2009年05月30日
ナダルを観てきました!
Report and photos by alala特派員
5月29日、フィリップ・シャトリエ・コートで、赤土に立つラファを初めて見てきました。相手はレイトン・ヒューイット。
話題のピンク色のウェアを着たラファ。気のせいか会場の観客にも、同じようなピンクのシャツを着た人が多いような気がします。かく言う私もピンク色のカーディガンを着て応援です。
ラファが大好きで、今までUSオープンのハードコートやベルシーのカーペットでの試合を見てきましたが、赤土の王者と言われるラファはここでどんなプレーを見せてくれるんだろう。期待に胸を膨らませて試合を待ちました。
始まってすぐに、もう参ってしまいました。
とにかく美しいんです。身のこなし、スイング、球の軌道、そこに宿る生命感。テニスを見ているだけでなく、何かものすごく美しい芸術を見ているみたいでした。
赤土の上のラファは、まさに水を得た魚。まるでコートのサーフェスがラケットやシューズみたいに、彼のギアの一部のようなのです。
そんな彼が打つ球は、なめらかでしなやかで、しかも厚みがあって本当に美しい。ラファのテニスは激しくて破壊的なイメージがありますが、今日は見ていてとてもやわらかい印象を持ちました。けれどやっぱりそこには彼にしかない野性味が感じられて、何だか色気があるんですよね。彼は前からこんな球を打ったっけ?クレーの上だから?それとも大人になったのかな?と、あれこれ考えながら、改めてラファに惚れ直したのでした。
ところで、今日は先日参加したローラン・ギャロス・ツアーの時に聞いた裏話をお話しようと思います。
ローラン・ギャロス・ツアーは、全仏オープンの会期以外の時にやっていて、会見室やロッカールーム、センターコートのフィリップ・シャトリエまでじっくり見せてくれるお得なツアーなんですよ。
その時のガイドさんによると、ローラン・ギャロスでは選手の洗濯物を全て無料で引き受けるのだそう。中には明らかに選手のものではないな、というようなものまで入っていて、ものすごい量の洗濯物が毎日届けられるそうです。やっぱり赤土を落とすのには特別の技術がいるのかな?
それから、選手たちは試合に負けてしまった後も、2日間のパリ滞在費を主催者から出してもらえるんですって。その間に映画を見に行ったりするお金も出してもらえるんだとか。
選手だけでなくて、ジャーナリストたちのお楽しみ企画も色々。私がツアーに参加した時、ジャーナリスト用のバーのドアに去年の告知がまだ残っていて、そこには「ワインの試飲会」「プレイステーション・テニス大会」「マッサージ」などなどたくさんの企画が書かれていました。
この時のツアーガイドだったアメリさんは、去年は選手の関係者席の手配を担当していたそうですが、去年フランスのガエル・モンフィスがフェデラーと準決勝で対戦した時、モンフィスが彼女に頼んだ家族や友達の席は40席だったそう。これには彼女も大慌てしたそうですが、彼にとっては一世一代の大舞台といってもいいくらいの出来事だったんですよね。
ロッカールームは、木目調のシックなロッカーが並びます。ラファは初めて出場して優勝した2005年から同じロッカーを使っていて、その番号は「159」。今年もこのロッカーを使っているはず。ロジャーは割りとこだわらない方で、何回か使っていたという「201」はロッカールームに入って一番手前の一番端にあるロッカーでした。
センターコートに入る選手たちが上がってくるこの階段。いつも決勝前に選手たちが直前のコメントを求められている場所です。
実はこの階段とそこに至る廊下の両脇の壁には、試合後の選手たちのサインがびっしりと書かれています。階段を登りきったところの柱にも書いてあるので、注意してじっくり見てみたらテレビでも見えるかもしれません。
from tennisnakama:
alalaさん、すばらしい全仏オープン現地レポありがとうございます! 表現が豊かでまるで私たちがローランギャロスにいて、ナダルを観ているような錯覚をおぼえます。それにRGのツアーでのエピソードが実に面白い! RGが急に身近にな存在になりました。alala特派員はパリ支局長に昇格です。 Alez alala!
