2009年05月26日
全仏オープンの初日
明日はゴルフですので、毎日全仏オープンを観ることができませんが、これから2週間できるだけ面白い話をお伝えしていきたいと思います。さて今日はDay 1の1回戦の模様から。
グランドスラムはマルチスクリーンで
我が家はルーフガーデンにディッシュを取り付け、アメリカで最大の衛星中継のDirect TVと契約して以来、いろんなクールな放送がみることができるようになりました。まずは今回の全仏ですが、6チャンネル(Ch702からCh707まで)を使って5コートを同時中継してますので、一度に全部観る事もできるようになっています。一つのチャンネルですと、ときどき別なコートに放送が変わったりして不便を生じていましたが、このコート専属のチャンネルのおかげで、中断することなく好きな選手を観ることができ大満足。しかも5チャンネル全員に解説者がついているので、いろんな解説者を比較することもできます。Ch702ではテニスチャンネルを放送し選手のインターヴューなども含まれています。というわけで昨日からチャンネルサーフィングにいそがしく、TVの前にすわりっぱなし。(今夫と息子はスイスに里帰りをしてますので私は怠け放題なのです。)
しかしこのマルチ画面で欲張って複数の選手をみようとすると大変。画面の一コマが小さいのでテニスボールが見えない。マドリッドマスターズでは、やっぱりテレビ観戦のためにクレーがブルーの色に来年から変わるそうですよ。
(ブルークレーの写真は私のTwitterの写真サイトの http://twitpic.com/photos/tennisnakama で紹介しています。)
解説者の個性はいろいろ
ニューヨークでは毎朝午前の5時からライヴ放送が始まりますが、午前の部はテニスチャンネルで、午後はESPNと二つの放送局で完全放送をやってくれます。そしてテニスチャンネルはマッケンローが、 ESPNはギルバートやケイヒルの名コーチが解説をしてくれますので、なかなか面白く観戦できます。女子テニスはナヴラティロヴァがメインで解説者として活躍しています。このように解説者が豪華ですから、試合がつまらなくても彼らのおしゃべりを聞いているだけで結構楽しめます。ではちょっと彼らの雰囲気をご紹介します。
マッケンローがシモンについて解説
McEnroe Comments on Simon - Click here for another funny movie.
マッケンローは前半のラウンドはその選手にまつわるエピソードや昔の選手の話などが多く、あまり力をいれて解説はしませんが、本題からそれた話が貴重で面白いので人気があります。
マッケンローはシモンの体を心配していました。「あの細い体で鋭いショットを決めるのは相当体に負担がかかっているはず。マレーのように筋肉をつけないと選手生命が短いかもしれない。」なんてとても気になる発言をしていました。
Simon def Odesnik: 3-6, 7-5, 6-2, 4-6, 6-3
シモンは2005年以来毎年全仏に出場していますが、2007年は2回戦まで、他はすべて1回戦で敗退していますので、いかにこのトーナメントに弱いかを物語っています。しかしクレーに弱いのかというとそうでもなく、昨年はカサブランカのクレーで優勝しています。パリに弱いのでしょうね。フランスの選手が全仏で勝てないのは、現地のプレッシャーがものすごく、シモンの応援も「ジールー!ジールー!チャチャチャ!(拍手)」で盛り上がっておりました。
さてオデズニックとの試合ですが、シモンはフルセットで相当苦戦しました。オデズニックはショットが安定していて、しかもディープなストロークでシモンをベースライン深くにとどめ、シモンはなかなか主導権をにぎることができません。しかもまだシモンのショットにミスが多く、ファン泣かせの長い試合となりました。
(シモンの記者会見から)
「今日の試合に勝てて本当に嬉しい。今までは全部(過去の全仏の試合)負けてるからね。今日はタフな試合だったよ。僕の対戦相手はショットが安定していてミスをしないから、僕が走りまわってポイントをとらなくちゃならなかった。」
「サーヴがよかったから助かったよ。後は思い切り走り、思いっきり打ち始めたことがターニングポイントになったと思う。」
「センターコートで多くの声援を受けて試合をするのは緊張するよね。でも今日のように長い試合になると、頭がぼーっとしてきて、やってよいこと、やってはいけないことなどが、フィーリングで判断するようになってくるんだ。そうなるとプレッシャーはなくなってよいプレーが出来るようになる。そういうときはポジティヴになっているから、応援も自分によい効果を与えてくれるね。」
ギルバートがマレーについて解説
Gilbert Comments on Murray - The funniest home videos are here
ギルバートが昔マレーのコーチをやっていたときは、不仲説が流れたりして二人の関係がしっくりといきませんでしたが、あの当時からギルバートはマレーが将来No.1になっても不思議ではないと、彼の才能をベタ褒めしておりました。特に彼の研究熱心なことはテニス界でも有名で、試合のビデオは1万本くらいもっていて、対戦相手を徹底的に研究するのだそうです。ですからテニスのIQは選手の中で最も高いというもっぱらの評判です。しかしギルバートはよくしゃべります。そのため人気も今ひとつ。マッケンローとケイヒルが解説者としては人気が高いですね。
