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ジョコヴィチの秘密(6)

ジョコヴィチの秘密(6)

アンディ・マレー;ジミー・コナーズ;ノヴァク・ジョコヴィッチの三人に、共通するものは何でしょう?

1。外国にテニス留学をした
2。サッカー選手になるつもりだった
3。女性のコーチからテニスを教わった

答えは3です。個人別にいうと、コナーズの答えは3のみ。マレーは1(スペイン)と3。ノヴァックは、1、2、3のすべてが正解と言うことになります。12才でドイツへテニス留学したことは、前編でも書きましたが,元スキーチャンピオンだった父は、またサッカー選手でもありましたし、本当はノヴァクにサッカー選手になってくれることを期待していたのです。

ジョコヴィッチが生まれた4年後に、弟マルコスが生まれました。スキーのインストラクターとして、二人の幼子を養っていくのはむずかしく、ノヴァクが5才、マルコスが1才のときに、両親は子供たちの将来のために、一大決心をします。新しいビジネスのピッツァリアの経営は(ピッツァなど簡単なイタリア料理を出す店)、レストラン業を経験したことない両親にとっては、苦労の連続でした。

「ノヴァクのアスリートとしての才能は、小さいときから明らかだった。ただ、自分としては、サッカー選手になってほしかったのだが、テニスにめきめきと才能をしめすようになって、テニスを選ぶことにしたのです。」と当時を振り返って父は語っています。

「父子でサッカーをする」ことは、ヨーロッパの父親ならだれもが描くファミリー図。アメリカでは「父子で野球をする」にあたるのでしょうが、これは父親と息子の関係を形成していく上で、欠かせない儀式なのです。私の夫も、学生時代はサッカー選手で、息子が生まれたときは、最初に買ったシャツが、バーゼル(スイス)チームのユニフォームだったのですから。

それはさておき、父親の予想を上回り、モニカ・セレスの再来とまで呼ばれるようになったノヴァクのテニスの才能は、誰の目にも明らかでした。セレナを育てたコーチ・ゲンチッチは、自分の胸に誓ったのです。「この子に私のテニスのすべてを与え、彼を偉大な選手に育てあげよう!」と。

(いよいよ次は最終回です。 )

投稿者 Tennisnakama  01:37 | コメント(0)| トラックバック(0)
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