5月29日、フィリップ・シャトリエ・コートで、赤土に立つラファを初めて見てきました。相手はレイトン・ヒューイット。
話題のピンク色のウェアを着たラファ。気のせいか会場の観客にも、同じようなピンクのシャツを着た人が多いような気がします。かく言う私もピンク色のカーディガンを着て応援です。
ラファが大好きで、今までUSオープンのハードコートやベルシーのカーペットでの試合を見てきましたが、赤土の王者と言われるラファはここでどんなプレーを見せてくれるんだろう。期待に胸を膨らませて試合を待ちました。
始まってすぐに、もう参ってしまいました。
とにかく美しいんです。身のこなし、スイング、球の軌道、そこに宿る生命感。テニスを見ているだけでなく、何かものすごく美しい芸術を見ているみたいでした。
赤土の上のラファは、まさに水を得た魚。まるでコートのサーフェスがラケットやシューズみたいに、彼のギアの一部のようなのです。
そんな彼が打つ球は、なめらかでしなやかで、しかも厚みがあって本当に美しい。ラファのテニスは激しくて破壊的なイメージがありますが、今日は見ていてとてもやわらかい印象を持ちました。けれどやっぱりそこには彼にしかない野性味が感じられて、何だか色気があるんですよね。彼は前からこんな球を打ったっけ?クレーの上だから?それとも大人になったのかな?と、あれこれ考えながら、改めてラファに惚れ直したのでした。
ところで、今日は先日参加したローラン・ギャロス・ツアーの時に聞いた裏話をお話しようと思います。
ローラン・ギャロス・ツアーは、全仏オープンの会期以外の時にやっていて、会見室やロッカールーム、センターコートのフィリップ・シャトリエまでじっくり見せてくれるお得なツアーなんですよ。
その時のガイドさんによると、ローラン・ギャロスでは選手の洗濯物を全て無料で引き受けるのだそう。中には明らかに選手のものではないな、というようなものまで入っていて、ものすごい量の洗濯物が毎日届けられるそうです。やっぱり赤土を落とすのには特別の技術がいるのかな?
それから、選手たちは試合に負けてしまった後も、2日間のパリ滞在費を主催者から出してもらえるんですって。その間に映画を見に行ったりするお金も出してもらえるんだとか。
選手だけでなくて、ジャーナリストたちのお楽しみ企画も色々。私がツアーに参加した時、ジャーナリスト用のバーのドアに去年の告知がまだ残っていて、そこには「ワインの試飲会」「プレイステーション・テニス大会」「マッサージ」などなどたくさんの企画が書かれていました。
この時のツアーガイドだったアメリさんは、去年は選手の関係者席の手配を担当していたそうですが、去年フランスのガエル・モンフィスがフェデラーと準決勝で対戦した時、モンフィスが彼女に頼んだ家族や友達の席は40席だったそう。これには彼女も大慌てしたそうですが、彼にとっては一世一代の大舞台といってもいいくらいの出来事だったんですよね。
ロッカールームは、木目調のシックなロッカーが並びます。ラファは初めて出場して優勝した2005年から同じロッカーを使っていて、その番号は「159」。今年もこのロッカーを使っているはず。ロジャーは割りとこだわらない方で、何回か使っていたという「201」はロッカールームに入って一番手前の一番端にあるロッカーでした。
センターコートに入る選手たちが上がってくるこの階段。いつも決勝前に選手たちが直前のコメントを求められている場所です。
実はこの階段とそこに至る廊下の両脇の壁には、試合後の選手たちのサインがびっしりと書かれています。階段を登りきったところの柱にも書いてあるので、注意してじっくり見てみたらテレビでも見えるかもしれません。
from tennisnakama:
alalaさん、すばらしい全仏オープン現地レポありがとうございます! 表現が豊かでまるで私たちがローランギャロスにいて、ナダルを観ているような錯覚をおぼえます。それにRGのツアーでのエピソードが実に面白い! RGが急に身近にな存在になりました。alala特派員はパリ支局長に昇格です。 Alez alala!
投稿者 Tennisnakama 08:36 | コメント(12)| トラックバック(0)
それにしても生ラファを、しかもローランギャロスで見たなんて羨ましい限りです!!
私は昨秋、パリを訪れた際にどうしても行きたかったのでローランギャロスを訪れたのです。残念ながらどうしてもツアーの時間には予定が組めなかったので、会場と記念館のみでした。それでもフィリップシャトリエの赤土を見て、『ああ、ここでラファは4連勝したんだな~』、と感動を覚えました。
思い返せばシーズンも外れていたし、時間も遅かったので人っ子一人いませんでしたが、訪れて良かったなと思っています。今年のローランギャロスは昨年までとは違う感覚で眼に映ります。
大好きな選手を、大好きな場所で見れるって言うのは本当に幸せなんだと思いました。そしてこれからまだまだ成長を続けるラファ、今でもこんなに魅力的なのに、これからどう進化していくのでしょうか‥ファンの皆さんにとっては本当に楽しみですよね!!読んでいるとalalaさんの感動でいっぱいの気持ちが私にもズンズンと伝わってきて私も嬉しくなって思わずため息しちゃいます(^-^) 本当にありがとうございます!