Murray def Chela: 62, 62, 61
「今日の試合に満足しているよ。ミスも少なかったし。確か60くらいウィナーをとったと思う。ほとんど主導権を握ることができたし、こんなにうまくプレーできるなんて自分でも驚いてるくらいだよ。」マレーの言葉が今日の試合を端的に表現しています。ちょっと不思議なくらいに強いマレーでした。
ギルバートが解説で「マレーは大きく右に振られたら、90%はクロスに返し、しかもショートクロスのウィナーをとることが多い。」と言ってました。なるほど。そういえば第2セットの8ゲーム目(5-2)では、3回もこのフォアハンドショートクロスのウィナーを決めていました。これを逆手にとればマレーを苦しませることができる! 今日の記者会見でも、そのことを質問されてマレーは認めていましたので、今度マレーを観戦するときは、彼のフォアのショートクロスに注目しましょう。
グランドスラムはマルチスクリーンで
我が家はルーフガーデンにディッシュを取り付け、アメリカで最大の衛星中継のDirect TVと契約して以来、いろんなクールな放送がみることができるようになりました。まずは今回の全仏ですが、6チャンネル(Ch702からCh707まで)を使って5コートを同時中継してますので、一度に全部観る事もできるようになっています。一つのチャンネルですと、ときどき別なコートに放送が変わったりして不便を生じていましたが、このコート専属のチャンネルのおかげで、中断することなく好きな選手を観ることができ大満足。しかも5チャンネル全員に解説者がついているので、いろんな解説者を比較することもできます。Ch702ではテニスチャンネルを放送し選手のインターヴューなども含まれています。というわけで昨日からチャンネルサーフィングにいそがしく、TVの前にすわりっぱなし。(今夫と息子はスイスに里帰りをしてますので私は怠け放題なのです。)
しかしこのマルチ画面で欲張って複数の選手をみようとすると大変。画面の一コマが小さいのでテニスボールが見えない。マドリッドマスターズでは、やっぱりテレビ観戦のためにクレーがブルーの色に来年から変わるそうですよ。
(ブルークレーの写真は私のTwitterの写真サイトの http://twitpic.com/photos/tennisnakama で紹介しています。)
解説者の個性はいろいろ
ニューヨークでは毎朝午前の5時からライヴ放送が始まりますが、午前の部はテニスチャンネルで、午後はESPNと二つの放送局で完全放送をやってくれます。そしてテニスチャンネルはマッケンローが、 ESPNはギルバートやケイヒルの名コーチが解説をしてくれますので、なかなか面白く観戦できます。女子テニスはナヴラティロヴァがメインで解説者として活躍しています。このように解説者が豪華ですから、試合がつまらなくても彼らのおしゃべりを聞いているだけで結構楽しめます。ではちょっと彼らの雰囲気をご紹介します。
マッケンローがシモンについて解説
McEnroe Comments on Simon - Click here for another funny movie.
マッケンローは前半のラウンドはその選手にまつわるエピソードや昔の選手の話などが多く、あまり力をいれて解説はしませんが、本題からそれた話が貴重で面白いので人気があります。
マッケンローはシモンの体を心配していました。「あの細い体で鋭いショットを決めるのは相当体に負担がかかっているはず。マレーのように筋肉をつけないと選手生命が短いかもしれない。」なんてとても気になる発言をしていました。
Simon def Odesnik: 3-6, 7-5, 6-2, 4-6, 6-3
シモンは2005年以来毎年全仏に出場していますが、2007年は2回戦まで、他はすべて1回戦で敗退していますので、いかにこのトーナメントに弱いかを物語っています。しかしクレーに弱いのかというとそうでもなく、昨年はカサブランカのクレーで優勝しています。パリに弱いのでしょうね。フランスの選手が全仏で勝てないのは、現地のプレッシャーがものすごく、シモンの応援も「ジールー!ジールー!チャチャチャ!(拍手)」で盛り上がっておりました。
さてオデズニックとの試合ですが、シモンはフルセットで相当苦戦しました。オデズニックはショットが安定していて、しかもディープなストロークでシモンをベースライン深くにとどめ、シモンはなかなか主導権をにぎることができません。しかもまだシモンのショットにミスが多く、ファン泣かせの長い試合となりました。
(シモンの記者会見から)
「今日の試合に勝てて本当に嬉しい。今までは全部(過去の全仏の試合)負けてるからね。今日はタフな試合だったよ。僕の対戦相手はショットが安定していてミスをしないから、僕が走りまわってポイントをとらなくちゃならなかった。」
「サーヴがよかったから助かったよ。後は思い切り走り、思いっきり打ち始めたことがターニングポイントになったと思う。」
