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トップ30のランキングの仕組み

いよいよ2009年のシーズンも終わりに近づきました。11月は2日のバーゼルとバレンシアの2大会と、8日のパリマスターズのみとなり寂しくなります。

最後に11月22日のベスト8の選手で行われるロンドンのBarklays ATP World Tour Finals(通称マスターズカップ)で2009年シーズンの幕を閉じますが、このマスターズカップも実はベスト8の選手でない場合もあったり、いろいろまだ私たちがよく知らないことが多くあるようです。

知られてない言葉に、ゼロポインターという言葉があります。今日はゼロポインターを説明しようと思っていましたが、ランキングの仕組みが分かっていないとこの言葉の意味も理解できにくいので、まず今日は簡単にランキングの仕組みとともに説明したいと思います。今年からルールが改正になり、ここではトップ30の選手のためのルールとランキングシステムのおさらいをしてみたいと思います。

なぜトップ30に特別なルールが?

トップ30の定義は前年度の11月30日のランキングが基準となります。ATPワールドツアー250以上のトーナメントは32選手以上のフォーマットで編成されています。ですからトップ30の選手は、メジャーなトーナメントにはディレクト・アクセプタンスDirect Acceptanceとなり、自動的に出場権利が与えられることになります。トーナメント主催者はできるだけトップの選手に参加をしてもらい大会を盛り上げる必要があります。そこでトップ30の選手の参加を促すために、以下のようなルールがもうけられています。

トップ30のトーナメント出場義務
トップ30の選手は、マスターズカップ(出場資格のある選手のみ)、4つのグランドスラム、モンテカルロを除くすべての8つのマスターズに出場する義務があります。怪我、病気、特別な理由がない限り棄権すればペナルティーの対象になります。

トップ30のランキング・ポイント計算
ランキングは以下の5つのカテゴリーに分けられたトーナメントのポイント数の合計で決まります。加算対象Countable tournamentsになるのは、最高19のトーナメントで内訳は以下のようになります。

分かりやすいように、フェデラーのATP Rankings Breakdownを掲載しました。
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Players/Top-Players/Roger-Federer.aspx?t=rb

フェデラーポイント



ナダルと比較しながら新しく改正になったランキング・ポイント計算を説明したいと思います。今週(10月26日付け)のフェデラーのポイントは10,305、ナダルは9,095となっています。以下がフェデラーナダルのポイントの内訳です。

マスターズカップ正式名:Barclays ATP World Tour Finals
出場資格がある選手のみに適用されます。

Federer:200ポイント
昨年の上海マスターズカップの得点は200です。

Nadal:0ポイント
ナダルは欠場しましたのでポイントはありません。

グランドスラム
すべてのGSに出場しなければならず、棄権すればゼロポインターとなります。(0ポイントが加算されること)

Federer:6400ポイント
フェデラーは全仏とウィンブルドンを優勝していますので、それぞれ2000ポイント。USオープンと全豪は準優勝なのでそれぞれ1200ポイントで合計6400ポイントとなります。

Nadal:2900ポイント
ナダルは全豪で優勝していますので2000ポイント。全仏はR16でソダーリングに負けて180ポイント。しかし膝の故障でウィンブルドンを欠場しましたので0のゼロポインターとなってしまっています。最後のUSオープンはSFでデルポトロに敗退して720ポイント。ナダルのGSの合計は2900ポイントとなります。フェデラーが6400ポイントですので、いかにフェデラーがGSに強いかを物語っています。

マスターズ
トップ30選手はモンテカルロを除く8つのすべてのマスターズに出場しなければなりません。怪我や病気でも関係なく、欠場すれば0となります。

Federer:3600ポイント
シンシナティ、マドリッドで優勝したフェデラーの合計は3600ポイント。しかしフェデラーは上海をスキップしましたので、上海はゼロポインターです。(表参照)

Nadal:5170ポイント
インディアンウェルズ、モンテカルロ、ローマで3優勝したナダルは5170ポイントとなり、マスターズにナダルの強さが現れています。

ツアー500
優勝者に500ポイントが与えられるため、今年からATP World Tour 500と改名されたトーナメントで、ジャパンオープンはこのカテゴリーに属します。全部で11のトーナメントがありますが、この中で最多ポイント数の4つの大会がランキングのポイントとして加算されることになります。

ツアー500の特別ルール
さあ、ここからややこしくなってきますので、コーヒーでも飲んで一休みです。

US Open以後のトーナメントは、選手の疲労度やモチベーションの関係で参加者が減少する傾向にあります。これをふせぐために、ランキングに加算される4つのツアー500のトーナメントの中に、US Open以降の大会を最低1大会含むことが条件となっています。このルールのおかげでジャパンオープンや北京オープンは、トッププロの参加者をある程度確保することができ嬉しいルールとなっています。

またデ杯やマスターズのモンテカルロも、4つのツアー500のカテゴリーに入れることができます。しかしこのデ杯はワールドグループもしくはワールドグループのプレーオフの試合のみに適用されます。

Federer:15ポイント
フェデラーは東京、ワシントン、デ杯の3大会がこの500のカテゴリー入っています。東京とワシントンを棄権しましたので、この二つの大会はゼロポインターとなっています。(表参照)フェデラーはモンテカルロに出場していますので、この大会が500の一つに数えられることになり、これで4大会となります。

しかしここでゼロポインターについて異なった情報が飛び交っていて、ちょっと混乱しています。

「ゼロポインターとはペナルティなので、一度受けるとこのカテゴリーから消えることがない」という情報と、「ベターな大会のポイントにとってかわる」という情報です。

フェデラーがバーゼルの後、東京とワシントンが依然としてゼロポインターとして残っているかどうか? 残っていればゼロポインターとはかなり厳しいペナルティーであることが分かります。

Nadal:980ポイント
今までのところバルセロナ(500)、ロッテルダム(300)、上海(180)の合計980ポイントがナダルのツアー500の得点として加算されています。彼はモンテカルロ(1000)に出ていますので、すでにナダルは4大会の枠を満たしています。

しかしもし来週のバレンシアで上海より多いポイントをとることになれば、上海が消えてバレンシアのポイントが加算されます。

ホント疲れますね。この説明はペナルティーなどのルールを省略していますので、本当はもっともっと複雑なのです。(フーッ)

Best of Other Countable Tournaments
最後のカテゴリーはツアー250やチャレンジャーなどのトーナメントとなります。このカテゴリーからは2つの大会までがポイント数に加算することが許されます。

Federer:90ポイント
ツアー250のドーハのSFで90ポイントを取得。

Nadal:45ポイント
ツアー250のドーハのQFで45ポイントを取得。

さあ、これで新しいランキングの仕組みのおおまかな内容はわかりました。次はロンドンのマスターズカップに採用されるもう一つのランキングシステム、Year-to-dateのランキングについて説明したいと思います。



投稿者 Tennisnakama  01:46 | コメント(0)| トラックバック(0)
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