いろんなエピソードを交えて書いて下さるとRGがより身近に感じられて嬉しいです。alalaさんの文章は本当に個性的で楽ししいです。
今日のラファは強さだけでなく、本当にしなやかをも感じさせてくれましたね。次の試合が更に楽しみになってきました~。
alalaさんの文章から見ても、ラファはベルシーの時よりも、更に成長したという事ですよね!進化を続ける王者を目指しているのでしょう。ローラン・ギャロスなんて、本当に縁のない(極端に言うと以前は興味も無い?)私が、こんなに身近に感じられるようになったのは alalaさんのお陰です。赤土を綺麗と思えるようになったのは自分自身凄い変化だと思います。去年の段階ではテレビもライストも全く見たことがありませんでしたから。(芝だけ芝だけ?! 笑)
alalaさんの感動が私たちにも伝わって、みんなで行っているようですね!楽しいです。
Alez alala支局長!! ありがとうございました!! また宜しくお願いします
いつも楽しく拝見させていただいております
ローランギャロスのガイドツアーですが
レポありがとうございました
私は2年前に拒否られました(涙)
「英語のツアーは午前中なんだよねー、午後はフランス語のツアーだけなんだよねー、君たちフランス語わからないんでしょー(英語)」ロッカールームだけでも見たいからちょっと粘ったら「ツアー君たちだけなんだよねー、君たちフランス語わからないんでしょー(英語)」
フランス語は第二外国語でとっていましたけど、もう20年以上前だし
なんか本当に仕事やりたくなさそうな感じだったのであきらめました
フランス人って本当にお仕事やりたくないのよね
いつも楽しく拝見させていただいております
ローランギャロスのガイドツアーですが
レポありがとうございました
私は2年前に拒否られました(涙)
「英語のツアーは午前中なんだよねー、午後はフランス語のツアーだけなんだよねー、君たちフランス語わからないんでしょー(英語)」ロッカールームだけでも見たいからちょっと粘ったら「ツアー君たちだけなんだよねー、君たちフランス語わからないんでしょー(英語)」
フランス語は第二外国語でとっていましたけど、もう20年以上前だし
なんか本当に仕事やりたくなさそうな感じだったのであきらめました
フランス人って本当にお仕事やりたくないのよね
りんりんpさんの話、とってもフランス人の特長が出て超おもしろエピソードです。
英語が出来るのに出し惜しみする国民(フランス)
英語が出来ないのに必死で会話を続けようと努力する国民(アジア)
外国語に全く興味がなく英語しか話せない国民(英米)
外国語ができないのが当然のアメリカでは、母国語以外に2カ国語以上話す人は神様のように尊敬されます。ですから英語もフランス語も日本語も堪能なalalaさんはアメリカでは女神です。
表現が豊か+ユニークで、alalaさんにしか書けない素敵なレポートですね。
生ラファ、生ジョコの迫力が伝わってきて本当にうらやましい。
私もローラン・ギャロスに行きたくなります。
りんりんpさんのお話、私も笑ってしまいました。
パリに行った時に、駅で切符を買っていたら、
係員の人の間のおしゃべりがすごく盛り上がってしまって、
頼んだ切符がなかなか出てこなかったのを思い出しました。
「この人たち、仕事中なのに楽しそうだね…」と、
友人とあきれながら待ってました。
あんまり楽しそう、嬉しそうで、怒る気にもならなかった。
先日その球に惚れたばかりのジョコが負けてしまい、正直泣けてしまったalalaです。
何が起こるかわからないのが勝負事とはいえ、ジョコのここでの敗退はつらすぎる・・・。彼は私のひいきのナダルにとっては怖いライバルだけど、いろんな大会で毎週のように顔を合わせているのを見ているうちに、みんなでファミリーという感じが何となくしてきて、しかも最近の彼はとても冴えていたし、その勇姿を見るのを楽しみにしていたので本当に残念です。
ところで、りんりんpさん、RGツアーを回れなかったのは残念ですね。みなさんも書いているように、いかにもフランス人、という話で、自分の似たような経験を思い出しました。彼ら悪気はないんですけどねえ。このツアーは数年前に始まって、最近になってようやく日に何セッションもやったりするようになったらしいので、りんりんpさんの行かれた頃はまだそれほど熱心にやっていなかったのかもしれません。でも、今なら大丈夫だと思います。10ユーロでRGの歴史を学べて、プレスルームからロッカールームまで見ることができるお得なツアーで、お勧めです。RGのホームページから予約することをお勧めします!yayanonnさんもおっしゃっていたように、一度訪ねてみると、その後のRGへの思い入れが変わるかも!!
ツアーでロッカー見たり、階段のサインをじっくり確認したりしたいなぁ~。
今年も最後まで残ってあの階段を登ってくるのは誰か・・・・。楽しみです。
ジョコぉ、負けるとは思わなかった・・・ぞ。 フェデvsジョコのSFは鉄板だと思ってたのにぃ。