2009年10月10日
チリッチがナダルに完勝
チャイナオープンSF
Cilic def Nadal: 6-1, 6-3
ナダルの全仏オープンの悪夢、ソダーリングとの試合を思い出しました。ナダルの膝の故障が敗北の大きな原因だったようですが、あのときにソダーリングがみせた「爆発的なサーヴのもとに、速攻ウィナーで決めるパワーテニス」をチリッチが再現しました。ナダルはコンディションの調整中とはいえ、あまりの一方的な試合展開にショックを受けたナダルファンも多いと思います。
第1セットなどはあれよあれよと言う間に、2度ブレークされたナダルは、15分間に0-5のベーグルスコアの危機を迎えてしまいます。解説者もナダルの名誉にかけてもこの0は避けなければと、祈る気持ちで解説しておりました。ナダルはやっとサーヴィスゲームをホールドしましたが、ブレークすることはできずに、第1セットはチリッチの1-6の一方的なゲームとなってしまいました。
エースを8本、ダブルフォルトなし。フォーカスがゆるむことのなかったチリッチは以下のように答えています。
最後まで自分のテニスをやったCilic
「最初から最後まで自分のレベルを落とすことなく戦い抜けた。ナダルにアジャストする間を与えないようにしたんだ。アグレッシヴでならないときはアグレッシヴにプレーできた。第2セットでナダルはカムバックしてきたのでむずかしかったが、僕のテニスをあくまでもやり通した。引き下がることなく頑固に自分のプレーをやったことがよかったと思う。」
まさにこのコメントがナダル打倒のエッセンスだと思います。勝ってるときは、自分の作戦が当たっているときで、作戦を変えると相手にチャンスを与えることになります。最後まで自分のテニスを信じてプレーをした、というのは、まさに名コーチ、ボブ・ブレットの作戦でもあると思います。
US Openでマリーに完勝し、チャイナオープンでナダルに快勝したチリッチは、いよいよジョコヴィッチと決勝対戦となります。
「トップ選手は一年を通して安定した結果を残している。僕はどのようにしたら勝てるかが分かってきたので、これからも自分のプレーをやっていくつもりだ。ジョコヴィッチとは過去3回対戦して3敗しているが、それは過去の成績。今日のようなプレーをやることができれば、チャンスがあるかもしれない。」
ナダルの2ndサーヴをリターンエースで決めていくガッツは、チリッチの確固たる自信からくるものでしょう。 第2セットも、ナダルの健闘にもかかわらず、 先手、先手でナダルを追いつめチェスでいうCheck!のパターン。ウィナーで攻め続けたチリッチは圧倒的な強さをみせて勝利をおさめました。
今年のUS Openでチリッチとシモンの練習試合をみましたが、あのときはエラーが多く、むしろシモンのテニスのほうが印象的だったのですが。今日のチリッチはまるで別人のように自信にあふれゆとりがありました。
「US Openではときどきよいプレーをやることもできた。でもチャイナオープンでは、今までバラバラだったいろんなことがつながり始めたんだ。」
チリッチのフォアハンドは爆発力はありますが、安定性に欠け、肝心なときにエラーをおかしてブレークされることが多かったのですが、この短期間のチリッチの成長は目を見張るものがあります。
プレッシャーに負けてしまったNadal
「チリッチはよいプレーをした。彼は速いゲームの展開で勝っていくのでむずかしかった。最悪だったのは、勝つチャンスがあったのにそのチャンスをものにしなかったことだ。プレッシャーに負けてしまってチャンスを逃したんだ。こんなことはやってはならないことなんだけれど。」
「僕のゴールは絶えず進歩していくこと。勝利も敗北も素直に受け止めていくことには変わりないが、それにしても6-1, 6-3のスコアは、自分のプレーのどこかが誤っていたということだと思う。」
この敗北をポジティヴに受ける止めるとすれば、ナダルが上海マスターズに向けて休養することができること。しかし自分のテニスに対して、Something was wrongとコメントを残したことが気になります。「どこかおかしいんじゃないか?」と疑問をもつことが弱点の改善につながればよいですが、自信喪失にならないことを祈ります。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
いよいよ決勝でチリッチはジョコヴィッチと対決することになりますが、最後まで自分のテニスを押し通すことができるでしょうか?
アグレッシヴな速い攻撃展開のテニスは、リードしているときはよいのですが、リスクが大きいだけにエラーが増えてくるのが難点。エラーが連続してきたときに、プランBを実行するのか? それとも最初のプランAを押し通すのか?
