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モンテカルロの謎

フェデラーがモンテカルロにWCで出場します。ドローには2WCとなっていて何か変な感じがしますが。

モンテカルロはマスターズシリーズの一つです。ポイントも優勝者には1000が与えられます。ATPルールではトップ30の選手は、グランドスラムとマスターズシリーズに出場する義務があります。ではなぜフェデラーはモンテカルロ欠場を公表してルール違反にならなかったのか?(後にWCで出場することになりましたが)この質問にお答えするために、モンテカルロの特殊性から説明したいと思います。

マスターズシリーズには以下の9大会があります。

3月:インディアンウェルズ
3月:マイアミ
4月:モンテカルロ
4月:ローマ
5月:マドリッド
8月:カナダ(今年はモントリオール、来年はトロントです。毎年交替で開催されます。)
8月:シンシナティ
10月:上海
11月:パリ

2009年のルール改正と大会開催日変更にむけて、ATPはリストラ案を2007年に発表しましたが、そのなかにモンテカルロのマスターズ格下げ案があったのです。これにプロテストするため、モンテカルロはATPを訴えました。同じようなことが以前、ハンブルグ大会でもおこり、ハンブルグはATPを訴えましたが、敗訴となりマスターズ(1000ポイント)から500ポイントのシリーズに格下げとなってしまいました。この裁判には多額のlegal feeがかかり、両者にとっても苦いケースとなったことから、ATPとしては何とか裁判沙汰をさけたいと努力を重ねてきました。

そこで両者が歩み寄ったのは、「モンテカルロはマスターズのタイトルは保持するが、トップ30の選手の出場義務はなし」という奇妙な和解案です。

モンテカルロの立場:
トップ30の選手の全員出場が見込めない(フェデラーの欠場のように)リスクを負いますが、マスターズのタイトルは保持できることになりました。

ATPの立場:
フレンチオープンまでに3つのマスターズが押せ押せに詰まったスケジュールに対して、選手から2つに減らすべきだというプレッシャーがありましたので、この和解案で何とかATPのメンツを保つことができました。

モンテカルロのドローが発表されましたね。この予想は次回にしたいと思います。いよいよあの美しいモンテカルロが始まります。



投稿者 Tennisnakama  22:33 | コメント(1)| トラックバック(0)
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コメント
へぇーーー。i see. i see. 確かに、テニスって他のどのスポーツよりもいちばん多忙ですよね。
でも、モンテカルロだけがそのような種類のマスターズ1000なんですか?
投稿者 bibinba 2009/04/12 18:40
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