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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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オールドテニスが蘇った!

ナダルのいないウィンブルドンで寂しい想いをしていましたが、トーナメントがだんだん面白くなってきました。ベテラン連中がこれだけ16強に残ったのはめずらしい。ナダルでテニスに興味をもつようになった新しいテニスファンのためにも、今年のウィンブルドンは古くて新しいテニスを学ぶよい機会かもしれません。

伊達公子選手のテニス
私はテニスをやり始めたのがアメリカですので、日本のテニス選手はほとんど知りませんでした。当時のアメリカではアメリカの選手の放送が主で、伊達選手は放送されませんでしたし、彼女の試合を初めて観たのは、テニスチャンネルのクラシックシリーズで最近放送されたシュテフィ・グラフとの試合のみでした。

この試合は、1996年に有明コロシアムで行われたドイツ対日本のFed Cupで、伊達選手が勝利をあげた歴史的な試合でしたが、正直いって彼女のフォームがあまりにも旧式で、ほとんどテイクバックのない、いわゆる現代では悪い見本のようなテニスにびっくり。ですから他のことには全く注意がまわらず、ひたすら「よくあんなフォームで打てるワ」と感心しながら録画をみていました。

今年のウィンブルドンに、伊達選手がWCをもらって出場というニュースは、私をドキドキさせる嬉しいニュースでした。

「彼女のオールドテニスが現代のテニスにどれだけ通用するのか」

ウォズニアキとの第1回戦は私の好奇心を満足させるに十分なすばらしい試合でした。伊達選手の38歳という高齢もさることながら、私はすっかり彼女のテニスに魅入られたのです。解説者もさかんにGreat gameと賞賛していました。何がgreatであったか? 

それは芝という速いサーフェスによって、現代の主流であるベースラインからのストロークに釘をさし、いわゆるold schoolのテニスを蘇させたこと。オールドスクールのテニスとは、ネットプレー、スライス、プレースメントなどを基本に組み立てられたテニスです。ヴァラエティに富んだショットの組み立てで、ランキング9位の18歳から見事に第1セットを奪いました。

オールドスクールでは、何がなんでもウィナーを狙っていく打ち方ではなく、相手にカウンターショットをやり辛くさせるセットアップのやり方を学びました。パワーに頼ったフォアハンドテニスだけでなく、プレースメントと球質を変えたショットメイキングも学びました。しかし息子などのジュニアのテニスをみてますと、こういうことはほとんど教えられていない。ですからアプローチショットができない。ヴォレーができない。ネット前に立つポジションが分からない。スライスショットが打てない。もう打てるのはサーヴとトップスピンのグラウンドストロークだけ。これではテニスはつまらなくなります。

なぜ、フェデラーが絶大な人気を維持することができるのか?今年のウィンブルドンを観れば、彼の魅力が何であるのかよくわかります。あらゆるショットが彼のマジックボックスから飛び出してきます。奥が深くてエレガント。しかもパワフルでダイナミックです。

オールドスクールのテニスを観戦
今年のウィンブルドンは多くのベテラン選手が生き残り、オールドスクールのテニスを堪能できるまたとないチャンスとなりました。
残った16強のメンバーを年齢順からいくと、ハース(31歳)、ステパネック(30歳)、カーロヴィッチ(30歳)、フェレロ(29歳)、ヒューイット(28歳)、ロディック(27歳)、フェデラー(27歳)

普段はもうピークをすぎた年齢のように感じる27歳のフェデラーは、まだまだこのグループでは若くすら感じるのは嬉しいですね。それぞれ個性豊かなベテラン選手の健闘を祈って、また月曜からふんどしを引き締めて(女性の場合はブラジャーをしっかり持ち上げて)観戦していきたいと思います。


投稿者 Tennisnakama  00:45 | コメント(8)| トラックバック(0)
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コメント
tennisnakamaさん、伊達さんのことを見直してくださってありがとうございます。
実は私もコンパクトスイングで、カナダのパワーヒッター相手に生き残る為に彼女のプレースタイルを取り入れていますので何だか嬉しくなりました。まだ復帰の話が出る前から、メールでプレーヤーとしてテニスを続けて欲しいと伝えてきたので、復帰のニュースを聞いた時は少し後押しの手伝いが出来たのかもしれないと思いました。将来はナブラチロバのようにテニスの伝道師になってくれるといいなあと思っています。