チャイナオープン決勝では、チリッチ作戦に注目してみたいと思います。
http://www.chinaopen.com.cn/news/en/2009-10-10/1902190.shtml
Cilic def Nadal: 6-1, 6-3
ナダルの全仏オープンの悪夢、ソダーリングとの試合を思い出しました。ナダルの膝の故障が敗北の大きな原因だったようですが、あのときにソダーリングがみせた「爆発的なサーヴのもとに、速攻ウィナーで決めるパワーテニス」をチリッチが再現しました。ナダルはコンディションの調整中とはいえ、あまりの一方的な試合展開にショックを受けたナダルファンも多いと思います。
第1セットなどはあれよあれよと言う間に、2度ブレークされたナダルは、15分間に0-5のベーグルスコアの危機を迎えてしまいます。解説者もナダルの名誉にかけてもこの0は避けなければと、祈る気持ちで解説しておりました。ナダルはやっとサーヴィスゲームをホールドしましたが、ブレークすることはできずに、第1セットはチリッチの1-6の一方的なゲームとなってしまいました。
エースを8本、ダブルフォルトなし。フォーカスがゆるむことのなかったチリッチは以下のように答えています。
最後まで自分のテニスをやったCilic
マッチポイント
「最初から最後まで自分のレベルを落とすことなく戦い抜けた。ナダルにアジャストする間を与えないようにしたんだ。アグレッシヴでならないときはアグレッシヴにプレーできた。第2セットでナダルはカムバックしてきたのでむずかしかったが、僕のテニスをあくまでもやり通した。引き下がることなく頑固に自分のプレーをやったことがよかったと思う。」
まさにこのコメントがナダル打倒のエッセンスだと思います。勝ってるときは、自分の作戦が当たっているときで、作戦を変えると相手にチャンスを与えることになります。最後まで自分のテニスを信じてプレーをした、というのは、まさに名コーチ、ボブ・ブレットの作戦でもあると思います。
US Openでマリーに完勝し、チャイナオープンでナダルに快勝したチリッチは、いよいよジョコヴィッチと決勝対戦となります。
「トップ選手は一年を通して安定した結果を残している。僕はどのようにしたら勝てるかが分かってきたので、これからも自分のプレーをやっていくつもりだ。ジョコヴィッチとは過去3回対戦して3敗しているが、それは過去の成績。今日のようなプレーをやることができれば、チャンスがあるかもしれない。」
ナダルの2ndサーヴをリターンエースで決めていくガッツは、チリッチの確固たる自信からくるものでしょう。 第2セットも、ナダルの健闘にもかかわらず、 先手、先手でナダルを追いつめチェスでいうCheck!のパターン。ウィナーで攻め続けたチリッチは圧倒的な強さをみせて勝利をおさめました。
今年のUS Openでチリッチとシモンの練習試合をみましたが、あのときはエラーが多く、むしろシモンのテニスのほうが印象的だったのですが。今日のチリッチはまるで別人のように自信にあふれゆとりがありました。
「US Openではときどきよいプレーをやることもできた。でもチャイナオープンでは、今までバラバラだったいろんなことがつながり始めたんだ。」
チリッチのフォアハンドは爆発力はありますが、安定性に欠け、肝心なときにエラーをおかしてブレークされることが多かったのですが、この短期間のチリッチの成長は目を見張るものがあります。
プレッシャーに負けてしまったNadal
「チリッチはよいプレーをした。彼は速いゲームの展開で勝っていくのでむずかしかった。最悪だったのは、勝つチャンスがあったのにそのチャンスをものにしなかったことだ。プレッシャーに負けてしまってチャンスを逃したんだ。こんなことはやってはならないことなんだけれど。」
「僕のゴールは絶えず進歩していくこと。勝利も敗北も素直に受け止めていくことには変わりないが、それにしても6-1, 6-3のスコアは、自分のプレーのどこかが誤っていたということだと思う。」
この敗北をポジティヴに受ける止めるとすれば、ナダルが上海マスターズに向けて休養することができること。しかし自分のテニスに対して、Something was wrongとコメントを残したことが気になります。「どこかおかしいんじゃないか?」と疑問をもつことが弱点の改善につながればよいですが、自信喪失にならないことを祈ります。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
いよいよ決勝でチリッチはジョコヴィッチと対決することになりますが、最後まで自分のテニスを押し通すことができるでしょうか?
アグレッシヴな速い攻撃展開のテニスは、リードしているときはよいのですが、リスクが大きいだけにエラーが増えてくるのが難点。エラーが連続してきたときに、プランBを実行するのか? それとも最初のプランAを押し通すのか?
チャイナオープン決勝では、チリッチ作戦に注目してみたいと思います。
http://www.chinaopen.com.cn/news/en/2009-10-10/1902190.shtml
投稿者 Tennisnakama 23:34 | コメント(0)| トラックバック(0)
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