2009年05月14日
WCの選択は誰が?
ニューヨークから5時間のドライヴでやっと北の町、イサカにつきました。息子は大学2年生。今日最後のテストが終わり、明日は寮をひきあげなくてはなりません。私たち夫婦は彼の荷物運送屋。いろんなゴミを家に持ち帰ることになるでしょうね。3年生になるとほとんどの学生が寮を出て、アパートや家をかりて大学のキャンパスからお別れです。息子も秋から友だちとマンションを借り切って新しく出発します。これから9月まで3ヶ月半の長い長い夏休みが始まります。
さて、現在マドリッドのマスターズをやっていますが、今週の日曜17日が決勝です。しかし翌日の18日からすでにフレンチオープンの予選が始まります。本戦は一週間後の25日から始まりますが、錦織選手はラッキーにも本戦エントリーが決まっています。今週のランキング120位からいえば本戦エントリーは果たせないのですが、4月13日のランキングで決定されますので、当時94位だった圭君は無事エントリーを果すことができました。
グランドスラム(GS)はご存知のように、全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の4つですが、いずれも男女シングルスの本戦は128人で構成されています。この中にストレートでエントリーできるのは104選手。つまりランキングが104位の中に入っていれば、本戦に出る事が保障されているのです。今年の全仏はナルバンディアン(15位)、ガスケ(23位)、ニーミネン(50位)、モヤ(51位)の4人が棄権しますので、ランキングは108位まで出場権が与えられることになりました。
残りの24名(128名 -104名=24)の内訳は、予選128名から勝ち残った16名にクウォリファイアー(Q)と別に8名にワイルドカード(WC)が与えられ、本戦エントリーとなります。
では誰にワイルドカードが与えられるのでしょうか?
これは開催者側に権限が与えられているのですが、ウィンブルドンをのぞく、全豪、全仏、全米では他の開催国に自動的にワイルドカードを1名保障しています。例えば全仏は、オーストラリアとアメリカの選手にそれぞれ1名づつWCの枠を提供するのです。全米ではオーストラリアとフランスに各1名という具合です。ですから実質開催者側が選べる選手は6名となります。
WCの選考は、アメリカでは公平をきすために、推薦制度をとらずにトーナメントを行います。今年はイズナーが優勝して、めでたく全仏のWCを獲得しました。
オーストラリアではトーナメント形式をとらず、オーストラリアテニス協会の選考委員会にかけられます。今年は若年16歳のオーストラリアの未来の星、トミックにWCが与えられました。
ウィンブルドンではWCは全英テニスクラブがリストを作成してその中から8名が選ばれます。他のGSの開催国の選手に与えられる1名の枠はありません。従来は芝の専門のイギリス選手に多く与えられて批判が集中したため、最近はイギリスだけでなく広く世界中の選手にWCを与えています。
ちなみに昨年のWCは以下の通りです。Baker(英), Bogdanovic(英), Chardy(仏), Dancevic(カナダ), Malisse(ベルギー), Kunitsyn(ロシア), Spadea(米), Ascione(仏)
今年は錦織選手が本戦エントリーができるランキングより下がってしまったため、ウィンブルドンはWCが得られなければ予選から挑戦しなければなりません。このWCには、以下のカテゴリーを満たすもっともふさわしい選手に与えられることになります。
1.ランキングが高い
2.最近のパーフォーマンスがよい
3.プロとしての態度がよい
4.芝の成績がよい
5.品行方正
多分IMGでは錦織選手のWCを得るために全英テニスクラブに働きかけていると思いますが、昨年は故障で1回戦でリタイアしてしまっています。しかしウィンブルドンの前のクウィーンズクラブでは、3回戦でナダルと対戦して、1セットを彼からとっています。このクウィーンズクラブの結果を重視してくれるのなら、ひょっとして圭君にWCがあてがわれるかもしれません。
まずは、しっかりと腕を治して、全仏で結果をのこしてほしいですね。
(追記)錦織選手にWC
ウィンブルドンの前哨戦としてしられる由緒あるクウィーンズクラブで開催されるAEGON大会に、錦織選手がWCを獲得しました。おめでとう! 他にはグロージャン、ディミトロフにWCが与えられました。ディミトロフは何度もブログで紹介していますが、ジュニアではトミックと並んでもっとも注目されているブルガリアの17歳。(あさってに18歳になります)現在、フェデラーやサフィンの元コーチだったラングレンのもとでトレーニングしていますが、「フェデラーが17歳のときよりもディミトロフのほうがうまい」と、ラングレンが太鼓版を押すほどの大物ですので、注目したいと思います。
さて、現在マドリッドのマスターズをやっていますが、今週の日曜17日が決勝です。しかし翌日の18日からすでにフレンチオープンの予選が始まります。本戦は一週間後の25日から始まりますが、錦織選手はラッキーにも本戦エントリーが決まっています。今週のランキング120位からいえば本戦エントリーは果たせないのですが、4月13日のランキングで決定されますので、当時94位だった圭君は無事エントリーを果すことができました。
グランドスラム(GS)はご存知のように、全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の4つですが、いずれも男女シングルスの本戦は128人で構成されています。この中にストレートでエントリーできるのは104選手。つまりランキングが104位の中に入っていれば、本戦に出る事が保障されているのです。今年の全仏はナルバンディアン(15位)、ガスケ(23位)、ニーミネン(50位)、モヤ(51位)の4人が棄権しますので、ランキングは108位まで出場権が与えられることになりました。
残りの24名(128名 -104名=24)の内訳は、予選128名から勝ち残った16名にクウォリファイアー(Q)と別に8名にワイルドカード(WC)が与えられ、本戦エントリーとなります。
では誰にワイルドカードが与えられるのでしょうか?
