わないが、ネットを低く超せるショットができ、速いコートではナダルはさらに強くなった。
ナダルやフェデラーに勝つには、いつも信じられないテニスをしなければならないと思われているようだけれど、そうではなくて大切なのはショットの選択なんだ。ラインを狙った正しいショットの選択と、大切なポイントでの強いメンタル。試合がタイトになってくると、ナダルはフリーポイントを与えれくれないから、メンタルが強くなければ彼には勝てない。
Federerのコメント
ナダルとの対戦でいろんなことを試みてきた。作戦にはコンディションの違いも大きく影響することも忘れてはならない。インディアンウェルズのナダルvsマレーの決勝では、強風のため二人とも通常のテニスができなかった。高温、強風、寒冷、デイゲーム、ナイトゲーム、このようないろんな要素が重要な意味をもってくる。
ラファを倒すには、アグレッシヴなプレースタイルが有効だ。特にハードコートではね。でも過去を振り返ってみると、クレーではもっとチャンスがあったのに、ハードコートではあまりそのチャンスがなかったように思う。ハードコートでは彼に勝つにはアグレッシヴでなければならない。それは今までの経験で分かりきったことなんだ。
Djokovicのコメント
フェデラーとナダルは、長年1位と2位を保持してきた世界のベストなプレーヤーだ。過去の二人のマッチはちょっとしたポイントの違いが勝敗を決定してきたように思う。この2-3のポイントがナダルを勝者にしている。ナダルはオーストラリアン・オープンでは辛抱強く粘りがあり、大切なときにフェデラーよりベターなテニスをしたのが優勝につながった。
Federer vs Nadal 戦を期待しましょう
フェデラーがナダルを倒すにはアグレッシヴでなければならないと断言しています。しかしなかなかアグレッシヴにさせてくれないのがナダルのテニスです。フェデラーのバックハンドに集中攻撃を受けてしまう試合で、果たしてフェデラーがどれだけアグレッシヴに試合を展開することができるのか? リスキーなショットの成功は、ヒッティングゾーンに入れるフットワークが必須条件です。アグレッシヴなテニスはエラーを伴います。そして勝ち急ぎの焦りも。果たしてフェデラーは強烈なメンタルで冷静さを保ちながら、アグレッシヴに攻撃しつづけることができるのか? マイアミこそは決勝でフェデラーvsナダルを期待したいと思います。
投稿者 Tennisnakama 23:21 | コメント(2)| トラックバック(0)
丁寧なコメント、いつもありがとうございます。さっきA.Pivovarova vs E.Dimentieva (あの~スペルは合ってますか?)戦のライブスコアを観ていたのですが、結果は0-6 / 6-3 / 3-6というもので冷や冷やする戦い。1st SETを無傷で執ったと思ったら、2nd 1st GAMEで怪しげに...その後3rd GAMEをブレイクされ、あれよあれよと2nd SETを落としてしまいました。3rd SETも取ったり取られたりで、「これはIndianswellの誰かみたいに大番狂わせか?」とハラハラしましたが、なんとか後半サービスゲームを拾って辛勝しました。怖いな~WTAって。(それより仕事しろって)
しかし、おっしゃるとおりナダル-フェデラー戦をまた観たいですね。Indianswellは残念でしたが、今回のドロー表を見ると可能性に期待しちやいます。
フェデラーファンなのですが、最近のナダルは素晴らしくて、ついつい応援してしまいます若くて才能に溢れてナイスガイ、どんどん進化するナダルのテニスは見とれます。冷静さを貫いて時にはアグレッシブに攻めてナダルを退けるのか? 考えただけでゾクゾクしますね。
いまこのブログの最初の記事から順番に読んでいます。とても楽しく読ませていただいてます。これからもたくさんの記事をお願いします。特にプレイヤーの人となりが伝わる視点に共感します。また、そちらで暮らす日々の事柄も名古屋で暮らすクマにとっては新鮮で想像力をかきたてられるものがあります。では、楽しい週末を過ごしてください。
フェデラーは取りあえず初戦は突破しましたね。(ここで負けられては困るのですが、昨年夏あたりでは、それすら危なかったので・・) なんとかサーブを元の良い状態に戻して、ナダルに挑戦していって欲しいです。今、シモンvsヒューイットが始まりましたね。シモンは無事に勝てるでしょうか。ヒューイットも頑張って欲しいですけど。