「センターコートで多くの声援を受けて試合をするのは緊張するよね。でも今日のように長い試合になると、頭がぼーっとしてきて、やってよいこと、やってはいけないことなどが、フィーリングで判断するようになってくるんだ。そうなるとプレッシャーはなくなってよいプレーが出来るようになる。そういうときはポジティヴになっているから、応援も自分によい効果を与えてくれるね。」
ギルバートがマレーについて解説
Gilbert Comments on Murray - The funniest home videos are here
ギルバートが昔マレーのコーチをやっていたときは、不仲説が流れたりして二人の関係がしっくりといきませんでしたが、あの当時からギルバートはマレーが将来No.1になっても不思議ではないと、彼の才能をベタ褒めしておりました。特に彼の研究熱心なことはテニス界でも有名で、試合のビデオは1万本くらいもっていて、対戦相手を徹底的に研究するのだそうです。ですからテニスのIQは選手の中で最も高いというもっぱらの評判です。しかしギルバートはよくしゃべります。そのため人気も今ひとつ。マッケンローとケイヒルが解説者としては人気が高いですね。
Murray def Chela: 62, 62, 61
「今日の試合に満足しているよ。ミスも少なかったし。確か60くらいウィナーをとったと思う。ほとんど主導権を握ることができたし、こんなにうまくプレーできるなんて自分でも驚いてるくらいだよ。」マレーの言葉が今日の試合を端的に表現しています。ちょっと不思議なくらいに強いマレーでした。
ギルバートが解説で「マレーは大きく右に振られたら、90%はクロスに返し、しかもショートクロスのウィナーをとることが多い。」と言ってました。なるほど。そういえば第2セットの8ゲーム目(5-2)では、3回もこのフォアハンドショートクロスのウィナーを決めていました。これを逆手にとればマレーを苦しませることができる! 今日の記者会見でも、そのことを質問されてマレーは認めていましたので、今度マレーを観戦するときは、彼のフォアのショートクロスに注目しましょう。
投稿者 Tennisnakama 03:50 | コメント(7)| トラックバック(0)
そんなことができるんですか??????
すいませんが、1ヶ月何円ぐらいするのでしょうか?
ディッシュ代とチューナー代、プラス工事代を最初に3万円くらい払えば、後は月々の料金を払うだけ。チャンネル数のパーッケージで違ってきますが、テニスチャンネルとESPNは最低料金のパッケージに入っているので、多分毎月4000円くらいじゃないですか。でも私の場合は映画のチャンネル、録画機能、スポーツチャンネルなどいろいろ入っていて、2台のHDテレビに取り付けていますので、1万2000円くらいだと思います。この中にはゲームができるチャンネルやオーディオだけのチャンネルが100ほどあって、チャンネル数は全部で1000局。それはそれはいろいろ楽しめる機能がついていて、1ヶ月外に出なくても楽しく家で遊べるのです。(バカになりますが)
どんなスポーツ中継にも言えますが、実況アナウンサーや解説者によってゲームの楽しさに微妙な差が出るのは確かですね。私はWOWOW(アナログ)のみで観戦しているので、選択肢はないのですが、中でも柳 恵誌郎さんの解説が大好きです。(http://www.wowow.co.jp/tennis/cast.html)どちらにも肩入れせず、どちらも下げ過ぎたり、上げ過ぎたりといった偏りがなく、かと言って機械的でもないのです。見ているこちらが「あああーっ!」と声をあげるような場面では、柳さんも思わず「あああーっ!」と言っていたりして、何だかとても温かみのあるお茶目な解説者さんだと思います(笑)しかし、マッケンローの解説はとても面白そうですねー。テニスチャンネルはこちらでは動画の配信が制限されているようで、ちっとも見られないのです。残念。んー、他のペイチャンネルなら見られるところもあるのかなぁ。
それにしても、5コート同時中継が見られるなんて羨ましー!(笑)
今日のナダルは3セット目、サービスキープで終わることが出来なかったのがちょっと気になりますが(確かマッケンローも『このゲームで試合は終わるだろう。』と言っていたような気がするのですが・・。)、まあストレート勝ったのでホッとしました。やっぱり以前と比べると高い打点で打っているようなので、ミスが多いのもいた仕方なし、といったところなのでしょうか。(余談ですが、対戦相手のダニエルもきれいな顔をしていましたね。)
ヒアリング力が覚束ないながらもこれだけ贅沢に放映してくれているのとtennisnakamaさんの考察や解説が読めるので、グランドスラムとマスターズシリーズの期間は楽しくて仕方ありません♪♪
これからもよろしくお願いします!
実はパリに家族で行って全仏を観ようというプランもあったのですが、私は自宅を選んでしまいました。家で猫ちゃんとゆっくり5チャンネルを観ている方がけっこう楽しいんです。本物たちはUS Openでいくらでもみれますので。という訳で今年のオーストラリアもパリもウィンブルドンもすべて断ってしまいました。後悔なしです。