これは開催者側に権限が与えられているのですが、ウィンブルドンをのぞく、全豪、全仏、全米では他の開催国に自動的にワイルドカードを1名保障しています。例えば全仏は、オーストラリアとアメリカの選手にそれぞれ1名づつWCの枠を提供するのです。全米ではオーストラリアとフランスに各1名という具合です。ですから実質開催者側が選べる選手は6名となります。
WCの選考は、アメリカでは公平をきすために、推薦制度をとらずにトーナメントを行います。今年はイズナーが優勝して、めでたく全仏のWCを獲得しました。
オーストラリアではトーナメント形式をとらず、オーストラリアテニス協会の選考委員会にかけられます。今年は若年16歳のオーストラリアの未来の星、トミックにWCが与えられました。
ウィンブルドンではWCは全英テニスクラブがリストを作成してその中から8名が選ばれます。他のGSの開催国の選手に与えられる1名の枠はありません。従来は芝の専門のイギリス選手に多く与えられて批判が集中したため、最近はイギリスだけでなく広く世界中の選手にWCを与えています。
ちなみに昨年のWCは以下の通りです。Baker(英), Bogdanovic(英), Chardy(仏), Dancevic(カナダ), Malisse(ベルギー), Kunitsyn(ロシア), Spadea(米), Ascione(仏)
今年は錦織選手が本戦エントリーができるランキングより下がってしまったため、ウィンブルドンはWCが得られなければ予選から挑戦しなければなりません。このWCには、以下のカテゴリーを満たすもっともふさわしい選手に与えられることになります。
1.ランキングが高い
2.最近のパーフォーマンスがよい
3.プロとしての態度がよい
4.芝の成績がよい
5.品行方正
多分IMGでは錦織選手のWCを得るために全英テニスクラブに働きかけていると思いますが、昨年は故障で1回戦でリタイアしてしまっています。しかしウィンブルドンの前のクウィーンズクラブでは、3回戦でナダルと対戦して、1セットを彼からとっています。このクウィーンズクラブの結果を重視してくれるのなら、ひょっとして圭君にWCがあてがわれるかもしれません。
まずは、しっかりと腕を治して、全仏で結果をのこしてほしいですね。
(追記)錦織選手にWC
ウィンブルドンの前哨戦としてしられる由緒あるクウィーンズクラブで開催されるAEGON大会に、錦織選手がWCを獲得しました。おめでとう! 他にはグロージャン、ディミトロフにWCが与えられました。ディミトロフは何度もブログで紹介していますが、ジュニアではトミックと並んでもっとも注目されているブルガリアの17歳。(あさってに18歳になります)現在、フェデラーやサフィンの元コーチだったラングレンのもとでトレーニングしていますが、「フェデラーが17歳のときよりもディミトロフのほうがうまい」と、ラングレンが太鼓版を押すほどの大物ですので、注目したいと思います。
投稿者 Tennisnakama 12:17 | コメント(4)| トラックバック(0)
早速ワイルドカードの記事を書いて頂いて感激です!
そして、とても分かりやすくてクールです。
同じグランドスラム同士でも、互いの国に対するWCの与え方や国内での選考方法の違いなどにお国柄が出てるようでおもしろいです。
そしてタイムリーに錦織にクィーンズクラブのWCのニュースが決まってうれしいですね☆
テニスをしてるときの落ち着きのなさが素直に出てて楽しいです。
昨日のロディックのつぶやきの中で、「ダビデンコがウォークオーバーしてきたようだ(マドリッドで、ダビデンコがロディックとの3回戦を棄権すると連絡を入れてきたらしい)」というつぶやきがあって、実際マドリッドの大会HPでドローを見たらダビデンコがWOでロディックが準々決勝に勝ち進んでたので、おおぉ・・・ホントだ・・て思いました。
ついったー、なかなか楽しいです、Tennisnakamaさん紹介してくれてありがとう!
因みに、デルポもダスコもベスト8に上がって来てて、TOP4のすぐ下のこの人たちも最近すごく安定してて強いなあと思います。デルポなんてTOP付近にあがってきたのはつい最近なのに、早くもNo.5の座をしっかり固めつつある印象です。昨年の全米4回戦で錦織と対戦した頃はライバルなんて思ってたけど・・。