投稿者 kentomo 2009/06/29 03:03
伊達の全盛期は見ていましたが、当時はテニスが、今より分からなかったのでどこに惹かれているのかわかりませんでした。カンバック後の彼女のゲームは、進化していて、事前に戦い方を十分練り上げてそれを本番で貫いていて本当に新鮮で、全日本をとったときなど日本の若手が気の毒になるぐらいでした。今回のウィンブルドンでは、ヒューイットにもびっくりです。構えてからの振りぬきの速さ、切り返しの鋭さ、全仏のときのフェデラー以上にデルポを消耗させているようにみえました。伊達さんの38歳、そしてアガシの30台での活躍をみると、24,5歳でピーク、27,8歳で下り坂というパターンは、やりようによっては克服できるという感じがしますね。年取った犬に新しい芸は無理、というのは、必ずしもいえませんね。
投稿者 chacha 2009/06/29 03:35
初めてコメントします。今年引退するフランスのFabrice Santoroは36歳ですが、両手打ちフォアハンドスライスでウインブルドンで1回戦突破しています。ランキングも37位で、錦織より全然上です。テイクバックの短い伊達のライジングショットは彼女の個性であって、オールドスクールと一言でまとめるのは違和感を感じます。天性のテニスセンスを持ったSantoroや伊達のテニスをみてると、ハードヒットしかできない若い選手がへたくそに思えてきます。
投稿者 kurotomo 2009/06/29 06:49
tenntomoさん、
歳をとってくると、今の若い子のようにパワーをつかって振りきるテニスはなかなかできないので、伊達選手のテニスは大いに参考になりますね。よくぞ彼女にメールでラヴコールを送ってくれました。おかげで貴重なテニスを観戦することができました。

chachaさん、
>年取った犬に新しい芸は無理< Teaching an Old Dog New Tricksと英語でもいいますが、新しい芸は無理でも経験はお金では買えませんよね。ベテランががんばってくれると励みになります。若さとパワーのテニスに一石を投じてほしいですね。
投稿者 tennisnakama 2009/06/29 07:42
kurotomoさん、
はじめまして。コメントありがとうございます。
私は昨年の7月にニューポート大会に取材に出かけてサントロにインタービューをしていますし、彼の特集記事は「サントロのマジック」http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/124965.html と「サントロの優勝」http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/124691.htmlで詳しく報告させていただきましたので、参考にしていただければ幸いです。日本に来てくれるそうですから楽しみですね。

さて伊達選手の件ですが、よく読んでいただけるとお分かり願えると思うのですが、オンザライズ(taking the ball on the riseと英語では表現します)のショットにはわざと触れておりません。その理由はこのショットはオールドスクールを代表するものではなく、むしろ新しく注目されている攻撃型ショットです。アガシが最もオンザライズのテニスで知られる選手ですが、ダヴィデンコが大変うまいので定評があります。ソダリングがナダルを倒したのも、ベースラインぎりぎりからオンザライズで叩くことによってナダルに時間を与えないフラットなウィナーが大きくダメージを与えました。特にフォアのインサイドアウトをオンザライズで打つ事ができなければトップ選手になれないほど、現代のテニスには不可欠なショットになってきています。私が伊達選手のテニスに魅了されたのは、オールドスクールの基本に支えられた現代テニスを観た思いがしたからです。

投稿者 tennisnakama 2009/06/29 08:29
初めまして。いつもテニス仲間さんのブログで勉強させて頂いています。
TWITTERを登録させて頂いたのですが。
tennisnakamaさんをフォローすると言う所をクリックさせて頂ければ宜しいでしょうか?
使い方がいまいちわかりませんが自力でやってみました。
何卒宜しくお願い致します。
投稿者 nomudasu 2009/06/30 07:45
nomudasuさん、
はじめまして。友だち検索のところにtennisnakamaをかきこみます。そうすると私のアイコンがでてきます。ブルーのクレーのアイコンです。そこのフォローするをクリックするだけで、私のミニニュースが入ってきます。でもTwitterの面白さは仲間の会話を読んだり参加することにあります。私のHPから「フォローしている」をクリックすると、私がフォローしている仲間のリストがでてきますので、気に入った人をフォローしてください。

おかげさまでTwitterが大変さかんにおもしろく発展しています。実にいろんな方が会話に参加していますので、ぜひ参加してください。
投稿者 tennisnakama 2009/06/30 09:38
tennisnakamaさん、なるほどです。サントロ選手については秋のジャパンオープンで来日するなら是非生で観てみたいです。伊達選手については、試合後のウォズニアキの会見で外国人記者が伊達のテニスを「オールドスクール」と表現していた、と日本の新聞で読み、その表現自体が何か古臭いテニスだと伊達選手をバカにしているように感じ、不愉快に思ったのです。tennisnakamaさんのオールドテニスの解釈やライジングショットについての意見にはまったく同感です。最近アメリカから若い有望選手が出てこなくなった一因に、コーチがジュニアにハードヒットばっかり教えていることが関係しているかもしれないですね。
投稿者 kurotomo 2009/07/01 02:09
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